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第2回目(2011年6月)の課題本

 

 拍手という花束のために

 

人間誰しも困難な局面にぶつかるモノです。 「もうこれ以上、どうしたら良いか分からないよぉ」という時にどうやって局面を打開するか。
本書では困難を楽しみながら、ゲーム感覚で次の一手を導き出した著者の思考法が学べます。

『人間というのはワクワクするとこんなにも面白いアイデアが出てくるんだ』と感動したのですが、これを感動で終わらせてはダメなんですね。

今月は自らの人生にこの考え方をどう移植するか?について語って頂きたいと思います。
 


【しょ~おんコメント】

 

今月は先月よりも参加者が増えて7名の方に投稿して頂きましたm(__)m
 
投稿内容もみなさん良く考えられており、甲乙つけがたく、どなたに優秀賞を差し上げようかと 30分ほど悩んでしまいました。
 
そして悩んだ結果、今月は「minoru」さんに優秀賞を差し上げようと思います。 おめでとうございます。


この方の投稿で優れていたのは、本を読んで学んだ事を行動に移すという成功の王道を やってらっしゃるからです。例えば、


①ユーモア(楽しさ、笑い)の要素をいれる

②誰もしていない方法を探す

③逆転の発想、

④制約を楽しむ

⑤顧客(問題の対象)の立場に立つ(イメージする)

⑥顧客に直接問いかける、

⑦自分自身に問いかける(その解決方法が楽しいか?満足するのか?など)

⑧できるだけ多くの人がハッピーになる解決法は?」


という8項目を書いて目につくところに貼り付けるというアクションは素晴らしいと思います。

この本を読んで、「愛情とユーモア」というところに意識が向いたところも納得出来ます。

困難を乗り切るのは、努力とか根性という要素だけじゃないというところが、私がこの本から学んだところです。

そこに、愛情とユーモアがなければ、人はついてきませんし、仕事は楽しくなりませんからね。
 
という事で、今月はminoruさんに5000円のアマゾン商品券を差し上げる事にしました。


頂いたコメント】

 

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投稿者 koro 日時

 

芸術として作られていた演劇を、エンターテイメントとして作り上げる事によって、
常識を打ち破っていくという過程が書かれており、
今まで、演劇になんとなく敷居の高さを感じてしまって、興味を持つ事が
出来無かったのですが、この本を読んだら無性に「キャラメルボックス」の公演を
見に行きたくなってしまいました。

役者としての収入が安定していない人には、製作の事務作業を行ってもらったり、
個人で創作活動を行って印税収入を得る事が出来るようにする等、
人を成長させつつ、活用するという方法がとても興味深かったです。

劇団コンサルタントという仕事は、純粋に「演劇をみたお客さんを喜ばせたい」
という気持ちがあるからこそできる仕事なのだと思いました。

加藤さんの「お客さん」に対して支払って頂いた金額以上の価値を提供したいという思いが、

巻頭の「立ち読み読者向けアンケート」に現れているように思います。

まだ、半分ほどしか読めていませんが、今週中には最後まで読み終えたいと思います。


 

投稿者 naru 日時

 

私が感じた重要な要素は以下の4点です。
そして、それに絡めた抜粋と感じたことをまとめてみました。
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○責任の所在を明確にすること

○環境を用意すること

○利他的な志に基づいていること

○止まらないこと
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○責任の所在を明確にすること
作品の内容は劇作家に委ねるけれど、興業的につまらないと判断したら制作が却下する事を約束する。
それは、セクショナリズムとは異なり、総合値が上がるなら制作も現場に積極的に口を出していく。
書かれてはいませんが、当然の前提として、著者の方が、うるさいと言わせないだけ働き、
お客さん目線での提案をしていることを劇団員全体がわかっているからこそ、
心が共有化され、そこに人がついていくのだと思います。



○環境を用意すること
運営的に、若手が食うに困らず、裏方の仕事も理解できる受け皿を用意しておく。
ベテランにもモチベーションが上がる仕組みを用意する。

お客さんに、『たまごっち託児所、携帯電話チェックタイムのテーマ、おしずかにイエロー下敷き』など、
気分を害さない形での強制で、集中できる環境をつくっている。

長期的に、裾野を広げる高校生への割引を行うなど、
「劇団一世代説」を打ち破るような演劇業界全体の連環を作り上げる事を視野に入れた試みを行っている。

俯瞰した見方ができているからこそ、どこが欠けても興業が成り立たない事を意識して、
成し得ている事だなと感じます。



○利他的な志に基づいていること
『純粋で無邪気で愛情豊かな"思いつき星人"のもとに人々が結集し、ひとつのモノを造り上げ、同じ気持ちで喜びに浸る。』
『よい芝居のできる役者は、企画力も文章力もある』
両方ともに、利他的な意識が、成果物に反映される割合が大きいためだと感じました。

『食う以外には経費を無駄に使わない、お客様からいただいたお金は出来る限り還元する』
この意識が結果として、妥協の無い制作につながるんだなと。
使い込みなどでうしろめたさを作ってしまうと、負の連鎖があっという間に広がってしまう事の怖さを熟知されているのだと思います。



○止まらないこと
『劇団で食って行くには、覚悟を持ってお客さんと遊び続けることでしか成しえない。』
『収入が足りないなら、質をキープした上で回転数を上げる』
言うは易しの典型で、これを続けることは並大抵の事ではないと感じました。
そして、いつもやり切っているからこそ、淀みが無く、
キャラメルボックスの方々は、みな笑顔でいることができるのかもしれません。




以前、小飼弾さんが『十分に発達した仕事は遊びと区別できない 』と著書で書かれていました。
新しい仕組みを作る仕事は、端から見ると楽しそうで、遊んでいるようにしか見えないこともあるけれど、
決して『ラク』ではない。これが、まさしく当てはまるのでは無いでしょうか。

魂をふるわせることに決まった理屈など無く、二番煎じも通用しない。
世間では、感激する理由を言葉にしたがるけれど、実はそれに大きな意味はない。
重要なのは、お客様をもてなす意識で、どれだけ前のめりで新しいモノを造り続けられるか。
そして、止まらずに、目に見えない部分こそ手を抜かないことで、見えなくても伝わり、
誰かの強烈なハッピーが生まれるんだなと感じました。

劇団で小手先が許されないのは、やった途端にお客様が目の前でしらけて、
団員全員が路頭に迷う怖さを知っているため。
だからこそ、毎回が退路の無い勝負となり、期待を上回るべく必死に努力する。

今の不景気と重ねて見ると、企業がある意味で『ラク』な既存の仕組みの改善に偏っているからかなとも思いました。
多数の従業員を抱える中、軽々しい判断ができない事や、若年層の減少やデフレといった構造的な問題を無視しているわけではありません。また、規模が違うのに、比較することに意味が無いという向きもあるかもしれません。

しかし、よく聞く「お客様第一」と言う言葉ですが、実態は社内の利害調整が優先し、形骸化している側面もあるのではないでしょうか。たとえば、お客様第一を掲げているのに、外注のコールセンターで食い止めるといった枠組みを持つ企業はどこかずれている気がします。
何よりもお客様の反応、魂の震えを想像できなければ、途端に価格だけの競争に巻き込まれてしまうのではないかと考えさせられた一冊でした。

 

投稿者 akiko3 日時

 

「拍手という花束のために」を読んで

著者の加藤さんは、スーツを着た少年だ。
大学1年までは普通の(といっても高校生の時に放送で実績をお持ちだから、やっぱりこれだけのことができる人だったんだ…と、この人と私はレベルが違うと、いきなり防衛本能)人だったのが、先輩劇団の“キャラメルばらーど”を観て、この芝居を100万人に観てもらえるようにすると閃いてしまったから、人生は不思議だ。そこに山があるから…と言ってしまえば、わかったようなわからないような。加藤さんが、キャラメルの加藤さんという運が運に運ばれだしたきっかけ。
感動が人を動かすというが、こういう感動って、結構、他の人も得ている感覚だと思う。だけど、加藤さんのようにその閃きを志しとし、抱き続け、はや20年となると非凡になる。だが、基本、軽い(感じ)ので、数々の逆境に遭遇して大変なはずなのに、チャレンジし続け、それゆえの苦悩もあるはずなのに、どうも公園で少年達がわくわく遊びを考えているような軽快さを感じるのだ。後先考えない本気さもある。その時にどれだけ集中しているかなのだ。遊びでは、集中もなにもないように、楽しく遊んでいる時はただ”夢中”。加藤さん達、キャラメルボックスは、まさに夢中で存在し続けていられる素直な人達なのである。

そりゃ、楽しいことは夢中になれる。でも、大変なことは必死になって苦痛が増える。キャラメルボックスの進化に伴う過程は、大変さが伴っている。なのに、続けられるのは、ちゃんと目的を持っているから。加藤さんの閃きが志に変換されたのは、加藤さんが目的を持っていたから。ブレないでちゃんと自分達の立ち位置に戻してくれる目的。
“お客様に喜んでもらう”という目的があって、毎回、挑戦―拍手-挑戦-拍手という結果をもらってきて、そういう信頼と確認の積み重ねが、年月の積み重ねに比例してあったからなのだろうな。
お客様第一の考え方はビジネスの基本だが、実践できているかどうか…は問題だ。加藤さんの場合、加藤さん自身がキャラメルのお客様であり続けたから、いつもお客様と感動を共有でき、幸せのスパイラルを強化している。やっぱり、加藤さんの純真さ、素直さにつきるのだろう。素直な子供は、人に愛され、助けられ、どんどん成長していくように、加藤さんもいろいろな人、ものに助けられ、チャレンジをチャンスに確実に変換していった。

加藤さんの子供の部分は、頭でっかちな私としては、とても憧れる部分であるが、実際には自分にはできないと引きながら読む部分であった。加藤さん的な生き方に憧れつつ、そんな風に生きたくないと逃げ腰の私に対し、加藤さんは、片腕のような劇作家の成井さんの地道な職人芸を絶賛しつつ、他の陽気な劇団員やダメな子ちゃんキャラの劇団員の成長振りなども紹介してくれている。そんな成長もキャラメルらしいミラクルなのだけど、加藤さんの眼差しはいつも客席から見守るように温かい。いろんなキャラ囲まれて、いろいろな役割をもった仲間の中にあっての自分、そのことに対する心からの感謝も忘れていない。少年の素朴な優しさなのだろう。(外部に対して、少年ゆえの好き嫌いもはっきりでるみたいだけど~)
まさに、シェイクスピアが書いているように“人生は舞台、人は皆、役者”
私は私の役割を…何があっても大丈夫。泣いても笑っても、いつか芝居は終ってしまう。私が主人公の人生を精一杯生きるだけ。
みんな違って、みんないい!

これからも遊び続ける加藤さんの活き活きとしたエネルギーが、どんどん大きな渦になって、多くの人が幸せになっていくことを思うと、人生っていいなーと、ひとつの芝居を観終わったような感慨にふける。
加藤さんに、拍手!

 

投稿者 TBJ 日時

 

こんにちは。
「拍手という花束のために」を読んで感じたことを、自身の人生に
おいてどのように生かすのかを書いてみます。

私が本を読んで参考にしたいと思ったのは次の5つです。
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●時間の尺度が長い
●個性を育てる
●常識に捕らわれない
●お客様の目線に立ってみる
●信念のあるところには志を持った人間が集まる
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私は現在中小企業で人事系の仕事をしております。近い将来仲間と
事業を起こしたいと考えています。

●時間の尺度が長い
中小で仕事をしていると、会社を存続するためにどうしても目先の利益を優先
する行動が目立ちます。もちろん今の利益がなければ先はないのですが、全社員が
目先のことだけを考えていると、いつか外部環境の変化に対応できずに会社は
止まってしまいます。
演劇の場合、一回一回の公演の利益が劇団の存続に大きく影響を与える中、
厳しい状況でも将来に目を向けてチャレンジをしていることが参考になりました。
Googleはじめ世界で伸びている企業は、通常の仕事の中に将来に目を向ける時間を
持っています。仕事する上で、今だけではなく長い時間軸を意識して仕事をする
時間を持ちたいと思います。

●個性を育てる
毎回主役が変わる。スターだけに頼らない。かなり強い意志がないとできない
ことだと思います。しかしそれをやり続けている。すばらしいことだと思います。
仕事は一人ではもちろん完結しませんし、キャリアを重ねると後輩や部下を
巻き込みながらチームでの成果を求められるようになります。
成果だけを見てしまうと、仕事のできる人間が処理するという確立の高い方法を選択
してしまいがちです。
それでも若い人材を起用するには、その若い人材を日々観察し、期待の言葉を掛けて
あげ、信じてあげなければ出来るものではないと思います。自分の行動を見ると
出来ているとは言えません。まずは部下の中からターゲットを一人決め、日々の観察、
期待の可視化、信じることを続けることに取り組みたいと思います。

●常識に捕らわれない
これまで受けてきた教育にも少なからず影響されている思いますが、「常識から外れ
た行動」「非常識な人」と言われると、否定されている気持ちになります。
常識とは人の価値観の集合値であり、現在での正否が問題ではなく、今の常識か
未来の常識かを考えるべきなのだと思いました。
新しいことを始めるとき、周囲から今の常識から判断して否定されることがありま
すが、そんなとき、未来の常識になり得るかどうかの議論を持ち掛けたいと思います。

●お客様の目線に立ってみる
会社でもよく耳にする言葉ですが、本を読んで私の今の仕事はお客様の目線に立て
ていないと感じました。実際にその立場・目線に立って行動してみないと分からない
ことはたくさんあると思います。
今、私がお客様のためにやっていることは私の想像の世界でイメージしたことが多く、
実際お客様の目線から見て良いことかと聞かれると自信をもって断言できるものでは
ありません。
これからはお客様と共に行動し、本当にお客様にとって望ましいものなのかを検証し
てみるべきだと思いました。

●信念のあるところには志を持った人間が集まる
これがこの本を読んで一番心に残ったことです。劇団員も事務局もサポーターも福沢さん
も一つの信念にそれぞれの志をもって集まっています。
中小規模の会社でも、全社員が志をもって仕事をしている状態を作るのは非常に
難しいことです。さらにお客様がその信念に惹きつけられ、志をもって賛同してくださる
状態となると、今の私ではその道が全く見えません。
しかし、信念を持ってその信念に沿って嘘のない行動を続けることが、その道を1cm、
1mと伸ばしていくことになるのだと感じました。
まずは自分の信念は何か、会社を経営する上で持ち続けるべき信念は何かを問うてみたい
と思います。

 

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投稿者 shigemitsu 日時

 

こんにちは。
しょ~おんさんからの6/28付けの檄メールを受けて、必死に課題本を読ん
で考えたことについて、述べさせていただきます。

●困難な局面を打開する著者の思考法について
・願えば必ず叶うと信じる
・「新しいこと」「誰もやっていないこと」を考え続ける
・逆転の発想で、従来とは全然違うアプローチを考え続ける
・なにも答えが出なくても、問答を自分の中でし続ける
・考え続けることでひらめいたプランの中から、やることを決める
・やることを決めたら、以下の覚悟で、全力で、全速力でやり続ける
-絶対に約束を守る強靭な倫理観
-絶対に妥協しない強靭な精神力
-絶対に諦めない強靭な忍耐力

●著者の思考法を自らの人生にどう移植するかについて
・とにかく「やる」しかないと自ら決める
・やり続けるために、以下の工夫をする
-学ぶ、下っ端仕事(現場)から
-フォーカスする、人の喜ぶことに
-自分から変わる、ポジティブなプランを生むために
-逃げ出したくなる自分と必死に闘う、人を巻き込み「渦」を作るために

●その他
カバー裏のCARAMELBOXのPC柄に、人を喜ばすことへの著者の真摯
さを感じました。脱帽です。


最後に、この課題本を通して、普段の自分の行動を振り返ることができました。
完全に、しょ~おんさんの手のひらの上で転がってしまい、うれしい限りです。
日々のメルマガへの感謝と共に、この場をお借りして重ねてお礼申し上げます。

 

medal1-icon.gif投稿者 minoru 日時

 

私たちが見習うべき加藤さんの生き方、ずばりキーワードは「愛情とユーモア」だと思います。

<お客さんへの愛情>
加藤さんは「大好きなお客さんに楽しんでもらいたい」という気持ちが核となり行動を起こす。
そんな自分の気持ちに正直だからこそ、古い慣習など気にも留めず、次々と新しい事にチャレンジしている。
「劇場に来てくださった方をもてなす」と述べられた部分からもその姿勢が伝わってくる。「もてなす」には①メインとなる演劇、②グッズ販売を通して役者の裏の顔を紹介、③2階への階段シアター、④チケットのおもしろ割引などなど「ユーモア」をちりばめてもてなす。おもてなしトータルでチケット代はお客さんに倍返し!お金はすべてお客さんのために使うという姿勢がお客さんにも伝わり、キャラメルボックスのサポーターが増えていったのだと思います。

<劇団員への愛情>
「お金の心配をしないで一生の仕事ができるか!」にもあるように、どこかタブーとされてきた「芸術の追求とお金の問題」に正面から取り組み、「出演料+印税システム」を生み出している。このシステムからも劇団員に対する愛情が感じられる。さらに、このシステムのすごいところは、ただ給与を与えるシステムではなく、楽しみ懐が潤いながら、文章力や企画力が伸びていく点である。よく考えられたシステムだと感動しました。加藤さんと成井さんのお二人からは、「劇団員に成長して欲しい、いろんな才能を伸ばして欲しい」という想いが伝わってくる。その集大成が全国縦断クローズドサーキットであり、「彗星はいつも一人」のカーテンコール(p180)なのだと思います。
その他、劇団員への愛情が感じられたのは、「食事への配慮(お弁当係)」。しょ〜おん様がメルマガでおっしゃるように、やはりおいしい食事は、人を幸せにすると思います。「日本一弁当がおいしい劇団」を目指す加藤さんは、劇団員のことを本当に愛しているのだなと感じました。

<困難にぶつかった時、加藤さんはどのように切り抜けたのか?>
困難はユーモアで切り抜ける!
① たまごっち託児所、② 携帯電話チェックタイムのテーマ、③ おしずかにイエローグッズなど正面から注意するだけでなく、笑ってもらってついでに切ってもらおう。ユーモアをきかせて問題を解決する。

<劇団の運営とお客さんとの関係について>
「お金のためではないが、劇団員を食べさせなければならない。でもチケット代は挙げれない。でもお客様のためサービスを充実させたい。」加藤さんが大切にしている「お客さん・劇団の運営・劇団員」を満足させる良い方法が浮かばない。「でも」の連鎖となってしまうこの問題をサポーターズ・クラブという手段で解決している。それは「劇作」「制作」「観客」を巻き込んだ「楽しいの連鎖」であり、キャラメルボックスが成功した大きな要因だと思います。
よくビジネス書などでもでてくる「win-winの関係」すなわち、関係する全ての人がハッピーになるような仕組みを作ることが重要。加藤さんはまさにそれを実行している。

<私の生き方にインプットする>
最初にも述べた通り、見習うべき加藤さんの生き方は「愛情とユーモア」を持った生き方。
では、この「愛情とユーモア」をどのように私の生き方にインプットすればよいか?
考えてみたのの、非常に難しいと感じました。特に難しいのが「愛情」について。
私が愛情を注ぐべき対象は「仕事面では、会社、上司、同僚、後輩、仕事自体など。プライベートでは家族や友人など」。私の感覚では「愛情=沸き上がってくる感情」であるとイメージしているため、「じゃあ好きになろう」といって、すぐになるのは難しいのでは?と考えてしまいます。本の中で参考にできるのは、「①自分が笑う努力、②仲間を笑顔にする努力、③みんなを笑顔にする努力」の部分だと感じたため、とりあえず自分が笑い、仲間を笑顔にする努力から初めてみたいと思います。

<困難な局面にぶつかった時、どのような思考プロセスをふむか?>
今後、困難な局面にぶつかったらどのように切り抜けるか。この本を参考にし、私なりに以下の項目を考えながら、思考パターンを変えていき、解決方法を探したいと思います。
「①ユーモア(楽しさ、笑い)の要素をいれる、②誰もしていない方法を探す、③逆転の発想、④制約を楽しむ、⑤顧客(問題の対象)の立場に立つ(イメージする)、⑥顧客に直接問いかける、⑦自分自身に問いかける(その解決方法が楽しいか?満足するのか?など)⑧できるだけ多くの人がハッピーになる解決法は?」
私は、寝る前に一日を振り返る時間を設けています。その際、上記8項目を思い出すように、紙に書いて目につくところに貼りました。これからは、その紙を見るたびに、キャラメルボックスを思い出しながら、解決策を探すことになりそうです。

<加藤さんのすごさは「お客さんをイメージする力」>
最後に、この本を読み終えてふと感じたことを述べたいと思います。それは、この本を読んでいる私自身も加藤さんにとっては「お客さん」であり「もてなす対象」なんだなということです。まず目次直後にあった「立ち読み専用アンケート」。これはまさに「お客さん(立ち読みしている読者も含む)に対する愛情(ユーモア、もてなす心)」だと思いました。私も加藤さんの作戦にはまり、思わず笑ってしまいました。
その他、この本のカバーを裏返しにするとパソコン柄に「CARAMELBOX」のロゴ。本の内容を周りの人に悟られないよう、カバーを裏返しにして読む人のためを考えた趣向なのでしょう。お客さんの事を想い、行動をイメージする力が加藤さんのすごいところなのだと、改めて思いました。お客さんを楽しませる事を考えながら、ちゃっかり「CARAMELBOX」のロゴを入れて劇団をPRするしたたかな感じ。楽しそうに本を作っている加藤さんの姿が目に浮かびます。会った事はないのに、ここまで思えるのはとても不思議な感覚でした。

この本を読んで、キャラメルボックスを観に行きたくなりました。そして、加藤さんと会って、ぜひ言葉のキャッチボールをしてみたいと思います。

 

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投稿者 whockey51 日時

 

「拍手という花束のために」を読んで一番印象に残ったのは、

加藤さんが大学演劇フェスティバルのスタッフとして過酷な
1か月を過ごし終えてみて、

僕に残ったのは「人」でした。

という一文です。

お金でもなく、ましてや名誉でもなく、
残ったのは「人」という彼の人柄が
現れていた。

経験ももちろん得ることができた中、
そこに気付くことができるかどうかが
人生において大切なことなのではないでしょうか。

そして、すべての人を巻き込むという原型を
作り出せたことが今日のキャラメルボックスの
繁栄につながっているといえる。