投稿者 yuttysquirrel 日時 2020年6月30日
ティール組織を読んで
私は、この本は人類が次の組織運営のパラダイムに進むための指南書的な位置付の本という
認識をもって読みました。私自身は、課題図書で紹介される前から、所属する組織の在り方や業務評価について
納得しておらず、かといって現状の打破もできないという状況だったのもあり、自分の所属する組織を何とか
できないかと思ってこの本を手に取って読みました。
1回目を通読した時は、こういうティール組織でのびのび働きたい!と思い、本気で会社を
作れないか考えたものです。通読が終わってから、再度読み込むと自分がオレンジとグリーンの
中間の状態にいる居場所が居心地よく感じてしまい、ティール組織の本が苦しくて再度読めない
状態に陥りました。自分の頭の中では、ティール組織にパラダイムシフトをしていかないと
いずれ社員内から暴動がおきて会社そのものが存続できないという危機感はもっています。
ただ、現実を鑑みてみると、日本の教育現場でオレンジ組織もしくは、グリーン組織の考え方を幼少期から詰め込まれており、
自分をパラダムシフトさせるのは非常に難しいと感じています。
まずは、自分自身がまずはティール組織の考え方にパラダイムシフトしなければ、ティール組織なんて
あり得ないだろうと感じました。
今現在、私は常駐という形で働いているので、派遣先と派遣元の2つの組織に向けた
実績を上げねばならず、なんとも微妙な位置づけにいて、のびのび働けているのか?
と自分に問いただせば、半分のみのび、半分窮屈さを感じてもおり、正直ティール組織どころでは
ない現実に打ちのめされてはいます。
このような状況の中でティール組織についての本を読んだので、日本でティール組織が
受け入れられるのか?とまずは、疑問に思いました。疑問に思った理由は、コスト削減のため
働き甲斐というよりは、仕事があれば採用、仕事がなければ契約を切ってしまい、
使い捨てのような感じを日頃から感じており、日本の経営者はティール組織なんて
絶対に導入したくないだろうと思ってしまったのです。
だから、ティール組織を導入するならば経営者からパラダイムシフトをしていかねば
ならないとも感じました。
私がこの本を読んで素直にすごいと思った会社は、オランダのビュートゾルフという会社です。
どうしてこの会社がすごいのかというと、介護を必要とする一人一人に対し、組織として
人間の尊厳を尊重して仕事としている点ですごいと感じました。介護は介護される人と介護する人で
成り立っていますけれども、人対人に関する仕事となりますので、お互いにイライラをぶつけたり
ぶつけられたりしやすい現場であり、ストレスを抱えやすいと想像に難くないです。また私自身が
祖父を介護したときは、祖父のわがままに非常にイライラを募らせた経験もあり、自分自体は
なるべく介護されずにピンピンコロリで死ねるように健康管理には気を使って暮らしています。
そんなストレスがたまりやすい現場を考えると介護を受ける人も、介護もする人もお互いに満足度が
高くあり、医療費が抑えられているという事実は、自分も含め見習うべき点が非常に多いと
感じました。
医療費が抑えられれば国として助かりますし、また自分が人間の尊厳を尊重して介護を受けられるという
希望が持てるのなら、老人になるのも悪くないのではないかと感じました。
また、ビュートゾルフ内で組織の風通しが良い点についてうらやましいと感じました。
私は今の職場に長くいますけれども、社長と話したことなんて1回もありません。
また部署間をまたがる交流やチームメンバー内でお互いに評価するようなことは1度もありませんでした。
そんな典型的な会社の中にティール組織を導入しようとする気になるのかはなはだ疑問に感じました。
管理部門は命令することに慣れているので、逆に自律的に活動されると自分の権限がなくなるので
嫌がる人が多いようにおもいますし、本書の中でもティール組織になじめない人は会社を去っていく
人がいることが記述されていました。
だから世の中的には、すべての組織がティール組織になっていくのは難しいし、仮になっていくとしても
私が生きている間は難しいのかなと感じます。
それでも、自律的にやっていかないと組織も社会も継続が難しくなっていく記述があるので
せめて自分がティール組織の一員として、組織づくり、会社作りができるように
まずは意識を変える所からやっていきたいと考えています。
本書の中でも書いてあるように最初からティール組織にして経営していたわけではなく
経営の目的、状況に応じて徐々にティール組織としてやっていた旨の記載がありました。
こういう指南書的な本があるのですから、私自身も自分で小さな組織からティール的な会社を作るか
ティール的な会社を見つけて転職するなど、別な形のやりがいを探したほうが良いのかもしれません。
以上となります。
ありがとうございました。