第59回目(2016年3月)の課題本
3月課題図書
イノベーション・オブ・ライフ
頭が良くて、目も眩むような学歴もあって、おカネも稼いで、地位も名声も手にしたのに、
なぜか人生を転落してしまう、場合によっては塀の向こうに落ちてしまう(つまり犯罪者に
なるということ)人がいるのはどうしてなのか?どうしたら後悔しない人生を送れるのかを、
クリステンセン流の論理思考で説いたのがこの本なのです。
目次をじっくり読んで、「罪人にならない」という文言を見つけた時には背中がゾクッと
しました。世の中に数ある成功哲学、自己啓発で、「罪人にならない」なんて項目がある
本なんて見たことありませんよ。でも、某K原中毒者じゃないですけど、成功者の転落っ
て末路はここですから。
【しょ~おんコメント】
3月優秀賞
今月はキラリと光る投稿もなく、久しぶりに該当者無しにしたいくらいの感じでした。あ
の本を読んで、ここで思考が止まっていたら、読書で人生を変えることはなかなか出来な
いでしょうねぇ。思考をもう一歩先に進ませられると、深い学びと納得感が得られると思
うんですけどねぇ。
で、肝心の優秀賞ですが、色々考えてtsubaki.yuki1229さんに差し上げる事にしました。
といってもこの方と同じレベルの人は何人かいたんですよ。ところがそれらの人は他の人
とどこか被っていて、似たような切り口を表現系を変えただけというところがあって、選
べなかったんですよね。この方の投稿だけはどこからどう読んでも、自分の言葉で自分の
考えを伝えていると強く感じられたのでこの方にしました。
【頂いたコメント】
投稿者 tsubaki.yuki1229 日時 2016年3月20日
「最小限のコストで、最大限の結果を!」
-今から10年前、まだ以前の職場で働いていた頃、ある会議で上司からこの指示があった。
それを聞いた私は、まだ若かったせいもあり、「ふざけるな!」と憤りを感じた。なぜか?
確かに一般企業の経営者が言うなら、まともな指示かもしれない。だが、私の当時の職場は「私立高校」であり、この上司とは学年主任である。彼は「放課後補習も、長期休暇中の講習も、面倒くさいから嫌。生徒達に部活や文化祭もエンジョイさせてあげたいし、なるべく楽(ラク)してトップ大学に行けるように、先生達は授業を工夫してね」と、私達教諭に訓辞を垂れたのである。
「楽(ラク)して良い大学に合格できるなんて考え、傲慢ですよ!目標のために一生懸命勉強する・・・その努力は尊いものじゃないんですか!?」・・・居酒屋でビールを飲みながらブリブリ怒る私に、「まぁまぁ、気持ちは分かるけど、タヌキ校長の戯言にいちいち目くじら立てないで・・・」と40代・50代の先輩先生方に、なだめられたのを思い出す。
こんな出来事すっかり忘れていたが、急に思い出したのは『イノベーション・オブ・ライフ』を読んでからである。本書は、先月の課題図書『物欲なき世界』と同じく「資本主義(的な考え方)の終焉」を指摘している。
これまで、「良い学校⇒良い会社に入れば、高いお給料がもらえて、人生ウハウハです!」という考え方が広く一般真理とされてきたが、この考え方には限界があるという、しょうおん先生の伝言をしっかり受け取って次のステップに進みたい。以下、私が本書から学んだことを四点書きたいと思う。
1.Life is a journey, not a destination
これまで資本主義経済下で生きてきた私達は、「速攻で利益を出し、その利益を投資に回して新規事業をし、また利益を出しなさい(以下エンドレス・リピート)。」と要求されてきた。クリステンセンの同級生達も例に漏れず、「見返りが今すぐ得られるものを優先し、(中略)長い間手をかける必要があるものをおろそかにした」結果、中身のない不幸な人生を築いてしまったという。(P.81, 82)
本書にもあるように、子育てや教育とは、少なくとも20年という長期的なスパン・視野で取り組むべき課題である。だが、自分が今、塾講師をしていてよく感じるが、子供を入塾させたばかりの親の中には「塾に入れたのに、まだ点数が伸びないのか?」と、結果をすぐに求める者が少なくない。そして、こういう親に育てられた子供は、プレッシャーで実力を発揮できず、成績が伸びないだけでなく、心に病を抱えることもある。一方、これと逆に「塾に入って結果が出るまで、少なくとも半年はかかるでしょう。あきらめずに、じっくりやりなさい。」と待ち続け、応援してくれる親もいる。当然だが、このような両親の下で育った子供は、成績が伸びる。
効率性と即効性を重視するあまり、弱者が傷つき犠牲になる。この現象こそ、資本主義社会が生み出した最大のひずみである。もしも私達に「目先の欲に目がくらんで・・・」という思考法がプログラミングされているとしたら、その洗脳から解き放たれなければならない。クリステンセンは「長い目で見て待つこと」の重要性を気づかせてくれた。
もう一つ、資本主義の考え方に「面倒くさいこと、役に立たないことは、徹底的に排除すべし。」というものがある。これも非常に危険だ。例えば1950年代にアメリカで書かれたサリンジャーの小説「ライ麦畑で捕まえて」で、主人公の高校生の少年は「死んだ弟のことは忘れて、勉強しろ」と両親や教師に言われるが、愛する弟を忘れることが、どうしてもできなくて葛藤する。確かに、悲しい記憶を忘れて、勉強や仕事に没頭した方が、人生には生産的だと理屈では分かる。だが、失恋した者、家族を失った者に「悲しいことは忘れろ」などと言うのは、不可能かつ傲慢であるし、悲しみという感情を人の心から奪ってしまったら、人は人ではなくサイボーグになってしまう。それは本当の幸せとは言えない。
本来、失敗や挫折、病気や悲しい出来事は、人をより大きく成長させる。これらは時間をかけて、じっくり取り組むべきものである。ところが、現代は本屋に行けば、読みやすい自己啓発書があふれており、「一生かけても答えが出ないような難題に、手っ取り早い解決策を提供してくれる」と、クリステンセンは警告する。(P.11)
ここで哲学者のカントの『啓蒙とは何か』の冒頭の言葉を引用する。
「未成年の状態とは、他人の指示を仰がなければ自分の理性を使うことができないということである。未成年の状態にとどまっているのは、なんとも楽である。他人の指示を仰げば、自分であれこれ考える必要はない。他方では、あつかましくも他人の後見人と僭称したがる人々も跡を絶たない。彼らは飼っている家畜を愚かなものにする。そして家畜たちを歩行器のうちにとじこめておき、家畜が一人で外に出ようとしたら、とても危険なことになると脅かしておく。」
・・・恐ろしいことだ。本屋に置いてある「幸せでお金持ちになるための50の法則」などといったハウツー本は、人から考える力(理性)を奪ってコントロールしやすくする、「愚民化政策」に一役買っているのだ。
私も例に漏れず、分厚くて難しそうな本より、読みやすそうなハウツー本についつい手が伸びてしまう傾向がある。だが、後者の本が一生残る感動を与えてくれることなど、ない。私が楽な方に流されて、誰が得をするのかというと、カントが言う所の「後見人」であり、資本主義社会のトップにいる者=資本を持った権力者であろう。面倒くさいことに取り組まないことは、愚民化されることを意味するのだ。
もちろん、資本主義にも良い点はある。必要だが手のかかる煩雑な仕事(雑用、家事など)を、より効率化・簡素化することで時間や労力を短縮すれば、もっと有意義なことに時間を使える。
しかし、「勉強を積み重ねる」「人生の目的を熟考する」という大切な行為を効率化・簡略化して、良いはずがない。例えば冒頭の例で言うと、毎日昼寝とゲームばかりしているのび太くんが「ドラえも~~ん、頭が良くなる道具を出してよ~~」「はい!天才製造マシーン~~!」…というプロセスを経て東大に入ったとする。なるほど、時間もコストもかからず効率的だが、この場合のび太くんは「苦労・努力をする」という有意義な人生経験の機会を奪われ、人格は磨かれない。そもそもこの場合、のび太が東大に入った目的、理想が存在しない。「東大で勉強して、有意義な学問を学んで社会に貢献する」が目的なのではなく、「東大に入る」という肩書きを得ること自体が目的になっている。こんなプロセスを経たのび太は幸福になれるか?答えは否だ。
しかし、東大合格を目指してのび太が猛勉強したとする。合格すればもちろん万歳。合格しなくても、猛勉強をしたという達成感と自尊心、失敗しても折れない強い心が育つだろう。だとすれば、大切なのは「結果」でなく、「頑張ってきた」というプロセスそのものなのである。
10年前、私の学年主任は、「最小限のコストで、最大限の結果を!」と言った。しかし、私は塾講師として、生徒達に自信を持って言うつもりだ。
「合格への道は厳しい。しかし、努力は人生の宝となる。私達は勇敢にやり遂げよう。結果が合格だろうと不合格だろうと、最後に私達は、“成長した自分自身”という報酬を手に入れることができるのだから!」と。
2. 愛と理解は違う。
「家族や友人達と親密な関係を築くことに最も力を入れる必要があるのは、一見、彼らとの関係が上手くいっている時だ。問題が起こってから対処しては遅い」(第5講)という一言に、はっとさせられた。
人を次の4タイプに分ける分類法を、文学の授業で教わったことがある。①自分を愛し、理解してくれる人 ②自分を愛しているが、理解してくれない人 ③自分を愛していないが、理解してくれる人 ④自分を愛してくれず、理解もしてくれない人-この4タイプだ。このうち最もやっかいで問題を生みやすいのは②のパターンだろう。
大切な家族または友人を愛しているからこそ、善意でやってあげたことが、実は見当違いな親切の押し売りにすぎず、相手を傷つけてしまうことがある。これと同様にビジネスの世界でも、顧客が心から必要とする製品を売らず、自分が売りたい製品を売りつけ、「自分は一生懸命やっている!」と自己満足するセールスマンも多いと、筆者はイケアやミルクシェークの例をあげて説明してくれた。誰よりも近い家族の気持ちを理解することと、ビジネスの顧客を理解することが、本質的に同じというのは、目から鱗だった。
例え仲良い夫婦や親友同士でも、「記念日を忘れても/デートをすっぽかしても、私を愛しているなら許してくれるよね」「君なら阿吽の呼吸で、黙っていても分かってくれるよね」と過信するのは危険だ。信頼関係は、一度手に入れたら終わりではなく、長期的に育て続けるべきものだと、プライベートでも仕事でも肝に銘じようと思う。
3.大人として子供に与えるもの
教育の仕事に従事する自分が最もアッと言わされたのは、子育てのアウトソーシングに関する第7講だ。筆者は、子供には物を惜しみなく与えるのでなく、プロセスを教えなさいと指摘している。
先進国の多くの親達が、愛する子供達に何でもしてあげたいと願い、オモチャやゲーム、携帯電話、高い服などを買い与え、それこそが「良い親の証拠」と自負している。しかし、筆者は子供の頃、穴の開いた靴下やズボンの繕い方を母親に習い、自分で直した経験により、「自分の問題は自分で解決できる」という自信と誇りを持ったという。ここでも、物そのものでなくプロセスを学ぶことが、人の成長にとって重要という真理が実証されているのだ。(P.152, 153)
実は先週、生徒の保護者との面談中、息子を名門私立学校に通わせている母親から「恵まれた環境で育ってしまって感謝の心が育たない。社会の荒波の中で生き抜く力をつけさせたいから、公立学校に転校させるつもりだ」という話を聞いたばかりである。一方、自分が支援しているワールドビジョンの、ウガンダの里子の手紙には「学校から家に帰ると、井戸に水を汲みに行き、お姉ちゃんに勉強を教え(※5人兄弟のうち学校に行っているのは彼だけだから)、赤ちゃんの面倒を見て、晩ご飯を作ります。その後、暗くなって星が出てくるまで友達とかくれんぼをします。」と書かれていた。ウガンダの生活は、物質的には豊かでないかもしれないが、この少年は自分が家族の役に立っていることを誇りに思って成長するのだろう。そして夜空の美しい星は、テレビ番組と比較にならないほど、彼らの心を幸せにしているのだろうと、文面から伝わってきた。
物を持たない子供達は、想像力やクリエイティビティを発揮し工夫して遊べる。例えば、かくれんぼや、秘密基地作りなどの遊びだ。しかし、物にあふれて暮らしている子供達は、物を使ってしか遊ぶことができないので、それを取り上げられたら思考停止し、後に絶望だけが残るのだろう。(そういえば、歌手の安室奈美恵さんは子供の頃、家が貧乏でピアノを買ってもらえず、画用紙にピアノの鍵盤を描いて指で触って歌っていた。貧乏だったからこそ情熱が育った・・・と語っていたのを思い出した。)
先月の図書『物欲なき世界』にも紹介されていたように、お金で幸せを買うのではなく、ゼロから物事を作る創造性(creativity)により、幸せを生み出すことが、今後の生き方の鍵だと思う。(例えば、料理、裁縫、絵を描く、日曜大工、作詞作曲など、“DIY”と呼ばれる手法で達成できる趣味は多い。)
4.信仰心
本書から「優秀な学生が、社会人になってから人生で失敗するのを、これ以上見たくない。一体、誰が彼らに正しい道を教えるの?私でしょう!」という著者の強い信念を感じた。そして、重病を患ったにもかかわらず、彼をこれほど力強く突き動かすものの正体は、半分以上、キリスト教の信仰心ではないかと思った。(調べた所、彼はカトリックやプロテスタントのような有名な宗派ではなく、モルモン教徒らしい。)
私自身はプロテスタント系クリスチャンだが、1~2か月に一回、気が向いた時に教会に行くだけで、熱心な信者とは言えない。しかし、アメリカやその他の国の熱心なクリスチャンには、何があっても日曜日は礼拝に行くため、日曜は基本的に仕事も用事も入れない、という主義の人も多い。クリステンセンが金銭や名誉に踊らされず、常に謙虚な姿勢を保ち、人生の大切なものを見失わなかったのは、神との対話・祈りの中で、常に自分を見つめ直していたからだと推察される。
また、人が犯罪行為に走る時、彼らは「バレなきゃ良い」と思っている。ところが、目に見えない神を信じる者は、たとえそれが完全犯罪であり、誰も目撃者がいなくとも、「神が自分を見ている」と思うからこそ、踏みとどまるのだと思う。目に見えないものを信じる人、神への信仰を持つ人が何があっても強いのは、自己評価の基準が「他人の評判」ではなく、「神との強い関係」にあるからだと思った。
<終わりに>
本書から多くのことを学んだが、自分自身、その主題を十分に言語化できていない。この本は日本語で2回、英語で1回読んだが、読む度に感じることが違った。「人生で本当に大切なこと」…その問いの答えは、一朝一夕で得られるような単純なものではなく、長期的にじっくりと考えていくことなのだろう。大切な人達とそのテーマを共にじっくり考えるプロセスを、楽しみながら生きたいと思う。ありがとうございました。
投稿者 J.Sokudoku 日時 2016年3月22日
「命に関わる病気にかかったときだけでなく、つね日頃から考えなくてはいけないこと」、カバー袖のその部分を読んだだけでグッと本書に引き込まれていった。“自身にとっての幸せとは何か、そしてその幸せをどのように実現するのか” とは、全ての人にとっての根源的な問題である。しかしながら、多くの人は自身に問い掛けていないのだという。そんな問いかけに対峙することで、現在の自分自身の価値観とそれに伴う行動を見つめ直す良い機会となった。なぜならば、本書の幾ヵ所で述べられている目に見える短期的成果を優先して、長期的成果をないがしろにしている1人が正に現在の自分自身であることを自覚したからだ。“家庭”と“仕事”の優先度を考えた時に、現在の資源配分の仕方では、将来後悔する時が来てしまうだろうという悪寒に襲われさえした。現在の自分自身を正し、未来の自画像を見つめ直すためにも、本書にこのタイミングで出会えたことは幸運といえるだろう。
その他にも本書からは人生で“幸せ”になるための学びが多々あった。その中でも、特に自らに必要性を感じたこと、こころに響いたことについて4点を以下にまとめる。
1.想像力
“幸せ”とは何か、を考えた時 “自分のなりたい自分になること”と答える人は少なくないだろう。“なりたい自分”を想像して、そこから逆算して今やるべきことを実行していく。成功法則の重要なパーツの1つだ。本書で紹介されているノーラン・アーチボルト氏(P.169)も強烈な想像力の持ち主だと思われる。氏の場合は、「成功する企業のCEOになる」という「明確な目的」を設定し、その目的が実現した時の自身がどのような知識と経験を持っているだろうか、ということを鮮明に想像が出来き、そこから逆算して「優先事項」、「資源配分」を考え実行したのだと思う。このように、明確に目的を設定するにも、その目的から逆算し必要事項を割り出すことにも論理的思考力と並んで想像力は重要だろう。
また最近、成功している(なりたい自分になっている)方々の著書を読んだり、お話しを聞いたりしていると、その様々な内容の共通項に“想像力”や“イメージ”の大切さを説いていることに気がついた。ただし、この“なりたい自分”を想像することが現在の自分はあまりできていない。自己の想像力の乏しさについては様々な要因が考えられるが、その内の1つが知識/経験の絶対的な不足だろう。これらが自己の“常識の枠”を作ってしまい、想像を制限しているのだと思う。よく言われるように“自分が想像できる範囲でしか夢は実現しない”のであれば、知識/経験を積むために積極的に見聞を広げていくことが今後の自分には必要だ。
2.偶然の機会
「明確な目的」に向かっていく際に、本書でいうところの「創発的機会」に気づき、乗っかるということも成功法則の重要なパーツの1つだと思う。将来の計画を立てる企業や人達も全てが事前の計画とおりに行くことはまずない。そんなに世界は単純かつ合理的にはできていないからだ。著者は、計画と“偶然の機会”のバランスを取る重要性を説いている。計画を立てることは勿論重要である。しかし、1企業の、ましてや1個人の認識・理解の範疇の外側に未知なる/予測不可能な世界が広がることは当たり前だと心得ておくことも重要だ。このことについては、“未来に先回りする思考法”にも「今の自分の能力に基づいて意思決定してはいけない」とあった。さらには、“目の見えない人は世界をどう見ているのか”にあった、「ノる」という感覚(動きの副産物に自然な進路をとらせて、思いとおりにならない、偶然生まれてしまった動きをノイズとして消すのではなく、むしろキャッチして次の動きのきっかけとする)も「創発的機会」に気づき、乗っかると同じニュアンスだと自分自身は感じている。1つの未来に固執せず、勇気を持って別の未来に向かっていくことも時には必要だ。
3. 強い意志
本書で一番驚いた箇所は、著者の大学生時代時の神との誓いを守るというエピソードだ。バスケットボール大学選手権決勝戦の出場を辞退…。えっ!?。大学生という若さで、そして親友でもあるチームメイトや監督の説得を受けても自らの意志を曲げない著者の“こころ”の強さに驚いた。
著者はこのエピソードをとおして、意志の強い人になることも“幸せ”な人生を送る上で非常に重要だということを訴えているのだろう。なぜならば、本書にもあるように、自らの意志を強く持てずに「この一度だけ」ということで一線を越えたことによって人生を大きく狂わせた人が無数にいるからだ。“自らの意志を強く持つ”、これも人生を“幸せ”に送るために必要なことだと分かった。
さて、自分自身はどうだろうか。上記の著者のエピソードは、信仰的要素もあるので極端な例だとは思うが、それにしても現在の自分には“こころ”の強さが欠けている。そこまで重要度が高いコトに対してではないけれども、今までこの「この一度だけ」を積み重ね自分自身との約束を破って来た自分...。今からでも、自分自身との約束において「この一度だけ」をやめる覚悟を持ち“強い意志を持つ人”を目指そう。
4. 智の道
本書を読み終えた時、この本の暖かみに包まれながら“智の道”という言葉が頭に浮かんだ。“自分が幸せになり、それ故に他者も幸せになる。“著者は、自身の理想像を「人がよりよい人生を送れるよう助けることに身を捧げる人間」になることと述べている。正直、著者の目指している道は、“善の道”ではないだろうかと一瞬頭をよぎったりもしたが、資本主義のど真ん中を行く国で経営学者を生業にしているのだからそうではないのだろう。とにかく、“自分の幸せに他者を含める”ということが重要だと再認識した次第である。
先月の課題図書の感想で自分なりに“幸せ”とは、“自らで【主体的に使える時間】を持っている状態”と定義した。ただ、この定義は1人称で完結してしまうスケールの小さい話だと、本書に考えさせられた。よって、自分なりに“幸せ”を再定義。“幸せとは主体的時間を持ち、そして、それを使って他者の幸せにも係うこと。”一つ次数を増やせたこと収穫だ。これからももっと“幸せ”の定義と“幸せ”になるための行動について自らに問い掛けを続けていこう。
~終わり~
おまけ.レッスン
今年の1~3月の一連の課題図書は、まるで起業セミナーを受講しているかのよだった(実際に受けたことはありませんけど)。
レッスン①未来に先回る思考法:“どこでどうやって売るのか”
自らが進むべきマーケットや業界を見極める(過去からパターンを見つけることの重要性とその中でのテクノロジーの影響力)
レッスン②物欲なき世界:“誰に何を売るのか”
マーケット・トレンドの行方を知る(今後、賢くなっていく消費者がどのようなモノコトを求めるのか)
レッスン③イノベーション・オブ・ライフ:“ビジネスと人生の大原則”
ビジネスをする中でもその根幹を成す“マクロ的ビジネス戦略”、と人として最も重要である“こころの在り方”
この3レッスンの内容を知ると知らないとでは起業の成功率は大きく変わってくるだろう。間違いない。自分もいつか起業する時が来るのかなぁ。来るといいなぁ。
ありがとうございました。
投稿者 mustangpg 日時 2016年3月27日
私は企業のIT戦略を立案し、実装する仕事に携わっている。特に、ここ20年は例外を除き、ERPパッケージソフトの導入計画立案から実装までをリードしている立場にいる。課題本の感想して自分自身の過去、現在、そして将来の自画像について、読者とシェアしてみたい。
そもそも、私の過去のキャリアは、意図的戦略と創発的戦略に基いて築かれてきたと感じている。
私は、意図的にコンピュータ言語を学ぶ為に大学に進学し、創発的に生産管理の在庫削減手法を学んだ。その後、この学びを活かす為に生産計画スケジューリングソフトに強い会社に入社を決めた。しかし、このソフトウエアは全盛期を過ぎており期待した機会を十分に得ることがなかった。
そんな状況下で、偶然にもERPパッケージが日本に上陸し仕事をする機会を得た。得意の生産管理業務を中心に、会社全体の基幹業務とソフトウエアの設計技術を効率的に学ぶ事ができた。この過程で偶然にも、英語と業務コンサルティングに堪能な上司、ERPのコンサルティングにめっぽう強い人材に出会う。その結果、自分の自画像を”海外プロジェクトのERP導入のプロジェクトマネージャになること”と鮮明に描くことができた。そこからは行動が早かったと思う。自分の資源である給与と時間を英語と簿記の知識強化に費やし、プロジェクトマネジメントや外国人との仕事の機会を優先度を高く設定した。当時はインフラ関係の仕事もしていたが専門外と割り切り他人に任せた。その結果約10年後に、海外プロジェクトのERP導入プロジェクトマネージャになり、現地でプロジェクトをリードし本番稼働を達成し当時の目標は達成できた。まさに、本書でいう、意図的戦略を設定し、創発的機会を活用しながら「資源」「プロセス」「優先順位」を実行した結果、手に入れた自画像であると考えている。
この数年の現在はどうか?当時意図的戦略を達成した後、自分の自画像がイメージできなくなっている。この行き詰まり感を打破しようと各種セミナーや研修に自己投資を行うようになった。また自己投資できる背景には、自分自身の時間とお金に少し余裕が生まれたこと、自分自身が成長し過去に出会った次の人材に会える機会が減り危機感を持つようになったこと、行った先では色々刺激を得て勉強になったことが多かったからと考えている。私は、この本を読み進める中で創発的戦略を実行しているのだという安心感を得たと同時に、自分自身のキャリアを優先し家族や社会的意義に対する優先度が低かったことを猛省している。
最後に将来はどうか?まず自分自身が考える”家族と自分が社会貢献できるように”を強く自画像に焼き付けてプライベート、仕事双方に活かしたい。まず、プライベート面では家族への貢献を取り上げたい。この本でも触れられているが”我が家の文化とは何か?”、この定義を明確化することから始めたい。我が家には文化ではなく、漠然とした方針は持っている。例えば、子供の学校を休んでまで外出しない(当たり前だがそうでない家庭も最近多い)、長期休暇には双方の両親を必ず訪問する、ママが決めたタスクは必ずその日のうちに子供たちが自分自身で実行する、休日は子供のクラブ活動を最優先するなどである。これらの方針から、我が家の文化が形成されるはずであり、その結果、家族文化を通じて家族全員が無意識にどのような困難に出会っても、自ら最善の選択が取れるようにしていきたい。また、より良い文化を築くには”相手の用事”を意識することが不可欠である。実は私も、本書と同様に自分の価値観で妻の家事手伝いを行い口論になった記憶がある。何故か?妻も”大人と話したいだけ”と言っていたことと思い出した。簡単なようで私にとっては難しい取り組みであり、強い意思を持って意識的に取り組み、無意識に出来るように進化させたい。
仕事の面では、今後社会貢献に繋がる新規事業を立ち上げる予定である。この本にもあったように発見思考計画法を用いて、まわりの理解を得ながら進めることを意識したい。具体的には私が担当するシステム導入プロジェクトではテクノロジーの進化が早くコストも掛ることから、理想論と予算獲得が前のめりになることが多い。プロジェクト開始にあたり、設定した仮定を全てリストアップし、重要度と不確実性の高い順に整理し、対応策を経営陣に説明することで、健全かつ実現性の高い社会貢献度の高い事業の取り組みを推進できればと考えている。
投稿者 ishiaki 日時 2016年3月28日
イノベーション・オブ・ライフを読んで
頭が良くて、高学歴、高収入で読んでいて羨ましくなる経歴なのに家庭が崩壊しているとかを書いていると自分はまだ、一応、どこも崩壊していないので幸せなんだなと思っています。
なかなかこのような立場になっていないから転落しないのかハタからみたら実は転落していると思われているかはわかりませんが、目標を点ではなくて線で見ていかないとダメだと痛感しました。
投稿者 akirancho0923 日時 2016年3月29日
人生を旅に例えるならば、誰もが旅の途中でありどのように歩めば幸せになれるのか、
常日頃から皆それぞれ、幸せの羅針盤を探し求め続けているように思う。
本書には、その幸せになる為のヒントとして最適な「理論」があると説く。
筆者が挙げている具体事例を私自身と重ね合わせ「理論」の必要性について強く共感できた点を
以下のキーワードを元にまとめたい。
1.投資と予測
本書では企業における「戦略」を自らの人生にあてはめる、という具体例を
あげ、自分自身に問いかける必要性を説いている。つまり、自分の人生を振り返りあぶりだされる
というわけだ。実際に振り返ってみたのだが、おもわず考えずにはいられない結果となった。。
「資源」(例えば、時間)の配分は当たりまでだが十人十色となる。
全体を10として、私が望む比率は、家族と幸せに過ごす割合を6、仕事の割合を4、である。
しかし数字の上では家族との共有時間に比重が置かれているはずなのに、現実には自分の望む人生に反映されていないのだ。
このショックはかなり大きかった。
未来予測がずれてきている原因として、本書では投資の「プロセス」が重要とある通り
自らが望む人生に対する正しい投資なのかどうか、問いながら実行する要素が不足しているからだ、と痛感した。
あと足りない要素としては、「創発的機会」に対する柔軟な自己判断も挙げられる。
「明確な目的」をいくら強く意識して取り組んでいても、本書では「創発的機会」とのバランスの
重要性が大切とある。予測できない未来の可能性に躊躇なく飛び込めるよう
一層の知識・見聞・経験を身につけていくことを今後、強く決意する次第です。
2.人間関係を深めるために必要なこと
本書では人生における投資の大切さを人間関係に向けて、さらに深く掘り下げていく。
「IKEA」や「ミルクシェイク」の具体例を通して、人間関係において理解し解決すべき「片づける」
という視点の必要性を説く。今までに私自身の中には存在しなかったキーワードだ。
相手の立場に立ってというニュアンスも感じるが、正直まだ感覚的にしっくりこない。
ただ、新しい観点を学ぶことができたので、今後の問いかけに加えていくつもりだ。
あと、相手の幸せのために「犠牲」という表現を用いていることから”智の道”とは少し異なる見解を
筆者はもっているのかもしれない、と感じた。しかし「家庭の文化」の設計について自分たちの理想を
追い求めながらも、慎重にどう設計すれば家族が幸せになれるか?という想う気持ち・行動を見る限りは
筆者なりの”智の道”なのでは、と感じた。私自身も同じくこれからも”智の道”の問いかけを続けていく所存だ。
3.信条
本書を通して、この言葉を抜きには語れない。なぜこの言葉が最後に出てきたのか。
短い内容にもかかわらず、今までとは異質かつシンプルな内容。
「信条」つまりはこれだけは譲らない、譲れないもの。これがぶれずに初めて
最高の人生を送れるのではないだろうか。
筆者のように誓いを立て、何が何でもこれだけは守るという信条・信念。
これを持ち続け歩むことで人格を高めなりたい自分へ、近づいてゆくのだろうと感じた。
はずかしながら、ここまでの強い意志にはまだ届いていないが
”智の道”と同様に目指していこうと思う。
さいごに。
本書と出会い、自分自身を見つめ直す時間を新しい視点で振り返れたことに
心より感謝いたします。ありがとうございました。
投稿者 vastos2000 日時 2016年3月31日
『イノベーション・オブ・ライフ』を読んで
この本の『第7講 子ども達をテセウスの船に乗せる』から『第9講 家庭内の見えざる手』までが特に心に残りました。
著者が挙げている3つの能力、『資源』『プロセス』『優先事項』を具体的に我が家に落とし込むとどうなるだろうと考えました。
(自分の)子どもにはこんな資源をプレゼントしたい:
1.美しいとまではいかなくとも、誰でも読める整った文字を書ける技術。
2.四則演算をそつなくこなせる基本的な計算力。
3.子どもが読みたいと思う本。(例え大人からするとくだらないと思えても)
私自身の子どもの頃を思い出すと、1については親から特に何もなかった。そのせいか、今でもあまり字は上手に書けない。この反省があり、子どもには習字教室に通ってもらいたい。
2については、小学校1年生か2年生のころ、一桁+一桁の計算演習を、母親に出題してもらっていた。家事や弟たちの世話で忙しかっただろうけど付き合ってくれていた。これは同じように子どもにつきあいたい。
3については毎月1回本屋に連れて行ってもらい、好きな本を買ってもらっていた記憶がある。買い与える立場になって、「大人が読んでほしい本を与えること」我慢できるかが不安
プロセス:
プロセスを獲得する場を用意したい。子ども自らがやりたいと言った習い事に通わせ、簡単に辞めないようにサポートする。(3年は続けてほしい)スポーツでもピアノでもよいから、できなかったことができるようになる経験を得てほしい。
ついつい、子どもが何かやろうとすることに手や口を出してしまうけど、じっと我慢して見守るよう心掛けたい。
最近で言えば、鉄棒の逆上がりに挑戦しているので、手本を見せるだけにして、手を出すのは控えることにした。
優先事項:
探究中。これは口でいうだけではなく、親である自分が実践して子どもにその姿を見せなくてはならない。
今心がけていることとしては、「ありがとう」と思えない場面でも「ありがとう」と言ってみること(『あなたの人生が変わる奇跡の授業』を最近読んだため)。無意識にこの言葉が出てくるようになるまで実践したい。
著者の作品では『イノベーションのジレンマ』のイメージが強かったので、家庭や人生にも応用できるのは意外に感じたし、そこまで読み取れなかった。
この本のように、わかりやすく示してくれたおかげで、『イノベーションのジレンマ』を再読したら、新たな気づきが得られると思う。
この作品に出合う機会をいただきありがとうございます。
投稿者 magurock 日時 2016年3月31日
3月の課題本の発表があったとき、この題名から「ビジネス本かぁ」と感じた。
「イノベーション」という言葉のイメージで脊髄反射のように、不況でも生き残れるスーパービジネスマン養成講座なのだな、と勝手に想像した。
ある意味ではそうなのだが、実際手にとってみると、この本からは厳しくも優しい空気、オーラのようなものが漂っていて、ページをめくる前から「違うぞ。それだけじゃないぞ」という感覚が伝わってきた。
それもそのはず、この本は、著者がハーバード・ビジネス・スクールの卒業生に向けて行った講義を基に書かれた、熱いメッセージだったのだ。
『家族、友人と親密な関係を築くことに最も力を入れる必要があるのは、一見その必要がないように思われるときなのだ』。この一文に一番ハッとさせられた。
これは人間関係だけでなく、仕事や勉強でも同じことなのだが、今は忙しいから、と後回しにして後悔することの、なんと多いことか。時間は待ってくれないし、これだけやっておけばずっと安心、ということはまずない。
それにしても、卒業するにあたって、このような講義を直接聞くことができた学生たちは本当に幸せだ。ここまで卒業生を思った講義があるだろうか。
若いうちにこんな講義を聴くことができていたら、自分ももう少し違った生き方ができただろうか。
「もっと若い頃に読んでおきたかった」という言葉が、「本書を推薦することば」の中にあったが、自分も同意見だ。
でも、今からだって読んでおいてよかったと思う。
自分もこんな講義を受けたかったと拗ねるより、こんな言葉をこれからの人に伝えられるような人間になろうと思う。
すでに「やっておかないと後で困るよ~」と説得力を持って言える年齢になっているのだから。
投稿者 dukka23 日時 2016年3月31日
「仕事と家庭」という永遠のテーマについて、
経営学の非常にわかりやすい事例と、
その因果を説明する理論を用いて、
「どうすれば幸せな人生を送れるか」
ということを伝えてくれる本です。
ごく少数かもしれませんが、
「いや、私は仕事だけでよい」という人は
読むだけ時間の無駄かもしれません。
また、あくまで幸せな人生を送るための、
「考え方(How Think)」を示してくれるもの
なので、「じゃ、何をすればいいの?(Do How)」
を求めたい人も、
「ふーん」と終わってしまうかもしれません。
バリバリ仕事を頑張ってきたけど、
これまで歩んだその道に、
少し疑問を持つ踊り場に差し掛かっている人には
抜群のソリューションを提示してくれる本だと思います。
経営学はあいまいな学問だとか、
欧米の理論はだめだとかよく言われます。
しかし、単なる事例の列挙や表面的な分析に見えても、
実際はその因果を紐解く学問なんですね。
たとえその解決策が分かっていなくとも、
科学的な分析が確立されていなくとも、
「こうすれば、(なぜかわからないけど)こうなる」
という事象が説明されるのが経営学なんだと
改めて認識しました。
だから、あいまいに見えるし、結果論的にも見える。
でも、実は分析の対象だけ(会社の数だけ)
叡智が含まれている、ということを再認識しました。
ただし、これらの叡智を一個人の人生に当てはめることで、
生きていく上で守るべきセオリーが見えてくる、
という考え方は衝撃でした。
・生きる目的=何をしたいかを考えなさい
・そのための資源を配分しなさい
・それが人を喜ばせているか常に考えなさい
・まずは利益を出しなさい
できていないなら、利益がでるように考え続けなさい
・そして、これらを毎日実行し続けなさい
本書を読んだからこそ、
これらが一個人の人生に当てはまる、
ということがイメージできるのですが、
テキストだけみると経営理論そのものです。
経営学を曲がりなりにも勉強してきた身としては、
同じ「ヒト」(個人、法人)だとは言え、
ここまで個人の人生に当てはまるのは、かなりビックリしました。
一方、同時に、
すごくシンプルで、セオリー通りで、
アタマで理解しているのに、
なぜそれが今まで自分の人生において、
意識してこれなかったのか、
という疑問も湧いてきます。
その理由は私はこんな風に考えました。
多分企業も個人も、
意外としぶといからなんじゃないでしょうか。
そのココロはこんな感じです。
生存が主目的のとき。
企業で言えばスタートアップ、
ヒトで言えば原始時代からつい最近までの時代です。
こんな時はアタマもフル回転で、
全力で生き残る術を考えながら毎日を過ごします。
死ぬことも多いですが、
だからこそ生き残った時にはこんなことしよう、
成長できた暁にはこうなりたい、
ということも毎日妄想します。
だから、その生き残ることに加えて、
妄想を少しでも実現しようとする力が働く、
パワフルに毎日を過ごせる時期です。
ですが、生き残り、安定した生活を手に入れ、
安穏と暮らせるようになると、
途端に堕落する割合が多くなります。
企業であれば、新しいことにチャレンジせず、
前例主義で、リスクのあること、めんどくさいことから
積極的に逃げ出すような大企業病になります。
でもある程度の事業規模があるのですぐに倒産しません。
だからこそ寄生虫のような社員が増えてしまうのですが。
個人でも、現代の日本はそうなのかもしれません。
毎日、死ぬ心配もなく、食べ物に困ることもなく、
何もせずとも、生きられる。
だから快楽だけ追求するか、なにもせずにダラダラ過ごすか。
「しぶとい」と表現したのはこの状態で、
何もアタマを使わず、何も目的意識を持たず
「ただ生きる」ことができるのが企業であり個人なのではないでしょうか。
だから、前述した幸せになるためのセオリーやToDoを、
そして目的を忘れてしまうのではないでしょうか。
一方、「よく生きよう」とする企業、個人は一定数居ます。
大企業になってもより良い会社にしようと、
戦い続けている創業者や、
その遺伝子を受け継いで営々と発展する長寿企業はいます。
また個人でも、本当にこの人は神さまに近づいているんじゃないか、
というぐらい、真っ当で、人間性の高い日々を過ごされている方々も居ます。
こんな企業、個人方々は、流されることなく、
自分の価値観や人生の目的を明確に持ち、
まっすぐにそれに邁進すべく毎日を生きておられると思うんです。
この本はそんな企業や人たちが、ごく自然に身につけいている
考え方や行動、を平易に示してくれていると思います。
そして、こんなことに気づいて、そのように生きることが、
ヒトとして一番幸せだと、改めて気づかせてくれる本なんだと思います。
この本で書かれている考え方、理論、ツールなどを駆使して、
そして毎日の生活で忘れることなく
私も自分の使命に向かって生きたいと思います。
そのためにはまず、「自分の使命は何か?」ということを
いつもアタマの片隅に置き、
「どうなりたいか?」を毎日妄想することからなんだと思います。
そして、それを日々行動に移していく、
そんな単純なことに立ち返る必要があるんだと思います。
投稿者 sakurou 日時 2016年3月31日
「イノベーション・オブ・ライフ 」を読んで
最近の課題図書は思考法、物欲、そして人生論と重いネタが多く、正直勘弁して欲しいと思うのだが、これもしょ~おんさんの読者に対する愛のムチと思い、今月も感想文を書くことにする。
本書は実は再読で、もっと簡単に感想文が書けるかと思いきや、逆に書くのが苦しくかった。再読だとよりいろいろなことを考え、かつ感想文としてまとめなければいけないので、余計大変なのである。読んだことは分かる。ただ、どこから何を書いたらよいか、人生がテーマだけにきっかけをつかめないのだ。
本書を読む前にイノベーションのジレンマやビジョナリー・カンパニー等、経営の本を読んでいて、人生は経営に似ていると思っていたのだが、その思いに対する答えを出してくれたのがまさにこの本である。クリステンセン教授は本書にて「人生という事業を育てことであり、戦略を練り、資源配分の優先順位を付け、実行に移すことが重要」と説く。まさに「人生は経営なり」なのだ。
冒頭、クリステンセン教授はマイケル・サンデル教授のように、読者に鋭い3つの質問を投げかける。「どうすれば幸せで成功するキャリアが歩めるか?」「どうすれば他人との関係を揺るぎない幸せのよりどころにできるか?」「どうすれば誠実な人生を送り、罪人にならずにいられるか?」
前回読んだ時には読みが浅く、また最近話題のスキャンダル系ニュースが表面化していなかったこともあり、あまり気にしなかったのだが、某K原容疑者だけでなく、(若干やり過ぎ感はあるものの)最近のうんざりする程、数々の不倫騒動を見ると、実はちょっとしたところに落とし穴が多数転がっていることに気付く。末尾にある「一度だけ」の魔力にかかった結果、落語の某師匠のように、今まで長年築き上げてきた実績や信頼が一瞬で吹き飛んでしまいかねない世の中なのだ。
冒頭に戻ると、クリステンセン教授は「理論」の重要性を説く。つい人生人それぞれなんだから理論なんて無いと思いがちだが、本書は立派な人生論なのだ。しかも、私のような素人でも分かる経営的視点がふんだんに盛り込まれている。
通常、キャリアというと仕事上のキャリアアップで語られることが多いが、本書はそれよりもむしろ周囲との関係、特に家族との関係にページを割いているのが独特である。しかもクリステンセン教授らしく、教育を資源、プロセス、優先事項の3つで明快に説いている。
私が読んでいて共感したのは優先事項である。まさに親として気になる習い事について、クリステンセン教授は教育をアウトソースするな、と警鐘を鳴らす。教育費が上昇していく中で、本当にそれが子供が欲していて、役に立つのか、優先事項を常に意識しなければいけない。実は教育も先月の課題図書にあった物欲と似ているところがあって、様々な習い事をさせればよい大人に育つと思いがちだが、実際はそうでもないことに気付く。良い大学を出れば良いという時代ではないので、お金を掛ければ掛けただけ良いということではなく、本当に必要か、費用対効果で考える時代が来ている。悪い言い方になるかもしれないが、コスパでドライに評価しなければいけない一面は肝に銘じておきたい。
あと印象的だったのは、人脈形成における必然と偶然の絶妙なバランスである。クリステンセン教授は自らが立ち上げた会社で株式を乗っ取られ解雇されるという屈辱を味わう。通常、落ち込んでも不思議ではない状況で、タイミング良く声がかかり、ハーバードの学生となり、学者人生へのスタートを切る。それは単なる偶然ではなく、創発的戦略、即ち業務上つながりを持つ人に解雇の少し前に自分のプランを売り込んでおいたことで大学から声が掛かった。もちろん、多分にクリステンセン教授自身の、いわば「ものの見方検定」のようなスキルがあったからかもしれないが、戦略的に自分を売り込んでおいたことでチャンスを掴んだのだ。この創発的戦略というのは破壊的技術という言葉を有名にしたクリステンセン教授らしいネーミングだ。破壊的技術も従来の延長で考えたらまず出ない。持続的成長に満足すること無く、意図的戦略に加えて創発的戦略を加える事でチャンスが格段に広がるということだ。常に自分のプラン(職務経歴、成果、スキル等)を売り込める準備をしておく必要性を痛感した。
以前、会社で、ある経営学部教授の方(元当社社員から大学に転身)の講演があり、その夜懇親会を開いたのだが、その席でその教授がふとしたタイミングで「今、みんな幸せ?」と聞いてきたのだ。その時には僕を含めてみんな答えられなったが、今になって振り返ってみるとその人は幸せを一つの主眼としてキャリアアップしてきたのではないのではないかと思う。また、50歳を前に出版系から映像系へのスキルチェンジを果たした知人がいるのだが、彼も「今はやりたいことをやっているから徹夜しても辛くない」と語った。自分のやりたい仕事をしている人は常に前向きでハードワークをむしろ楽しんでいる。
明日から4月。気持ちを新たにして、留学中のクリステンセン教授のように日々少しずつでも冒頭の3つの質問を思い出し、「自画像」を描く訓練を積むことで、なりたい自分になれるし、幸せな仕事人生、家庭を築けるようにしてきいたい(もちろん、罪人にもならずに)。
投稿者 kawa5emon 日時 2016年3月31日
書評「イノベーション・オブ・ライフ」クレイトン・M・クレステンセン 他2名 共著
一読後の感覚を忘れられない。脳も体も全く動かなくなってしまった。
自分の意識、存在全てをこれ以上ない衝撃波で一発で破壊された感覚とでも表現すべきか。
私の中の全てが止まった感覚に襲われた。
なぜだろう?とりあえず本書を閉じて内容の回想と共に時間をおいてみた。
本書での私への問いかけが自分自身のド真ん中にヒットしたのは間違いないのだが...
そして答えは見つかった。そう、私は本書からの各問いに明確な答えを持っていなかったのだ。
痛い、痛すぎる。冒頭、米倉氏の推薦文に「もっと若い頃に読んでおきたかった」とあったが、
正にその表現そのものの感覚だった。
本書の問いと各ストーリーに自分の人生を照し合せた時、生まれてこの方全てとは言わないが、
毎日の一瞬一瞬をどれだけ無駄に過ごしてきたことか...
端的に言うと、自分の生き方の判断基準を自分基準では無く、
他人基準に依存しすぎていたという事実に出会ったのだった。
しかし最終講で少し救われた。
クリステンセン教授自身も、人生で自分の目的を十分に理解するまで、
何年もかかったとあるではないか。本書での内容は、各問いを定期的に自分に問い、
日々の生活の中でPDCAを回す継続活動の中でこそ価値が出ることは間違いない。
そしてその結果得られた答えは、間違い無く自分の人生の中で最高の果実の一つになるだろう。
今回はあくまで本書との出会いに過ぎず、本当の自分の旅はこれからだ。
人生という旅路に於ける、最強のコンパスを手に入れたワクワク感がやっぱり止まらない。
内容全般に関し、ここまでわかりやすく各個人の人生を最良のものに導く
ツール解説がされていることに感動せざるを得なかった。
ここまで企業の経営理論が、個人の人生設計にも活用できるものなのか、
会社を法人と呼び、法律上の人と見做すとあるが、そのあまりの類似性に驚いた。
真の動機付けに際しての、エージェンシー理論(誘因、インセンティブ理論)と、
二要因理論(動機付け、モチベーション理論)、この中でも衛生要因と動機付け要因は、
目から鱗だった。会社に於いて部下を持つ管理側に回る前にこの内容を知ったことも重要だが、
個人の人生に於いて他人基準で自分の人生を決めない線引きがはっきり示された。
意図的戦略と創発的戦略のバランス内容も秀逸極まりない。
正直、現職が自分の人生に於いて今後も自分のあらゆる資源を、
最大限投入すべき対象か否か、まだ迷いの中にある。しっくり感が乏しい。
もちろん創発的戦略を採る際の自らの積極的トライ&エラーは必要不可欠だが、
ピンと来るタイミングは必ず来るはずだ。アンテナは常に磨いておきたい。
だからこそその時のために瞑想などの自分の内なる声を聴く鍛錬は継続していこうと思う。
そのタイミングこそ、自分に正直になるべきタイミングなのだから。
資源配分。ここで学んだのは自分の時間配分だ。今すぐにでも現在の時間配分は確認できる。
そしてやはりというべきか、現在の目標と実際の資源配分のズレを発見できた。
全くもって、「口で言っているだけでは戦略にならない」。痛い。
長期戦略と短期戦略、会社の業務上は公にはならないものの、
飛んでくる戦略はどんどん短期戦略になってきている。それに飲み込まれないように、
少なくとも自分の人生に於いては長期戦略も軽視しないようにしたい。
家族との関係。これが自身にとっては何度も何度も読み返した内容だった。
正直、自身には家庭崩壊の危機が何度か訪れた。その度に自分は自分の仕事を通して、
家族を最終的には幸せに出来ると確信しながら反論してきた。しかしそれは間違いだった。
それを考えるキッカケは実は本書では無く、海外駐在と1歳未満だった長男の手術入院と、
自身のガン発病とその入院生活だった。何かがおかしい、気付けて良かった。
そこから徐々に方向転換し、少しは本書の理想形の内容に近づいている実感がある。
しかし本書はそれだけでは終わらなかった。「将来の幸せに投資する」とてもいい言葉だ。
更に子供へのそれはさらに目から鱗だった。今からでもまだ間に合うはずだ。
本書で紹介の「言葉のダンス」。早速、生後2か月の三男に約2週間実践している。
そして長男、次男への質問方法、内容も早速変えてみることにした。
すると三男に驚きの発見があった。一般的には、生後2か月の新生児には、
はっきりとした視覚認識能力、言葉を捉えての反応は無いと通説があるらしいのだが、
なんと、「仕事の話」でなく、「言葉のダンス」で話しかける時に、
タイミングのいい返答があるのだ。もちろん言葉では無い。音だ。
しかも、音の種類が増えてきてる。たった2週間なのに!妻も驚きで早速実践し始めた。
すると最初は「言葉のダンス」を使う自分だけへの反応が、妻にも返って来始めた。
そして抱っこしながら家の中をグルグル散歩する際、まだ首は据わっていないのに、
首を左右に振りながら、ある時にはジーッと何かを凝視もしている。
どうやら通説は疑いの余地がありそうだ。
そんな通説は無視して、本書の内容を継続していこう。おそらく面白い結果になるに違いない。
そして収入、民族性、親の学歴などが関係ないことが有難い。^_^;
用事を片付ける。このツールはそんな使い方もあったのか。
製造業メーカー営業として、「モノの価値はその使い方に現れる」に拘ってきた。
本書でそれを再度確信したが、家族にもそのツールが展開できるとは...
犠牲と献身、家族に捧げるのはもちろんだが、家族にも積極的に他人に捧げてもらおう。
未来のアウトソーシング、経験の学校、家庭内文化(行動方針)。
これは本書を参考にまず現状の具体的内容をリストアップしていこうと思う。
知らず知らずのうちに、家庭内で育てるべきもののを他人任せにし、
自分(家族)が得るべき経験を蔑ろにしていないかチェックするためだ。
そしてそれは必ずやわが家の行動方針、更には独自の文化構築に役立つはずだ。
口だけで無く、文字として残そうと思う。定期的に出来ればその変遷も面白そうだ。
総費用と限界費用。いわゆるツケとも言えるだろう。
有難い事に、自身の諸事情はまだ小さな芽の段階だと思いたい。
しかし人生はそんなふうにはできていないのならば、早急に手を打たねばならない。
98%では無く、100%誠実な人生を送ろうと思う。少しでも後ろめたさがあるのなら...
人生の目的。冒頭で述べた一時思考停止を決定的にした講義だ。
これを見つける手助けに必ずなるであろう一つが読書であることは間違いない。
しかしそれだけでは足りない。教授が他の重要事項を差し置いてまで実践した、
自分の内なる声を聴く行動・習慣が絶対に必要だ。
そしておそらくそこから導かれたものが決定打になるだろう。
やはり真の答えは自分の中にある。いや自分の中にしか無い。
自分の人生の成功を評価するモノサシ。自分にしか決められないモノサシ。
しかしそれが定まれば、その後の人生、日々、一瞬一瞬が、
これ以上ない最高のモノになるのは間違いない。
ピンとくるそれが見つかるまで、このプロセスを止めないことをここに公言して、
当書評の締めようと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
投稿者 akiko3 日時 2016年3月31日
「イノベーション・オブ・ライフ」を読んで
しょうおんさんに、神様評価で一人幸せに引き戻したので+1点!
なんとなく気持ちが沈みがちだった。読みながら、智の道をゆく、意味ある人生を歩む、確かに高い志を抱いているけど、はたして今、ちゃんとそんな道を歩いているのか?人の目に自分はどう映るのか?と自己嫌悪したり、“1度だけ許す”ことをしていないかと読み、“ギクッ”とした。その後も出る度に心がチクチクする。無意識の内に“ま、いっか”(もとい、この使用例は不適切ですね)、これくらいなら…と自分に甘いところがあった、いやある。自分はズルをしない人間とすりこんで、折に触れ確認しないと易きに流れ、自己保身に走ってしまいそうだ。
最近、物を持ったつもりが落とす、手があたってひっくり返す、割る。ちょっとクレームをつけないといけないことが起こる。夢はなんとなく駄目な自分や迷う自分、さぁと背中を押された後、荷物を持って、あれ?1つ足りない…流れていくのを発見、必死に追いかけて捕まえたが、出発には間に合わず…、そもそも旅券持ってないじゃん…、最近感じざるを得ないこの低空飛行感!物をもらったり、当たったりもあったけど、自分としてはどう評価してよいかわからなくなっていた。著書を読みながら、小さな現象に一喜一憂するのではなく、生き方の芯の物差しを見失っていたことに気づかされた。自分のことに意識が向きすぎていた。今のままでいいのか?という漠然とした不安を憂うことや駄目な部分に意識が向き、他人との比較が増えていた。
最近のメルマガで指摘されていたように3年先の目標に向け、自分を追い込んでいないことが漠然とした不安の原因だ。今できる努力をしていないから不安に囚われるのだ。良かれと思って選んだ道に慣れ、いつの間にか現状維持で満足していた。より良いものを求めて、0スタートの発想で新しい何かを経験しようと前向きに取り組んでみよう。3年、2年…4半期…日々と時間を区切って具体的な設定をしていこう。
心がざわざわする時、出来るだけ立ち止まるようにしていたが、つい雑念や用事で途切れるのだ。追い込まれ必死な時は、5分、20分でも座り、ちゃんと必要を受け取れるようにと自分と対話をしていた。本をちょっと閉じて今の自分の中を深く覗き込むようなひと時を持った。
ちょっと恥ずかしいが、最後に自画像を自分の胸に刻む意味でも書き残そう。
・生まれた目的(=経験すること)を知っている人間
・出会えてよかったと思われ、楽しい時間を分かち合え、癒しを与えら
れる人間
・思いやり、誠実さ、穏やかさ、奉仕を家族に、地域社会に行える人間
やるべきことが明確に見えたら憂う暇などない!
それから、宗教は持っていないが、母親に対し胸を張れる自分でありたいと思っていることを再認識できた。
ありがとうございました。
投稿者 saab900s 日時 2016年3月31日
3月課題図書感想文
心に刺さった表現のひとつに「理論のレンズ」がある。「何を考えるか」ではなく「どう考えるか」という理論に基づいて行動せよという。
仕事においては「こうなれば、こうなるもの」と予測を立てた上で実行に移すのだが、これが人生上では全く機能していない人が多いことに
改めて気が付かされた。しかも、HBS出身の優秀な人たちまでもカンタンな理論を踏み外してしまっているというのだから驚きだ。
人生において、何が最も大切なのだろうかという最大の問いを「問われた」というよりも「突き付けられた」という印象を持った。
さて、自分にとって何が大切なのだろうか? 仕事か?カネか?名誉か?時間か? いや、温かい家族と仲の良い友人とジャズを演奏する
仲間と旨いお酒と食事があれば、それこそ幸せというものであろう。 言うのは簡単だったがそれを将来にわたって実現させるために
具体的に何を取り組んでいるのだろう?
実際には何も取り組んではいなかったと言わざるを得ない。クリステンセン教授が危惧するとおり、目先の出世や目先サラリーを追い求めていたのだ。
しかし、このことに気付くことが出来てよかった!! 自分の人生の、限りある資源をこれ以上無駄にする可能性が減ったのだ♪
一つだけ、人生経営学の考え方に一致した行動を起こしていたことは実に誇らしいことだった。それは楽器を本格的にスタートさせていた
ことだ。昔から音楽に親しんでいたのだが、夢の一つが年を重ねた者どうし、お酒を飲みながらセッションをして遊びたいと考えていた。
そこをゴールとしたときに、仕事が落ち着いてから楽器を始めるのでは遅すぎると判断したため、早めに取り組んでいる。
つまり、目的を設定し、逆算して行動を起こしていたのだ!!(今回の課題図書ほど緻密な考察を経ていないのだが)
理論のレンズは様々な具体的な例を以て説明してくれた。実に小さなことからスタートし、最終的な目的を見失わないこと。そしてそれも大切だが、柔軟な
進路変更も大切なのだということ。大切だと思うことは効率化のためにアウトソースするのではなく、面倒だと思ってもしっかりと守っていくこと。
時には、自分の目的を阻害するイベントが発生するかもしれないが、信念を持ちながら理論のレンズを通してそのイベントを俯瞰して
判断することによって、自身の目的を達成に導くであろう。
人生の目的を定義し、そこに資源の配分を増やしながら今後の人生を理論のレンズを通して見ていきたい。
昔書いた100個の願望と、これから書く100個の願望に果たして変化はあるのだろうか?
本によって自分の価値観が音を立てて変わっていく。そしてこれからもスパイラルアップしていくことが楽しみでしょうがない。
こういったスパイスの効いた本を教えて頂けるしょ~おん先生に感謝以外の言葉が見つからない...
ありがとうございました!!
投稿者 gizumo 日時 2016年3月31日
「イノベーション・オブ・ライフ」を読んで
訳者のあとがきにもあったが、本書は『人生はやり直しがきかない、過ぎ去った時間を取り戻すことはけっしてできないという、厳しい現実を突き付けてくる』。まさに自分にとっては”生々しい”内容であった。
ちょうど、環境が変わりなんとなくなじめたような、いつものように引き気味で見てるような、「これでいいのかなぁ・・・」と、ぼんやり考え始めては否定するを繰り返していた時に「運命」のような出会いの本でした。
今までの自分を振り返ると「反省はするが、後悔はしない」と言える時間を過ごしてきたという自負はある。しかし、「何かが足りない」「満たされない」を感じはじめ、しかし自分の起こした「機会損失」を認めたくがないためにそれを見て見ぬふりしているのは認めざるを得ない。
本書によってそれが、「目標」なく、「戦略」なしに、むしろあえて「流されて」やってきたからだということを突き付けられたわけである。“良い子”でいるために自分の意見・意思でなく、周りの目を気にしてやってきたからかもしれない。どちらかと言えば、結果を狙ったやり方ははしたない、すべきでないと考えていた節がある。さらには”がむしゃら”なんて恥ずかしいとも思っていたのかもしれない。どうしてそう思ったのかは、今となっては理由もわからない。
それならば、そんなことに縛られずこれからはためしに“狙って”ますます幸せになることを誓いたい。
投稿者 6339861 日時 2016年3月31日
今まで読んできたビジネス書に書かれていた
「経営理念」の重要性について、あらためて
認識した。。
企業の場合は、経営理念
個人の場合は、人生理念
つまり、目的は何かを真剣に考えろと言っている。
目的を持ては、そこに至る方法は創発的であると
いうのも他のビジネス書でよく書かれていることだ。
企業というのは、絶対不変の経営理念を定めるが
そこに行きつく方法は試行錯誤の連続である
しかし、絶対に変えてはならないのが経営理念であり
成功する企業はこのルールを守っている。
また、個人に置き換えてみると自画像という言葉でも
表されていた。
そして、印象に残ったのが「文化」である
これは企業でも個人でも目に見えないがとてつもなく
強力な縛りとなるものだ
経営理念があって、それを目に見えないけど確実に
行動に落とし込む「文化」を意識して
構築できれば、思うような企業経営や家族経営が可能
なはずである。
そういう知識をインプットできたことがこの本の
最大のメリットであった。
自分の子育ての早い時期にこの本を読んでおきたかった
とつくづく思った。
投稿者 BruceLee 日時 2016年3月31日
自分の「資源」をどう分配するか?が重要な概念として本書で
書かれているが、個人的に感じたのは、究極的にそれは自分の
「愛情」をどう分配するかに辿り着き、そしてそちらの方が
実感として理解し易いのではないか?という事だ。資源をどう
分配するかの背後には、、実はどの対象へ愛情を注ぐかの判断
が無意識下でなされており、そして愛情は見返りを求めない、
つまり「無償の愛情」が原則であるからだ。
仕事、趣味、友人、家庭、何でも良いか、例えばその仕事を
心から愛し、仕事をしている事自体が当人の幸せであるならば、
それは愛情だと言えるかもしれない。だが報酬や地位、肩書き
が目的だとしたらそれは愛情ではないのだ。その誤解故の不幸
が本書に幾つか登場する。
How will you measure your life ?
本書の原題であるこの問いにどう答えるかは人それぞれだ。
が、私は「何を得たか」 ではなく「何にどれだけの愛情を
注いだか?」でmeasure出来る人生こそ、幸せな人生では
ないかと思う。
だが、面白い事にこれも人生の妙味なのだろう、人は幸せな時
よりも、幸せでない時にそれに気付く事が多いような気もする。
実際この著者も近年病気と戦っているとあった。そんな時こそ、
人は「自分にとって真に大切な事とは一体何なのか?」を感じ
取れる状態になるのかもしれない。だから人間には時に窮地も
必要で、つまり人生に無駄な事は一切無い、というのもまた
真実だと思うのだ。
さて、自分が無償の愛情を注ぎつつ、幸せを感じる時とは、
どんな時だろう?これが幸せな人生への最も近道な考え方
だと本書から教えられた気がする。
P.S.
最近、長文にお疲れ気味の選定者様に配慮させて頂き、
今回は極力短文を目指した次第です。これもある意味
愛情だったりする訳です(笑)
今回も有難うございました。
投稿者 2l5pda7E 日時 2016年3月31日
『イノベーション・オブ・ライフ』を読んで。
転職活動をしている私にとって、本書を読む事は今後の行く末を再考する機会になった。
転職する事がすべてだと考えていた私に、最近の課題図書に選んでいただいている本が語り掛けてくる。
東京開催の読書会に二回も参加できて、しょうおんさんの読書の目線が聞けてからかもしれない、
あれ以降、読書の目線を変える事ができた気がする。
・本当に心からやりたい仕事
『不幸なキャリアや不幸な人生にとらわれているのは、自分を動機づけるものを根本的に誤解している。』
この様に、まさに執着する心があるから、なかなか抜け出せない。
『肩書は成功を友人に自慢するためだけのもの』
転職を考えたとき、まず考えたのは現職以上の条件だった。
今のキャリアと老後の事を考え、給料を上げたくて転職を考えたが、今向かっている方向が違うかもしれない。
本当に良い人材なら、どこに居たって輝く事ができる。
私自身が輝けていないのは、何か問題があるからだ。
その問題を解決していないが、きっと原因を状況のせいにしている。
『自分が仕事に有意義な貢献をしているという自負は仕事そのものに内在する条件がもたらすもの』
どんな仕事でも好きになれる部分がある。
私は今の仕事は人間関係を含め好きだ。基本編受講以降に好きになれるようになってきたと自負する。
自分の愛する仕事をする。これは誰にとっても理想的な事だろう。
現職もしくは今後やろうとしている仕事で下記を自問する事は、わかり易い物差しだ。
『自分にとって本当に意味のある仕事はだろうか。』
『興味深くやりがいがあって職業的に成長ができる仕事だろうか。』
『責任や権限の範囲を拡大する機会を与えてくれる仕事だろうか。』
『自分のキャリアがこれという仕事が見つかっていない状況で人生の向かう先がはっきり見える様になるのをただ待っていず、絶えず窓を開けていよう』
迷いはあるが、私は間違ってはいない。
しかし愛する仕事の探し方は、ホンダのスーパーカブのアメリカ進出の時の様に、意図的戦略だけではなく創発的戦略でも窓を開けておいたほうがよさそうだ。
・『幸せな関係を築く』
『仕事で失敗する人は元々成功する能力がかけているのではなく、仕事に伴う困難に立ち向かう力を身に着けるような経験をしてこなかっただけ』
とても耳が痛い。
現職で出世できないようにレッテルを貼ってしてしまったのを、たまにふと思い出す時があり、今考えればとても恥ずかしい。
『人生の中の家族という領域に資源を投資した方が、はるかに大きな見返りが有る。』
キャリアを追い求めず、家族に一番に投資したい。
しかし、まだその方法は見つかっていない。
・『罪人にならない』
『100%守る方が、98%守るよりたやすい』
やる気の科学の出番だ。
何を守るようにするかは家庭内の文化の形成の時に、線引きとの考案と一貫するための根気が必要だ。
良書をご紹介いただき、誠にありがとうございました。
投稿者 chaccha64 日時 2016年3月31日
「イノベーション・オブ・ライフ」を読んで
ビジネスに成功したビジネスマンは、必ずしも私生活では幸せではない。そして、ビジネスに成功していても、犯罪に手を染めてしまうものもいる。
著者は、それはなぜかを考え、専門の経営理論を用いて自分の家庭生活、子供の教育、友人との付き合い方に応用していった。
ビジネスも人間が取り扱うものであり、生活の一部なので、その手法が人生にも生かせるということは、ある種当然のことです。しかし、経営理論が人生について指針を与えてくれるなんて思いもよりませんでした。
理解できないところも多々ありましたが、実際のビジネスでの例と人生での例とをあわせて説明してあるので、全体的にわかりやすかったです。
人は目に見える成功、数値に表れる成果を求めがちだが、それではいつまでも終わりがない道を、蜃気楼を追いかける道を歩いてしまう危険を指摘しています。自分でも経験していますが、給与の額など上がった当初はうれしいが、どうしても他人と比較してしまいます。そうすると「もっと」という考えが浮かび、終わりがなくなってしまいます。
そこで、動機づけ理論、動機づけ要因を考慮しようと述べています。自分にとってこの仕事は意味があるのか?、成長する機会が与えられるか?、誰かに評価されるか?を考えよと。仕事に行きずまった時に考えるといいと思います。そして、幸せとは何かを考える助けになり、人生の目標を決める手助けとなります。
人は目標に向かって計画を立てて進んで行こうとします。しかしそればかりでなく、人との出会い、偶然の出来事で方向を修正してもいいのです。意図的戦略、創発的戦略を合わせて考える必要があります。計画は修正されるものなのです。特に教育の面ではこの考え方は重要だと思います。
「失敗したのではなく、うまくいかないやり方を学んだ」、「最初から正しい戦略を持った企業が成功したのではなく、最初の戦略の失敗の後にまだ資金が残っていた企業が成功した」という考え方は自分にとって戒めになります。今まで自分は計画を変更されるのがいやで、計画を壊すような人には攻撃的になってしまいます。そして言い争い、喧嘩になってしまうことが良くありました。そういうときには、次の方法をと考えようと思います。「資金が残っていた」とはビジネスでは納得できたのですが、生活にはどういう風に考えればよいのかと悩んでしまいました。心に余裕を持つことでしょうか。
そして、仕事をしている時や、家庭生活で、当然、友人関係でもそのときどきで、「どんな用事を片付けるために自分は雇われたのか?」を考えることが大事だと述べられています。それは、自分が考える「雇われた理由」ではなく、相手が考える「雇った理由」だということです。よく言われる「相手のことを考えよう」ということに通じると思います。「雇われた理由」と考えることで、そのときどきで具体的に考えることができると思います。(これが、著者が言う「正しい問いかけをすれば、答えはたいてい、簡単に得られるのだ」という考え方なのでしょう)
最後に、犯罪に走らない考え方。限界費用分析の考え方を取らないということ。その時の追加費用と収入を考えて、1回だけなら大丈夫だと思い、第一歩越えてしまう。そうすると、次も簡単に越えてしまう事ができ、歯止めが利かなくなる。非常に納得させられました。「偶然にも自分にはそういうチャンスがなかっただけで、同じ状況なら自分もやるかもしれない」と考えていましたので。普通に考えれば誰でもこう考えてしまう可能性があるということがわかり納得しました。こういう場合は、総費用という観点で考えようと思います。
また、著者に倣って、自分の主義は100%守ろうと思います。残り2%を許すことで、一歩を踏み外さないように訓練するために。これだけは守って行きたいと思います。
投稿者 shiorina 日時 2016年3月31日
著者のクリステンセンは、前著イノベーションのジレンマで企業における技術革新が巨大企業を滅ぼすいわゆる「破壊的イノベーション」を提唱したで有名な学者である。
その経営学では有名な学者クリステンセンが、そのビジネスにおける生き残りをかけた理論を、個々人にあてはめることによって、人生を豊かにする方法を書いたとても興味深い本である。
たとえば『限界思考の罠』。
これはビジネスにおいては、『投資をしないことの代償を正確に知るのはとても難しい。既存の事業で売上・利益が申し分なく出ているときや、競合がまだ追いついていないときはなおさら難しい。だが限界的思考のレンズをとおしてあらゆる決定をくだす企業は、いつか必ず代償を払うことになる。』という理論である。
これは個人の人生においてもあてはめることができる。
「一回だけならいいや。」これが人生を破綻させる一歩となる。
この本の中で自分が印象に残り、自分の人生に活かせることとしては、人生においてはバランス=中庸が大事であるということ。自分の資源配分とそれを実施するタイミングが大事であるということ。
仕事・家族・自分、これらの資源配分をいかにうまくすることで、トータルでの人生の幸せを構築することが大事である。
時に人は直ちに見返りがあるもの、たとえば仕事における金銭的報酬などを得るために全力を注ぎその他のことには一切目を向けないという状態に陥りがちである。
この状態に陥るといずれツケがまわってくる。
ビジネスでいうところの、『近道しようとする企業はほぼ間違いなく失敗する』。人生もまた同様である。
なかなか普段意識していないとできないが、『将来の幸せに投資をする』ということがいかに大事で、トータルで人生を豊かにするかを気づかせてくれた。
報酬だけでは結局不幸になってしまうということを、自分の子供や、今後関係する子供たちに教えていきたいと思うきっかけにもなりました。
子供たちが大きくなり、やがて仕事をすることになる。はたしてその仕事をする本当の意味は何か?という問いかけ。
またその仕事をする動機付けがいかに大事で、ゆくゆくは幸せになることができるということを子供たちに伝えていきたい。
また著者は、意図を持って子供になにかをさせるとき、子供が本気で取り組んでいなければ、意味がない
と言っている。
子供が本気になる回数が大事であると思う。何に対して本気かということはあまり重要ではない。本気になって取り組む、その積み重ねがその子供の将来の人生を豊かにすることができる。
そして大人の役割は、子供にその本気に取り組む=成長する機会を与えることであると思う。
それは子供にとって時には楽しいことでもあるし、時にはつらい・苦しいと感じることであり、いろいろな人生にとって大切な機会も与えることである。
最後にとても印象に残ったフレーズがある。
著者がビジネスの理論で、経営に行き詰まったら、『もし既存事業がなかったとしたら、新規事業を構築する一番よい方法は何だろう?顧客にサービスを提供する最良の方法は何だろう?』と問うことが問題を打開すると言っている。
まさに、これも自分の人生にあてはめるべきだと思う。
「もし今まで人生が本意ではなくその人生が無かったとしたら、自分の理想的な人生はなんだろうか? またその理想的な人生を創り出す方法はどんなものがあるだろうか? 自分に関係する身近な人たちが幸せになってくれる最良の方法は何だろうか?」と。
常に自分に対して問いかけていきたいと思いました。
『じっくり時間をかけて人生の目的を考えれば、あとから振り返ったとき、それが人生で学んだ最も大切なことだったと必ず思うはずだ。』
投稿者 morgensonne 日時 2016年3月31日
『イノベーション・オブ・ライフ』を読んで
「イノベーションのジレンマ」とは異なり、読者個人の人生に響いてくる内容である。
原著のタイトルは「How will you measure your life?」で、あなたはどのように自分の人生を評価するのか?ということで、自分の人生を振り返ることになった時に、満足できる答えができるようにするにはどのような考え方をもって、行動していくべきかを語っている本ではないかと思う。
クリステンセン氏の経営理論を人生にあてはめて展開しているところに説得力がある。そして自分の今までの人生を振り返り、これからどうしていくかを深く考えるきっかけになり、考え方のヒントをあたえてくれるものであると思う。
自分が何をすべきかというのは家族を持って子供が成長するにつれて、よりいろいろな角度から考えるようになってきている。
私自身はまだまだこれからではあるが、家庭の文化を築けていき、家族が幸せになるためにも自分が幸せになれるように、自分の人生を定期的に評価し、生活を見直していきたいと思う。
ありがとうございます。
投稿者 nkatani 日時 2016年3月31日
~イノベーション・オブ・ライフを読んで~
会社の経営に関するノウハウが人生にもほぼ適用できると感じたことには驚きました。
会社を適切に経営していく事も人生をより実りあるものにする事も本質は一緒なのだと感じられました。
この本で得られた事を人生に生かすに当たり、
以下のような事を考え続けていくべきだと思いました。
■目標を持ち、計画を立て、実行すること
コンパスや地図なしで海に出ると遭難することは言うまでもありませんが、人生においてもそうであると感じました。
目標というコンパスなしに進んでも漂流するだけですが、海にも潮の流れや天候があるように、
人生においても思ったようにいかないことが往々にしてあるので、
目標通り進むことに固執せず、柔軟に対応することも必要だと感じます。
ただ、人生は海に出ることと違い、コンパスはすでに準備されているものではなく、
道中で拾っていくものだということです。
人生において目標が見つからなければ、目標が見つかるまで進んでみるのも必要だということです。
■人生で起こる出来事について、対応を決めるためのヒント
緊急度と重要度を軸にとって考えるということが人生で取る行動についてもヒントになります。
それぞれ、下記のような要領です。
・緊急で、かつ重要な事
多くの場合、仕事だと思います。
最優先で対応するべきですし、みなさんもそうされていると思います。
・緊急ではあるが、重要ではない事
急に頼まれた仕事などがこれに当たると思います。
ついつい重要と錯覚して対応をすることが多いですが、
一度立ち止まってよく考えてみるべきだと思います。
・緊急ではないが、重要な事
健康を保つ事だったり、家族や友人との付き合い等がここに当たると思います。
本で書かれているとおり、おろそかにしがちですが、
放っておくと痛い代償を払うことになります
・緊急でもなく、重要でもない事
ダラダラと~するといった行動は主にここに当てはまります。
ついついやってしまうということも多いですが、なるべく減らすべきだと思います。
■人生の哲学を持つこと
砕けた言い方をすると、「俺ルール」というやつだと思いますが、
「これだけは絶対にやらない」というものは必要だということです。
特に倫理的なことについて言えることですが、「ちょっとだけ」の行動がいつしか習慣になり、
気づいたころには手遅れな状態になっているということです。
ここのところのしょうおんさんのメルマガに書かれていることが、
この本の内容とよくリンクしていると感じさせられます。
この本では名言されていませんでしたが、
メルマガで書かれていた「考える事をやめることは不幸になる事を綿密に計画することと同じ」
ということがこの本でも暗に示されているように思えてなりません。
人生で失敗しているパターンに共通することは、
「緊急な出来事に振り回され続け、大事なものをおろそかにした」事だということが読み取れるからです。
自分もついついやってしまいがちではありますが、
本当に大事なものは見失わない事を肝に銘じておきたいと思いました。
投稿者 andoman 日時 2016年3月31日
「イノベーション・オブ・ライフ」を読んで
人は大きな破滅や、命を失いかけるレベルの失敗を犯した時、牢やベッドの上でそれまでの人生を省みて後悔をする…。
しかし、その時にやり直したいと思っても既に遅い。
それまでに行った、業の精算を先にしなければならないからだ…。
そして、精算したからといって、その十字架や傷は一生消える事はない…。
筆者は、HBSの同窓会に出席する度に、人の人生における成功と失敗を目にして来たという。
その両者に大きな違いがどこにあったのか?
それを1から考察・検証し、自身の得意分野とする経営学になぞらえ、学生達への問いかけを通して、自分の人生そのものを一つの企業として、経営分析になぞらえて考える様、インストールしている。
HBSの学生という世界のトップに食い込む様な人物に、直接会った事がある訳ではないので、どの様な人達かは想像するしかないが、本書を読む限り、学生の間に理想のキャリア形成をイメージし、そのレールに従って、順当な人生を歩む事がスタンダードな生き方なのだろうと受け取れる。
学生時代に描いた、自身の理想のキャリア…。
それを何としても、成功のレールに乗せるために、他人の足を引っ張ったり、犯罪に手を染めてしまう…。
筆者は、学生達がそうならない為に、HBSで世界トップクラスの知識を十分に得、自身の理想のキャリア像のイメージを終了させ、いざこれから!というタイミング(最終講座)で、あえてこの講義を行っている様に思える。
人として幸せに生きるには、どうマインド設定を行えば良いのか?
自身の思い描く成功のレールを踏み外した時に、どう対処すべきなのか?
これまでの講座で、学生達に植え付けた経営学の知識を通して、人生を幸せに生きる秘訣を伝授している。
筆者は、経営学の教授でありながら、哲学者であり、真の教育者であると思う。
頭脳というコンピューターに、知識をインストールする形で刺激を与えつつも、大切なハートの部分をも同時に育てている。
筆者は終講で、『あなたの学ぶ一番大切なこと』として「人生の目的」を掲げており、『じっくりと時間をかけて人生の目的を考える事が、人生で発見した一番大切な事だったと必ず思うはずだ。』と断言している。
どの様な事にも、必ず目的があって、そこから目標が生まれる。
企業経営も個人の人生も、それは同じだ。
自分はどう生きたいのか?
どうなる事が本当の幸せなのか?
最期の文章に『あなたが人生を評価するものさしは、何だろう?』とある。
本書を手にする読者は、経営者やそれに近い役職にある人間が大半だと思う。
そういった人達は、社員や部下の人生を背負う立場にある。
筆者は、そういった人達にこそ、本書にある内容に気付き、きちんと理解しておく必要があると訴えているものと考える。
***おまけ***
私が人生を評価するものさしは「自分に幸せが訪れた時、心から祝福してくれる人が何人いるか」である。
今月も素晴らしい本をありがとうございます。
投稿者 tractoronly 日時 2016年3月31日
イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ を読んで
最初はビジネス理論と家庭運営論が結びつかなかったが、後半になるにつれてだんだんと言わんとしていることが分かってきた。
人生の様々な場面で直面する問題に対してどう振る舞うか、何を選択するべきなのか、言うなれば人生のジレンマに対する指南書のように感じた。
自分が素晴らしいと思う仕事に就き、家族との関係性には優先順位を見誤らず、問題の対応方法はビジネスにも共通するものがたくさんある。重要なのは「何を考えるべきか」ではなく「どう考えるべきか」
そして、「この一度だけ」の誘惑に負けず自分の主義を100%守る。
本を閉じて自分を振り返ってみると、実に痛い指摘ばかりだった。
好きな仕事には就いていて、家族との関係はよい方だとは思うが、少し疑問符は付く。それ以前に自画像があやふやで、これでは流される人生を送っているのと同じだと気づかされた。
訳者あとがきで触れられているが、自力で考え、時間をかけてじっくりと自分の血肉としていく必要があるのだろう。
大病を患った著者の渾身のメッセージ、何度も読み返して考えてみたい。
投稿者 ken2 日時 2016年3月31日
システム設計でいうところの要件定義、まさに人生の要件定義をわかりやすく解説したような本だと思った。
まずWhatが先に来て、次にHow。
まず、何のために?という問いがあり、ではどう実現するか?を問う。
一番大切なのは、目的を明確にすること、それを自画像と表現し、とてもイメージしやすい。
資源、プロセス、優先事項を配分し、実現していく。
ただ、システム設計と異なる点は、創発的戦略をよしとする柔軟性だ。
システム設計では、やっかいな仕様変更をよしとする内容。
目標が変われば時間配分も変わる。
「自分の成功を評価するものさしを自分にとっても最も重要な問題に合わせる必要がある」
そして、時間配分を考える。といったことが今の自分へにメッセージとして受け取りました。
「100%守るほうが98%守るよりたやすい」について
一瞬、えっホント?と思ったが、カリスマ体育教師の原田隆史先生の教えと共通する。
毎日自分が決めたことを続けることで自信につながる、ってことだと思う。
毎日の玄関そうじを続けてもうすぐ3年になるが、根拠のない自信がついてきた気がする。
岩をうがつように日々続けること、そしてそれだけでなく、新しいことを少しずつ取り入れて、イノベーションを続けていく。
そんなサイクルで、幸せな生活を創発していきたいと思う今日この頃です。
今月もありがとうございました!
投稿者 diego 日時 2016年3月31日
本書で強烈に印象に残ったことがいくつかあります。
共通の目標に向かって力を合わせて取り組む方法が文化であり、文化が形成されると、自律的にその文化の示す方法が選択されるということです。文化が一たび形成されると、強固であるが故に、変化に対応するのが難しくなる、ということです。
これは社会にも、企業にも、家庭にも、個人にもあてはまることと感じます。
自分の目標や目的をまず見極めて取り組むことで、文化が生まれ、その取り組みが生きる姿勢になっていくのでしょう。今までの自分が、あまりにも目的意識を持たないまま、自分の文化を形成してきてしまったことに対して、激しく反省しました。
人生はやむを得ない事情の連続であり、その中で、自分の主義や信条を100%守るほうがたやすいと言い切る本書に衝撃を受けました。例えば、「今日はちょっと忙しかったから」「今日だけは大目に見てもいいんじゃないか」という、一線を越える思いつきで自分を曲げると、もはや信条を保てなくなるけれど、守れば、強力なものになる。そうやって、自分の存在を維持し高め続けることが、また文化となるのでしょう。一線はちょこっと越えるけれど、また次の日は元に戻る、そしてたまにまた越えるけど元に戻るという家庭文化で育った私には、100%という考え方は大変清く、憧れでもありました。そちらのほうがたやすいとは!これからは、たやすいほうで行きたいです!教えてくれてありがとう!
人生であるピークを迎えて、それがゴールみたいな感じだったら楽なのにと、学生の頃に思っていました。クリアーし続けること、努力し続けることに、どこかで違和感と疲労感を覚えていた時期でした。それでいて、目標もうまく見いだせないまま、何となくやり過ごして、終着駅にいつ着くのかと考えていたことを覚えています。
本書に触れて、目標を設定して自分の存在を造りあげるという考え方は傲慢だ、と思えるようになりました。こうありたいという目的を持ち、そのことに自分の身を捧げつつ、自分の存在を造り続け、評価してその価値を確認していくこと、この連続を真摯に生きていくからこそ、深い幸福感が得られるのではないかと、今は思っています。
今は家族や仲間と、心穏やかな時間や、楽しい時間を持つことが私の目的になっています。
周りの人と、良き文化を築いていきたいです。
また、これから更に、自分の目的を考え続けていきたいと思います。
謝辞には、本当に本当にたくさんの人々の名前と、素敵なコメントがたくさんありました。
著書たちは何と素敵な人生を歩んできたのでしょうか。
ちょっと涙が出ました。
これからは、自分の人生の価値を、私はどうやって確認するのでしょうか?
著者たちのように、素晴らしい人生を生きていけるよう、遅まきながら、やっていきたいと思います。
ありがとうございました!
投稿者 19750311 日時 2016年3月31日
こういったビジネス系の本を読み始める私の手順と異なる事なく、本の表紙、帯、裏表紙、目次、はじめに、おわりにと、じっくり音読する様に何度も読んでみた。この段階ではあの有名なイノベーションに関する企業のジレンマなどを体系化して説明したHBSのクリステンセン教授のイメージが強く、本の表紙や帯などは日本の出版社による販売戦略上の表現で、実際の内容はビジネスに偏らざるを得ないだろうと考えていました。
ただ目次の構成から、意図的にシンプルに3つの明確なメッセージにまとめられている事を感じながら読み始めると良い意味で期待を裏切られる様に、本当に価値ある人生をどう生きるのか、その生きる目標をどう見つけるのか、そして普通の人生に帰って来れなくなる程の悪の道へ進まない「第一歩を踏み出してしまわない」という内容を、著者自身の経験を例示されながら進んで行きます。
ここ数ヶ月の課題図書の内容や現実社会で起き、変化し続ける勤労環境などから、毎朝1時間半をかけて通勤している事や大きな日系企業で働き続ける事が、自分の仕事を通じた目標の「仕事を通じて、日本の技術や日本人の良さを世界の方々により認知してもらう事」「大震災の様な大災害の後にも、雇用を提供出来る様な経営者になる」を達成する事に近づいているのか今ベストの選択肢なのか考えたり、周りの環境を観察していた自分がまさに求めていた本だったのかも知れません。
何か出来すぎた様な話ですが、ここ数年、国内法人による外資系企業買収後の効率化、合理化を進めている環境で外資系企業側の管理部門責任者を任されており、文字通りかむしゃらに働いて来てお給料も転職前からすると2倍以上にして頂き、多少なりとも自分を誇りに思い、また家族からもそう思われていると思っていた矢先、妻の4人目の妊娠中に早期破水による妊婦さんのICUに緊急搬送、入院をする事になり、家族を思いやる事無く仕事優先で働いて来た事に疑問を抱いたのが一昨年の末でした。
お陰さまで早期出産ではありましたが、その息子も昨年末に1歳を迎え、最近はお姉ちゃんお兄ちゃんに負けずに走ったり割り込んで行って一緒に遊んだりしていたので、もう一安心と思っていた矢先の先週、今度はぜんそくによる呼吸困難で緊急入院です。エネルギーワークの甲斐もあってか3日目に帰ってきましたが、初日に会社を早退して行ってみると点滴やら心拍/血中酸素計、酸素マスクなどで管だらけ、そして抜いたりしない様に頑丈にカバーをかけられ、彼自身は檻の様なベットの中でした。
一昨年の出産に関する妻の入院から、少しずつワークライフバランスを改善してきたつもりでしたが、まず自分に反省の念がわき上がったので、心の奥底では仕事だからしょうがないと言い訳をし、やりきっていなかったと気づいていたのでしょう。
私自身もこういった経験から、家族との時間の大切さを再認識し、水曜日のNo残業デーの帰宅を習慣化し、現在はもう一日実施出来る様に試行錯誤しています。これが達成出来ると、週の半分以上(4日)家族と一緒に夕食を食べれる様になるので。
日本の勤務環境ではまだまだ会社、お客様、仕事優先の考え方が一般的だと思いますが、この本をきっかけに自分の人生観などを見つめ直して頂く中で、ぜひ愛する家族・友人とハッピーに笑顔に包まれた時間を過ごす事が、どんな投資よりも確実で投資対効果が高く、本当にかけがいのない大事な事かを再認識して頂ければと思います。その結果、今と同じ環境でも週に一度でも定時に退社し、家族と夕食を取る様になるだけでも、ご自身の家はより質の高い安らぎをもたらす場所となるのではないでしょうか?
最後に、自分の書く力(最初に書き始めるまでに時間がかかりすぎる、、、涙)を伸ばすために試行錯誤している段階なので、まだ読まれていない方への宣伝の様な事を書かせて頂きますが、この4月から新社会人として働く方、また数年社会人として過ごし新たな世界観を経験された方から、ビジネスマンとして後半戦に入りある程度の職責や権限を持たれる管理職や経営者の方まで、ぜひ数日有給を取ってでもこちらの本を読んで頂き、一度惰性で過ごしてしまっている日常から一歩外に出て、自分の人生目標の存在や、それが本当に自分が望むものなのか、本当に大事な時間はどう過ごす(資源の配分)と自分の人生を終える時に後悔無く感謝しながら終える事が出来るのか考えてみてはいかがでしょうか?
そういった道は簡単ではなく苦行の側面もあるかと思いますが、仮に明確な答えが出なくても行う事自体に価値があり、自分の人生を豊かにしてくれると言われています。私が知っているコーチングの方は、大いなる自分探しの旅を楽しもうと、蝶などが成虫になる前のサナギの中では、それまでの体全てを一旦ドロドロに溶かした上、成虫になって出て来る事を例にして、応援されています。
そして私を含めた皆さんの目標が、智の道にかなっている事を祈りながら、個人的には先月より少しは良くなった感覚(自己満足)とともに、今月は終わらせて頂きます。
ありがとうございました。
投稿者 AKIRASATOU 日時 2016年3月31日
本書を読んで、自分の人生に於いて本当に大事なものは何かという事を改めて考え直した。
その結果、平日はなるべく残業せずに帰って妻や子供と会話を交わす、休日も妻や子供と一緒になにがしたいかを話し合って、一緒に何かをするという経験を沢山するようになりました。
本書に出てきた一部の方々のように、今までは自分が一生懸命働いて、金銭面で家族に迷惑をかけない、人並み以上の暮らしが出来るようにする事が家長としての自分の役割だと思っていたが、家族が求めている役割はそうではなかったんだと気付かされた。
平日は子供達の幼稚園での出来事について話を聞き、週末は子供達が料理をするのを隣で見守るというのが定番になった事で、家族としての繋がりが強まったと感じるだけでなく、家庭の雰囲気が良くなったと感じる事が増えました。
本書を読まなければ自分自身の行動を振り返り、行いを改める事はなかったと思います。そういう観点で新たな視座を得る事ができ、自身の未来が大きく変わったのではないかと思うと、このタイミングで本書に出逢えた幸福にどれだけ感謝しても足りないと感じています。
今回も良書を進めていただき本当にありがとうございました。
投稿者 jawakuma 日時 2016年4月1日
破壊的イノベーションを導き出した著者が
企業活動ではなく自らの人生にその理論を取り入れていた
果たして私は自分の人生の目的をそこまで明確に意識して生きているだろうか?
自問自答を余儀なくされる一冊だった。
特に著者が日曜日には球技をしないという神への誓いを、英国のインターハイ決勝という舞台でも守り通した一貫性には鳥肌がたった。信仰心ではなくても自分のルールを私はどこまで守り通せるだろうか?
呼吸法 2年半 毎日
エネルギーワーク 1年半 毎日
速読コンボ 8カ月 毎日
ご飯マントラ ほぼ毎食
水泳 ほぼ毎週
と私の修行メニューを見る羅列してみたが
100%完全と言えるものとそうでないものが混在している。
99%と100%の間にはとてつもなく大きな溝があることを改めて実感した。
「今回だけは」の甘え文句は使わないよう、これからも厳しく自分を律していきたい。
また、トップシェアを誇る大企業が既存の設備と投資効率を考慮して誤った判断をしてしまう例を、人生に置き換えて考えてみると、持てる知識とスキルに甘んじて、新分野開拓を行わずに落ちぶれていく、そんな人が思い浮かんだ。これからも新しいことにも積極的に取り組み脳のバージョンアップを継続していきたい。
今回も良書をありがとうございました!
投稿者 19750311 日時 2016年4月1日
こういったビジネス系の本を読み始める私の手順と異なる事なく、本の表紙、帯、裏表紙、目次、はじめに、おわりにと、じっくり音読する様に何度も読んでみた。この段階ではあの有名なイノベーションに関する企業のジレンマなどを体系化して説明したHBSのクリステンセン教授のイメージが強く、本の表紙や帯などは日本の出版社による販売戦略上の表現で、実際の内容はビジネスに偏らざるを得ないだろうと考えていました。
ただ目次の構成から、意図的にシンプルに3つの明確なメッセージにまとめられている事を感じながら読み始めると良い意味で期待を裏切られる様に、本当に価値ある人生をどう生きるのか、その生きる目標をどう見つけるのか、そして普通の人生に帰って来れなくなる程の悪の道へ進まない「第一歩を踏み出してしまわない」という内容を、著者自身の経験を例示されながら進んで行きます。
ここ数ヶ月の課題図書の内容や現実社会で起き、変化し続ける勤労環境などから、毎朝1時間半をかけて通勤している事や大きな日系企業で働き続ける事が、自分の仕事を通じた目標の「仕事を通じて、日本の技術や日本人の良さを世界の方々により認知してもらう事」「大震災の様な大災害の後にも、雇用を提供出来る様な経営者になる」を達成する事に近づいているのか今ベストの選択肢なのか考えたり、周りの環境を観察していた自分がまさに求めていた本だったのかも知れません。
何か出来すぎた様な話ですが、ここ数年、国内法人による外資系企業買収後の効率化、合理化を進めている環境で外資系企業側の管理部門責任者を任されており、文字通りかむしゃらに働いて来てお給料も転職前からすると2倍以上にして頂き、多少なりとも自分を誇りに思い、また家族からもそう思われていると思っていた矢先、妻の4人目の妊娠中に早期破水による妊婦さんのICUに緊急搬送、入院をする事になり、家族を思いやる事無く仕事優先で働いて来た事に疑問を抱いたのが一昨年の末でした。
お陰さまで早期出産ではありましたが、その息子も昨年末に1歳を迎え、最近はお姉ちゃんお兄ちゃんに負けずに走ったり割り込んで行って一緒に遊んだりしていたので、もう一安心と思っていた矢先の先週、今度はぜんそくによる呼吸困難で緊急入院です。エネルギーワークの甲斐もあってか3日目に帰ってきましたが、初日に会社を早退して行ってみると点滴やら心拍/血中酸素計、酸素マスクなどで管だらけ、そして抜いたりしない様に頑丈にカバーをかけられ、彼自身は檻の様なベットの中でした。
一昨年の出産に関する妻の入院から、少しずつワークライフバランスを改善してきたつもりでしたが、まず自分に反省の念がわき上がったので、心の奥底では仕事だからしょうがないと言い訳をし、やりきっていなかったと気づいていたのでしょう。
私自身もこういった経験から、家族との時間の大切さを再認識し、水曜日のNo残業デーの帰宅を習慣化し、現在はもう一日実施出来る様に試行錯誤しています。これが達成出来ると、週の半分以上(4日)家族と一緒に夕食を食べれる様になるので。
日本の勤務環境ではまだまだ会社、お客様、仕事優先の考え方が一般的だと思いますが、この本をきっかけに自分の人生観などを見つめ直して頂く中で、ぜひ愛する家族・友人とハッピーに笑顔に包まれた時間を過ごす事が、どんな投資よりも確実で投資対効果が高く、本当にかけがいのない大事な事かを再認識して頂ければと思います。その結果、今と同じ環境でも週に一度でも定時に退社し、家族と夕食を取る様になるだけでも、ご自身の家はより質の高い安らぎをもたらす場所となるのではないでしょうか?
最後に、自分の書く力(最初に書き始めるまでに時間がかかりすぎる、、、涙)を伸ばすために試行錯誤している段階なので、まだ読まれていない方への宣伝の様な事を書かせて頂きますが、この4月から新社会人として働く方、また数年社会人として過ごし新たな世界観を経験された方から、ビジネスマンとして後半戦に入りある程度の職責や権限を持たれる管理職や経営者の方まで、ぜひ数日有給を取ってでもこちらの本を読んで頂き、一度惰性で過ごしてしまっている日常から一歩外に出て、自分の人生目標の存在や、それが本当に自分が望むものなのか、本当に大事な時間はどう過ごす(資源の配分)と自分の人生を終える時に後悔無く感謝しながら終える事が出来るのか考えてみてはいかがでしょうか?
そういった道は簡単ではなく苦行の側面もあるかと思いますが、仮に明確な答えが出なくても行う事自体に価値があり、自分の人生を豊かにしてくれると言われています。私が知っているコーチングの方は、大いなる自分探しの旅を楽しもうと、蝶などが成虫になる前のサナギの中では、それまでの体全てを一旦ドロドロに溶かした上、成虫になって出て来る事を例にして、応援されています。
そして私を含めた皆さんの目標が、智の道にかなっている事を祈りながら、個人的には先月より少しは良くなった感覚(自己満足)とともに、今月は終わらせて頂きます。
ありがとうございました。
投稿者 AKIRASATOU 日時 2016年4月1日
本書を読んで、自分の人生に於いて本当に大事なものは何かという事を改めて考え直した。
その結果、平日はなるべく残業せずに帰って妻や子供と会話を交わす、休日も妻や子供と一緒になにがしたいかを話し合って、一緒に何かをするという経験を沢山するようになりました。
本書に出てきた一部の方々のように、今までは自分が一生懸命働いて、金銭面で家族に迷惑をかけない、人並み以上の暮らしが出来るようにする事が家長としての自分の役割だと思っていたが、家族が求めている役割はそうではなかったんだと気付かされた。
平日は子供達の幼稚園での出来事について話を聞き、週末は子供達が料理をするのを隣で見守るというのが定番になった事で、家族としての繋がりが強まったと感じるだけでなく、家庭の雰囲気が良くなったと感じる事が増えました。
本書を読まなければ自分自身の行動を振り返り、行いを改める事はなかったと思います。そういう観点で新たな視座を得る事ができ、自身の未来が大きく変わったのではないかと思うと、このタイミングで本書に出逢えた幸福にどれだけ感謝しても足りないと感じています。
今回も良書を進めていただき本当にありがとうございました。
投稿者 shiorina 日時 2016年4月1日
著者のクリステンセンは、前著イノベーションのジレンマで企業における技術革新が巨大企業を滅ぼすいわゆる「破壊的イノベーション」を提唱したで有名な学者である。
その経営学では有名な学者クリステンセンが、そのビジネスにおける生き残りをかけた理論を、個々人にあてはめることによって、人生を豊かにする方法を書いたとても興味深い本である。
たとえば『限界思考の罠』。
これはビジネスにおいては、『投資をしないことの代償を正確に知るのはとても難しい。既存の事業で売上・利益が申し分なく出ているときや、競合がまだ追いついていないときはなおさら難しい。だが限界的思考のレンズをとおしてあらゆる決定をくだす企業は、いつか必ず代償を払うことになる。』という理論である。
これは個人の人生においてもあてはめることができる。
「一回だけならいいや。」これが人生を破綻させる一歩となる。
この本の中で自分が印象に残り、自分の人生に活かせることとしては、人生においてはバランス=中庸が大事であるということ。自分の資源配分とそれを実施するタイミングが大事であるということ。
仕事・家族・自分、これらの資源配分をいかにうまくすることで、トータルでの人生の幸せを構築することが大事である。
時に人は直ちに見返りがあるもの、たとえば仕事における金銭的報酬などを得るために全力を注ぎその他のことには一切目を向けないという状態に陥りがちである。
この状態に陥るといずれツケがまわってくる。
ビジネスでいうところの、『近道しようとする企業はほぼ間違いなく失敗する』。人生もまた同様である。
なかなか普段意識していないとできないが、『将来の幸せに投資をする』ということがいかに大事で、トータルで人生を豊かにするかを気づかせてくれた。
報酬だけでは結局不幸になってしまうということを、自分の子供や、今後関係する子供たちに教えていきたいと思うきっかけにもなりました。
子供たちが大きくなり、やがて仕事をすることになる。はたしてその仕事をする本当の意味は何か?という問いかけ。
またその仕事をする動機付けがいかに大事で、ゆくゆくは幸せになることができるということを子供たちに伝えていきたい。
また著者は、意図を持って子供になにかをさせるとき、子供が本気で取り組んでいなければ、意味がない
と言っている。
子供が本気になる回数が大事であると思う。何に対して本気かということはあまり重要ではない。本気になって取り組む、その積み重ねがその子供の将来の人生を豊かにすることができる。
そして大人の役割は、子供にその本気に取り組む=成長する機会を与えることであると思う。
それは子供にとって時には楽しいことでもあるし、時にはつらい・苦しいと感じることであり、いろいろな人生にとって大切な機会も与えることである。
最後にとても印象に残ったフレーズがある。
著者がビジネスの理論で、経営に行き詰まったら、『もし既存事業がなかったとしたら、新規事業を構築する一番よい方法は何だろう?顧客にサービスを提供する最良の方法は何だろう?』と問うことが問題を打開すると言っている。
まさに、これも自分の人生にあてはめるべきだと思う。
「もし今まで人生が本意ではなくその人生が無かったとしたら、自分の理想的な人生はなんだろうか? またその理想的な人生を創り出す方法はどんなものがあるだろうか? 自分に関係する身近な人たちが幸せになってくれる最良の方法は何だろうか?」と。
常に自分に対して問いかけていきたいと思いました。
『じっくり時間をかけて人生の目的を考えれば、あとから振り返ったとき、それが人生で学んだ最も大切なことだったと必ず思うはずだ。』
投稿者 shiorina 日時 2016年4月1日
著者のクリステンセンは、前著イノベーションのジレンマで企業における技術革新が巨大企業を滅ぼすいわゆる「破壊的イノベーション」を提唱したで有名な学者である。
その経営学では有名な学者クリステンセンが、そのビジネスにおける生き残りをかけた理論を、個々人にあてはめることによって、人生を豊かにする方法を書いたとても興味深い本である。
たとえば『限界思考の罠』。
これはビジネスにおいては、『投資をしないことの代償を正確に知るのはとても難しい。既存の事業で売上・利益が申し分なく出ているときや、競合がまだ追いついていないときはなおさら難しい。だが限界的思考のレンズをとおしてあらゆる決定をくだす企業は、いつか必ず代償を払うことになる。』という理論である。
これは個人の人生においてもあてはめることができる。
「一回だけならいいや。」これが人生を破綻させる一歩となる。
この本の中で自分が印象に残り、自分の人生に活かせることとしては、人生においてはバランス=中庸が大事であるということ。自分の資源配分とそれを実施するタイミングが大事であるということ。
仕事・家族・自分、これらの資源配分をいかにうまくすることで、トータルでの人生の幸せを構築することが大事である。
時に人は直ちに見返りがあるもの、たとえば仕事における金銭的報酬などを得るために全力を注ぎその他のことには一切目を向けないという状態に陥りがちである。
この状態に陥るといずれツケがまわってくる。
ビジネスでいうところの、『近道しようとする企業はほぼ間違いなく失敗する』。人生もまた同様である。
なかなか普段意識していないとできないが、『将来の幸せに投資をする』ということがいかに大事で、トータルで人生を豊かにするかを気づかせてくれた。
報酬だけでは結局不幸になってしまうということを、自分の子供や、今後関係する子供たちに教えていきたいと思うきっかけにもなりました。
子供たちが大きくなり、やがて仕事をすることになる。はたしてその仕事をする本当の意味は何か?という問いかけ。
またその仕事をする動機付けがいかに大事で、ゆくゆくは幸せになることができるということを子供たちに伝えていきたい。
また著者は、意図を持って子供になにかをさせるとき、子供が本気で取り組んでいなければ、意味がない
と言っている。
子供が本気になる回数が大事であると思う。何に対して本気かということはあまり重要ではない。本気になって取り組む、その積み重ねがその子供の将来の人生を豊かにすることができる。
そして大人の役割は、子供にその本気に取り組む=成長する機会を与えることであると思う。
それは子供にとって時には楽しいことでもあるし、時にはつらい・苦しいと感じることであり、いろいろな人生にとって大切な機会も与えることである。
最後にとても印象に残ったフレーズがある。
著者がビジネスの理論で、経営に行き詰まったら、『もし既存事業がなかったとしたら、新規事業を構築する一番よい方法は何だろう?顧客にサービスを提供する最良の方法は何だろう?』と問うことが問題を打開すると言っている。
まさに、これも自分の人生にあてはめるべきだと思う。
「もし今まで人生が本意ではなくその人生が無かったとしたら、自分の理想的な人生はなんだろうか? またその理想的な人生を創り出す方法はどんなものがあるだろうか? 自分に関係する身近な人たちが幸せになってくれる最良の方法は何だろうか?」と。
常に自分に対して問いかけていきたいと思いました。
『じっくり時間をかけて人生の目的を考えれば、あとから振り返ったとき、それが人生で学んだ最も大切なことだったと必ず思うはずだ。』