第39回目(2014年7月)の課題本
7月の課題図書は・・
会社の絞め殺し学 ダメな組織を救う本
この本は、経営者はもちろん、経営幹部の人、これから出世して経営幹部になり
たいと思っている人、マーケティングや広報で仕事をしている人、管理職の人、
これから管理職を目指そうと思っている人、まっとうな仕事をしたい人、一流の
ビジネスパーソンになりたい人、つまり平たく言えば、
『オレ、仕事は嫌いでやりたくないんだよね』
という人以外は読まなきゃダメだと思います。
【しょ~おんコメント】
7月優秀賞
8月になったので先月の課題図書の投稿を確認しました。さてどなたに差し上げ
ようかと思いつつ読んだのですが、今月ほど悩ましい月は過去にありませんでし
た。
なんでかというと、
■ みなさん同じような事しか書いていないから
ですよ。
今回のような本を課題にすると、
■ ○○の部分が心に響きました。私もこれを注意して仕事をしたいと思い
ます
という主旨が最も多く、ちょっとレベルが上がるとこれに『今日から私も○○を
やってみようと思います』という宣言が加わるわけです。
みんながこういう事を書いているのであれば、そういう投稿は選ばれないって分
かりますよね?一人に絞れませんし、テキトーに絞ったら他の同様の投稿者がな
ぜ選ばれないのか説明出来ませんから。
もう2年以上やっているんですから、どういう投稿が選ばれるかを戦略的に考え
なきゃダメですよ、特に毎月書いている人は。
内容の要約をして、そこから1つか2つ、気に入った部分を抜き出して自分の感想、
考え、決意をプラスして体裁良くまとめたって、読み手(つまり私ね)のこころ
は揺さぶられないのです。
そういう観点で読むと、一次選考をパスするのは、dukka23さん、NobuhiroIida5
さん、BruceLeeさんの投稿がユニークで、このうち本書の本質に一番迫っていた
と思われるBruceLeeさんに差し上げる事にしました。
【頂いたコメント】
投稿者 uyroa 日時 2014年7月15日
会社の絞め殺し学 -ダメな組織を救う本- を読んで。
本書はビジネスにおける守破離の『守る』一部分である基本の型であると感じました。
上手くいったビジネスがマスコミに取り上げられる時、基本の型を『破り』『離れ』ていく過程をフォーカスする事が多いように感じていますが、それを真に受けた人が『守る』部分を無視して失敗する前に読むとよい本のように思います。
自分のことや自分のビジネスにばかりフォーカスし、ノウハウのみに囚われる人はどこでもいると思います。本書はビジネスにおけるノウハウコレクターになっている人に読んで欲しい内容でした。智の道を目指しておらずビジネスの土俵にたっている"つもり"の人が多いと感じる今日この頃で、PDCAで言うところの"Do"自分に見えている目の作業ばかりに執着するばかりでは破綻がくるのは当たり前だと考えています。
しかしながら本書を読んで勘違いする人がいそうだと感じたのも事実です。【当たり前のことは絶対にやるのが当たり前】それが当たり前になっていない昨今ゆえに著者は本書を書き上げたのだと思います。ビジネスでは本書を踏まえた上での+αが必要な時期が必ずやってくると思います。
ビジネスには"こうすれば絶対"という固定概念は払拭する必要があり、常に色々な局面に対応する必要があると考えています。例えば自信・信念がない人が本書を読んだとして『相手の時間を奪う意識がない人間は...』の部分について、行列を作るくらいお客様を待たせる店=ダメな店と決めつけてしまう人がいそうです。
ノウハウばかりにとらわれて、やれ効率性だ回転率だと言い肝心の品質を落としている店をよく見かけます。皆さんもこんな経験ないでしょうか?1店舗で信念を貫いてやっていた飲食店が誰に言われたのかチェーン展開した途端味が落ちてしまい、気づけば倒産してしまっていたり、行列が出来ていた店が急に閑古鳥が鳴きはじめて、入ってみたら接客・品質などサービスが以前に比べて恐ろしく粗悪になってしまっていた。等...
では回転率を良くする事が全て悪か?というとそんな事はありません。【俺のフレンチ・イタリアン】等、俺の~系列は高回転率を意識しています。そのかわり品質や原価率も高くシェフも一流ばかりを揃えて、立ち飲みで疎かになりがちなトイレも必ずキレイに設えるなど効率性は低いかもしれません。それはすなわち信念やこだわりだと思います。
俺の~系列は本物の品質を目指していますし、価格や利益に理念を持っています。これは本書でも登場した項目で、結果的に信念・こだわり等が他店と比べると差別化されただけであり、差別化そのものにフォーカスしたのでは『ウチは他とは違う!』といって傲慢になりますし、上記のトイレへのこだわりに見受けられるお客様への気遣いが欠落しかねないと感じています。
最終的に著者が言いたいのは、働いている全員がプロ意識を持ち、自信・信念そういったものを確立した社内風土を作るべきだと提唱しているのではないかと感じました。
投稿者 dukka23 日時 2014年7月26日
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会社の絞め殺し学 -ダメな組織を救う本- を読んで
一見、「なるほどなるほど」と読んでしまいがちだが、
これは著者のコンサルの営業本である。
しかも「バカ発見器」にもなっていて、
賢いクライアントが厳選されていく、
良い循環を作る仕組みまで埋め込まれている。
「この症状につけるおくすり」
なんてコーナーを作ってはいるものの、
ダメ出しの具体性に比べれば、
非常に抽象度の高い助言内容となっている。
そのためよほど頭の切れる人か、
自分でアクションに落とし込める人でなければ、
この本を読んだだけですべては実践できないのである。
著者は売れっ子なのである。
メルマガ17万部発行もスゴイが、
本業であるマーケティングコンサルも引っ張りだこなのである。
だから、その余裕=食えるだけの余裕ができているので、
「この本ぐらい読んで、実践してきたようなクライアントしか相手しないよ」
というための宣伝+顧客スクリーニングのための本なのである。
例えば、
「この本読みました!感動しました!うちの会社コンサルしてください!」
と、きても
「は?だからここに、そんな風に理論になびく人だからダメだって書いてあるじゃん。」
と言って断られるのである。
最低限↓ぐらいやってこなければ、新規顧客としては認められないのである。
「この本に書いてあること、すべて実践しました!
社長の私から社員へ課題図書として出し、全員に読ませました。
そして書いてあることをひとつひとつ、”実践するにはどうしたらよいか”
から社員に考えてもらうタスクフォースを立ち上げ、
社員自ら”宣言”という形で、今後徹底することをステートメントとしてまとめました。
そして毎日実践し、朝礼などで振り返る時間を作っています。
でも、それでも、ここのコノ部分に関しては、やり方や考え方が正しいかどうか不安なんです。
なので、コンサルしてもらませんか?」
となれば、
おのずとスコープはっきりしていて、コンサル側の成果も見えやすい、
さらにやればやるほどクライアントに喜ばれるようなコンサル業務だから、
著者も俄然やる気になるのである。
こんな風な著者の裏の意図を深読みしてしまうほど、
惜しげもなく、本質をズバズバと書いてある書である。
しかし、前述した通り対策への具体性は乏しい。
自分のコンサル業務の発注へと繫がるように、
意図してそうしているのである。
そういう意味では、自分の理論を実践し、
質の高い顧客のみを集客することに成功している、超優秀な「マーケティング本」である。
という書評の一方で、
まるでメルマガ・セミナーを生業にされている某氏の
苦笑いしたような、なんとも言えない渋い顔が思い浮かぶようである。
「この本に書いてあるぐらいキビシクやらないとなあ~」
とは思いつつも、
再受講生の顔を見ると、ついついサービスで
秘伝を教えてしまうサービス精神旺盛な方なのである。
メルマガで「継続は力なり」のようなことをキビシク言っていながら
「継続できていない人ら」を切り捨てられずに
フォローアップしてしまう優しい心の持ち主なのである。
ただ、いつ気が変わるかも分からない。
これをきっかけにセミナー形態なども変わるかもしれない。
急に切り捨てを始めた時に、
切り捨てられる側に居ないように、
私は、「王道を、愚直に、一回一回を本気で、継続していく」
しかないのである。
こんなことを言っていると
私にだけ、キビシクされても困るので、
今日はこれぐらいにしておくのである。
投稿者 jorryjorry55 日時 2014年7月26日
会社の絞め殺し学を読んで。
最初は、どんな駄目な人が出てくるのだろう、とワクワクしながら読み始めてみたものの、私はマーケティング部門所属じゃないからあまり関係ないかなと思うも、二の章では監視されていたのか?って位ガクブル状態に。これは素直に反省しないといけないなと思いました。
別件ですが、読んでいる途中で、池井戸潤さんの「ルーズベルトゲーム」という本を思い出しました。ライバル会社の社長が品質無視の低価格路線での強引な売り込みで結局は無惨にも敗れ去るという内容ですが、正にこの本に書かれているダメな事を実践。
それらをふまえての全体としての感想は、おっしゃる通り、という内容。
ここ最近のネットでの販売方法はどのページを見てもほぼ同じ画面。情報商材野販売ページが特に顕著ですが、フォレスト出版も同じ。カウントダウンタイマーをページのトップにでかでかと表示して煽る煽る。やたら縦長ページだし、値段もそのページの一番下、もしくはリンク先に行かないと表示していないし。また、抱き合わせ販売というか何と言うか、本を何冊も同時購入すると特典をつける販売方法は不快以外の何者でもありません。
アフィリエイトサイトと全く同じ。そこまでして売り上げを上げたいのかと。更に言えば、二重価格。今だけこの値段で、という表示。もうウンザリです。
一時期輸入販売をしていたのですが、いかに自分もある程度儲けつつ、お客さんに納得のいく値段を付けるかで凄く悩んだ事があるので、尚更煽るような安易な価格設定には拒否反応があります。普段からそう思っていただけに、私の感覚は間違っていなかったと安心しました。
自分の反省点を省みて、この本の内容に気をつけて愚直に行動すれば給料も地位も上がっていくかな。
ありがとうございます。
投稿者 superhiroshi70 日時 2014年7月26日
会社の絞め殺し学 -ダメな組織を救う本- を読んで
全体を通して、当たり前のことを愚直にやっていくことの大切さを痛感させられる本でした。
変な小手先のやり方に頼るのではなく、正々堂々と自社で提供するモノやサービスに誇りを持つことが大事だと、
言われてみれば当たり前のことを改めて認識しました。
何度も繰り返し読んで、成長していきます。A4ノートでも自分の考えを書いたので、実戦でもやっていきます。
たくさん耳の痛い話はありましたが、特に20代で自己投資という言葉に弱い自分にぐさりと来るところがありました。
自己投資に対する心構えです。勉強をするにあたり、勉強の軸の大切さを改めて認識しました。
読書の他に、勉強していることがありますが、もともとは職場や私と関わる人たちと成果をだしていきたい、
という思いで始めたことが、いつのまにか独りよがりの勉強になっていました。
テストとか、難しい勉強になったときに、それをクリアすることが目的となってしまっていました。
完全に自分目線です。
商売はお客様、社員、取引先あってのことなので、そういった関係を忘れかけているところでした。
「商売に必要なものは○○と○○です」。このワークはとても気になります。
本書にもあるように、素晴らしい経営者が答えるものは、難しくないものだと思います。
読んだときに私が考えたのは、「笑顔」「好き」です。
笑顔:お客様のありがとう、社員の満足いく仕事の結果の笑顔
好き:好きだからこそ、妥協のない良いモノやサービスを創っていこうという情熱や探究心
今後も誇りと自信を持って良いサービスができるよう、他者を見失うことなく成長していきます。
投稿者 takizawametal 日時 2014年7月27日
会社の絞め殺し学を読んで
本の中で筆者が何度も書いているように、読んでいる最中も、
読み終わった後も、確かに当たり前のことしか書かれていない本でした。
しかし、自分の生活を振り返った時、当たり前のことが当たり前にできているのか?
自分も働きながら、毎日料理を作ってくれる奥さんに、心の底から
「ありがとう」
と当たり前に言えているか?
その程度の当たり前もできていないならば、当たり前を当たり前にできるように、心して読まねば、と思った。
案の定、読んでいるとチクリと心に刺さることが沢山あって反省しきりですが、
特に刺さったのは、本編の10章
【目の前の問題だけしか問題視できない人間は、やがて会社をじわじわと絞め殺す。】
永遠に解決策は出ない「直面問題近視眼症候群」
キャッチーすぎて、これだけで本のタイトルになりそうな章だ。
何か問題があった場合、その問題が解決できない本当の理由は、
今直面している問題よりも、もっと前の段階にあるのではないか?
というのが概要。
この部分を読んだ時に、頭がガツンと殴られたような衝撃があった。
最近自分の仕事で新規顧客が取れない理由は、まさにこれだ!
と思ったからだ。
・アポイントが取れないのは、電話をかける時間帯が悪かったからだ。
・見積りのコンペに勝てないのは、自社の製造原価が高過ぎるからだ。
・クロージングがうまくいかないのは、顧客に対するベネフィットが弱いからだ。
そんな事ばかり考えていました。
・顧客が真に求めているのはなにか?
・どんな事で困っているのか?
・どうすれば自社の製品やサービスで助けられるのか?
顧客のことを考えるのをそもそもやめていたのです。
他の何かで読んだ一文が思い出されました。
”説得力というのは、その言葉に至るまでのプロセスを伝えないと
効果が激減する”
同じ間違いを繰り返さないために、
【まず顧客のことを第一に考え、自社が提供できるベネフィットを整理する】
しばらくはこの事だけを考えて、仕事を進めていこうと思います。
投稿者 sakigake 日時 2014年7月28日
この本を読んで真っ先に感じた事は「楽して儲けようとは考えないこと」、「小手先の広告、マーケティングテクニックは長期間のスパンで考えたらマイナスでしかないこと」でした。
毎日「どうしたらお客様に喜んでいただける商品になるか?どうしたら満足していただけるのか?」と自分自身に問い続け、商品の改良を重ねていく。そうした中で出来た「本物の商品」をお客様に提供し満足していただく。そうした毎日の積み重ねが顧客との「信頼」を醸成し、徐々に売上増加ととも会社が発展する。そこに小手先のマーケティングは必要ないのです。
また、会社の従業員に会社の理念を浸透させ、従業員が「何のためにこの商品を取り扱っているのか?」と理由を明確にすることが必要なんだと感じました。まちがっても会社の理念には「利益追求」という会社都合のものは掲げず、その会社の商品を提供することによって、少なからず社会への貢献をすることを含めた理念を掲げなければなりません。こういた理念が浸透していれば、顧客からのクレーム対応も顧客満足度向上につなげられるのです。
この本は会社について書いてありますが、基本、個人の人間関係でも同じことで、自分のことばかり考え優先する人は信頼を失い、次第に周囲の人間が離れていく。常に「相手がどうしたら喜んでくれるか?」を考え、自分も相手も共に幸せになる行動をとっていくのが肝要であると再認識させられました。
投稿者 toshihiga 日時 2014年7月29日
会社の締め殺し学を読んで
この本を読んで感じたのは、ビジネスの常識が常識ではなくなったんだ、と感じた。正論で正しい考え方が書かれているが、いかに世の中が実践できていないのかを痛感した。
ここに書かれていることが同僚や働く仲間が当てはまる場合、いかにその人に気づいてもらうかが重要だが難しい。ここに書かれていることは自分が変われば変わるだろうが、周りのメンバーが自分が当てはまり、気づいて行動に移してもらえるように気づかせることはとても困難だし、そういうことに気づかない人ほどこういう本は読まないだろう。
だからこそ、どうやって広めていけばいいのか苦悩する。新人ならば言葉で説明して繰り返し教え込むことが可能だと思う。新人でなければ内部の人間がこういう内容をいうことにためらいを感じるし、自分は指摘することを避けている。仲間として指摘すればよいのかもしれないが軋轢だけを生んで改善に向かわない。
現在働いている会社が利益追求を表だってしていないし事業が順調のため、仕事の疑問や浪費営業時間に対して感度が鈍っているのだと思う。生え抜きが多いためさらにそうなっている。
自ら意識し、自分の行動が真似をしてみたいと思わせるぐらいの影響がある人間になるしかないと思うので、基本的・常識的なことを面倒がらずに行っていきます。
投稿者 NobuhiroIida5 日時 2014年7月29日
「はたして浜松ホトニクスは絞め殺されるか!?」
『会社の絞め殺し学(ダメな組織を救う本)』(著:弘中勝)には全部で16条から成る、いわゆる会社の絞め殺し方(こんな考え方の社員がいると、いずれ会社は立ちいかなくなる)がそれぞれ説明されています。
僕は今回この本の感想を考える上で、僕が尊敬する会社である浜松ホトニクスについて記載された本『知らないこと、できないことに価値がある(ノーベル賞を2度も支えた企業の「やらまいか魂」)』(著:晝馬輝夫)と照らし合わせて、「はたして浜松ホトニクスは絞め殺されるか!?」という観点で考えてみたいと思います。
1.安易に差別化に逃げようとするような人間
浜松ホトニクスでは一流大学を出た新入社員にもガラス管をひたすら洗うという仕事を与えます。はじめは「自分は大学まで出たのに、どうしてこんなことをやらなければならないんだ」と不満を持つのですが、その社員もあるときを堺に、同じ単純作業の繰り返しに見えるガラス管洗いに問題意識を持ちます。光電管に使うガラス管は奇麗であたり前、しかしガラスが奇麗であるということはどういうことか。そこをとことん研究するか、ごくごく普通程度の当たり障りのないやり方でお茶を濁しておくか、ここに本当の差が表れると言います。浜松ホトニクスは安易な差別化などせず、常にどんなことに対しても本質を極める風土があるようです。
(1章「単純な仕事にこそ物事の本質がある」より)
2.煽りのテクニックを喜んで使うような人間(大したことないことを誇大広告する)
誇大広告はもはやお客に対する背信行為です。なぜそんなことをしてしまうかと言えば、自社の製品の本質を理解している気で実は理解できておらず、そこからくる自信の無さの表れです。浜松ホトニクスでは「人類には未知未踏のことが無限にある」ということをしっかり認識しています。その上で「それは判らない、けどここまでは判った」という姿勢で、更に深い真理を追究して行くのです。浜松ホトニクスには煽りのテクニックは論外のようです。
(1章「「何でも知っている」は、知らないことを知らないだけ」より)
3.本物の品質を目指そうとしないような人間
浜松ホトニクスでは「温故知新(故きを温めて新しきを知る)」を更に一歩掘り下げて、「古いことをそのまま温めて、引っ張り出してくるだけではなくて、古いことをもうちょっとよく掘ってみろ」と考えています。「古いことをどんどん押しつめていって、新しい理を見つけろ」、それが温故知新の本当の意味だと言います。本物の品質を目指す風土が根付いているようです。
(2章「手っ取り早い「借りもの知識」はすぐしぼむ」より)
4.とりあえずの対応でしのごうとする人間
浜松ホトニクスでは、クレームをつける客のことを「具体的な改善策を提示してくれる社外スタッフ」のような存在と位置づけています。まだ会社が小さい頃、こういった客からのクレームを活かしたことがビジネスの転機となったと言います。とりあえずの対応でしのぐような社員は昔も今もいないはずです。
(5章「具体的な要求、具体的なクレームこそ力になる」より)
5.安易な集客に走ってしまうような人間
浜松ホトニクスでは、未知未踏のものを追いかけて、その結果そこに市場ができて新しい産業が生まれたとしても、その段階で安易に金儲けの手段に走らず、さらにもう一歩突き進みます。「新しい市場や産業は、人類にとって新しい生き方を与えることになる。その生き方から、今までにない新しい価値観を生み出すんだ」という使命感を抱いているのです。安易な集客(金儲け)に走るようなことはなさそうです。
(2章「新しい生き方、新しい価値観から、新しいサイエンスが」より)
6.忙しさをやたらアピールしたがるような人間(重要でない小さな仕事で忙しいアピール)
浜松ホトニクスには重要でない小さな仕事自体がありません。ガラス管洗いの単純作業ですら、意識を高く持った社員にとっては、ガラスの本質を理解するための研究になるのです。自分の忙しさをアピールするような暇も価値観もなさそうです。
(1章「単純な仕事にこそ物事の本質がある」より)
7.「あやしくありませんよオーラ」が強い人間(自信がなく堂々とできない)
浜松ホトニクスでは、ガラス管洗いから発見された「きれいさの測定法」のように、一つひとつの技術の積み重ねが製品への信頼を勝ち取っていった例が多々あります。苦労の末完成した光電子増倍管は外国製品をはるかにしのぐ性能を示しました。そしてその性能が東京大学の小柴先生の目にとまり、広く外国にも知れ渡ることになりました。こういった愚直な積み重ねが自信を生み、実力も生み、もはや「あやしくありませんよオーラ」などと言ったら怒りの鉄槌が落ちるでしょう。
(5章「感度がよすぎてクレームがついた話」より)
8.仕事の中のあらゆることに疑問を持たない人間
浜松ホトニクスでは、現場の研究者が当たり前な作業に対しても「今のは何でよかったんだろう」と考えながら、一生懸命追求することで、アメリカ人には見分けがつかない感度を見分け、製品の品質向上を図っています。そうやってここまで成長してきた会社に、仕事のことに疑問を持たない人間などいるはずもありません。
(1章「当たり前のことに素朴な疑問を持て」より)
9.浪費営業時間がやたら多いような人間
浜松ホトニクスでは、光を追求することで「時間」の概念を追求しています。その上で「私たちが勝手につくりあげ、惑わされているものが「時間」」と現時点では結論づけています。当たり前にある「時間」を自らが専門とする「光」を基に深く追求する企業に、時間を無駄に浪費する人間などいるはずもありません。
(4章「「時間」とは一体何だ」より)
10.目の前の問題だけしか問題視できない人間
浜松ホトニクスの分光分析器は世界シェア9割をもつ製品です。このような製品は、光と物質の相互作用についてのサイエンスを追求して、研究室の床の上でああでもない、こうでもないと言いながら開発されたものです。こんなようなことをやっている企業は世界中を探してもあまりないと言います。「こうした努力の結果、何年も先には新しいサイエンスが生まれてくるだろう」と信じているのです。浜松ホトニクスは目先の問題ではなく、まだ見ぬ先の新しいサイエンスのことを視野に入れて、全力に研究を進めている会社のようです。
(5章「「ああでもない、こうでもない」がサイエンスの姿勢」より)
11.マーケティング論に深く酔いしれるような人間(単なるセミナーマニア)
浜松ホトニクス内には「知識というのは誰かがすでにやったこと。誰かがすでに実験、もしくは考えついたことを教わるだけが学問だと思っているのは大間違いである。」という考え方があります。光は粒だとか波だとかいうことは判っているが、その本質は判らないことだらけ、だから未知未踏のものを追いかけ続けていると言うのです。セミナーに受講して知識を得た気になり酔いしれるだけの人間などいないはずです。
(1章「図書館にある「知識」はすでに誰かが見つけたこと」より)
12.価値や利益に理念を持たないような人間
浜松ホトニクスのバックボーンとなっているのは「テレビの父」と呼ばれる故・高柳健次郎先生です。高柳先生はまだ戦前の大正時代、世界のどこにもテレビがない時代、しかも現代のように情報通信が簡単にできないような時代に、フランスの雑誌で見たポンチ絵を唯一のヒントに、『イ』の字を映し出すことに成功しました。それが、全電子式という画期的な現在のテレビジョン方式の世界に先駆けた開発につながったのです。人が真似できないような、それどころか想像すらできないようなところに価値を見出した人(「テレビの父」)が創業者のバックボーンとなっているのが浜松ホトニクスなのです。
(5章「どうしたら神様より先回りできるか」より)
13.相手の時間を奪う意識がないような人間
先にも述べた通り、浜松ホトニクスでは光を追求することで「時間」の概念を追求しています。「時間」は自分のものであれ他人のものであれ大切なものであることを知らないはずがありません。
(4章「「時間」とは一体何だ」より)
14.お願いの時だけしか擦り寄らないような人間(信頼されない人)
浜松ホトニクスでは、先に述べた通り、その性能が東京大学の小柴先生の目にとまり、広く外国にも知れ渡ることになった製品もあります。当たり前のことに疑問を持ち追求し続ける会社の姿勢が、最終的には信頼を生み、ビジネスにつながっていったのです。長い年月をかけて得てきた信頼があるのです。
(5章「感度がよすぎてクレームがついた話」より)
15.上司たる者の重責が分からないような人間(部下と一緒になって考えない)
浜松ホトニクスでは、「本当に大事なのは新しい知識だ」ということを経営陣たちが率先して追求していきます。その姿を見て従業員たちも「教わったとおりに作ればいいんだ」という意識をなくし、「知らないこと、できないことに価値があるんだ」と自覚し、それを見つけようと努めるのです。上司が常に率先垂範する姿がそこにあります。
(2章「「教わったとおり」からの脱却が活路を拓く」より)
16.「おすすめの力」を持たないような人間(一流のものを知らない)
浜松ホトニクスでは世界で唯一の脳専用PETを開発しました。これにより生体機能の画像を得ることが可能となり、脳機能の解明に役立つようになるとともに、脳の病気の診断や治療においても重要な役割を果たすようになりました。そしてこれが認知症の早期発見にも役立つのです。浜松ホトニクスは過去に2回、ノーベル賞を支える技術を提供しています。この会社は一流以外のなにものでもありません。
(6章「認知症の早期発見から脳の解明をするPET」より)
結論:浜松ホトニクスを絞め殺すような要素は何一つ見つかりませんでした。このような会社こそが今後生き残っていくのだと信じます。自分もサラリーマン(一企業人)としてプロ意識をもって、世界中に価値を生み出していくような人間になりたいと思いました。
投稿者 kd1036 日時 2014年7月30日
会社の絞め殺し学とは、面白いタイトルをつけたものだな、と思います。
一つ一つは小さな事でもその積み重ねが、気づいた時には手の施しようもない状態にまで至っていた、なんて事はありそうです。
ただ、人間も会社もそうだと思うのですが、実は思ったよりも簡単に死なないし、逆にあっけないほど簡単に死んでしまうものです。
ここに書かれている絞め殺す人間達は、あ~いるいるって感じだと思います。それが100%間違っている事なら、そういう人はいなくなるはずなのですが、実際は日常の至る所で遭遇してしまうものです。という事は、それでもなんとかなるという事なのかもしれません。
書かれている内容については全面的に賛成です。物事の本質を的確に見極め、当たり前の事を当たり前にやりましょう、という事かなと、ものすごく簡略化してしまいましたが、感じました。
そのうえで、どうすれば実践できるのか?という事がポイントになってきそうです。自分のスタンスとしては、自分の中の絞め殺す部分を改善する所ではなく、組織の中のそういった状況にどう対処するかの所に重点を置きます。
正論は受け入れられない
よくある事だと思うのですが、正論をぶつけられると人は、頭では言われてることが正しいと思っても、素直には受け入れられないものです。例えばここに書かれているような事例について、その事にフォーカスして指導をしたとしても大きな改善は見られないでしょう。それは、原因がもっと深い所にあり、平たく言えばその人の「常識」のなかで正しいと思う行動を取っているからではないでしょうか。ここに挙げられている事例の一個だけに当てはまる人というのは少なく、大抵は当てはまる人は、何個も該当するはずです。人は変えられないとは言いますが、企業で賃金を受け取るのであれば、必要な価値を与えるのが義務です。見直しが必要なのは、一個一個の行動ではなく、根底にある考え方かと思います。下記の点についてマネージャーは根気よく刷り込む必要がありそうです。
・組織は何の活動をしているのか?(存在価値は何なのか)
・組織が目財している方向
・ビジョン(組織の方向性・規模や構成・構成員の将来)
・行動規範
などからでしょうか。
みんな良かれと思って行動している
自分は間違ったことをしている、悪い影響を及ぼそうと思っている、そのように考えて行動している人は、通常はいません。
クレームに自分の保身だけを考えて、「私は悪くありません」的な対応をしてしまう人も、それがベターだと判断(意識的にしろ無意識にしろ)しています。誰それが何々してましたなんて事を逐一報告してくる人もいますね、人を落として自分の評価をあげようとして。それが自分の評価を下げているとは露ほども思わずに。
その人の価値観で「良い」とされている事が、社会や組織の中では「悪い」の場合もあるかもしれません。ストレートにダメ出しをしても、恐らく響かないでしょう。
何故その人がそのような行動を取っているのかを見極め、頭ごなしに否定することなく、根気が必要だとは思いますが、然るべき方向に導く方策を練ったほうがよさそうです。
よくあるのは、「何でそうしたの?」と聞くと答えが返ってこないケースです。これは怒っている訳ではなく、単純に行動の意図が知りたいだけなのですが、自分の行動の意図が本当に答えられないようです。「今までそうしていたから」なんてのもありますね。おそらく先の問いを投げかけて、答えが返って来ない人間が本書に取り上げられている人物像である場合は多いと思います。逆に、それはこれがこれでこうだからと、内容がどんなにトンチンカンだろうが答えられる人間は、アプローチがしやすいですね。
理論は大事だが使わない
理論とは、ここで言うのは、組織の製品・サービスに対する知識や一般的なビジネス知識(マネジメント・セールス・マーケティング・会計など)を想定しています。使わないというのは語弊があるのかもしれませんが、それだけに頼っていい成果があがるとは個人的には思えません。ただしそれらを一定水準以上のレベルで身に着けることは絶対に必要です。
本書の中では、お客さんの心が引き潮のように離れて行ってるケースが多々取り上げられています。それは文字通り、心が離れているのであって、体ではないのだと思います。
ある程度の理論が自分に入ったからといって、それ以上の進歩をしなくなる、視野をその中だけに置いてしまう、問題を自分の理論の範囲内で解決しようとするような人が、絞め殺す人間になるのではないでしょうか。
使わないと言ったのは、自分の中に武器をたくさん持っておきましょうという考えです。いくら色々な武器を持っていても、むやみやたらに全て使いまくってしまったら、たちまち丸裸です。そんな時にボスキャラ級の難題に出くわしたら秒殺ですよね。ただし出し惜しみしすぎて全然効かない攻撃をしても、これまた何の意味もないので、絶妙な使い方とタイミングを練り上げられるといいかと思います。
正解は一つではない
これは一種、逃げのような捉え方をされやすいのかもしれませんが、どんな事にも一問一答のように答えがあると考えている人が、会社を絞め殺す人間になりがちなのではないでしょうか。
一人として同じ人間がいないように、お客様からクレームや指摘を受けた時に、分類で言えば同じカテゴリーに入ると思われる事案でも、その根元にあるお客様の思考は全く別物だったりします。その時に同じカテゴリーだからと全て同じ対応では、問題は解決しないかもしれません。
経営者の側からも、例えば人材の定着率が悪いのを何とかしたいいと考えてコンサルタントを入れてみたりしますね。その指導のとおりにやれば問題は解決する、そのコンサルタントが答えを持っていると考えていたら、おそらくその問題は解決しないでしょう。物事は様々な要因が組み合わさって、しかも刻々と流れゆく時間の中で起こっています。人材が入れ替わる事により、賃金の上昇が抑制出来ていて財務を圧迫していなかったり、馴れ合いではなく程よい緊張感で労働者が業務にあたれていたというケースもあるかもしれません。これはあくまでたとえ話ですが。
常に正解を求めることは大事です。ただ正解というよりは、今の時点での最良の方策と言ったほうがいいかもしれません。とことん突き詰めて導き出した素晴らしい方策も、出来上がった時点から時代遅れになっていくという事を認識しておいたほうがいいかもしれません。これは諦めの境地のようなものでは無く、世界が常に進歩しているので今までの手間をサクッと解消できるようになる事なんてザラにあります。会社を絞め殺すのは、成長をしない人間、物事に答えがあると信じて疑わず自分は答えを知っていると思い込んでいる人間かもしれません。
不要な人間などいない
とはいえ、全て完璧な人間だけで組織が構成されて何のエラーも無く、顧客満足・従業員満足も常に満たされ続ける組織は、現実的には存在しないでしょう。
一見どうしようもないと思えるような人材も、組織にとっても本人にとっても何かの必要があってそこに存在しているのかもしれません。問題があると特定された人材を放出したら、また同じような人が出てくというケースはよくありますね。
これは、真っ当な話ではありませんが、もし経営者が消費者を騙そうが脅そうが、自分が儲かればいいとだけ考えて経営していたら、本文で描かれている人間を使うのは非常に有効だと思います。とりあえず、労働者には上手い事を言っておいて使えるだけ使い、事業を引っ張れるだけ引っ張って、自分の懐だけを温めて、ヤバくなったら閉店ガラガラすればいいのですから。
そういうのはさておき、やはり現状を肯定することから始めるのが肝心だと思います。必要な人間だけが集まっている、優秀な人もそうでない人も全て組織に必要な人間だ。そう考えてこそ、いい方向にむかえるのではないかと思います。
本書の根底にあるのは、いかに人に思いやりを持って接する事が出来るかだと思います。逆に人の事を考えない、自分が良ければという意識が会社を絞め殺す事につながっていると言っているのではないでしょうか。社内だろうが社外だろうが、関わる人・直接関わらないけど関係のある人にまで思いを馳せて行動するようにしたいですね。
だからといって人の事だけを考えて自己犠牲を美徳にしろという事ではありません。事業は、
・優れたサービス・商品を提供する
・顧客がたくさん購入する、たくさん来店する、サービスを利用する
・リピーターが増える、アフターフォローをする
・会社が儲かる
・利益がステークホルダーに還元される、品質向上や新しいプロジェクトへの投資をする
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のサイクルで成り立っています。簡略化してしまってますが。
これはあくまでサイクルだという事を植え付ける必要があると思います。お客様のためにも企業は儲ける必要があるのです。その儲けをさらにお客様のためになる事に使う、労働環境を良くすることに使う、それにより商品・サービス・扱う人間の質が向上し、さらにお客様に喜ばれる事が出来るようになります。営業マンが数字に追われて値引きをして販売件数を増やしても、目の前のクレームをとりあえずで処理しても、先々のためにはなりません。これは経営者がきちんと働いている人達に伝え、自ら実践する必要のあることだと思います。
投稿者 penandmusic 日時 2014年7月30日
タイトルは「会社の絞め殺し学」とありますが、書かれているのは「会社を絞め殺しから救う方法」でした。ダメ社員、ダメ経営者が会社をジワジワと絞め殺している。そんな会社への処方箋が書かれています。サブタイトルがあまり目立たず、タイトルは何をするつもりなの?と思ってしまうようなタイトルです。
いろいろな事例が書かれていますが、処方箋のポイントは、大きく2つだとわたしは思いました。
1つは、仕事をするからにはプロとして仕事をしろ、ということ。
これはブレイクダウンしていくと、なぜその仕事(作業・事務)をするのか意味とその効果を考える。社員が一丸となって同じ目標を持って、ブレなく仕事をする。常に向上心を持つ。こうしたことがプロであると言えるということです。
2つめは、お客さまを意識して仕事をしろ、ということ。つまりは、お客さま(利用者や使用者)が何を求めているのか、どうしたらお客さまが喜んでくれるのか考えるということです。
こうしたことをしていれば、無駄な作業が減り、仕事が効率的になるばかりでなく、お客さまの顔をこちらに向けなくても、お客さまのほうからこちらを向いてくれるようになると筆者は言います。小手先でいろいろ広報戦術をやるのではなく、本来はこちらだろうと。広報すべきモノがしっかりしていないとダメじゃないかということです。
筆者は広報やマネジメントの仕事をしていらっしゃるようです。お客さんは、一般向けの小売や製造業、サービス業が想定されます。小さな町工場などは「広報したい」とか、「お客さんを呼びたい」なんて依頼したりしないでしょうから。
筆者の主な顧客だろうと思われる、例えばケーキ屋や食堂、スーパー、一般向けメーカーなどでは、筆者がいう処方箋は有効だと思います。昔ながらの製法にこだわる、品質を向上させる、きちっとした受け答えをしてサービスを向上させる、無駄な事務やお客さまの時間を奪うような事務をしない、お客さまと対話して事業を行う、無益な価格争いはしない、などといったことが効果的でしょう。ですが、小さな町工場や個人の農業、地方の小規模な土木会社などでも同じことが言えるのでしょうか。淡々と普通のネジを作っているだけ、農協の指示通りに苗を植え、農薬をまき、米を作っているだけ、道路の穴の補修をしているだけ。そんな会社や個人にも処方箋は当てはまるのでしょうか。
わたしは当てはまると思います。事例にあったように、「差別化を図らなくては」と焦る工場や農家もいらっしゃるでしょう。安売りに競争に巻き込まれる工場や農家もいらっしゃるでしょう。品質が悪い機器や農作物を、さも良いもののようにして売ってしまうところもあるでしょう。
でも工場が持っているノウハウ――例えば、絞りの技術や砥、研磨といった技術をひたすら向上させ、誰もが必要とする技術にすることはできないのでしょうか。自社の技術を応用して新たな分野にチャレンジはできないのでしょうか。納期を短縮したり、不具合率を下げたりすることはできないのでしょうか。
農協の指示どおりではない農薬の使用方法はできないのでしょうか。新たな品種への挑戦はできないのでしょうか。新たな市場への売り込みはできないのでしょうか。
土木工事でも、作業手順の工夫による工期短縮はできないのでしょうか。廃土や部材の残りを活用できないのでしょうか。代替品や他の産業で出た廃物の活用はできないのでしょうか。
どの分野にも共通するものとして、価格に対する自信を持ったり、正直な商売をしたり、無駄な営業あるいは顧客のためにならない営業をしたりしないといったことも重要です。
確かに下請けいじめや下請け切り、入札による業者決定など、単に金銭的なもので決定してしまう場合もあるのでしょうが、そればかりではないはずです。そもそもお客さまが求めるクオリティが保証できるのが、あなたの会社だけなら、あなたに頼むしかないわけです。常日頃、お客さまを満足させ、喜ばせているのがあなただけなら、お客さまはあなたのほうを向いてくださるのではないでしょうか。
わたしも安易に「差別化がなければ」などと考えていました。そのためにはどうしたらよいだろうか。効果的な広報は?とも考えていました。カッコ良いロゴ作りを提案したこともあります。残業が偉いと思ったこともあります。ビジネス本も読みました。
ですが、この本で、まず本業の向上ありき、意識の向上ありきであると気付かされました。SWOT分析などのいわゆるビジネスツールや派手な広告は、自身を見直すために使うもの、あるいは自身の向上の後に使うべきであるということを感じ、すべてにおいて「近道なし」だということ、コツコツと積み上げたものは強いということを改めて認識しました。
投稿者 sumio 日時 2014年7月31日
「会社の絞め殺し学 -ダメな組織を救う本」 弘中 勝 著 感想文
頭上から、バケツで水をぶっかけられました。
背筋が伸びる本、身の引き締まる本です。
経営者としてのエチケットとマナー、あるいはプロトコルの書。
「人間としてどうよ!プロとしてどうよ!」を問う生き方の本。
マスゴミ、流行、各種情報源に惑わされない信念、自分軸づくりに資する本です。
やっちゃったこと、あてはまること、いろんな映像が浮かびました。
「自縄自縛」という言葉、出てきました。
・自分たちのことしか考えていない人多い。
よくわかりました。
自己啓発、自己投資、成功哲学、帝王学は、勉強の軸が間違っている。
それは、自己のことばかりの視野に陥ってしまうから。
・「問題はそこじゃない」ケースがほとんど。
問題はもっと前にあることが多い。
もう一段階か二段階前のことを確認、解決することで以外に簡単にクリアできるもの。
・商売=お客様あってこそのもの。
効率化は、お客様の時間を奪わないという制約の上で考えること。
できていない会社ほとんど。
・お願いしないときのコミュニケーションの方が大切。
・集客ではなく、「お客様が集まってくる」魅力づくり、という言葉をこれからは使います。
本書「実践」項目、書いてみてはじめてわかることが沢山ありました。
手を動かすことの大事さ実感しました。
ノートに書き出したことはそのまま行動計画に落とし込めます。
実践します。
会社の、そして人生の「来し方行く末」をわかりやすく気付かせてくれました。
「○○症候群」と「その症状につけるおくすり」の形で罹る人の共通点、かみしめます。
自信に満ちた深呼吸がキモ。
呼吸法ですね。
有料のメールマガジン感謝の気持ちで購読しました。
『常に真剣に相手のことを考えて』特に響きました。
ありがとうございました。
投稿者 haku3 日時 2014年7月31日
読み終わった最初の感想は、「かつての日本の職人魂を持てということだな」です。
・極めることが自然と差別化となる
・誇りをもって誠心誠意対応する
・他利自利
・幅広く興味を抱き、広い見識を備える(職人では少ないかもしれませんが)
殆ど一般的なことですが、実に大切なことで肝に命じていなければならないことでしょう。
成功者の話にもよく出てきます。(未熟ゆえに容易な方へ走りたい私には耳が痛いですが)
内容も以前の課題図書である「田舎のパン屋〜」やにも通じますし、来月の課題図書に繋がるのだなと解釈しました。
ただ、本当にこれだけで良いのか。記載されていたことはどれも効果が現れるのにある程度時間を要するものと思います。
また、切迫した状況にならないためのものと見受けられます。
世界最古の会社である金剛組の心得と絞め殺し学の救済法には共通項がいくつかあり興味深いです。
心得には「お寺お宮のしごとは一生懸命やれ」がありますが、これに反してコンクリート建築も手がけるようになり、業者との競合が倒産の一因とされています。
対して浜松ホトニクスは「人類未知未踏の追求」を掲げて「光」を追求していった結果、ノーベル賞受賞研究を支え、主力製品の世界シェア6割を占めるなど差別化に成功しています。
金剛組では木造建築の減少に対する策が悪手となったわけです。一方の浜ホトは、今後大企業が参入してくると苦境に陥る可能性もあります。策を講じるには会社のカラーに合った方法が重要だと感じました。
また、一定のシェアは保てるかもしれませんが、逆らえない時代の流れが生じた時には絞め殺し学では対処しきれないのではないか。この本は、むしろ生き残り学(積極的よりも消極的)という印象を受けました。
それでも重要な事に変わりはなく、有益な本を紹介して頂きありがとうござました。
巧く伝えられずモヤモヤしますので、今後練習を兼ねて参加します。
投稿者 magurock 日時 2014年7月31日
会社の絞め殺し学を読んで
『俺のイタリアン、俺のフレンチ』で坂本孝氏が書かれていたように、信頼される商いを続けていくには「利他の心」を大切にすることが基本なのだとあらためて思った。
正直に、誇張せず、シンプルに、たんたんと、工夫を凝らし、奇をてらわず、信念を持って進む。
小手先だけのワザは早晩見抜かれてしまう。
商売も人生・生活の一部だから、智の道を忘れてはいけない。
「一時的にパッとお客様を集めることはそれほど難しいことではありません」という一文を読んで、数年前から増えてきたクーポン商法を連想した。
クーポン会社が、業者の在庫品や飲食店の食事券などを「クーポン」として半値やそれ以下の値段で客に売る商法だ。
「安値で客を集めれば宣伝にもなるし、利用客はリピーターとして来てくれるので元は取れる」などの甘いセールストークにより赤字価格でエントリーした飲食店が、クーポン会社を訴えたことがあった。ご記憶の方も多いだろう。
その店主曰く「客は一時的に増えたがクーポン利用者ばかりで赤字が嵩み、リピーターもつかない。話が違う」とのこと。
クーポン利用者は安さにつられてくるので、リピートせずにまた別のクーポンで別の店に流れてしまうのだ。
そのニュースを聞いた当時、訴えた飲食店は強心臓だな、と感じたものだ。
甘言に乗せられ安売りにはしったことや、リピートしたくなるような料理を提供できなかったことなどを、自らさらすことになるのに。よっぽど腹に据えかねたのだろう。
安いクーポンで来店する客は安ければ良いという節操なしかも知れないが、クーポンであわよくばと考えた店側も同類なのだろう。
客筋が荒れるから、常連さんに迷惑をかけるからと、メディアへの露出を拒む店もあるというのに。
ところで、「読者数17万人のメールマガジンを発行している」という文句をやたら目にした。
数えてみたら『あとがき』も含めて計6回も書かれていた。
なんだか、ちょっとキュートじゃん……
投稿者 ktera1123 日時 2014年7月31日
会社の絞め殺し学 ダメな組織を救う本
読んでいて「症候群」はどちらかというと、営業部門、マーケティング部門、企画部門(なお私の所属は企画部ですがどちらかというと情報システム系)をターゲットとしていて、うーん何となくわかるのだが、具体的に対策を検討するには、つぼをついていない。何となく命題がはずれているような気がすしていたのでした。
ところが、最後のまとめの17章の「結局こういう人間たちが、やがて会社をじわじわと締め殺す。(会社を死においやるさまざまな「症候群」の元凶)」」になって、いままでのは、弘中さんの得意分野、書きやすい分野から選んで書いていただけであって、本当に言いたいことは全ての分野についてあてはまると腑に落ちました。
本当に言いたいことは、しょうおんさんがセミナーで言われているのと同じ「winwinの関係(智の道)」、「信頼(エポケー)、行動(効果を求めずたんたんと)」、「プロ意識(昔の勤務先の話ほか)、本物の追求(自己投資系ほか)」であり全てのものに通じている共通するものはあると再認識しました。
投稿者 gizumo 日時 2014年7月31日
会社の絞殺し学」~ダメな組織を救う本~を読んで
会社の経営者はコンサル嫌いが多いのをかねてから不思議に思ってたが、この本ですっきりとした。
やはり経営者たる者、内容の薄さや小手先のテクニックを敏感に感じ取り反応していたのだろう。
自分自身も少なからず、煽りや極論の手法に対して持っていた違和感も間違いではなかったと少し安心できた。
タイトルから言って物騒な内容かと思っていたが、中身は「あるある!!」と同感する部分が多かった。
効果を高めるために協業するのが組織のはずで、その中にじわじわと会社を絞殺す症候群があり、それが感染していく恐ろしさがリアルだった。
途中から、ふと「自分はやってないか・・・?!」と恐ろしくなった。
また、「ストーリー発生源」にはホロりとさせられたり・・・。
現状、会社での環境が変わり、万々歳での成果が得られず「皆が、それぞれ一生懸命やっていることがかみ合わないのはなぜだろう・・・?」と悩んでいたところにベストのタイミングで課題図書としての登場を深く感謝しております。
特に自分自身の中で“学ぶ”という事の誤解に気づけたことは大変有意義であった。
自分の“学ぶ”はあちこち調べるだけで“考える”ことをしていなかった。実行できないのは考えていないから方法(やり方)がわからないためではないかと気づいたわけです。
この内容は社内でも共有したいなと、ひそかに望んでおり、あす僭越ながら部長に本書を勧めて(押し付けて?!)見ようかと策略しております。
投稿者 takeda 日時 2014年7月31日
会社の絞め殺し学 ダメな組織を救う本 を読んで
何度も、なるほど!や、そういえば…、と思い当たる事も沢山あり、反省と叱咤激励をされたような気分でしたが、とても分かりやすい文章でさらっと読めてしまったので、また思い出しては読み返さないといけないと思いました。
確かに、この本に書いてある事を実践していけばよくなるのかもしれませんが、あまりやりすぎると、あくまで自分なりに思った事としてですが、あれもダメっぽい、これもダメっぽいと言われ、とても息苦しい感じになってしまうのではないかと思いました。
現実には、あの人は~が当てはまっているけれど、実績はNo.1ということも多分にあると思うのです。
自分にはこういうところがダメだけれど、これなら誰にも負けないとかいう強みを持つ必要性があると、思いました。
投稿者 BruceLee 日時 2014年7月31日
「絞め殺す人は、誰?」
本書には「○○な人は会社を絞め殺す」と、様々な「○○な人」が出て来るが、
そもそも「○○な人」とは一体誰の事なのだろうか?
と言うのも、変な逆恨みでもしない限り、自分の会社を悪くしたいと思う
経営者や社員はいない筈である。しかし「○○な人」は巷でよく聞く話で、
本書を読みながら我々は「こんな人いるよね~」と思う。そして「煽り」や
「騙し」の集客や売上は正しい方法ではなく、「顧客信頼や満足」が前提の
ビジネスが正しいのだ、と頭では分かっている。だが一歩引いて考えると、
実際の現場ではどうだろうか?
例えば自分は営業に携わっており、「お客様の信頼が大事」とは分かって
いる。が、実際「売上」の話になれば顧客を数字としてイメージし、
「客数X販売額」という無機的な計算をしてしまう傾向は否めない。また
クレーム客や客先の品証担当の鋭い指摘に対し「ああ、有難い改善の
キッカケを頂いた」などと思えるほど人間が出来ておらず、実際は
「細かい事言ってくる面倒な奴だな~」と内心呟いているのが実際である。
それは何を意味するのか?実は本書の「○○な人」とは決して自分以外の
Aさん、Bさんの事ではなく、自分自身の可能性もある、という事ではない
だろうか?そう考えると「絞め殺し学」というタイトルは実に秀逸だ。
いきなり力任せに首を絞められる危機であれば誰でも気付いて直ぐに逃れ
ようとする。だが「じわじわ」ゆっくりと、時に自分も気付かないうちに
我々は自身の首を絞めている可能性もあるという事ではないか?
では何故そうなってしまうのか?それはビジネスに携わる我々が日々
優先的に考える評価軸が、
「数字(利益)」
だからだ。数字は分かり易く具体的で、何より説得力がある。極端に
言えば「顧客満足」、「品質」と綺麗事を言っても利益が無ければ悪
であり、そんな社員に発言権は無い。ノルマ未達の営業マンが
「顧客の信頼が第一ですから!」と偉そうに主張しても蹴飛ばされる
だけである。一方、何らかの策を講じて、例えそれが本書に出て来る
ような煽りや騙しで売上を増やしたり、、また納入ベンダーに非情な
圧力をかけてコストダウンを実現すれば、それは立派な実績となる。
我々はそんな評価軸の下で、毎年、毎四半期、毎月、毎週、そして
毎日パフォーマンスを問われているのだ。勿論、「数字(利益)」は
会社の存在目的でもあるので、その評価軸はあるべきなのだが、難しい
のはバランス感覚なのだろう。実際、短期的にでも法に触れない程度の
汚い手を使って数字を改善させれば評価される場合もある。勿論それは
良くない事なのだが、言いたいのは我々ビジネスに携わる人間は常に、
「○○な人間」になりやすい環境下にある
という事なのだ。だとすればまず大事なのは「○○な人」は他人事では
ないとの認識だ。そして「○○な人間」にならないための戒めの書、
というのが本書の正しい捉え方の様な気がする(だからタイトルにも
「学」が付いてるのかもしれない)。そして本書の中で自分が最も重要
でありバランス感覚を維持するために最適な戒めと感じた一文が、
「社内のあらゆるものに疑問を持つべし」
である。これは非常に重要なキーワードだと思う。何故ならこの言葉を
常に意識していれば日々の業務は勿論、大局的には、
「自社は本当に良いモノやサービスを提供しているか?」
「それを顧客が分かるように訴求しているか?」
「自社商品が売れる/売れてない理由は何だ?」
などと考えられるからである。しかし、既に述べたようにそもそも我々
は「○○な人間」になりやすい環境下にある訳で、ならばその戒めだって
忘れてしまうのではないか?という疑問もある。であれば忘れないよう
我々が取れる簡単な行動がある。それは
「本書を会社の机の上に置いておく事」
だ。本書の奇抜なタイトルは強烈なので机上にあれば時々自然と目が行く
事だろう。そしてその度に内容を思い出し、本書の内容が潜在意識に刷り
込まれる事だろう。更にオマケとして、本書に気付いた上司や同僚から
一目置かれ、評価が高まる事は間違いない(笑)。
本書は読んだ後も使い道のある1冊なのである。
投稿者 chaccha64 日時 2014年7月31日
「会社の絞め殺し学」を読んで
安易な発想、取り組みで簡単に会社を絞め殺せることがわかった。簡単に読めて、なるほど、ごもっともと思えます。
安易な差別化に逃げる、煽りのテクニックを使う、本物の品質を目指そうとしない、とりあえずの対応でしのごうとする、仕事の中に疑問を持たない、マーケッティング論に酔いしれる、お願いの時だけ擦り寄ってくる等、よく聞く話です。みんな、労力を惜しんでいる。そこが問題なんだと思います。以前の課題本「ずる」を思い出しました。これらのことは、「ずる」で述べられているようなレベルのずるではないですが、しかし、明らかに労力を惜しんでいる。基本的な発想は似ている。楽をして儲けよう、簡単に成績をあげようという安易な発想が問題。基本に返って、商品の品質を上げ、お客様に必要な商品を提供することに徹すべきということ。
自分を含めて、会社の中にもこの著書の中で述べられている「会社を絞め殺している」人はたくさんいる。しかし、それでも潰れていない(絞め殺されていない)のは不思議だ。逆に言うと、それでも生き残っているということは、他社もレベルは同じだということ。それならば、この本に書かれている対処法を行うことで、お客様に喜ばれる商品にでき、業績が伸びるということだと思います。
投稿者 sakurou 日時 2014年7月31日
「会社の絞め殺し学」を読んで
本書は有名なメールマガジン「ビジネス発想源」を発行する弘中勝氏によるものであり、
「会社をじわじわと絞め殺す」方法、逆説的に会社を良くする方法を示したしたものである。
しかも本書にはマーケティング関連の用語が一切出てこない。むしろマーケティング論に深く酔いしれる
人間が絞め殺す例に取り上げられるほどである。
世の中ではMBAがもてはやされているが、本書はむしろアンチMBAを感じさせる。
内容は「安易な差別化」「煽りのテクニック」「安易な集客」等な方法は一時的なものであり、長続きしないと警鐘を鳴らす。
読んでみるとよくありそうなケースだけに、「あのWebサイトは…」「あの通販番組は…」と読むほどに疑問が出てくる。それがここでいう「じわじわ」感につながるのかもしれない。
(そのような企業も長続きしないということか)
中でも私が目からうろこだったのは「プライシングは理念は信念であり戦術ではない」
との一文である。
一般的なマーケティングでは、プライシングは原価、経費、利益、限界利益率、損益分岐点等から価格と販売個数を算出しマーケティング手法を考えるという方法を取る。
本書ではその利益率で調整すること自体をも「絞め殺す」要因になると説く。
企業の理念・信念が顧客の評判につながり、常連客を生み、企業の存続、成長につながると説く。
また本書には会社を存続させる具体的な「答え」は書いていない。
本書に出てくる課題にノートとボールペンで自身の考えを書かせ、しかも本書を読み、課題を繰り返し解かせる、という「答え」である。
つまり、本書の章末に記載の通り、結局「マーケティング等に安易に答えを求めるのではなく、自分自身で考えろ」ということなのである。
私自身、マーケティングや経営に直接携わっているわけではないが、マーケティング手法や経営戦略を深く学べば事業ができると思っていた私は自らの浅はかさを痛感した。
ビジネスも当然競争なので、技術、戦術、戦略、理念とより上位をしっかり考え、確固たるものにし、信念と違った動きをしていないか日々振り返らないと会社が揺らいでしまうと改めて納得である。
投稿者 morgensonne 日時 2014年7月31日
『会社の絞め殺し学』を読んで
この本を読み、「実践」のページを通じて、
改めて自分の仕事に対する考え方や仕事ぶりを
見つめなおすことができました。
そして、今の会社、自分も含め周囲の社員がどのような考えで
お客様と接しているのかを観察する機会も持つことができました。
会社の理念のひとつに”社会の発展を支える”とありますが、
本当にそのことを意識してひとつひとつの仕事をしているかどうかと
考えさせられました。
何か迷ったときの判断基準にその理念がよぎるかといわれると
少し疑問に思ったのも正直なところです。
会社を絞め殺すひとりにはなっていないと思っていますが、
日常業務で忙殺される中で、自分のこと、会社のことを
優先してしまいがちになることがあります。
そのときにはこの本に書かれていること、実践で書き出しことを
思い出し、何のために、なぜその仕事をするのかを常に
考えるようにすると同時に、こだわりと誇りを持って、
相手(お客様)の目線でとらえ、ひとつひとつの仕事に
取り組んでいきたいと思います。
先月の課題図書でもあった「仕事の本質は他者貢献」という言葉を
思い出しました。
お客様のためにというのは当然ですが、お客様を通じて自分も成長し、
周囲の成長させられるような「プロフェッショナル」に
近づいていきたいと思います。
ありがとうございました。
投稿者 wapooh 日時 2014年7月31日
201407『会社の締め殺し学』を読んで
「会社は人間と同じです」と冒頭に書いてあるので、つい自分自身に置き換えて読んでしまったのですが、自分自身に目が行くと言うことは、自分のことしか考えていないという、本書の16の症例の元凶となる状態にもつながるかも知れず、この時点で、首がクーと締まりそうだったりします。。 仕事や日頃の行いを通して、顧客や周囲の人々に安心して信用できる事柄を、これだけはと決めて尖がらせる事。 『普通に生きる』と言う先月の課題図書中の一言を思い出しました。
また、本書を読んでいると、しょうおんさんのセミナーの断片が一つ、また一つと浮かんできます。速読編の講義を思い出し、本書の『はじめに』を読み、目次に目を通し、後書きをじっくり読みました。次に、目次に紹介されている17の症候群をノートに書き出してみました。症例には、「なる程」と他人事で眺められるもの、「あたた」とわき腹に痛みを感じるもの、様々あります。
全ての症候群の元凶=自分のことしか見えていない、視野狭窄」、責任感に欠ける「思考停止、無実行状態」。過ちは過ちとして認識し、再び繰り返さないと決めて、良いと考えることだけをひたすら実践すること。そうして、首を絞める縄を解いていくことで、深呼吸をすると身体の隅々まで新鮮な酸素が運ばれ、自然に身を任せられる状態になる。
『智の道の基本に返ろう』と思いました。また、過ちを繰り返さない、と言うのは、認識した過ちを再び起こしそうな場面で、意識して『過ちにつなげる行動を止める、違う行動を取る』と言うこと。その自分を認識する、自分の成長を認めると言うことなのだ、と腑に落ちた気がします。自信があって、はじめて、相手の安心と信頼が得られる。
セミナーを始めて受講した当時の、静かで穏やかな心を思い出しつつ、セミナーに行くごとに教えていただいた様々な知恵による成長も感じつつ、まだまだ(またままた)と反省し、隅々まで酸素が行き届くイメージを意識してじっくり呼吸法を今週はしています。実践課題も、普段意識が甘いといざ記入しようとしても筆が進まず、ノートが真っ白。お正月の仕事の棚卸しを掘り返しつつ、夏休みの課題になりそうです。今月も、有難うございました。
投稿者 kikukikuyuyu 日時 2014年7月31日
会社の絞め殺し学を読んで
一読してみて「発心、僻越(へきおつ)なれば、万行、徒らに施す(発心が的外れだと、その後に行うどんな行為も無駄なものになる)」という、天台宗の僧・荊渓湛然の言葉が思い浮かびました。
「自分さえ良ければ…」という思考の軸の誤り…人間って時代が経っても抱える問題に大差は無いのだなと、改めて思い知らされました。
幾多の症例を挙げつつ解説される絞め殺し事例を読み進めながら、アイタタタ…(汗)
部分の範囲、程度・状況の差異こそあれ、みーんな私自身もバッチリ身に覚えのある事例ばかり…他人のフリ見て、我がフリに唖然とさせられる鋭い指摘でした。
生命(道具)偏重主義の結果として、生きて何を為す可きかといった大義(目的)が軽んじられた、本と末を転倒した敗戦後の日本における価値観に生きているんだからしょーがないじゃん!と駄々を捏ねたい気持ちに掣肘を加えつつ、虚心坦懐我が身を省みさせて頂きました。で、改めて思い知ったのは「智の道」という生き方の素晴らしさでした。
塾生の末席を汚す者として、利他があって利自というマナーを堅持しようとの思いを新たにしました。
私が特に印象に残ったのは、11章のマーケティング論偏重批判の課題にあった「商売に必要なものは( )と( )」という文章です。
私が空白部に言葉を入れるのならば、第一に「プロ意識」、次に「本物志向」です。これを具現化するための姿勢として「何の為に?」という目的意識の保持と、何事に対しても「じゃあ、どうする?」という、理想に現実を引き寄せる為の問題意識が大切だと思いました。
行き過ぎた資本主義経済が席巻する現代において、一見迂遠に見える「当たり前」が当たり前に出来ないからこそ、この本の様な「当たり前の話」が重宝がられるという現実が、マーケティングのパラドクスの根底にあるのでしょう。
我が社にも蔓延る(って事は国民病?)「直面問題近視眼症候群」に陥らない為に、反本複始、事の本質から外れない様に学びを深め、実践を継続しようと思います。
まだまだ思考に形を付与する営みに拙いものの、今月も非常に考えさせられる一冊を紹介して下さって有り難うございました。
投稿者 jawakuma 日時 2014年7月31日
会社の絞め殺し学 ~ダメな組織を救う本~ を読んで
はじめに少し気になったのがメールマガジンの内容をまとめた本だからなのか、言葉尻がやや過激すぎる点でしょうか。メルマガなら気にならないでしょうし、わかりやすくて読みやすい文章でしたが、文庫本とはいえ本の形式だと違和感を覚えました。あと誤植も2箇所程あったように思います。
三国志や孫子のエピソードや各扉に書かれた格言は歴史好きの私にはヒットでしたw
それはさておき、中身の感想にうつりたいと思います。
「すみません・・・・すみませーーーーん!」と声を張り上げてもなかなか注文をとりに来ないお店。残念ですよね。でも、同じ注文をとりにこないお店でも、その店のコンセプトによっては受け取り方もかわります。たとえば、安くて美味しく大混雑で店員さんが笑顔で駆け回っていて、活気にあふれるお店。“ごめんね、ちょっと待ってね。”というのが言わなくても伝わってくる。お客さんも分かっていて行列で待ってでも再来店するようになります。そういうお店は自分たちの商売の提供価値がしっかりとお店全体に浸透しているんですよね。自分たちの商売にプライドをもって、お客さんのためを思い、本質を高めていく、それがスタッフ全員で共有できると素晴らしいですよね。
私は得意先企業のマーケティングに携わる仕事をしているので、著者の弘中さんとは同業ということになります。本書にでてくるダメ企業の社長や担当者の例を読んでいると、“あるある~”っと得意先の顔が浮かんでくる例が多くありました。
そんな調子で、しばらく楽しく読み進めていたのですが、二の章に入ったあたりから、あれれ!?自分(うちの会社)もそれに該当してないかい?という症例だらけに(汗)
8“仕事中のあらゆることに疑問を持たない人間”
流石にビルの階数はわからないし、毎朝職場で流れる会社のイメージソングとかすごく疑問(笑)
9“浪費営業時間がやたら多いような人間”
自分は営業ではないですが、提案書作成にかける時間には耳が痛かったです。また、うちの会社は会議が多すぎ!利益を生み出さない部署のスタッフが多すぎ!
10“目の前の問題だけしか問題視できない人間”
これは中長期の将来問題のことかと思いきやその逆でした。幕末や関数、マッサージを例にした説明には納得でした。
11“マーケティング論に深く酔いしれるような人間”
これは、しょうおんセミナーでの宿題がなかなか消化できないのに、さらに金運、バージョンアップ、課題図書、良書リストとやるべきメニューばかりたまっている自分の現状が頭をよぎりました。今度の開運編も受けたいなぁ、でも受けるとまた宿題たまっちゃうだろうなぁ(悩)。まあ、これでも自分はエポケーしてかなり実践している方だと思うので、淡々と粛々と日々鍛錬ですな。
12“会社や利益に理念を持たないような人間”
これはうちの会社にもいっぱいいますね。「うちは高いから仕事とれないんだよね」と言い訳ばかりして、その金額の高さと比例した品質の高さや多種多様にわたる一気通貫のサービスの説明ができていない。いやそもそも分かっていないのかも。。
稲盛フィロソフィーでも「値決めは経営」とその企業のトップが決めるべき重要事項としてあげられていました。
また本書には、2本のストーリー発想源というエピソードが掲載されていて、それが症候群の合間でリズムを整える役割でかつ内容もなかなか秀逸でした。「足りない絵具」の話では
資金が足りなく、会社の立て直しができずにいた主人公に、足りない絵具でも金賞を取れた友人が今あるリソースだけでも工夫すれば道は開けることを気付かせてくれる内容でした。しょうおん先生が紹介してくれた、松下幸之助の「雨が降ったら傘を差しますやろ」の心構えですね。
本書のはじめに会社は法人というだけあって人間と同じだと書かれていました。人ということであれば、やはりまずは価値観、つまり“何をもって智の道を歩むのか”をしっかりと定め、それを法人に属する全体に浸透させて本業に邁進することが大切だと思いました。
いろいろな症例が紹介されていましたが、結局は基本に忠実に、日々の鍛錬を継続していくことが大切だということがわかりました。それは法人だけでなく、個人にも当てはまることだと思います。自分で決めたやりたいことに、プライドを持ち、日々積み重ねる鍛錬の継続が、他の人とはちがうその人独自の味わいになっていくのだと感じました。「千日の稽古を鍛、万日の稽古を錬」という剣道部時代にはうへ~っと思った宮本武蔵の言葉の通り実践していきたいと思います。
今月も為になる本をありがとうございました!
投稿者 ken2 日時 2014年7月31日
「会社の締め殺し学 ーダメな組織を救う本ー」 を読んで
かなり辛らつな言葉のオンパレード。
ずきっとくることしきり。
自分が気をつけなければと思うこともあれば
あの人やこの人に教えてあげたいなと思うこともある。
「何のために?」の意識を共有してなかったがために
うまくいかない、という事例もあれば、
逆に、経営理念が会社のいたるところに掲示してあっても
お題目だけで実践されていない、といったこともある。
重要なことは、仕事の背景を理解、共有した上で
何のためにを行なうのか(お客様・利用者の便益の向上、自社利益、自社イメージの向上など)、を意識しながら、
ひとつひとつ実践していく必要がある。
それ以前に本書でにある「ノートを準備して各章ごとのワークの実践」が
思ったほどに書けなかった。
まだまだアウトプット力が足りない。
願望を10分で100個書き出す、というワークを思い出したがそれも100個未達である。
「経営とは教わるものでなく、実践である」
個人レベルでも、とかく受身になりがちな自分の戒めとして
アウトプットの実践を行ないます。
あとがきで、「商売の真髄は実は数ページにまとめられるほどシンプル」と書いています。
背景まで押さえた上で「なぜこうなのか、こうすべきなのか」といったことを意識していきます。
あと、孫子の兵法についても真髄はシンプルとあります。
孫子は名前を知っているだけで読んだことがないので
背景まで立ち戻って、良書リストに載っている「孫子の兵法(上・下)」を注文した次第です。
今月もありがとうございました。
投稿者 tadanobuueno 日時 2014年7月31日
孫子の兵法は10ページ程度。
商売の真髄は本来非常にシンプル。
それを他の人が難しくしているだけ。
著者の言ったこの言葉が印象的でした。
この本の中でも以下の非常にシンプルな形でまとめています。
・自分のことしか考えないのはやめよう
・よく考えよう
・本物を追求しよう
今まで課題図書を読んできて、ものごとの真髄はシンプル(読んで時の如くですが)、
突き詰めて自分で言葉にしてみると非常にシンプルな言葉でまとまる。
アドラーであれば自立し介入はしない。
ピダハンは自立し自分を信じる。
今回、自分に足りない点に気付いた気がした。
自分はまとめるだけで分かったような気になり、このエッセンス達を著者が言うように何度も何度も自分に問い掛け、考え、本物になるまで具体的に動いてないんだと。*先月を振り返り、同じ点を気付いており、更に反省致しました。
何か学んでも気が晴れない、学ぶことが目的化している感じの根本がここにあることにようやく気づくことができました。
著者の質問する、絶対・本物と言えるものを今の自分は持ち合わせていない。
ただ、そんなものは直ぐに見つかるものでなく(直ぐに手に入るものは直ぐになくなる)、まずはペンを取り、書き始めること。淡々とそれを続け、自分に向かいあうことから始まること改めて理解致しました。
(最初の方の、絶対・本物の質問で「うわ、こんな答え自分は持ってないよ」と思ったが、進んで行くと後の方の質問の方が具体的に書きやすい、非常に身近な質問になってる気がした。これもちょっと意地悪な?著者の篩がけなんだろうか?)
自分のことだけでなく利他の気持ちを持つ。
日々接するものを通して考え、そこから学ぶことを淡々と続ける。
安易に妥協せず本物を求め続け、考え、学び続けること。
と、何時ものメルマガのエッセンスに戻るのでした。
著書のメルマガ、しょうおんさんのメルマガから、これからはより具体的に自分の日々に落とし込んで考え、実践してまいります。
まずは両メールへの気付きをまとめてストックすること。
それを繰り返し、見返してと、そこからコツコツ始めようと思います。
大切な出会いを戴きありがとうございます。
以上
投稿者 tractoronly 日時 2014年7月31日
会社の絞め殺し学 ダメな組織を救う本 を読んで
・てめえのことばっかり考えてるんじゃねぇ
・いや、そうじゃなくて周りに振り回されて目的を見失ってんじゃねーよ
・そもそも相手のことを真に思いやれねーのかよ
・つーかお前はなにで食ってんだよ?なんかできるんだろ?やって見せてくれよ
読み終えてこんな感じに言われているような気がしました(弘中さんはこんなキャラではありませんが)
特に最終章の「結局こういう人間たちが~」でまとめられていたのが、自分のことばかり考え、何も考えずに周りに流され、自信がないような人間。
この部分では「嫌われる勇気」の青年の姿が思い浮かび、アプローチは違えど、ターゲットとする対象が同じなのは、こんな人間が大量生産されているというのでは?という怖い思いがしました。
でも思い返してみればこんなのは、昭和時代、特に職人の世界では当たり前のように交わされていたはずのものですが、最近ではこんな会話を目にすることも少なくなり、なんというか”気概”を持った人間が減ってきている証拠なのではと考えてしまいます。
今回実践できたのは1回だけですが、人間として当たり前のことをできるよう何度も繰り返していきたいと思います。
本著を読んでいい意味で危機感を掻き立てられました。
ありがとうございました。
投稿者 hanaoka111 日時 2014年7月31日
『会社の絞め殺し学』を読んで
メールマガジン「ビジネス発想源」の発行者による書き下ろしのビジネス書ですが、
タイトルに「絞め殺し」とあり、ビジネス書らしからぬタイトルです。
会社経営を人間に例えており、「首を縄で縛られため絞め殺されかけている」のに、
本当の原因である縄を外さないまま、「体調が悪いので、注射を打つ」という状況を表しています。
注射に頼るのではなく、健康や成長に害を与えている悪い原因を取り除けば、
体中に新鮮な空気がながれて、健康になり、成長ができるようになります。
本書では、このような害を与えている悪い原因を、病気の症例に例えて16例あげています。
本書の冒頭には、「本書の使い方」が書かれており、この本とノートとボールペンを準備するように指示されています。
各症例ごとに書かれている実践課題を、自分や自分の会社に当てはめて繰り返すことで、
マーケティングの考え方や発想力が進化していくようになっています。
本書を読み、16例の実践課題を行いました。
メールマガジンでもおなじみの実践ですが、いざ自分の言葉で手で書いていくということは、
なかなか簡単にできることではありません。書きながら考え方が変わることもあります。
実践課題には、正解があるのではなく、自分で「考える」ことが重要であるということに、
改めて気づかされました。
この16例の症例の元凶は、最後の17症例目に書かれており、
1)お客様のことを考えず、自分のことばかり考える事
2)自分で考えようとしない
3)プロ意識がなく本物を追求しない
とあります。
この内容は、当たり前といえば当たり前です。
16症例の実践を通じて言えることは、この当たり前のことに取り組むことの難しさだと思います。
これは、経営や仕事だけでなく、普段の生活、自分の人生にも言える事であり、
どうしてもすぐに結果の出にくい地道な活動は、なかなか続けて取り組めません。
すぐにカンフル剤のような結果を求めたくなりますが、そのような一時的な結果ではなく、
永続的に続く結果を得るように、地道に取り組むことが必要であると改めて感じました。
以上
投稿者 chikaminzai 日時 2014年8月1日
「会社の締め殺し学」を読んで
はい。私、会社を絞殺しています。
商品を開発する側として、会社のトップは顧客の満足とか言いながら、利益利益と言われ、うんざりしながら、妥協した商品を出さざるおえない。決して、自分はお金払って買いたくないなんて思っている。気持ちが入らない。ただこなしているだけ。
でも、最初からそんなだった訳じゃない。でも、かなり前からそう思っている。
他者に負けていない事が思い浮かばない。自信が無い。
相手に対する真剣さ。相手に対する真剣さ?
うーん。いちいち私に、同僚に、会社そのものに当てはまる気がして、こんなに腐敗しているのに、つけるおくすりは本当に効くのであろうかと思いながら読んでいました。
最後に「実践」の部分をノートに繰り返し実践してみるとあり、やはりまず、その一歩なのだなと再認識。始める事、やってみる事がまず大事なのだと。という事で、ノート、準備しました。これから仕事に会社に、ちゃんと向き合ってみます。まずはそこから。