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第79回目(2017年11月)の課題本

11月課題図書

 

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略

 

この本は今年開催した「10年後に後悔しない生き方セミナー」を受講した人、これから

受講する人は必読ですよ。国が違って、社会制度も異なっているのに、老後という概念

がここまで大きく変化するという予測だけは同じだというのが、非常に不気味で、ここ
に書かれたことが現実になったら、我々は本当に100歳まで死ねないようになるんですね。

あのね、ここは「死なない」ではなくて、「死ねない」ですから。

人類の歴史を順を追って検証すると、時代と共に病気や暴力は減少して、食べ物は豊かに
なってその結果、人類の体格はドンドン大きくなっているんですね。そしてこれが今度は
寿命という物差しに利いてくる、そんな時代が到来したということです。

この時に、どう老後を楽しく、健康的で、健全に、不自由を減らして生きるかという大き
なテーマを、他人任せにしたり、政府に委ねたり、ましてや無為無策で天に全てを預ける
ようなことをしていたら、気絶するくらい厳しい老後を送らなきゃならなくなると思うん
ですよね。

そんな誰にも必ず訪れる老後を考える切っ掛けにして欲しいですし、自分なりの設計図を
描いて欲しいと強く思うわけです。

 【しょ~おんコメント】

11月優秀賞


一次審査を通過したのが、『sakurou』さん、『str』さん、『wapooh』さんの3名で、

優秀賞は『str』さんに差し上げることにしました。

 

【頂いたコメント】

投稿者 masa3843 日時 2017年11月24日


100年時代を生き抜くためには、様々な準備が必要になるのだと思う。著者は、マルチステージを生き抜くために、多様な資産への投資の必要性を説く。1998年生まれのジェーンが、生涯を通じて必要な生活資金を得るためには、80代まで働くことが必要だ。80代まで働かなければならないと悲観的に見ることもできる。ただ一方で、多様な資産にできる限りの投資をしながら、80代まで働くことができれば、満足に生活していくことができるという見方もできる。
 これからは、AIがあらゆる生活のシーンに入り込む。量子コンピュータが開発され、汎用化が実現すれば、AI化は我々の予想を遥かに上回るスピードで進むかもしれない。そうなれば、人間が行う仕事は不要になる。人間の仕事がAIに代替され駆逐されることに加えて、この世界に存在する広義の「仕事」の生産性が爆発的に高まり、人間が行うべき「仕事」がなくなることになる。そうなれば、BI(Basic Income)も現実的なものとなり、働きたくても働けない時代が到来すうる可能性がある。最低限の保障だけで生きていくことが義務付けられ、働くことでそれ以上の収入を得ることが許されなくなるのである。働くことは、人間にしか生み出せない唯一無二の価値を創ることができる、わずかな限られた人間にだけ許される特権になるかもしれない。そんな時代になれば、働かなければ「ならない」不幸を嘆くのではなく、働くことが「できる」幸福を喜ぶことになる。
 そんな時代が到来した時、我々が広義の「仕事」を続けていくために必要な仕組みは何であろうか。「仕事」とは価値提供である。自分以外の誰かに、何かしらの便益を提供することに他ならない。私は、日常に発生する小さな「仕事」の価値を、可視化することができれば、人は働き続けることができると考える。それがやりがいであり、生きがいだと思う。毎日の皿洗いでも、近所の掃除でも、隣の子どもと遊ぶことでもいい。狭義の仕事がAIに占拠され、人間の入り込む隙間がないのであれば、「仕事」を再定義し、数値化することで見える化ができれば、人は働き続けることができると思う。
 私は、そのための鍵になるものが、ブロックチェーン技術と地域通貨だと考える。今はまだ、仮想通貨と聞くと怪しい話だと思う人が多い。値動きの幅も大きく、投機的な金融商品の側面が強いように思う。ただ私は、仮想通貨が狭いコミュニティの中でのみ通用する価値判断の物差しになれば、日常のあらゆる「仕事」で客観的な価値交換が可能になると思う。日常の小さな価値交換が数値化され明確化された形で可能になれば、「仕事」へのインセンティブが生まれる。そうなれば、感謝の連鎖が作れる。そうすれば、「仕事」が「仕事」を生む好循環が回り出す。
 100年時代では、有形無形の様々な資産への投資が必要になる。そのために必要なものは、生きていく我々自身の前向きなエネルギーだ。それは、マインドであり心のありようだと思う。ただ、100年も前向きに生きられるほど人間は強くない。モチベーションを高く保ち続けるためには、日々の「快」が不可欠だ。そういった「快」を感じ続けることができる仕組みを、社会インフラとして構築できるかどうかが、これからの世界で人間が働き続けていくために必要なことだと思う。

投稿者 audreym0304 日時 2017年11月27日


感想-ライフシフト

不老不死は古代から権力者が求める最大の恩恵だったが、今は不老のような人生100年時代がやってきている。
100年生きることができる社会を考えるとどうしても年金の破綻、下流老人、果ては孤独死という悲観的な話しか出てこない今、特に父母が還暦を過ぎ、祖父母が未だに健在という状況を考えるとこの本に出会えたことは恩恵だと思いたい。

 本書で述べられていることで非常に気になったことが、「いかに寿命が延びようとも女性の出産年齢が延びない」ということだ。自分の年齢を考えても非常に身近な話題だし、100年ある人生をいかに豊かにしようとも、後に続く世代の確保も育成もできなければ、老人だらけのディストピアになってしまうのではないか。
 社会や国家ひいては世界を老人だらけで後の世代のないディストピアにしないためにも、後の世代の確保と育成を社会や国家単位で考えていかなければいけないのではないだろうか。

 平均寿命が30年でも50年でも70年でも100年でも、もしかしたらこの先150年200年に達することになろうとも、女性が出産をできる期間は10代半ばから40代半ばという極めて短い期間であるだろう。しかも、その期間は男女とも勉学に励み、生まれた家族から離れて新しいコミュニティに入り、社会でその能力をいかんなく発揮し、自ら進むべき道を決め、まい進することのできる時期と重なるのだ。
 この時期は女性にとっては社会で活躍できる時期である同時に出産や育児を中心に考えなければいけない非常に悩ましい時期と言える。本書でも書かれていたように日本では第一子出産と同時に離職するケースがいまだに多く、望んで離職する女性もいれば、泣く泣くキャリアから離れる女性もいる。もしくはキャリアを優先するあまり、出産時期をのがしてしまう女性もいるわけだ。
 
 100年寿命の現代以降、自分たちがいかに過ごしていくかを考えていくのはもちろん必要だ。気づいたら若者がいない、極端に少ない社会になっていては本末転倒ではないか。未来を老人だらけのディストピアにしないためには10代半ばから40代半ばまでの女性が、悩むことなく勉強やキャリアを持続させ、出産・育児をできる環境づくりが必要になってくるのではないか。
 保育園や児童手当等の充実ももちろんだが、若い女性が思いがけず妊娠をしても中絶や出産後子供を放置することなく出産できる環境や社会を整えることはできないものだろうか。

 高校生の頃、ホームステイで訪れたカナダの高校で見た光景が忘れられない。2-3歳の幼児を連れたティーンエイジャーの女子生徒たちが校舎にたくさんいて、そのうちの一人の幼児が「マミー!」と叫びながらティーンエイジャーの女子生徒に向かって走っていったのだ。在学中に子供を生んで一緒に登校している学生だったのだ。
 当時も今も、日本では高校生が在学中に子供を生んで学校に連れてくるなんてとんでもない話だろうし、場合によっては妊娠が分かった時点で退学させられることもあるだろう。でも、このカナダの高校のように思いがけない妊娠であっても自分の意思で子供を生んで、育てながら、学校に通うことができたら、女性はキャリアも子供もどちらも選ぶことができるのではないだろうか。
 もし、産んだ女性自身が育てられなくても、中絶せずに子供を養子にだすという選択を女性自身がもって決めることができないものだろうか。養子縁組が身近であれば、何らかの理由で子供ができない夫婦、高齢で結婚した夫婦に同性のカップルといった縁組先で子供を育てることも女性自身のキャリア形成だって可能になるだろうし、これらの夫婦やカップルは子育てというステージを経験することができ、長い100年人生を思い返して、子供がいなかったことを遣り残したことや心残りだったことになることも減るのではないだろうか。

 100年の人生は長い。そのなかで生きるわれわれはたくさんの選択をしなければいけないだろう。親の世代では常識だった社会の仕組みはすでに非常識となることも我々の世代の常識が次の世代では受け入れられないということは当然あるだろう。
 お金や経験、社会への貢献、私たちはさまざまな選択と経験を持つことができる。今後はお金の多寡で格差が起こるのではなく、選択権や経験の豊富さ、そして所属するコミュニティによってさまざまな格差が生まれてくるだろう。
そのなかでは私たちは自分たちよりも上の世代、下の世代とも交流を図ることになり、異なった考え方にも触れていき、うまく柔軟な考えかたを持つ必要があるのではないだろうか。
 女性がどのタイミングで子供を産み、どのように育てるかを決めることにも取り巻く社会の受容性、柔軟性が求められ、社会の受容性、柔軟性を作るのはコミュニティを形成する人間だとおもう。社会が受容性と柔軟性を持つことで個人の充実した100年人生をまっとうする老人だけのディストピア社会ではなく、若い世代とともに生きることのできるユートピア社会になるのでは、と思う。

投稿者 J.Sokudoku 日時 2017年11月29日


・様々な選択肢を考える
 本書は、今後訪れる長寿社会がもたらす個人、家族、企業、社会への影響について学ぶべきことが詰まりに詰まっている。それゆえに、感想文を書くにあたり私が強く興味を魅かれたテーマは複数に広がった。大まかに挙げると、
 ●人類史においての産業技術や社会環境の変化とそれに伴う人間の働き方や価値観の変遷
 ●政府と行政が直面している社会保障や人口減少の問題とそれに対する取るべき施策
 ●企業経営においての雇用形態の見直しや無形資産形成の重要性
 ●AIをはじめ益々進むテクノロジー時代に向けての教育機関のあるべき姿
 ●新ステージの出現によって変化を余儀なくされる家庭観やキャリア形成
 ●老後の資金計画の立案と重要性を増していく見えない資産の形成
などなど、感想文のテーマを選ぶ上での選択肢は様々ある。その様々な選択肢からメイン・テーマとその切り口をどうするかは、悩ましいところであった。

 そこで私は、本書全体をマインドマップに落とし込み、各テーマの内容や要素について思索し、また各テーマ同士の関連性を視覚化し全体図を俯瞰した。
 全てのテーマを取り込みつつ制限文字内で纏めることは能力的に無理(笑)どのテーマを選び、どのテーマをあきらめるか?それらを決める優先事項は何か?議論を補助する知識は持っているか?感想文はユニークになるか?楽しみながら書くことは出来るか?これらを自問し、様々な選択肢を考えた上で、メインのテーマと切り口を決めた。

・自分の『キャラ』を探る
 本書の主題である“100年ライフを恩恵として受け取る”ための肝として私が最も書きたい!と思ったテーマは、本書の言葉で言えば「アイデンティ」とそれを形作る“自分という資産”についてだ。「アイデンティ」とは、大雑把に言えば
 “自分が自信を持っていることや自身のよりどころ等を含めた『キャラ』”
であり一個人を形成する核となる部分だ。そして、本書が100年ライフを生きる上で重要性が増していくと訴える「見えない資産」の中に含まれる「変身資産」の一要素でもある。

 ところで、実際に自身の『キャラ』を正確に把握している人ってどの位の割合でいるのだろうか?案外と少ないのではないだろうか。なぜなら、『キャラ』を探る際、自身の強味の部分や誇れる部分を見る一方、弱みの部分や嫌な部分も見るという苦痛も伴うからだ。かく言う私は、上記を理由に自身の『キャラ』をあまり把握してない(笑)しかし、幸運にも今回、
 「自分の過去、現在、未来についてほぼ絶え間なく自問し続ける」(P.160)
という一文が『キャラ』を探るために必要な自己の内省の機会を私に与えてくれた。

 本書の内容は、主に現在からどのように未来を予測し、自らの人生を計画し、準備し、実験し、必要な備えを整えるかという話がメインである。しかし、私はまず、
 “『過去の自分』のコトと、例えば20年前の自分は、『現在の自分』についてどのくらい予測、計画、そして行動を起こしていたか?”
に振返り考えてみた。自分史の20年前と言えば、人生新たに念願の米国留学に行く直前だ。あの時の私がワクワクと描いていた未来の職業というと...現在の自分の職業とは遠くかけ離れている(笑)
 今省みれば、当時の私は就きたい職業という“目的地点”と留学という“出発地点”、つまりゴールとスタートしか頭になかった。その道中での“計画”や“作戦”や“方法”などをあまり考えていなかったわけだから到着地点が違うのは当然の結果とも言える。
 ただ、この米国留学の件だけでなく、私は恥ずかしながらも過去から現在まで、かなり場当たり的に、あったであろう選択肢もろくに考慮せずに、気力と体力と運に任せて突っ走ってきた傾向にあった。これが、知識も経験もコネもおカネもろくに持っていなかった『過去の自分』の真実であり、『現在の自分』の『キャラ』の一部でもある。

・“自分という資産”をマッピングする 
 そして、本題の『現在の自分』から『未来の自分』について。本書の中で最も強調される「生産性資産」、「活力資産」、「変身資産」からなる「見えない『資産』」とは、所謂知識、スキル、経験、人的なコネと信用などの自身から根を出す“自分という資産”と言えると思う。未来に向かって、ここからの私は、この“自分という資産”をもっと意識的、戦略的、選択的に形成し活用するべきだ。重ねて、私が意識を向けて考えて行かねばならないことは、どういう『未来の自分』になりたいかということを時折り自身に問い掛けることだと思う。そして、その時に“自分という資産”をマッピングしてみることが有効なのか思う。ちょうど、今回の感想文を書くために作ったマインドマップのように“自分という資産”マップを作ってみるのだ。そして、そのマップを基に

 “これからの自分は、どこに、どうやって向かうべきなのか?”

を熟慮し行動に移して行けいいのではないだろうか。
 あれもやりたい、これもやりたい、なんでもやりたい、では何も実現しないかもしれない。様々な選択肢がある中で、どこを狙い、どこを捨てるのか?それらを決める上での優先事項は何か?未来に向けて何を必要として何を不要とするのか?そして最も重要なコト
 “それをこころから楽しく出来るか?”
を自問するのだ。これからは、自身の『キャラ』を見つめ、“自分という資産”を作りながら、様々な選択肢を検討し、幾つかのシナリオを考え、試しながら、なりたい『未来の自分』に向かって行こうと思う。

 それにしても、書き上がった感想文は書き始めの想定とは随分と違う内容になっているなぁ(笑)

~終わり~

投稿者 H.J 日時 2017年11月30日


LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略

 100歳まで生きれるー。
老後はたくさん旅行行って、趣味を作って楽しんで、最後は宇宙葬で星になりたい。
そして、世界のどこかでその星を見て願った子供が願い事を叶えたらいいな。
あわよくば、その前に長寿ギネス記録でも作ろうか。一時的だとしても世界記録で名前残すのも面白いな。

なんて本を開く前に抱いた夢物語の様な感想は、ページを開き読み進めると一気に崩れる。
真剣に現実を捉えよう。
気持ちを入れ替えて読み直す。

そんな中で私が切に感じたのは、

 ”これから更なる格差社会を迎える。”

 そして、格差社会の要因になるのは、”情報”である。
 “情報”こそライフシフトを立てる上で大事な要素である。
これは著者の言う「あとで変化を突きつけられるのではなく、今変化を予期して行動することだ。(p.356)」からも見て取れる。
変化を予期するためには、自分の情報は勿論、周りや世界の情報を知る事が必須だろう。

もう既に世の中は、”情報”という側面から考えた場合、
 ・情報を発信する人
 ・情報を利用する人
 ・情報を持っている人
 ・情報を持たない人
の4つに分かれる。

例えば、私を例にしてみる。
本書を読む前は、冒頭の様な夢物語を描いている。
しかし、本書を読み情報を手に入れてからは、危機感を持った。

まず、この危機感はとてつもなく大きい。
本書に出会わなければ、
危機感無く、現状維持を続け、余暇時間の読書や買い物も不明確な目的で続けていただろう。
そのまま50代・60代、さらには老後になった時、後悔する人生を送る。
今の私にはそんなビジョンが見える。
同時にこれが今後、長い人生で情報を持っている人と持たない人を大きく分けるだろう。と思った理由だ。

最もこの”情報”も正しい情報である必要がある。
今や時代はSNSやまとめ記事等で個人が好きな情報を発信出来る時代だ。
ネットだけに限らず、本やニュースの情報も全てが正しいとは限らない。
情報を鵜呑みにするのではなく、自分のフィルターを通して
時には「自分が信じていることを疑う勇気」を持って情報を受け取る必要がある。

次に、情報を持っているだけではなく、利用をすること。
早速、本書を読み、手に入れた情報を利用する。
計画を実際に立て、実践することが大事だ。
ここで、すぐに始められる事と長期的なプランの
2つに分けられるが、私はすぐに始められる事から始める事にした。
老後を考え、ジャンクフード系を控え、加工食品を食べる事を減らす事。
週に2日は1駅遠くまで歩きながら課題を考えたり、まとめる事。
まずは小さな事からやってみる。

そして、老後の資金を作る方法を考えておく必要がある。
若い内に稼いで貯める方法と並行して、印税生活出来るような環境を若い内に作るのも良いかもしれない。
また、生き方が変わり、社会構造が変化するということは、そこに大きなビジネスチャンスが潜んでるとも言えるだろう。
新たな需要が必ず生まれるからだ。
これを考え、共有することも一つの課題として取り組みたい。

最後に情報を発信する事は私にとっての当面の目標だ。
自分が後悔しない老後、実現するには大変だろう。
しかし、情報を利用する段階まで行ければ後はやり方次第で何とかなる。
その先にあるのは、100年時代で周りの人を後悔させないために正しい情報を発信する事だ。
まずは身近な家族や友人等、特に子供は100年時代が当たり前の世代だ。
子供達を100年時代で困らせないためにも、情報を基にした道を1つの選択肢として提供する事も大人としての責任だと思う。

情報を受け取った自分が情報の発信者となり、その情報を受け取った人も発信者になる。
それが繋がり続けること。
それこそ最終目標であり、変化の担い手(P.396)になるべき私たちの役割ではないだろうか。

その延長線上で冒頭の夢物語を現実に出来るかもしれない。

投稿者 ikn.ayr 日時 2017年11月30日


LIFE SHIFT コメント

我が国が直面している喫緊の課題は何だろうか。
それは、世界でも類を見ない、人口減少、少子・高齢化の進展やそれに伴う社会保障や労働者、経済に関する課題である。これらの課題に関する我が国の舵取りは、大手海外メディアで特集が組まれるなど、世界から注目を浴びている。
今年9月より、首相官邸で「人生100年時代構想会議」の開催がスタートした。この会議では人づくり革命の断行として、幼児教育、高等教育の無償化、リカレント教育の推進による付加価値生産性の向上や、全世代型社会保障への改革について等の議論がなされている。本会議は、政策の内容や予算について様々な議論が継続されているが、人口減少、少子・高齢化とこれらに付随する問題について、何かしらの対策を行う必要性は共通認識がなされている。この、第一回人生100年時代構想会議の構成員が、本書の著者の一人であるリンダ・グラットンである。
 本書のメッセージを要約すると以下の通りと考える。
「人の平均寿命の延長により、現行の社会保障制度の維持が難しくなっている。」
「これからの時代を生きるには、旧来の時代の生き方(教育—仕事—引退)から脱し、多様なステージを模索する必要がある。」
「有形の資産の構築やスキルの習得のみならず、人との繋がりや変化に対応できるマインドを持つ等、無形の資産の重要性が大きくなっている。」
本書のすごいところは、人の平均寿命の延長を切り口に、現代の社会では、旧来の人の生き方(3.0ステージ)では立ち行かなくなることを明示している点と言える。これまでビジネス書等でもマルチな生き方を行う必要について述べた書籍は散見されていた。しかし、本書は「なぜマルチな生き方を行う必要があるのか」という根拠について、データを示し、年代ごとの生涯シミュレーションでそのリアリティや納得感を読者が感じることができる点が他の書籍とは異なるように感じる。
人生100年時代について、著者は決して将来を悲観せず、私たちに生き方のヒントを示している。さらに、政府の政策を待たず、自ら考え行動することを提言している点が重要なポイントではないかと思う。政策はその特性から時間を要し、或いは本来の目的から実態が乖離することも少なくない。一方で、政策は世の中の流れを作るものである。だから私たちは、政策と議論をある程度の将来の方向性を読む参考にし、よりスピード感を持って時代に対応していく必要があると考える。
本書が示す将来推計を、どのように捉えるかは私達次第である。
医療の高度化や、第4次産業革命と言われるテクノロジーの進化により、我々の生活はさらに加速度的に変化していくだろう。
これらの情報から、思考停止に陥るのではなく、時代や自分にマッチした生き方を今から模索することが大切であると考える。さらに言えば、日常的に思索し続けることと、日々の生活の中での小さな行動が人生を変える種になると言える。
個人的には、画一的なライフモデルから可能性が広がるチャンスと捉え、セーフティネットを構築しながら、自分らしく生きることを追求したい。言い換えると、幸福の追求である。
生活に困らない経済力の構築、健康な体の維持、心地よい人間関係、わくわくする体験、日々を気分良く過ごすこと、人間として成長すること…。
幸せに生きるとは何か。
これが私の生涯の問いである。
未来を考える多くの世代にとって、本書は必携に値するだろう。

投稿者 wasyoi 日時 2017年11月30日


今年読んだ本の中では、まぎれもなく一番のインパクトを受けた本でした。課題本に選んでいただき読む機会を与えられ感謝します。ありがとうございます。
数年前に読んだアルビン・トフラー【第3の波】なみに衝撃を受け、悶えながら読みました。
先々のことを考える上で、非常に示唆に富む内容です。これは、時間の許す限り、多くの人に読んで見てほしい本ですね。

まず序文から驚きます。『2007年に日本で生まれた子供の半分は、107年以上生きることが予想される。』1p
『いまこの文章を読んでいる50歳未満の日本人は、100年以上生きる時代、すなわち100年ライフを過ごすつもりでいたほうがいい。』1p
もはや他人事ではありませんでした。いままでの人生設計では回らなくなることは、明らかです。サラリーマンであれば65歳で仮に退職したら、その後の人生が少なくとも35年はある未来。これからは望むと望まないとにかかわらず、当たり前のように人生100年時代という大きな波が押し寄せてくるということ。具体的に退職後に必要な資金の話も出てきます。働かない期間が増えれば増えるほど費用も増大します。この具体例がジャブのように効いています。

『私たちはいま途方も無い変化のただなかにいるが、それに対して準備ができている人はほとんどいない 』17p
いま、人生100年あると正しく見立て、勘案し、物心両面において人生設計を組み立てている人がどのくらいいるか。。。そしてできていない自分にゾッとします。

ここで、じゃあどうしたら良いの?と疑問が頭をよぎります。

『重要なのは、後で変化を突きつけられるのではなく、いま変化を予期して行動することだ』p356
具体的には、
『自分の意思で未来を選択しようと思い、やはり余暇時間の一部を、レクリエーション=娯楽ではなくリ・クリエイション=再創造 のために使う』p192
自分を再創造して、有形資産だけではなく、コミュニティや友達など無形の新たな資産を手に入れなければ、途方もなく長い100年ライフは乗り越えられない、ということなのでしょう。
余暇を余暇としてだけ使っていては、新たな資産が手に入らずジリ貧になってしまう。仕事で有形資産を作りつつ、余暇でいかに新たな資産を手に入れるかが大切になります。

まさに、いつもこのメルマガで配信されている通りの内容に驚きます。
そして、先々の見通しを考える上で非常に具体的な、示唆に富む内容が載っているのがこの本の良さです。

本文には例として三つの世代のライフスタイルが出ており、一般的な今の定年、老後の流れが通用しない私たち30代、そして私たちの子供の世代は、「あれ?生き残れるの?」と暗澹たる気持ちにさえなります。三つの例に出てくるような人物になれるかどうかは日々の行動次第。
例えきたる未来はそうであっても、出来ることを意識して行動し続けるしかありません。最悪を考え、楽観的に。気付き、行動するきっかけにもなる本です。

読後早速妻とも話をし、不安を煽るなとたしなめられつつ、先のことについて考えるきっかけとなりました。

先々に対するぼんやりとした不安が、やや視界が明瞭になり、不安が募るが何とかやっていかなきゃな、と前向きに思えたことが読後一番の収穫かもしれません。

この本を課題本にしてくださり、重い腰を上げていただきありがとうございます。

投稿者 ikn.ayr 日時 2017年11月30日


LIFE SHIFT コメント

我が国が直面している喫緊の課題は何だろうか。
それは、世界でも類を見ない、人口減少、少子・高齢化の進展やそれに伴う社会保障や労働者、経済に関する課題である。これらの課題に関する我が国の舵取りは、大手海外メディアで特集が組まれるなど、世界から注目を浴びている。
今年9月より、首相官邸で「人生100年時代構想会議」の開催がスタートした。この会議では人づくり革命の断行として、幼児教育、高等教育の無償化、リカレント教育の推進による付加価値生産性の向上や、全世代型社会保障への改革について等の議論がなされている。本会議は、政策の内容や予算について様々な議論が継続されているが、人口減少、少子・高齢化とこれらに付随する問題について、何かしらの対策を行う必要性は共通認識がなされている。この、第一回人生100年時代構想会議の構成員が、本書の著者の一人であるリンダ・グラットンである。
 本書のメッセージを要約すると以下の通りと考える。
「人の平均寿命の延長により、現行の社会保障制度の維持が難しくなっている。」
「これからの時代を生きるには、旧来の時代の生き方(教育—仕事—引退)から脱し、多様なステージを模索する必要がある。」
「有形の資産の構築やスキルの習得のみならず、人との繋がりや変化に対応できるマインドを持つ等、無形の資産の重要性が大きくなっている。」
本書のすごいところは、人の平均寿命の延長を切り口に、現代の社会では、旧来の人の生き方(3.0ステージ)では立ち行かなくなることを明示している点と言える。これまでビジネス書等でもマルチな生き方を行う必要について述べた書籍は散見されていた。しかし、本書は「なぜマルチな生き方を行う必要があるのか」という根拠について、データを示し、年代ごとの生涯シミュレーションでそのリアリティや納得感を読者が感じることができる点が他の書籍とは異なるように感じる。
人生100年時代について、著者は決して将来を悲観せず、私たちに生き方のヒントを示している。さらに、政府の政策を待たず、自ら考え行動することを提言している点が重要なポイントではないかと思う。政策はその特性から時間を要し、或いは本来の目的から実態が乖離することも少なくない。一方で、政策は世の中の流れを作るものである。だから私たちは、政策と議論をある程度の将来の方向性を読む参考にし、よりスピード感を持って時代に対応していく必要があると考える。
本書が示す将来推計を、どのように捉えるかは私達次第である。
医療の高度化や、第4次産業革命と言われるテクノロジーの進化により、我々の生活はさらに加速度的に変化していくだろう。
これらの情報から、思考停止に陥るのではなく、時代や自分にマッチした生き方を今から模索することが大切であると考える。さらに言えば、日常的に思索し続けることと、日々の生活の中での小さな行動が人生を変える種になると言える。
個人的には、画一的なライフモデルから可能性が広がるチャンスと捉え、セーフティネットを構築しながら、自分らしく生きることを追求したい。言い換えると、幸福の追求である。
生活に困らない経済力の構築、健康な体の維持、心地よい人間関係、わくわくする体験、日々を気分良く過ごすこと、人間として成長すること…。
幸せに生きるとは何か。
これが私の生涯の問いである。
未来を考える多くの世代にとって、本書は必携に値するだろう。

投稿者 satoyuji 日時 2017年11月30日


『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』感想

結論から先に書くなら、「戦略が必要なのは長期戦ではなく、短期戦である」。

本書は長寿時代の人生設計について語った本である。
今までの学校で学び、社会に出て働き、引退して老後を過ごすという既存のモデルでは長寿化した社会を生きるのは難しい。それを前提として多様な人生の可能性が書かれている。主張はよくわかる。だがどこか納得できない。「戦略」という言葉が一人歩きしている気がする。人生一回あたりの時間を長く捉えるだけでは現代をよく生きるためのピースが何か足らない気がする。長期的視野を持つとは大きく考えることに他ならないのだが、30分の番組を60分に拡張するとしたら「長くなったから」という思考では大切なことを見落としてしまう予感がある。

読了後の初感は人生に戦略が必要になったこと、つまり将来を見据えて準備する必要があること。それはひっくり返して見れば、人生に戦略を持つことができるようになったということである。つまり長期的な視野を持って計画を作り、行動すれば今までにはできなかったような人生を歩むことが可能となる。どちらにせよ「考える」という行為なくして生きることは難しくなったということである。

だから何だと言うのだろうか。平均寿命が伸びようと、「学び→仕事→老後」という常識が崩壊しようと、人生を後悔なく善く生きようとするならば、思考を働かせ今ないものを想像しそこに向かって行動する長期的な視野が必要になることは古今東西変わることのない原則である。どんな時にでも大きく考え、自らの意思で人生を選択することこそが自らを生きるということである。私が感じた違和感はこのことだったのである。時代状況が変わったのは確かだろう。しかし生きるための指針、考え方に違いはないように思えたからである。時代の変化に合わせて変わるべきことは他にあるはずである。

時代の変化に伴って考えるべきことは他にある。原則を基礎としてその時代に合う生き方はどのようなものかということである。それぞれの年齢・状況によって異なるだろう。しかしこの時代に共通する有効な思考方法があるようにも思える。長寿になることでの健康への懸念。機械化・AI技術の普及による単純仕事の消滅。少子高齢化によるライフラインの変化。資産の多様化による価値観の多様化。それらによりお金・時間・人間関係が変化することでもたらされる、今この瞬間に意味のある「選択」を考えることが必要になる。こうした変化により何ができるようになったのか。

一個人の視点から見れば、過去の人と現代人の一番の違いは時間資産の増量である。使える時間量が増えるということは結果として使える空間量が増えるということである。長寿化が結果としてもたらされたとするなら、時間量も空間量も「使わなければならない」量が増えたとも言うことができる。その結果どうなるか。お金・健康・人間関係との付き合いにも変化が訪れる。お金はもっと必要になる。あるいは以前はお金でやっていたことを他で代替しなければならな区なる。健康はより一層大切なものになり、維持するためにより一層時間をかけなければならないかもしれない。人間関係は以前よりも様々な人との繋がりを得られる人がいると同時に誰とも繋がることができなく孤立していく人もいるかもしれない。或は繋がるだけの表面的人間関係だけ増えて、本当の意味での深い関係を築くことが難しくなるかもしれない。時間・空間共に使用量が増えることで起こる意識の変化は二極化することが予想される。たくさんあるからと惰性に流れるか、それとは逆に大きな視野から「どうしたらより早く目標を達成できる」という意識の形成である。そして技術的な観点から見れば、私たちに社会は今まで避けて通れなかったプロセスを飛び越して目標を達成することができるようになっている。若くして一生分の財産を築いてしまう人などがそのわかりやすい例である。量が増えるということはそれを圧縮することが可能になることである。つまり現代だからこそできる思考と行動の働かせ方とは、「増えた時間と空間を如何に圧縮して最短でことを成し遂げるか」ということである。人生が長期戦になるから戦略が必要になるのではない。長期化し、その量が圧縮されることで変化が急速に起こるからこそ戦略が必要なのである。戦略は短期スパンにこそ必要になるのである。

周りの変化に流されずに自分の選択の質を高めることで人生の質はどんどん高まっていく。今この瞬間に行われる選択を効果性が高まっていることが人生100年時代においてもっとも気づかなければいけないことなのである。


本の感想とは関係ないですが、この本は買いたいと思っておきながらずっと迷っていた本です。課題図書に取り上げていただくことで買う理由ができました。来月の課題図書も同じでした。背中を押していただきありがとうございます。また、書くことで自分の思考の底を抜ける発見がありました。ありがとうございました。

投稿者 akiko3 日時 2017年11月30日


「ライフシフト 100年時代の人生戦略」を読んで
    
入社2,3年目、「働く意欲がわかない」って先輩に愚痴ったら、「そういう時はお金を使ったらいいよ。あー働かなきゃってなるから」バブリー弾ける頃、「なるほどー」と頷いたのだった。
英会話の外国人教師が、50代で家族を残し、憧れの日本に単身来日とか、会社辞めて1年放浪中とか、新卒採用の会社勤めには信じられない話だった。
男性はサラリーマンになれるけど、女性はなれないからと留学する姿や転職するなら東京よと地元企業に見切りをつけた先輩も見送った。保証はないけど、選択肢が自由にあるのも女性だった。
辞める強い動機がないまま、OL(気分)生活からサラリーマン(気分)生活へと徐々に自分も変化したが、時代も変化し、会社も変わるもんだと体感した。 “働かざる者食うべからず”というすりこみもあり、当たり前の生活と思っていたが、安定と挑戦を天秤にかけ転職も経験した。なんとかなると思っていたけど、大変だと自分の甘さを痛感した体験だったが、やっぱりなんとかなるもんだと今でも思える。
以前、ラジオで俳優が仕事を中断し田舎で農業を始め、体が動くうちに人生を楽しむんだとセミリタイヤ論を語っていた。そんな選択、自分にはできないと思っていたが、取捨選択が迫られた際、2年はもつかな?と綱渡り状態でセミリタイヤした。数年経過し、相変わらずボーダーラインを意識しながらだし、自分のためだけのセミリタイヤ生活じゃないけど、選択の自由があることが有難い。
もう元には“戻れ”ないと思っていたが、100年時代になったら、金の卵の新卒採用のごとく、銀の卵としてシルバー世代採用も選択肢になるのかと唸ってしまった。新聞記事でバーガー店の早朝シフトにシルバーがイキイキ大活躍ってみかけたなぁ。でも、もう体や思考が組織の中で働きたいと思ってないかも。時間単価で労働を見積もるのも難しい。今は限られた時間でできることをOutputしているが、将来はどうなるのだろうか?

高校時代に「女の一生」という本を読んだ。よくわからなかった印象で、内容も全然思い出せないが、OLになって仕事、結婚、子育て、女の人生にはいろんな選択肢があって、それでその人の人生が決まって(変わって)くんだ、とタイトルだけが折に触れ思い出され、これが自分の人生なのか?と意識はしてきた。
未来には何が起こるかわからない。自分の人生を自分の意志で生きて行けるように、自由=責任。どんな体験にも得るものはある、学び取るのは自分次第。どうやって生きる、100歳まで?まだ半分“も”ある!
親や高齢の方達を身近に接することがあるので、歳をとるとはどういうことか、折に触れ考えさせられてはいる。少しでも自分の自由に体が動くように、不自由なく生活する為に、お金と頭と体と心の使い方を意識しよう。
一番大切なのは、心の使い方だと今回の本でも気づかされた。いろんな選択肢があって、何を選んでも、心がどう希望を失わず幸せでいられるかで結果が違う。毎月本を読むことや特に戦争ものを読むことは心の学びに大きな影響をあたえてくれている。
だけど、自分の場合、切実なのはお金だ。最低限In&Outのバランスを崩さず、どう循環させられるか?自由に使える時間を維持しながら、進化するその循環にお金がついてきて…生き金ならぬ、生き時間にするには…。
子供の頃は、縁側に座ったご隠居さんに憧れたが、やりたいことがある楽しさ、挑戦し出来ることが増える喜び、ちょうど今、満喫中なのだが、生涯現役でいられるとやっぱり幸せだろう。それとも年をとったらご隠居生活が心地よくなるのか?未知だ。
…と具体的でなく抽象的なことしか浮かばないが、ちょっと思考がストレッチされ、世の中の変化を希望に変える為にも、今の生活の政治、経済、環境、次世代教育など、自分こととしてやはり向き合わないと、今が自分の未来に関係してくるのだ。自分の周りが、心地よい老後になるように整えるのも自分次第、「自己主体感」を強く持って、何ももっていない凡人だから…とマイナス評価にとどまらず、現状認識した上で「自己効力感」をもって自己実現をしていきたい。
生老病死、歳と取ることは厳しいことでもあるが、得るものも多いはずだし、社会の変化は追い風にもなりうる“希望”もあると感じられた。ありがとうございました。

投稿者 shinwa511 日時 2017年11月30日


100歳以上の人が珍しく無くなる世の中で、自分が当たり前に持っていた男性、女性の働き方、家庭での役割など、今まで自分の中で常識として考えていたことは、寿命が延びることで柔軟な考え方と、思考が必要になることがよく分かりました。

本書を読むまえには、「女性が外で仕事をして、男性が家事を行う」という結婚後のライフスタイルが増えてきているということは知っていましたが、男女共に働いて将来、老後の生活に備え、今から将来の新たなステージを選択するために何が出来るのかという、お金のことも含めた現実的な話があることに驚きました。

読了後に男性だけではなく、女性の生き方も考えることが重要だと思いました。日本での女性の社会進出や、男女平等という考え方はいつから出てきたのか。課題図書を読んで、過去の女性の考え方の変化から考えてみたいと思いました。

和洋女子大学で編纂された、「高等女学校の研究 第2報 高等女学校卒業生のアンケート調査 1986年実施」の研究書を参考にしてみました。高等女学校卒業の年次を大正4年~昭和20年までの中で5年ごとに区切り、全国約29校の卒業生約1,500人に学生生活や卒業後の生活について、アンケート調査を行った内容を記しています。

大正4年の卒業生は、卒業後に親や親族の決めた相手と結婚をして家庭を持ち、耐え忍ぶ、夫の言うことに従う、というのが当たり前だったと書いてあります。“当時、母や姉が当たり前に嫁いで行くので、疑問は持たなかった”と書いています。当初、良妻賢母という目的のために女学校は作られました。ほとんどの家が農家で、卒業後は人手として働き、家を守る妻となることが求められていたと考えます。

しかし、大正14年になると大正デモクラシーの影響で民主主義の考えが広く浸透し、女性の中には進学し、学校の先生や看護師など、職業を経験する女性が出てきます。しかし、ほとんどの場合、両親の反対を受けて、進学や就職で妥協したり、諦めたりする人がほとんどです。そのような人達は、後年自身をふり返ってみると、“進学したかった”、“社会に出て働きたかった”と家庭を作る生活だけではなく、色々な経験をしてみたかったと書いています。

昭和5年~20年は日本が戦争へと突入し終戦を迎え、学校での教育も軍色の濃い教育から、戦後日本に進駐したアメリカが自由や男女平等を謳った教育へと、目まぐるしく変化して行きます。卒業後の進路も、結婚だけではなく、進学や就学を決めた人の割合が多くなっていきます。

女性の社会進出の動きは此処から本格的になっていき、今に繋がっています。大正4年から約100年後の今は、女性が社会に出て新たな経験や、体験をする選択肢が増えて行きました。確かに現代でも貧富の差はありますが、勉強する道具も環境も揃えることが出来る現代は、卒業後の選択肢が、結婚し家庭に入ると義務づけられた過去の人達から見れば、本当にうらやましく見えるでしょう。

選択肢が広がった今から100年後には、課題図書のジェリーのような女性や、もっと選択肢を持った女性が出てくるでしょう。そのときに職場や、人生でパートナーになる男性は、考えを受け止めてどのように対応するのか、お互いがじっくり話し合って、考える必要があります。男性、女性お互いを理解して、協力できることの答えを探し出すことこそ、100年の人生を生き抜くために必要な力だと考えます。

投稿者 mmnn 日時 2017年11月30日


今の医療技術や社会を勘案すると
私達の老後がどんどん長くなっているのは
明らかなようである。


遠い先のようで、誰にもやってくる老後生活、
そして思ったよりも長く続くであろう老後について考えさせる一冊であった。


・老後に備えて、金策をたてるべきだ。
・高齢になっても働き続けるために、働き方を考えるべきだ
・企業に固執せず、独立や副業を考えるのも手だ。
・老後の生活や健康面を考えて、配偶者との関係も考える必要がある。
・老後の生活環境を整えるために、人のコミュニティーも考えないといけない。


これらは、誰しもが気づいて、考えるであろう。


そして、多くの人の結論は
「今すぐ自分の考えを改めて、何かしら行動すべきである」
ということになるであろう。

確かに行動は重要である。


しかし、私が今回の著書で気づいたのは、

「まずは価値観(モノの考え方)を柔らかくしよう」
(行動よりも考え方を変える方が先だな)

ということであった。


著者は、長寿化に伴い、人生のステージが3から4~5に
変わると述べている。

これは、社会情勢や自分の嗜好・希望の変化に合わせて
変身するステージが加わることによる。


ステージの数がいくつあるのか、増えるのか(減るのか)は
私はどうでもいいと思っている。

 

大事なのは、

「いつでも願望実現できるよう、価値観をどのように変えていけるか」

だと考える。


価値観が変わらない限り、行動は伴わないであろうし、
仮に行動しても長続きはしないであろう。


話を戻して、今回の著書で気付いた、
「価値観を柔らかくすることの重要性」は
その後、願望実現に具体的につなげられる
と考える。


現実を作り出す、自分の「価値観」に柔軟性を持たせることが
できれば、人生なんとでもなるのではないか。


分かりやすく言えば、こんな感じである。

 

では、具体的に自分の「価値観」に柔軟性を持たせるには
どうすればいいのであろうか。


このヒントも、著書には長々と述べられていた。


ジャック、ジミー、ジェーン各人それぞれの人生が
かなり詳細に述べられていた。

 

 

これである。

 

 

自分の「価値観」を具現化するには、
「具体的な言葉」にする必要があるのである。


自分の「願望」を現実化するには、
「具体的なイメージ」が必要なのである。

 


これなくして、自分の価値観にそう、希望する未来は
実現できないのではないだろうか、と思った。

 

過去、ネットビジネスの教材で学んだことも思い出した。

単に売上目標の数値だけ設定したり、紙に書き出しても
それが実現することは難しい。


売上達成の可能性を高めるためには、
具体的イメージを持たせて、目標達成の過程を詳細に
書けば書くほどよい。

 

分かりやすく言うと、


3年後100万円を貯めたいと思うだけでは足りない。

3年後100万円を貯めるためには、1年後にしないといけないこと、
そのために1ヶ月後にしないといけないこと、これまたそのために
1週間後にしないといけないこと、
だったら今すぐしないといけないこと、
これを具体的に、詳細に書き出していけば
目標達成の可能性は高まる、


というものであった。

 


自分を取り巻く社会環境や自分の願望は、
時を経れば変わっていくものであろうから、
変化に対応できるよう、
「価値観に柔軟性を持たせる」ことが
重要なのだと思った。


どんな人生になろうとも、どんな社会情勢になろうとも
柔軟に対応できる価値観さえもっておけば、
なんとかなるんじゃないか
と思った次第である。

 

と、ここまで書いて、自分課題を改めて思い出した。

願望実現に必要なイメージ作りには瞑想が効果的ではないかと
思っているが、昔からこれが苦手だった。

ということで、セミナーで学んだ「瞑想」を再度訓練しなければいけない
ことに気がついたのであった。

投稿者 pats12 日時 2017年11月30日


40歳を超えてから、老化を肉体の変化から感じる。
小さい字が見辛くなり、指先が乾燥してビニール袋の口が開けられない。

私たちには、死が訪れるが、一般人である私たちには、自分がいつ死ぬのか分からない。
いつ死ぬか分からないことが、不安の元ではあるが、
死を迎えることの不安より、予想を超えて生きてしまうことが、大きな不安に感じる。

本書では、平均寿命(統計データ)を使用して、死亡時期の目安を示し、人生に対する準備を促す。

平均寿命が分かっても、自分が何歳で死ぬか分からないから意味が無いと思ってしまうとそこで思考停止してしまうため、仮定を含んでいても対策を検討しておくことは重要だと思う。

本書では、不安を煽るだけでなく、3人をモデルとして、複数ののシナリオが示されている点は良いと
思うが、自分の世代を見ても、しっくりくるシナリオが無い。

これは、まがいなりにも自分がどう生きたいか、最近明確になりつつあるからであると思う。
ただ、70歳、80歳、90歳の自分を想像したときに、成り立つのか?深く検証できていないことを認識させられた。

今の時代、無意識に過ごしても、スタートラインによっては、そこそこ幸せな人生を全うできてしまうと思う。それは、不幸になる前に死ねたからかも知れない。

100歳まで生きるとされているのは、私の子供世代であるが、自分も平均寿命以上生きる(死ねない)ことも想定して、準備をする必要がある。

私が目下取り組んでいることは、
『夫婦を継続する能力』を鍛えることと、自分が所属するコミュニティーを増やすことである。

もちろん、このしょうおん塾は重要なコミュニティーである。
みなさんのセイフティーネットになろうと、こっそり思っている。

投稿者 sakurou 日時 2017年11月30日


~「LIFE SHIFT」を読んで~

最近、課題図書にキャリアやライフスタイルに関する本が指定されるが、今月も将来のことを考えなければいけないという当たり前のことを痛感させられる一冊。サブタイトルにある「100年時代の人生戦略」の通り、長生きすることにより生じるリスクと対応策のヒントを教えてくれる。もちろん真っ先に心配するお金のこともあるが、本書ではキャリア、余暇等、より良く生きるためのヒントが散りばめられている。

以下、感想を纏める。

1.今の仕事に没頭しない

本書ではジャック、ジミー、ジェーンという3世代の人が出て来るが、私はジミー相当、父はジャック相当で、60歳で定年退職したが、それでも50代は非常に苦労して働いていた記憶がある。親と同じ生き方ができないと思うと、そこまで働き続けられるのかと不安になる。

関連で「WORK SHIFT」を少し読んだのだがその中で「ジェネラリストではなく連続スペシャリストを目指すべきである」とし、具体的には「ある分野に習熟した後も行こうと脱皮を繰り返して他の分野に転身する覚悟を持ち続ける」と提唱する。本書の内容と照らし合わせると、要は「今の仕事を客観的に見つめ、次のスペシャリストになりたい道を常に模索すべきである」ということだ。目の前の仕事に没頭することは決して悪いことではない。しかし、ステージ3.5、4.0を見据えて新しいスキルを習得しないとまずいということを深く認識する必要がある。

2.行政もマシュマロを我慢できない子

394ページに行政の動きが遅い理由に関する記述がある。一つは導入に時間がかかることでこれはすぐ分かるが、もう一つあったのは短期志向の強さである。まさに双曲割引思考!マシュマロ実験で耐えられない子供と同じなのだ。メルマガで何度も触れられているとおり、政治家は選挙に勝つことが必須であり、長期思考で考えていても落選しては元も子もないので、短期思考となる。また行政府も定期異動があるので、今の職務の中で成果を出す必要があり、短期思考になるのは自然である。

とすると、私達ができることは一つ、「行政の短期志向を取り入れつつ、個人としては長期思考で考える」ことである。もちろん自分もマシュマロを待ちきれないで食べてしまうのかもしれないが、極力待てる余裕を持てるようにしなければならない。
(でないと最近メルマガにある最悪手を打つことになる)

出来ることとしては結論を急がない(特に相手がいる場合)、情報収集、分析に十分な時間をかける、アドバイスを聞ける第三者、専門家を持つ等、誰でも出来ることがあるはず。
「急いては事を仕損じる」の金言の通り、仕事、家庭など、ライフスタイルに関わることは時間を掛けて考えたいし、その余裕がなければ無理に動くべきではない、ということだろう。
特に行政のサポートがより期待できない世の中であり、個人責任が増えていくとすると、余裕を保つ必要性は益々高まる。心の余裕、本当に大事である。

3.「一緒に暮らす」ということ

もう一つ後半の話題になるが、アドバイスの一つに「多世代が一緒に暮らす世界」というものがあったが、少し引っ掛かったので触れておきたい。一見、昔の大家族に戻ろうという話にも思えるが、サザエさんのような生活に戻るのは不可能だろう。その代わりに、多世代シェアハウスのようなものがあってもよいのではないか?
運営者(オーナー)が入居者に面接を行い、メンバーとの考え方が合うか、また入居者と簡単なディスカッションを行い、入居者と一緒に暮らせるかを試してみる、また短期間お試しで住んでみるというのもあるのもしれない。

本書にもある通り、実年齢とできることはいい意味で乖離しつつある。若い世代と交流したいという高齢者と、経験豊かな高齢者と交流したいという若者でコミュニティを形成するというのもアリだと思う。そこで重要となるのはベースとなる価値観が合うかどうかだろう。それは基本編の考え方にもつながる。

多世代コミュニティを形成するには多様な価値観を許容し(ジャックとジェイミーほど違う労働観、価値観を合わせるのは簡単ではないと思うが)、うまく運営していくためにはベースとなる価値観を合わせる必要がある。一筋縄ではいかないが、もし価値観を合わせることができて、意識が高い多世代コミュニティを形成できればその中のメンバーはより成長でき、有意義な人生を送ることが出来ると思う。
(もししょ~おん塾生限定の多世代シェアハウスができたら、子供が巣立ったらそこに入るのも有りかもしれない。。。)

以上、本書の感想を纏めた。40半ばというタイミング、また、一方で来年の計画を立てなければいけない時期に本書を読めて本当に良かった
行動を起こさなければ意味がない。年末で慌ただしくなる時期ではあるが、本書で学んだことを計画に反映しなければ、と思う。実践あるのみ!

投稿者 diego 日時 2017年11月30日


突然、何が起こるかわかりませんね~ だから人生はおもしろい!!

今回の課題図書で思い出したことがあります。
23歳で結婚して24歳で出産して、26歳で離婚して、27歳で始めての就職をしました。
その時は、自分が大学生の頃からずっと専念していたあるワークショップを主催する、小さなセミナー会社で働き始めました。
その時には、何を考えるにも、自分が実年齢+100年、つまり127歳まで生きるという前提で
提案を出していました。
だって、それだったら、未来に無責任ではいられないでしょ!

ただ、個人的には、かなり厳しい経済状態にいました。
ところがある日、偶然テレビで、リタイア後の年金生活についてのシュミレーションを見ました。
(今考えると、それすら15年前ぐらいのシュミレーションなので、とんでもなく甘いです。)
それを見て思ったことが
「え…。今でも一生懸命、事業については考えているけど、個人的にも考えなくてはいけなかった…。」
そこで生活を見直して、ささやかながらも、収入と貯蓄、保険を見直し、収入を貯蓄にあてることで体力をつけ、
自分がどうしても日本に持ち込みたいワークショップの準備を
個人的な貯蓄で一時賄うことができました。
うーん。体力とは、別に10キロ走ることができるというだけではなかったんですね(10キロ走るのはすばらしいですよ)。
個人的には、そういう観点を持っています。

でも本書は当然、それだけではないですね。
ずっと読み進めていると、確かに、キャリアがしっかりしている人に対して書かれているようには感じます。
特に教育の面では、家庭教育という視点が、どこにあるのかな?と思いました。
子供と居て、地域コミュニティと連携してみたいに書かれていて、それに対して
どこまで重視されているのかとも思いましたが、多分書ききれない部分なのでしょう。
アジアの大家族の話(複数世代が同居していることについての有用性)もありましたし
世代間の交流についても、国家のマス経済の視点も、もちろん入っています。
なのに、すべてが自主的であるという観点で書かれています。
少々危惧する面ではあります。幼少期、青年期の方々にとって
大家族制であれば、たくさんフォローもあると思われますが
あまりにもバリエーションの少ない感じがいたします。

ただ、本書をゆっくり読んでいたこの1か月
たまたま個人的にも会社の経営状態に不安を感じることもあり
更に、弊社では副業が禁止されており、
個人の資産状況も今あまりよろしくない
(支出が収入を上回る状況が続いている。現在子供が大学在学中で
あまり預金ができない。しかも、院に行くので、更にこの状態が4年続く)ということもあり
実は、若干のウツ状態に入りました。幸福感の欠如です。

どうしてウツと分かったかというと…読解力が著しく低下して
更に、エクセルの数式をつくろうとしても、思い出せなかったりしたから。
現国の問題集を、中学生のものからやり直したりしていました。

うーん。今、一生懸命やっていることが、全く評価されないとしたら、しんどいなー。
今の会社に居て、がんばったことを評価されて
新しい方向性に邁進できるならいいけど、
今の会社に居ることができなくなって、イチから始めるとしたら、
年齢や性別などの不安や代価性が、雇用側に
受け入れられないとしたら、どうなるんだろう?

昨日の日経新聞で読んだのですが、AIロボが25人分の仕事をしてくれる。
それ自体は素晴らしいのですが、それに従って、大きな組織でも、人員削減を考えているそうです。
まさに、本書での問題定義です。
私自身、事務が大好き、エクセルや業務改善が大好きなので
業務改善やAIには「すごい!がんばれ!」と思うのです。
人ができないことを、人がすればいいよねって思うのです。
でも、大好きな事務作業に貢献している人を、企業はカットしようとしている。
うーん。業務改善ってステキですよね。その瞬間は、すごい!って思います。
これを思いついた人はすごい!と思います。

でも、事務の大部分は、AIがやってくれるので、
やがては消えていくかもしれません。
では。問題です。人にしかできないことは、必ずあるとは思うのですが、
人にしかできないことって、具体的に、何ですか?

まだまだいっぱいあるよって思うけど
それにしか、スキルを求められないとしたら、その中でしか選択肢がないとしたら、私は何をしたいんだろう?という気持ちが
本書を読んで、芽生えました。
ちょっと寂しくなる感じがします。
例えば、帳簿の転記なんて業務は、もうなくなるのかな、なんて思います。
(なくなってもいいと思っています。が、この作業がすごくすごく好きな方もいらっしゃったかもな、と思います。)

で、軽いウツ状態になりながらも、何とか本書を読了して
転職マーケットでの自分の価値を確認しようとしたり
人にしかできなくて、今からでも習得できることは何かを探ろうとしていたのです。

「よし。自分でいれば、なんとかいける!(自己効力性)」と、「これってすごい!みんなに言いたい、社会に広めたい(自己主体性かもしれないけれど、もっとすごいエネルギーを持っているはず)」というものは、必ずあるはずです。

こっちからの方向性に耐えうるものがあることは、少ないと思うのですが、淘汰されるという意味では、よい方向に動いているのではないかと思うのです。

まずは、自分が幸せになる自分と、家庭と、共同体と、そして社会のイメージを持つことかなと思いました。不十分ですが、これからもしっかり考えていきます。

まずは、何が起きてもウェルカム!
将来については、定期的に見直して、不安を軽減する!
これが基本路線ですね。毎年1月に見直しています。
その度に、新しい将来への備えの情報が、きちんとメルマガにあります。
本当にありがとうございます。
2017年が終わるまであと1か月、2016年は、人生最高の年でした。
2017年が、2016年を更新するように、今からもっとがんばります。
本書は今後の人生の支えです。ありがとうございました。(長くてすいません。)

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投稿者 str 日時 2017年11月30日


LIFE SHIFT

“自分の将来・老後・何歳まで生きられるのか?”
たとえ大雑把な考えであっても、誰だって一度は考えたことがあるテーマだろう。
私は飲酒や喫煙量の増加と共に運動量の減少、身体機能の低下諸々含め「60~70歳でお迎えがくるんだろうな」という考えでいた。そして「それもまたアリかな」とも思っていた。大変失礼な話だが、かつての私には老後の生活がお世辞にも「楽しそう」とは思えなかったからかもしれない。当然ながら現役でバリバリ活躍している人もいれば、元気いっぱいで趣味を満喫している人もいる。そうした一方で身体の衰えにより歩くのさえ辛そうな人、病を患い通院や寝たきり生活の人たちのイメージが強かったのだろう。で、あるならばそうなる前に逝ってしまった方が良いという考えを持っていたのだと思う。とはいえ、そうした考えも自身が歳を重ねていくにつれ変化していき、老後に対して明るいイメージを持てることの方が多くなった。本書はそんな私の背中を押してくれるものだとばかりに感じていたが、同時に恐怖や危機感も植え付けられた。

医療やテクノロジーの進歩によって、平均寿命100歳越えが当たり前の時代が来るとしても『不快で残酷で長い人生』を歩まぬようにはどうしていくべきか。
身の周りのモノ殆どがボタン一つで全自動化になったとしたら、自分はどうなっていくだろうか?近年よく耳にするようになった自動運転機能付きの車ではなく“自動運転機能しかない車“が主流になったら。リモコン一つで家の中の電化製品全てを操作出来るようになったとしたら。まず頭を使うこと・体を動かすことが極端に減る。それだけでも認知症などを発症する可能性、筋力や体力の衰えなどが容易に想像できてしまう。それとも病院へ行けば点滴一本で治療も回復も一発で出来てしまうようになるのだろうか。
また、最近では健康志向が当たり前のようになっており「最近の研究で判明したことですが・・」といった感じで従来からある食材に含まれている栄養素を取り上げ、一時的に話題になってみたり。それらを含有した健康食品やらサプリメントなど大量に出回っている。見て楽しみ・香りを楽しみ・口に入れ感触と味を楽しむ。そういった“食“に対する楽しみも錠剤1つで補える時代が来てしまうかもしれない。
ただ漠然と「長生きしたい」と考えるだけではなく、自分の周辺だけで考えるだけでもなく、移り変わっていく未来の世界の中に自分を置いて考え、それを受け入れる覚悟も持っておかねばならないだろう。

今の自分に問いかけるとしたら、

Q:「長生きしたいですか?」
A:「はい!もちろんです」
Q:「それはなぜですか?」
A:「えっ・・」
Q:「なにかその後の目標でもあるのでしょうか?」
A:「いや・・・」

きっとこうなってしまう。具体的であり達成したい目標。生き甲斐と呼べるものを明確にしておく必要があるだろう。自分が長寿になれるということは周囲の人たちもまた同じである。「何をするでもなく、何かが出来るわけでもなく、一体いつまで生き続けるんだろうねあの人・・」なんて思われてしまったら『不快で残酷で長い人生』そのものだろう。『100年時代』が到来するのなら、長寿は目標ではなく、目標に向かい生き抜いてきた結果であり、そこから更に別の目標へ向かうための通過点に過ぎない。『長寿化で増えた時間をどのように過ごすか』によって大きく左右される。一芸に秀で、それだけで成功出来る人の方が少数だろう。その時代・その時の年齢に応じて最高のパフォーマンスが発揮できるよう、様々なスキルを習得しておきたい。

『長寿化がもたらす恩恵は煎じ詰めれば「時間」という贈り物だ』

いずれ自分も迎えるであろう時代に向けじっくりと、それでいて時間は刻々と過ぎていることも忘れず考えていこう。

投稿者 vastos2000 日時 2017年11月30日


今回の課題図書「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」を読む前に、国内の少子高齢化に関する本を読んだり、介護需要に関するレポートを読む機会があり、将来に対して漠然とした不安を募らせた状態で課題図書を読み始めました。
課題図書を読み終えた結果、不安はかなり軽減されたように感じます。良い気分を保持することが大事ですね。

今までにメルマガやセミナー、課題図書などを通じ、人生を豊かにするために増やしたほうが良いものが4つあると教わりました。
すなわち、「時間」「お金」「友人」「健康」です。
残された寿命(時間)は医療技術の発達のおかげで前の世代に比べて増えそうです。
あとはお金と友人、そしてこれら3つを有効に使うための健康が土台になりそうです。
そういったことを考えながら本書を読み進めましたが、第四章(『見えない「資産」 お金に換算できないもの』)の冒頭に書かれていることが私には一番大事だと感じました。

要約すると、人生100年時代は働く期間が長くなり変化に直面する機会が増える、ということです。さらに、長寿化による恩恵を受けるには、無形資産に注目せよと説いていますが、多くの人はそれに注意を向けていないようです。私も年金の事や住宅ローン返済のことなど、目に見えるものばかりを気にしていました。

せっかくこのタイミングで本書を読んだので、80代、90代を迎えた時に備えて、今何をすべきか考え始めようと思いました。
しっかりと本書にもそのガイドラインにあたることが書かれており、次の3つのカテゴリーに分けられています。
●生産性資産
●活力資産
●変身資産

以下、それぞれについて、現状の取り組みと今後の目標をまとめます。

【生産性資産】については、毎回この課題図書を読むこともそうですが、毎月ある程度の金額を学びに投資しています。書籍の購入だったり、セミナーへの参加だったりと様々ですが、当面の目標は今から半年後の資格試験を受験(合格)することと決めました。しかも、ただ勉強するのではなく、スタートから合格までの学習内容をメモしておき、合格のためのノウハウを他人に教えようと目論んでいます。これにより、受験勉強のために読書量は減ることになりますが、半年後にリターンを得るために我慢することにしました。目指している資格を取得したのちは、アドビ社のイラストレータとインデザインを使って簡単なパンフレットを作れるスキルを身につけようと考えています。
生産性資産は知識とスキルが重要なので、比較的イメージしやすく感じました。
第7章に出てくる記述(双曲割引に関する部分)で、『80歳になった自分がいま隣に座っていると想像してみてほしい。80歳のあなたは、いまのあなたがどのような点を尊重することを望むだろう』(282p)とありますが、これは無形資産についても当てはまるのでないでしょうか。いずれにせよ、今の自分に我慢や自己投資が必要なようです。


【活力資産】については、肉体面は気を使うようになりました。1日1食の実践をきっかけに、〇小麦粉製品を控えめに、〇トランス脂肪酸を含んだものは極力口にせず、〇酒量を減らし、〇コーヒーは17時以降飲まないように、などを実践しています。さらには、脳科学に関しても昨年あたりから関心をもって関連した書籍を何冊か読んでいる状況です。
ただ、人間関係についてはイマイチです。最近は子どものつながりで父親同士のネットワークを構築しつつありますが、人数の面ではあまり広がりがありません。ただ、学校を卒業して何年も経過したのに、フランクな口を利けて、バカな話をできる仲間ができたことはうれしく感じています。
私の父親も、私が小学生時代にやっていたサッカー少年団の父兄の関係を維持していて、毎年一緒に花見をしているのでそれを見習いたいと思います。

【変身資産】については、今まで意図してこの能力を増強しようとしたことはありませんでした。強いて挙げれば、今の職場が10年後に無くなっていることがリアルに感じられるので、再度転職する覚悟をしていることぐらいでしょうか。居心地も良く、やりがいもある仕事なのですが、構造的な赤字体質をなかなか脱却できず、改革を上司に提言しても軽く受け流されてしまうような状況で、危機感を持っている状態です。
上に挙げた資格取得への取り組みもそうですが、9月にから自分でサーバーを借りてWordpressを用いてのweb運営を細々と始めました。今の仕事に関連した能力を拡張しようとしています。これも今の職場がなくなることを想定してのものです。
ただ、本書を読むまではせいぜい10年、15年先のことまでしか考えていませんでしたが、さらに先、50年後くらいまでは考えておいたほうがよさそうです。つまりはものを考える時のスパンを長くとったほうが良さそうです。

以上のように、3つの資産に分けて書いてきましたが、まとめとしては、「今後も長く続くであろう人生のために、今日・明日やることを考える」ということになります。
コツコツと継続することで良い習慣を形成し、そのことで将来大きなリターンを得られるので、その習慣を強化し、自分の目標を忘れない仕組みを作り、その目標に向けて、毎日を意図をもって生きていくことが重要である、とまとめます。

今回の感想文は、感想でもあると同時に備忘録でもある内容となりました。

投稿者 sikakaka2005 日時 2017年11月30日


この本を読んでいてある2人の芸人の話しを思い出した。

1人目は、数年前にテレビでブレイクした「とくかく明るい安村」さん。

この人は不倫で騒がれる前はテレビでブレイクした人だ。

「一発屋」と言われながらも一時期たくさんの番組に出ていたそうである。

そんな彼があるとき地元に外征ライブをすることになったときのこと。

地元のスターが帰ってくるというので、かなり盛り上がるだろうと、こどもたちや女性のファンが集まってキャーキャー言われてしまうのだろうと想像していた。

しかし、実際に会場に集まったのはわずか数十人だったそうである。。


片や、来月の課題図書の筆者である、キングコングの西野さん。

この人は「はねるのトびら」というバラエティー番組で一躍売れっ子芸人となった人だ。

ものすごい売れていたのにもかかわらず、これ以上テレビに出続けても意味がないということで、人気絶頂のときにテレビから姿を消した。

その後、ネットでの活動を始めた。

最初はネットで全く無名であったが、だんだんとファンが集まってきてくれるようになった。

そして、あるときに単独でライブを開催したところ、

1000人規模のホールをお客さんで満員にすることができたそうである。


この対照的な二人の違いが意味するもの。

それは、今までの成功モデルが通用しなくなっているかもしれないということである。

いくらテレビに出ていても、それだけではファンは付いてこないし、成功できないという時代になってきているということである。


じゃあ、こんな時代に何をしたらいいのか?

今までの成功モデルが通用しない時代に何をしたらいいのだろうか?と考えてみる。


私なりの答えは、「好きなことをしてお金を稼ぐ」ことを目指すべきだろうということである。


何をするにも続けていなれば、成功することはあり得ない。

そもそも、好きなことでなければ続けることができない。

続けることができなければ当然お金を稼ぐことができない。

だから好きなことでお金を稼ぐことにこだわるべきだ、ということである。


私は今サラリーマンであるが、毎日少しつづ、ブログに記事を溜めていっている。

SEOを意識しながら、記事の内容を工夫しながら、ブログを更新していると、全く集客していなくても、検索エンジンからのアクセスがだんだんと増えている。

まだお金を稼ぐには至ってないが、アクセスが少しずつ上がっていく様子が嬉しいし、読者から励ましのメッセージや質問があることがとても励みになっている

そして、ブログのテーマが、そもそもテーマが自分の好きなこと、得意なことだから続けることができているのである。


サラリーマンはたしかに安定した収入があるし、分かりやすいライバルと分かりやすい目標がいて、とてもこの先が見えやすい世界であると感じる。自分の10年後は10歳上の先輩を見ればいいわけであるから。

でも、もし会社がなくなってしまったら、

今までの役職なんて関係なくなるし、分かりやすいライバルもいなくなってしまう。

ある意味で、飼育されていた動物がサバンナに放り出されるようなものである。

でもサバンナに放り出されたときに大切なこととは何か?

それはちゃんと環境に適応するということである。

では環境に適用するということはどういうことなのか?

それは「過去があるから今がある」という思考から「今の連続があるだけ」という思考に変えるべきなのだと思う。

それによって生存レベルで結果が変わってきてしまうということである。

いつまでも過去の成功体験に縛られていていいのか?

それでは今までの人たちとなんら変わらないじゃないか!と喝を入れられた気がした!

投稿者 BruceLee 日時 2017年11月30日


「長寿化を恩恵にするためには、古い働き方と生き方に疑問を投げかけ、実験することをいとわず、生涯を通じて『変身』を続ける覚悟をもたなくてはならない」

本書の読者の大半は、ジミー(1971年生まれ)の世代に近いのではなかろうか?自分もそうだが、この世代はそれまで当然だった3ステージの人生が徐々に崩れ始めた過渡期の体感者でもある。例えば、自分の新卒入社時は「大企業に入れば安泰」で、今日のシャープや東芝、また銀行の衰退は想像出来なかった。が、今や誰の目にも明らかだ。永遠に続く職場など無い。では独立して起業するか?だが、自分には起業への熱い想いも無いし、どちらかと言えば過去経験から、プロジェクト毎に立ち回るプレーイングマネージャ的動きが合ってると感じており、それであれば可能な限り働き続けたいと考えている。これは性格だろうから、そこを無理に変えようとは思わない。どはどうする?

自分はこう考えている。どれだけ世の中が変わろうと、この世から企業が無くなる事はない。そして企業が存続する以上、その企業のために働く人間は必ず必要だ。であるならば、常に「必要とされる人間であり続ければ良い」と。企業が最も欲しいのは薄給で働く若手ではない。年齢や年収が高くても、個人レベルで社外に働きかけ利益を創出する人間だ。これは一定の経験がないと難しい。例えば転職時に求められるのは「即戦力」だが、その即戦力を培うものは実務経験なのだ。つまり若手と比較し実務経験の多い我々の世代は実は今こそ利がある時代とも言える。だとすれば、我々世代がすべき事は明白だ。自分の強みを明確にし、その強みの希少性を高めるべく磨くのだ。そして必要時はそれを売り込めば良い。例えば、私の強みは以下3点である。

1) 大企業顧客とのB2B経験(主に通信・無線を中心とした製造業でのOEM経験)が長く、モノ作りのポイントとフローを把握している
2) ビジネス英語に問題なく、海外とのコミュニケーションがスムーズかつスピーディ
3) レスポンスが早く、社内外含め対人折衝経験が豊富。顧客(主にエンジニア)との技術的会話も一定レベルまで可能

実際、某ビジネス系SNSサイトに上記や経歴を登録してるが、今でも平均週1-2件ベースで転職の誘いが来る。現状は転職を考えてないが、この「誘いが来る」状態が大事だと考えている。

実は、上記棚卸しの実施背景は数年前の無職経験だ。ある理由で当時無職となった。家族がいながら働きもせず貯金を切り崩す毎日。よりキツイのは40半ばの年齢で、もうまともな仕事はみつからないのでは?という不安、いや恐怖。そして面接で縁が無いと判明した時の絶望感。だが、だからこそ本書にもある「私は何者か?」「私はどのようにいきるべきか?」と真っ向から対峙せざるを得なかったのだ。結果、自ら棚卸しをし自分は何が出来るか、社会的にどこに価値があるか、を考え整理出来たのだ。無職経験が無かったら恐らくしていないだろう。

また、その無職時の心が弱ってる時だから家族や友人の有難みを感じ、そして自分がしっかりせねば、とも自覚した。一方、やはりお金の問題は切実で、その時点で困窮した訳ではないが、最悪の事を考え自分の親にも相談した。が、その時に話をしたからこそ明確になったのは、親は親で相続という金銭的にナーバスな事を心配していたという事。自身が稼いだ財産や土地を相続税で取られたくないと。であれば、と自分が付き合いあるファイナンシャルプランナーに相談し、ある金融商品を紹介して貰いその問題は解決した。そして自分的には考えた事もなかった「1ヶ月に幾らあれば我が家は生きていけるのか?」の観点で子供の教育費含め試算をし、一ヶ月の必要金額を算出した。現在はその6倍を最低貯金とし、常に引き出せるようにしている。これは今の会社が明日無くなっても、半年は家族を守るためのリスク対策でもある。また我が家の場合、車や海外旅行への興味度が薄かったので余剰金を外貨預金に回したりしたので、将来的に幾らか余裕が出る予定もある。が、それよりもやはり可能な限り働きたいと考えている。だから最近始めたのがダブルワークだ。友人が運営する某ベンチャーの海外進出の仕事をしているのだが、自分の強みを生かせ、同時に自分の仕事の幅を広げられる貴重な経験と感じたからだ。仮にこの活動で貢献出来ると実感出来れば、同じ動きを他社にも活用出来る訳で、その枠を広げ特定企業の社員であろうと、個人事業主として動き始める事も可能と考えている。その意味では強く意識した訳ではなかったが、100年ライフのための自分なりの将来像が本書で明確になり、それはそれで自分らしい生き方だと思うのだ。

以上

投稿者 truthharp1208 日時 2017年11月30日


「LIFE SHIFT - 100年時代の人生戦略」を読んで。

「人生100年時代」2017年の流行語大賞にノミネートされた背景から、これまでの価値観や常識が通用しなくなる恐れを感じるようになり、今からどんな対策を立てなければならないのかとアンテナを立てはじめた時に本課題図書に巡り会えた。

20代の頃は60歳になったらさっさと定年退職して、夫婦や友達同士でのんびりと旅行三昧の生活を送ろうと考えていた。しかし今となっては、私達の世代(ジミーと同世代)だと年金支給開始年齢が引き上げられることに加えて、支給額が減額されたり、最悪の場合は支給されなくなる可能性も考えられる。そのため、60歳以降も身体と精神が健康であり、かつ会社から必要とされる限り、働き続けて社会と関わり続けたいという願望に変化しつつある。

ただ、よくよく考えてみると、20代から30代にかけて、自分の求めている未来像を描くことが出来なかったり、仕事面でストレスが溜まり、結婚出来ない、そんな自分を好きになれなかった。問題解決のための行動を積み重ね、スキルや資格の取得に力を入れれば良かったのだが、レジャーとファッション、グルメ関連の浪費ばかりで読みもしない本を溜め込み、ほとんど惰性で生きてきたため、同世代に比べて貯蓄額が少なく、内心凍りついた。

これから自分はどうするかについてはまだまだモヤッとしているが、本課題図書をヒントにいくつか実現可能な選択肢を用意して、少しずつ行動に移すようにする。

今月も良書をご紹介頂き、ありがとうございました。

投稿者 gizumo 日時 2017年11月30日


「ライフシフト 100年時代の人生戦略」 を読んで

 「戦略」という考え方には少々、苦手意識があり今までは流されるまま生きてきました。それ自体には全く後悔もなく感謝しています。ただ、別の道もあったなぁ・・・と感じることも最近は多くなっています。
 今後は、もう少し先を見据えて、今まで通りやっていくことに“戦略”の方向性を追加して選択肢を増やしていくのもありだと感じています。
 特に、長寿という贈り物の恩恵に浴すためにあげられている3つの資産、生産性、活力、変身の3つの資産は具体的な内容で理解が進みました。また、必要なのはそのバランスであり、その時々や個人の考え方によって比重が変わるべきだという事はすなわち“戦略”であり、今後自分にとって常に認識すべき項目といえます。
 さらに、「自分をもっと理解したい!」、「自分をたいせつにしたい」という欲求に目覚めることが出来たのは、大きな収穫でした。気づいてはいても、目を背けてきた部分であり、100年の半分を過ぎていることもあり、今が自分にとって生き方の見直しのタイミングだと前向きにとらえ、今年の締めくくりに、今一度、自分自身と話し合いながら自身の総資産の確認と新しい地図を描くことを予定に入れたい。

投稿者 haruharu 日時 2017年11月30日


ライフ・シフトを読んで


100年時代をどう生きるべきか?生き方をどう移行するのか?


読みながら最近耳にする事が多くなってきた「ワーク・ライフ・バランス」が気になったので、
検索してみると、内閣府からも「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」(平成19 年12 月)が
でていた。ある地方では、「仕事も生活も大事に出来る働き方」「優れた人材を確保することができ、生産性も高められる働き方」として
取り組んでるところもあったが、
本書の著者はロンドンビジネススクールの教授二人。ここまで一部の世界と日本の事を客観的に見て書いてくれたのは凄く有難い。
金銭的要素と非金銭的要素、経済的要素と心理的要素、理性的要素と感情的要素のバランスを取ることが必要だと提案してた。

個人の働き方の柔軟性を問われる一方、企業はマネジメントの複雑さや不平等が生まれる危険があり、多くの企業が
変革に抵抗することは避けられないだろう。国や企業はやはり時間がかかりそうだ。

 

本書を読みながら、料理教室の講師を思い出した。
その講師は野菜がどうやって作られているか定期的に畑の視察を欠かせない。
野菜の育て方が昔と違っていれば調理の仕方もどんどん変えていくスタイルだ。

「え?これ生で食べられるんですか?」
『昔はこういう育て方でアクが強かったからこういう調理が必要だったけども、
今はこういう育て方をしてるからこういう料理にしても食べられるのよ』
みたいな論理が講義中炸裂している。
いわゆる調理方法の移行が当たり前化している。

最も家に帰ってきて高齢の両親には通用しないのは明らかだが。


私は自身の変身資産の構築の真っ最中だ。
週1回の課題提出。頂いたフルボッコのフィードバックに落ち込むが、
すぐに気を取り直して新しい課題へ取り組むというスタイルだ。
4ヶ月では目に見える成果はまだだが、個人の無形資産作りには必要であろうスキルを学び始めた。
アルバイトで通ってくる学生からは大学生より大学生みたいだと揶揄される。

今後、個人レベルでの自己改善への投資活動に力を入れるレジャー産業って何だろうな?


映画「ショーシャンクの空」を思い出して再度見直した。
自分の人生を意味あるものにするために出来ることは全てしていた。

「頑張って生きるか、頑張って死ぬかだ。」

投稿者 wapooh 日時 2017年11月30日


『見えないものを見る力』 …お決まりの「Aまたは、not Aの世界」を少し変化させたフレーズで、本書を読み進める間に何度も響いてきたフレーズは、ちょうど6月の課題図書でお金について学んだ時にも木霊したものだった。
IT技術の進歩により『ビックデータ』時代が到来し、蓄積と短時間のうちに処理が可能な情報量が膨大に増加するようになった。と共に、ITスキルを持たない老人も幼児も関心を持ちさえすれば、たとえ手のひらのスマートフォンを使って、いつでもどこでも迅速に容易に種々の情報が得られる時代になった。情報は、文字だけではなくて、高度で精密な画像やYoutube等の動画や音声を伴っていて、そこから得られる方法論は無限に広がっている。
これまで『見えなかった世界』はもはや『(仮であっても)見える世界』へとシフトしている世の中だ。これまで、「不可能と思われてきた常識が可能になる」世界だと言える。例えば個人的な話になるが、製剤研究の世界では、最新の候補薬物と添加剤のポリマーが分子レベルで混ざり合って(ミクロン以下のÅの世界)、加工されて粉体(µm)が錠剤(mm)になる過程が、高度な分析技術で数値化され、イラストレーションによりカラフルにモデル図化され、理解される。これにより、現実的に設計→加工→製品化(3年程の保証期間)→安定化についても、緻密に制御可能で、20年以上前迄には、解明不可・制御不可能であったものが製造・流通・服用治療上で制御可能となり、薬として具現化されて、病を治し人の命を救っている。
また、おそらく未だに『見えない世界』ではあるものの、膨大な人間の行動や消費等の活動を科学的に収集したビックデータから、統計的解析により『行動心理科学』『経済心理科学』『マーケティング科学』によって確率論として、長い時間軸及び地域や国内外単位の人間の心(趣向)や行動のクセが『見える世界』となり、逆手にとってビジネスや安全工学等に利用されてきている時代なのだ。
『見える』情報である以上は、それを入手して自分事として考えて、現実的に自分にとって良い目標を見据えて行動する方法論を取れば、意図的に幸せになることが出来るのかもしれない。そんな時代へと変化していることをまずは認識するべきなのでは。
 この目覚ましい変化に、人間も変化して、人生も変化させて、幸せに生きて行くにはどう対応していけばよいのか、本書を通じて色々と考えさせられた。
 『100年ライフを最大限良くするために』、『有形/無形の資産(さらには3つの資産:①生産性資産・②活力資産・③返信資産)をいかにバランスよく築き上げていくか?3世代のモデルを例に議論がなされている(自分はちょうどジェーンの世代に当てはまるのだが、なんともどっちつかずでもどかしくもあったり、美味しいとこどりが可能とも思ったりした。)
有形資産は財産でありキャリヤであり職業であるが、無形資産は?①はスキル・知識、②は心身の健康や家族や友人との関係、③は環境やその人の社会的人的ネットワークという。②は100年を自己コントロール可能に生きるには必須だろう、①は有形資産を生み出し、人生や仕事(社会)において創造するために必須、③がこれまで以上に必要な資産。
 有形資産に傾倒しすぎることの不幸については、すでに『イノベーションオブライフ』や『幸せの教科書』で学んだし、執着の制御については『僕はお金を使わないことにした』を読めば、方法論も気持ちの持ち方も考え付くだろう。
 また、無形資産の気づき方としては先を見越す力と有形資産含めて目先の快楽や利益に捕らわれずに備える労働や忍耐を、選択できるか?意志の力では難しい場合は仕組みを利用すればよい『僕はお金を…』『ズルの科学』等々。。。
 結局、100年という長い時間軸の中で、可能な限り自分(や自分を取り巻く人々や環境)の将来をよくする選択肢を想像し、その中から決断して自分にとって良いものを選び、道筋をつけていくには?最近、世の中の成功や喜びは本当に一点であって、「その幸せための生き方をしている日々の絶え間ない時間の自分の姿勢(ありかた過ごし方)そのものが一致している結果」に過ぎないのではないか?と、訳もなく強く思うことがあるのだが、『なりたい自分の姿』ってどこにあるのだろうか。その為の自分の今の姿ってどうなのだろうか?
漠然としているのだが、問いを重ねて『内省』していくと、見えるはずなのだ
今も自分は勤労のステージにいて、キャリヤ(専門性)の向上を目指しているのだが、そのほかのバランスをどのようにとって行けばよいだろうか?、明確な資産と言えば、現実的に安全確実に生きるための数値も本書では貯蓄と投資の章で示してくれているが、今の所自己制御可能なのは日々の収支の結果の産み出された貯蓄くらいだ。投資は、知識と時間と経験が圧倒的に不足しているから(ほかに優先順位の高いものがあるからだが)、落ち着いてまた読み直そうと思っている。
ところで、こうした『無形資産構築の生き方をシフトすること』は、自己啓発セミナー後の大多数の参加者の如く、難しいような気持ちになってしまっているが、どうしたら変えることが出来るだろうか?と最近色々考えている。
小さな習慣を意図的に変える事。しょうおんさん、花さんから学んだ日常のワークを継続して行き、淡々と継続することに慣れる事、それができる自分を認めて喜ぶ事。それを礎として、所属場所での貢献を考えて行動し、客観的な評価を得る事、喜べる事なのかもしれない。その時に、つい消極的になったりホメオスタシス効果でネガティブになったりしがちなのだが、打ち勝つためにどうイメージしようかと思った。
思いついたのは『自転車に乗れる自分』に当てはめてシフトしやすくする。だった。自転車に乗れる世界を手に入れたら、もう自転車に乗れない自分には戻りたくないだろうし、早く新しい楽しい世界に出たくてさっそうと自転車を漕ぐだろう。わざわざ転ぶような真似をすることもなく、仲間と楽しく出かける計画も練るだろうし、安全に長く乗れる工夫もするだろう。
「自分の体を鍛えて、スキルを磨き、長く楽しく安全な道のりを見つけて、たどり着きたいゴールを選んでそこを目指して漕いでいく。」そう思ったら軽々と自分の変化を受け入れられるように思ったのだ。自転車に乗れない自分をあえて非難もせず、乗れなかった失敗を受け止めつつ、それがあって絶えず練習して克服して乗れるようになった自分を自然に受け入れるだろう。そんな風に、本書の内容を自分なりに精査しながら、可能なら100年ライフを享受できたら。
今月も貴重な一冊を紹介くださり有難うございました。

投稿者 chaccha64 日時 2017年11月30日


「ライフ・シフト」を読んで

人生100年の時代がやってくる。そこでは今までの人生の考え方、生き方では生きてゆけない。老後、仕事をしなくなってからの人生が、30~40年と長くなり年金も当てにできず、生活が苦しくなる。これは日本だけでなく先進国に共通するもので、将来はすべての国に当てはまるようになる。なんともショッキングな事実である。(正直目を背けたいですね)

では、どうすればよいのか?
今までの考え方が通用しない。そこで、人生の設計と時間の使い方を根本から見直す必要がある。そに「人生の資産」という考え方を導入する。有形の資産だけでなく、無形の資産(それを、生産性資産、活力資産、変身資産の3つに分ける)に目を向ける。今までの3ステージの人生では一度作った資産で生活できたが、人生が長くなったためにそれらを補充し追加しないといけない。そのために、マルチステージの人生を目指す。
前提条件が単純化されているが、ジェーンの5.0シナリオは参考になる。こんなにうまくいくとよいのだが、現実はなかなかうまくはゆかないだろう。そこで重要なのが、「価値観」。そこから作り出すアイデンティティ。自分を探求することが大事なのだ。長い人生、価値観、アイデンティティも変わってゆく。恐れずに進んでゆきたい。人生はより長くなるのだから、失敗してもやり直せる可能性が増している。そして、多くの人がマルチステージの人生を送るために、ロールモデルも多様化する。固定化されたものにとらわれる必要はない。そういう明るい面を信じたい。

しかし、このようなことがすべての人にできるのだろうか? 著者も「本書で論じた選択肢がだれもが選べるわけではない」、「不平等の原因が投資量の違いにあるとすれば、不平等が拡大する」と認めている。しかし、個人、家庭が、企業、キャリア環境が、教育機関、政府の政策が変われば、多くの人がこの本のような人生設計をすることができるようになると思う。
ただし、時間はかかるだろうが。産業革命後、3ステージの恩恵を受けるのに300年以上かかっているのだから、いつかは実現するに違いない。そのために、まずは自分が始めて、ロールモデルの1例になれればと思います。

投稿者 tadanobuueno 日時 2017年12月1日


「重要なのはあとで変化を突きつけられるのではなく、今変化を予測して行動すること」
本当にこの点に尽きる、というのが読了した際の感想です。

この10年間自分の仕事、私生活に向き合って、将来を自分なりに考え、どうすれば外部環境に左右されずに、主体的に生きていけるのかを考えてきた。
そして、考えているだけでは状況は変わらないことを今までで経験してきたので、動いてみようと思い、少しずつ自分の考えを変え、実際に動いてきた。

自分が子供達とどう向き合うか、その中から家族の負担を減らすためには家族という枠を出てより広く地域・社会で子育てを考えた方が良いことに気付き、そこに目を向け、公のサービスを委託する立場や、NPOとしてサービスを提供する立場に立つことができた。

自分にとっての収穫は、この形ができるまでの過程で出会った人々だった。
世の中の問題を悲壮感をもってではなく、楽しんで、自分の好きなこととして、キラキラした目で取り組む大人たち。
仕事をしながら私事で社会の問題に取り組む、そのプロジェクトも多数、その他のプライベートでも様々なことに取組む。会うたびに変化していることを感じさせてくれる人々。
そんな方々に囲まれたからこそ自分自身も変化することが当たり前となり、具体的に動き、お金ではなく問題の解決で動いてきたので人脈ができ、具体的なサービスを送り出す側になることができた。

本書を読んで、自分が新たな事をする際、目がキラキラする、心が喜ぶこと、を重要視してきたが、なぜ心が喜ぶかの言語化まではしてこかなった。今後はこの自分のアイデンティティーにまで目を向け、自分の軸を言語化してありたい自分として意識していく。

本書で自分の甘さを感じつつ、自分のチャレンジとして自分の道を貫いてみようと思ったのが、まとまった時間を割いた専門知識の習得の重要性に関して。コーディネートが現在の仕事の為、幅広く俯瞰して、仕組み・組み合わせをつくる為のどちらかというと幅広い知識の必要性を重要視している。ビジネスができる為の角度をあげる為により突っ込んだ学びは必要だが、年単位の学びまでは必要としておらず、この考えでどこまでやれるのか自分を試してみようと思っている。

以上