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第57回目(2016年1月)の課題本


1月課題図書

 

未来に先回りする思考法

 

この本に書かれている「世界の変化をパターン化して考える」という思考習慣には

やられました。こういう思考のレンズを持って世の中を見ると、今まで分からなかった事

がシャープに見えて来るんですね。この手のビジネス書って欧米人が書くことが多かった

んですが、これを日本人が書いたというところに凄味を感じます。

 

 【しょ~おんコメント】

1月優秀賞


ここのところ、投稿される方のレベルがグッと上がって来ている事を実感しています。
一部の毎月「インプット→アウトプット」を継続している方の内容、ボリュームが、c グレードアップしていますよね。

一通り読んで、篩いに掛けたら4名の方が残りました。andomanさん、sakurouさん、J.、
Sokudokuさん、kawa5emonさんです。この方々の投稿を熟読し(ここまで書かれると優劣、
で決めるという感じにはなりませんね。

最後は自分の視点と被っているところが多かった、J.Sokudokuさんに差し上げることにしました。
おめでとうございます。

【頂いたコメント】

投稿者 akiko3 日時 2016年1月28日

「未来に先回りする思考法」を読んで
  
 毎回、課題本の良書度とタイミングの良さに知的好奇心が刺激される。しょうおんさんの選考理由にもそういう読み方をするのかと脳内が垣間見られて興味深い。
「この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた」の読み方で、
・産み出されるモノと元の原料との関係性
・うみ出すまでの経緯
・うみ出された結果人類に与えたインパクト
これらを俯瞰してみると与えられた多くが知識の蓄積にすぎないと書かれていた。ビジネスにおいても過去から読み解き、知識を蓄積した中で、いつアクションを起こすかのタイミングを掴む極意に大いに納得させられた。だから、今回の「世界の変化をパターン化して考えるにやられた」と書かれていたのが意外だった。既にそういう見方をしているのかと思っていた。先回りする思考法のInputが自分の中で水平展開され、腑に落ちて、改めて腑に落ちたから“やられた”と表現しただけか?読書会に行けなかった分、妄想してしまいました。
  世界中で繰り広げられている企業の生存競争、巨大な怪物みたいなグローバルビジネスも最初の一歩はベンチャーだった。ベンチャーは一攫千金を狙って猛烈に挑戦するイメージが強かったが、何か仕掛けて社会をよくしたいという熱い思いだったり、ただdoerが楽しい、知りたいという自己実現に突き動かされた部分が多かったのではないかと改めて思った(成功するベンチャーは、だが)。  
また、企業の成長、利益は会社に関わる人や地域のメリットであり、直接関係ないようにも思っていたが、うみ出されるOutput(製品や仕組み)によってより良い暮らしを享受できることでもあるんだと視点を動かすことが出来た。ちょうど資本主義から価値主義を読んだ時、ちら見したTVで飲み会で幹事が参加者に本日の代金を知らせると皆がその場でスマホを出してクリック。幹事もお店にスマホで処理。お金が全然介入していないやり取りに感心したことを思い出したが、こうして集めたデータがまたマーケティングやビジネスへと水平展開されてどんどん新しい仕組みに進化していくんだろうなと納得した。全然ついていけていないが、社会の当たり前になる頃、教わってしれーと便利さを享受するのもいいかもと思い直した。教わって使いこなせる学習能力が残っているか???だが。
でも“できなさそう”は、できることの射程内とか、誰かがいつか実現するだろうが早く実現することで幸せになる人がいるという思いやりのある考えや未来が変化を待っているという発想や実現する為の柔軟な思考に励まされる部分が多かった。

この手の成功者が語るビジネス本の読後感で、なぜだか優しい印象を受け、また、企業のトップクラスに推薦文を書いてもらえる人徳、人脈にも感心しました。
30代前頃、60代の人から「貴方達若い世代がこのことに関心を持ち頑張っていることが頼もしいね」と激励されたことがあったが、最近の若い世代が、世界で自分の可能性を試している姿を見るにつけ感心しきりだった。これもITのおかげで世界の情報と繋がったから日本という境界線がなくなり世界という土俵が当たり前に目の前に広がっているだけという感覚なんだろうか?。
オフィスでパソコンが一人1台が当たり前になった頃だったが、「45歳を境に人間の能力は下がる一方なんですって」「きついのーそれじゃわしは底じゃないか…」と上司が呟いたが、「いやいや最新テクは若者に任せ、人間性が熟達している分若い世代と上手く共存していけばいいらしいですよ」と話したことがあったが、あれから〇年若者世代から離れつつある身としては、進化にもついていけず、老化も気になるとなると、ひょうひょうとした笑いものになるか癒し系になるかかなぁなんてあの上司の心情が今ならわかる…。

投稿者 6339861 日時 2016年1月30日


私は、現在自治体に対する営業活動を行っている。
提供する製品・サービスはICTにかかわる全方位的なものである。

自治体のことを昔から「お役所仕事」などと言って低品質のサービスの比喩にするが、
(私は必ずしもそうだと思っていないが)
一般的には民間と比較して非効率と言われている。
営業でお客様である自治体の内部に入ると、やはり非効率な部分が残っていると
感じるところも大いにある。

かつてNTTや日本郵政、道路公団のように国営の企業は少しづつ民営化されてきた。
目的は民間の業務運営のノウハウを生かして効率化するということだ。

過去は、大資本が必要で民間企業では進出することができなかった
宇宙開発なども本書で紹介されているようにテクノロジーの進化に
より、民間企業でも進出することが可能になってきた。

電話や鉄道のような全国に巨大なインフラを構築しなければならない
企業が民営化され、テクノロジーがどんどん進化していくと民営化の
流れは加速していくのだろうか?

今までの流れからすると、民営化は大きなパターンと言える。

資本より情報に価値の大きさがシフトし、
一方、ハブ型から分散型の社会が広がっている

となると、地方行政の必要性も薄らいでいくことになるのだろう

しかし、昔からの利害関係からなかなか地方行政が変化しないというのも現実である。
地方自治法というもので、昔からの体制ややり方が固定化されている。
大阪都構想失敗も効率よりも、人間の利権が勝ってしまった例ではないだろうか。

自治体にも民間の会社経営者がトップや幹部としてやってくる時代がすでに始まっている。
彼らは「民間なみに。。業務革新。。イノベーション。。。」という言葉を使って
既存のやり方を見直そうとし、それなりに効果が出ていると感じる。
ただし、当然既存のやり方を変えたくない人間の抵抗にもあっている。

しかし、全体的な世の中の流れからすると、どんどん非効率的なものは淘汰され、
合理的かつ効率的な組織に変わっている
といっても、郵政や道路公団、NTTも中身はいまだ国営企業的な文化も残っているだろう
つまり、大きな流れとそれを引き留めようとする抵抗勢力の綱引きで、少しづつ
大きな流れに傾いてくが、そのスピードは以外と遅いものである。

でも、そうはいってもやはり大きな流れ(パターン)には逆らえないのだから、
もしかしたら、あと何十年かしたら、市町の役所は民営化されているのかもしれない
そうなると自分の仕事はなくなってしまうな。

じゃあ、次はってことで、民間をターゲットにしようとしても、このときすでに
マーケティングはAIにより超効率化されており、営業職は必要なくなっているだろう。
お客様の行動すべてと世の中のソリューションを把握しつくした人工知能は、
お客様のふるまいひとつから最適なソリューションを提供するようになっているだろう。
もう人間の知識や経験では追いつかなくなっている。

今後しばらく、IT業界が衰退することはないと思うが、コンピュータマーケティングによる
営業活動の最適化が図られた世界で、どのように他社に先んじて利益を獲得すれば
よいのだろうか?

本書では、「納得感よりパターンを信じる」と書いてある。
となると、戦略論が役に立つのかな?という思いが生じる。
過去、偉大な企業がいかに成功し、いかに衰退し・・という事例を集めパターン化し
大ヒットした本に「ビジョナリーカンパニー」という本があるが、
この本を読んでもう一度成功する企業に共通するパターンを考えてみたい。

投稿者 dukka23 日時 2016年1月31日


「えーと、この人は基本編受講者ですか?」

との衝撃とファーストインプレッションを持ちつつ((笑))
やっぱりアタマの良い人というのは、
こういう側面からモノゴトを見ているのだなあ、と実感した一冊でした。

社会の仕組みをパターンとして捉えるということは、
すなわち「成功者の真似をする」なんていう個人の行動レベルでは
当たり前にやっているでしょうし、
「エポケー」なんて言葉を知らんとも、パターンという新しい価値観を
そのまま受け止める器の大きさが感じられます。
これだけ賢い人でも、「人間なんてちょっとしか分かっていないんだ」
という前提に立ってモノゴトを決めているんですから、
こりゃあ凡人がどうこうできるレベルではないと、肌で感じます。
気づいている人は、自分で気づいているんだ。
と改めて敗北感((笑))を味わいました。


さて話を戻すと、論旨は下記と認識しています。

今、最も社会に影響を与えているものは
→テクノロジーである

社会の変化を先回りするには?
→そのテクノロジーの変化を読み解く

変化を予想するには
→過去のパターンを考える

パターンはどう分析する?
→そもそもの原理(仕組み・必要性)からみていく

で、予想された結果をどうアクションする?
→何故かは説明できなくても、意思決定する


私としては、最後の「意思決定」について衝撃を受けました。
前々から「納得感は信じるな」という感覚は何となく肌感覚としてわかっていました。
特にM&Aや新規事業を担当していることもあり、
納得感のある意思決定なんて、ショボい結果にしかならないことが
経験則でわかっていたからです。

そこから「大きなムーブメントを起こすにはどうしたらよいか?」
と考えているなかで、この本に書かれている意思決定方法で、
それが氷解しました。

「納得感よりも、パターンを信じる」

まさにビッグデータを解析したAIがやっている意思決定を
人間がやるということなんですね。
「おおっ!これか!」という感覚でした。

変化を予想して、先回りすることが必要なM&Aのや新規事業の意思決定には、
「既存のビジネスを伸ばしていく」時の、
リニアな意思決定とは全く違うプロセスが必要になってくるということと理解しました。

・ロジックじゃなく、パターン認識
・納得感ではなく、パターンの適合性
・人間のアタマでは予想できない未来への投資

この時に「既存のビジネスを伸ばしていく」ための意思決定プロセスだと
ロジックと原因・理由をトコトン突き詰めていくわけですから、
未来の変化を考慮すればするほど、答えは出るわけないんですね。
ロジックなんて無いし、原因・理由は人間には良く分からんのですから。

分かっているのは、パターンだけで、
このパターンに当てはめると「どうもこの将来に起こるらしい」
事象が見えてくるので、その事象自体や事象のも見え方に
何らか指標を持たせて、「基準値を上回れば投資する!」
といったシステマティックな投資プロセスが必要になるのでしょうか。

経験豊富なオジサマ方の烏合の衆が議論して投資を決めるのではなく、
こんなシステマティックな投資プロセスを作った会社が生き残っていくんじゃないでしょうか。
日本型企業には厳しい変革かもしれませんが、
少なくとも自分とその周りだけでも、そんな意識を持って仕事を作って行けるような
そんなイメージを持ち続けることから始めるべきと思っています。

今不安に思っている、社会が不安に思われているテクノロジーはないか?
もしかしたらそれが大化けする可能性はあるので、
分析して、今からアクションを起こしておこうかなと思っています。

投稿者 andoman 日時 2016年1月31日


「未来に先回りする思考法」を読んで

「先回り」。
所々著者はこのフレーズを出していた。
著者は本書で自身の成功の理由や、他の成功者の共通的な要因として、他者よりも「先回り」をする事を訴えていた。
「先回り」をした結果、どの「タイミング」で仕掛けるか?である。
私も、この「先回り」と「タイミング」については、非常に共感できる部分がある。
学生の頃に読んだSFで、師が弟子に「攻撃ポイントの予測」という事を伝授していた。
「相手がいつ、どこのポイントから攻撃を仕掛けてくるか?それが予測できれば、相手を制することが出来る。」
といった内容だ。
この話に衝撃を受け、当時、ラグビーも現役だったため、意識してみたところ、想像以上の効果があった。
相手がボールを蹴って、陣地を大幅に押し戻そうとするタイミングを察し、いち早くボールの落下予想地点に行ったり、自チームのディフェンスが抜かれる事を予測して、数秒先に敵が走るコースを予測し、その位置に走る。
この時に、その位置へ走り始めるタイミングも重要になる。
何故なら、私が相手より先に行動を起こしたら、当然、キックを辞めたり、そのコースを避ける事になる。
相手が、キックモーションに入ったり、コース変更をする事が困難な所で、アクションを開始する。
このおかげで、随分とピンチを切り抜ける事が出来、チームメートからも、何故そんな所に現れるのか、不思議がられていた。
それからというものの、社会人になった今でも、しばしば応用している。
この経験からも、著者の言う「先回り」と「タイミング」は、スッと腑に落ちた。
私が今の業界に移ったのも、多々ある理由の一つにも、「先回り」が入っている。
ゲームというものは、1980年代に登場した「ファミコン」によって、TVゲーム=ゲームとなっているが、そうではない。
幼少の頃に遊んだ「泥警」や「はないちもんめ」「缶蹴り」「だるまさんが転んだ」など等。
これらも立派なゲームだ。
ゲームその物は昔からある。
そして、人は一生ゲームするものであるし、極限を言うと、人の人生そのものがゲームである。
私は「ゲーム」そのものを人の役に立つツールにして行きたいと考えている。
以前は、「ゲームを通して人に感動を伝えたい。」「学校では教えてくれない様な、情操教育を行いたい。」と考えていた。
しかし、実際にゲーム業界に入り、ゲームを作る事で、本書P.231の図の様に、当時の認識と現在の認識で、大きな変更が出始めている。
ゲーム業界に入り、実際にゲームを創る事で、業界の先端技術やちょっと先の未来。
以前の業界では入って来る事のなかった先端技術情報が入る事で、現在では、以前の情操教育的な内容から、1歩先に進んだアイデアが浮かび始めている。
本書を読む事で、自身の考え方が間違っていなかった事、これからもそれが通用する事を知る事が出来て、嬉しかった。

最期に、著者は未来の世界を「先回り」して予言じみた事を書いている。
P249で、「貨幣」「労働」からの解放の一説だ。
これは、自身が学生の頃に経済学を学び、その中で思い描いていた、理想の未来経済システムに通じるものがあり、「貨幣」「労働」から全ての人類が解放されれば、総ての人が真の自由な人生を歩めるようになる。という内容とよく似た考えだ。
(因みに卒業論文は「無貨幣経済論」なるものを提出した)
そう遠くない未来、きっと著者が記した様に、希望に満ちた社会が訪れるだろう。
しかし、それを世界中の人が理解し、気付くには、まだまだ人類全体の幸福度が足りない。
人は自分が幸福になって、始めて周りの人の幸福に貢献することが出来る。
私は、世の中の人が、より幸せに近づけるシステムを開発し、世の中の人の幸福度の底上げに貢献して行きたい!と、改めて強く感じた。
そしてそれが、私の目指すべき「智の道」であるとも。

今月も、素晴らしい本をありがとうございました。

投稿者 akirancho0923 日時 2016年1月31日


『未来に先回りする思考法』を読んで

料理でもそうですが、どのようなプロセスを経て、どのような素材(点)が影響しあい、出来上がるのか。(線となるのか)
そして、どのタイミングで提供するのが一番美味しく頂けるのか。本書はそんな詳細なレシピ本のような
感覚を持ちました。
人間の欲望から発端する必要性によって生まれるテクノロジーは、効率化や量産化、サービスの安定供給
の流れにつながっていきますが、でも、それだけだとパラダイムシフトは起きないんですね。
「無駄だと思うことに原石がある。」
私はITに携わる仕事をしており、ひたすら効率化・自動化・業務改善を求められる毎日ですが
全く関係のないジャンルの出来事に、願わくば自分の好きなことに、未来の原石が埋まっているのだな、と受け取りました。
今後も、8割はテクノロジーや歴史を通してパターンを学びつつ、残り2割は自分の好きなことをして、まだ生まれていない独自のビジネスを見つけていきたいと思いました。

ありがとうございました。

投稿者 sakurou 日時 2016年1月31日


本書を最初に手にして、帯の「99.9%の人はなぜ未来を見誤るのか」「もしも社会が進化するパターンを見抜いていれば状況が変わっても見通すことが可能となる」に本への期待を抱いた。しかし読み終わった時には正直「しまった」と思った。

本書の最後50ページにある思考法は、点でなく流れで考える、原理を知る、タイミングを見極める等、結論だけ知ってしまうと「ふーん」と思いがちである。

しかし、本書の真の意味はここに書いてある思考法を知ることではない。なぜそういう思考法が必要なのか、その前200ページの内容を知り、それについて自分の頭で考え抜き続けることに意味がある。それにより最後50ページの思考法の切れ味が増す。それには日々この思考法を思い出す必要がある。だから僕は最初「しまった」と思ったのだ。

とはいえ、知ってしまった以上、やらないわけには行かない(笑)。本書が触れている内容はテクノロジー、企業、国家、社会のあり方にまで触れ、これから私達が考えなければいけない内容は非常に幅広いが、読み込むとそれらはバラバラではなく、互いにつながっていることが分かる。しかも、現役グローバルIT企業経営者の生の内容であり、世界レベルで考えられるので非常に興味深い。

正直、深掘りしきれず総花的な内容になってしまうが、今思うところを以下にまとめる。

1.溶ける境界と先鋭化する境界

本書で一番印象的だったのは「テクノロジーが境界を溶かす」という一節であった。本書では国家と企業、社内と社外、自分と他人という点であったが、それ以外にも男と女(LGBT)もある。
SNSでつながりコミュニティを形成する等、人々が多様な価値観を知り、自分を客観的に捉え、自らの存在価値を見出す場になっているになっていると思う。私自身、よくFBで情報発信しているが、ある記事へのコメントでその人の意外な興味を知るなど、非常に重要なツールとなっている。一方、SNSでの炎上、Disり合いや、世界レベルではイスラム、ヨーロッパでの混乱等、理解しあうことが不可能な深刻な対立も生んでいるように思える。
先鋭化した境界を溶かす万能な方法は無いが、利害衝突を避ける方法として、先月の課題図書にもあったが、多様な価値観を客観的に知ること等を手掛かりにしていくのが良いと思う。

2.Google、Amazonと「それ以外」で広がる格差

本書にある「Google、Amazonは同じ世界が見えている」というのも、よくよく考えるとその通りだと思う。
現に彼らは人工知能、ロボット、宇宙開発等の先進的な分野で、独自の先見の明、豊富な圧倒的な情報収集力、豊富な資金力で有能なベンチャーを青田買い(=研究開発にかかる時間も買っている)してしまい、新技術を囲い込むことでますます有利になる。これを知ると日本にイノベーションが生まれない等というよりも遥か以前の問題であり、そもそも競争にならないのかと絶望的な気分になる。これに対抗する方法は一概に言えないが、佐藤さんがとったようなシリコンバレーを避けてシンガポールに進出するなど、衝突を避ける戦略が有効だろう。

3.「持たざるもの」の意味合いの変化

来月の課題図書にもつながるが、昔は持つこと至上主義で、家、家電、車など「持つこと=幸せ」という価値観で社会が成り立っていたが、シェアリングエコノミーはこの流れを大きく変える意義があると考える。まだ歴史が浅いので、業界規制の間でいろいろ侃々諤々しているが、この流れはグローバルな規制緩和の流れでうまくすみ分けができていくのだと思う。敢えて「持たない」選択をすることで、持たないことによるコスト削減の他、持つ人とのつながりなど、見えない価値を得られると思う。これは「持つ」側にとっても重要で、維持管理コスト削減の他、モノを通じて価値観をシェアし、新たな生きがいを得られるのではないか。

また、特に最近話題の低所得者層への補助について、従来は、特に欧米はノブレスオブリージュといった形での社会的責任や教会の炊き出し等という形で宗教的意味合いで行われていたが、これからは最近話題のこども食堂等の形で地域コミュニティが提供する形が増えてくるのだと思う。これに例えば大学生やシニアボランティアによる子供への教育が組み合わされば更なるコミュニティ活性化につながる。運営資金等、難しい面もあるが、地域版クラウドファンディングのようなものがうまく活用できれば、ベーシック・インカムよりうまくいくのではないか。これこそ行政と民間の役割分担の「溶け目」と考える。

先日の大雪で、大量の車が立ち往生しているという情報を見たある方がFacebookで情報提供し、見た人がおにぎりを作って届けたというニュースを見た。震災のように、日本にはいざという時に助け合える文化がある。また、2020オリンピック、地方創生に向けたインバウンド誘致等、観光等の分野で地域価値向上に向け、シェアリングエコノミーが活用できる余地は大きい。


以上、本書への感想をまとめた。

AI等のIT進展、格差社会、少子高齢化等、人の生き方を巡る問題は様々あるが、SNS、シェアリングエコノミー等、「人とつながる」ことを軸とした社会は良い方向に向かっていると考える。社会の変化の仕方、兆候を読み取り「未来に先回り」できるよう、これからも考えていきたい。

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投稿者 J.Sokudoku 日時 2016年1月31日


”ヴィーン、ピパパパァー“。掃除を終えて自らの定位置である充電器の上に戻ったルンバを見て思う…なんて賢いのだろう…なんて便利なのだろう。以前は自分でしていた部屋の掃除。今では、スイッチを入れるだけでロボットがやってくれる。人がこなしていた役割をロボットが代わってその役割をこなしてくれる。そんな風景を今後どんどん目にして行くのだろう。テクノロジーってホントに凄い。と思う気持ちと、どこからか来るテクノロジーの進化に対する不安が自らの内側にあった。本書を読む前までは。

脳の3大本能は、”生きたい”、”知りたい”、”仲間になりたい”だという。人はその本能から、様々な「必要性」を生み出していく。その「必要性」を人間はテクノロジーを使って満たしていく。そして、その人間が創り出したテクノロジーが新しいカタチの人間社会を作り出していく。我々は、テクノロジーが大きく影響を及ぼす未来社会に向かっている。そうならば、我々にとって今重要なコトは、自分自身で未来を【予測】して、それに向けて【準備】【行動】をすることだと思う。もし、【予測】【準備】【行動】を怠れば、それは自分自身にそのまま跳ね返ってくるだろう。例えば経済的側面から言うならば、中流社会に留まることができるのか、はたまた下流社会に落ちていくのか、あわよくば上流社会に入ることができるのか。その未来は、今という時間に自らが何をするのかにかかっているのだろう。

「必要性」と「テクノロジー」が当方にとって本書のキーワードだ。現在我々のいる社会は、過去の社会的「必要性」をつなぎ合わせた線上にあり、そして、更にその延長線上にある「必要性」をつなげることで過去・現在・未来が1つの線になっているのだと本書を読んで分かった。そして、その社会が進化する「パターン」を認識するためには最も重要な要素が「テクノロジー」だということも。
そうであればテクノロジーの進化から目を背けることは自らを窮地に追い込むことと同じことであることに気づかされた。今までテクノロジー全般に明るくない自分は、ソレらから目を背けることで自分自身を不安にしていた部分があったのだろう。そして、その不安が自分の中で和らいだのは、本書中の「テクノロジーを”知る”ということで重要なのは原理を知っているかどうか。これを知ることで未来の方向性をいち早く察知することができる(要約)」という部分を読んだ時だ。これは、大きな外枠である概念を俯瞰して見るということなのだろう。これであれば、テクノロジーの仕組み、作り方等細かいことは分からない自分でも訓練をすればできそうである。今後はこの部分を意識してテクノロジーと向き合って行こう。

 テクノロジーの進化は、この先どのような変化を我々の身の回りに起こすのだろうか。つい先日、以下のような記事が目に入ってきた。
『経済産業省は今春にも、ロボット、人工知能(AI)、IOT技術の普及が雇用に与える影響を試算して公表する。その中では、商品企画や研究開発、データ分析など高い技能が必要な仕事や高級レストランの接客などロボットにはできない仕事が増えると見込んでいる。他方、経理・人事管理担当者、銀行の窓口係、工場の生産ラインに立つ仕事などの減少を見込む(要約)』
このような記事が目に入ってくる機会は今後増えていくであろう。ならば、これらを使い自らの身の回りに起こる事象の【予測】をすることはそんなに難しいことではないはずだ。上記記事の例で言えば、自らの職業においてテクノロジーが及ぼす影響、代替交換性や発生時期等を考えてみることだ。勿論、これは1つの例に過ぎない。テクノロジーはいたるところで新しい社会を作っていく。
 ある程度の【予測】ができれば、次はそれに対しての【準備】を如何にするかであろう。自らが未来に適応するには何が必要かというコトを出来る限り細分化し、その細分化した1つ1つに対してどのような【準備】【行動】を起こすかということであろう。例えば自分自身について言うと自らの“情報処理能力の向上”を1つのテーマとしている。今後もテクノロジーによって世界はより一層フラット化され、溢れる大量の「情報」の中から「価値」となる「情報」を取り出すコトが求められることは明白だからだ。情報処理する”速さ”と判別するための”知識量“。その”速さ”を上げるために、”知識量”を増やすために必要なコトに対して【行動】を起こすことが重要だ。

 最後に本書を読み始めてからこの1ヶ月に起きた自らの内側の変化について書いてみる。本書を読む前は、テクノロジーが人間社会に及ぼす影響に少なからず不安を持っていた。どういう不安かと聞かれてもハッキリとは答えられない。テクノロジーに明るくない自分はどうなるのだろうか?そして、人間は便利になり過ぎることで失うモノがあるのではないだろうか?そんな漠然とした不安を持っていた。目の前の視界が暗く霧がかかったような状態だったというところだろうか。それが本書を読む前の状態であった。今は、視界に薄明かりが差す状態になってきた。なぜならば、何となく自分なりに“取るべきテクノロジーとの距離”というべきものだろうか、または“人間が失ってはいけない部分”、すなわち“テクノロジーに頼り過ぎてはいけない部分”が内的感覚をとおして分かってきたからだ。
 本書を読み始めてから、『人口知能、囲碁でプロ破る~グーグルが開発~』、『接客ペッパーだけ~ソフトバンクの携帯ショップ~』等、ロボット、人工知能(AI)、IOT に関する多くの記事が新聞、ネット上で自分の目に飛び込んでくるようになった。本書を読むことで、人口知能等への興味が換気され、それにまつわる情報を無意識的に収集してくる。(個人的には、これだけでも人間の能力の奥深さを感じている。)そして、その新しい情報を咀嚼しながら解釈し、それが更に興味を換気し、新たに情報を収集し、そして解釈を加えていく。結論が出たと思ったら違う疑問が浮かび上がり、又考える。そんな繰り返しがこの1ヶ月間なのだ。時には、1つの結論めいたコトが見えると頭の中がパッと明るくなり、逆に頭が一杯になり苦しくなる時もあった。でもその過程は楽しめるモノだと思うようになった。そう、自分は、このトピックで”学びのプロセス(①認識→②興味換気→③収集→④解釈→⑤結論)“の中にいるのだ。そしてこの”学びのプロセス“こそ“人間が失ってはいけない部分”、すなわち“テクノロジーに頼り過ぎてはいけない部分”ではないかと感じるようになってきたのだ。なぜなら、効率性・合理性を追求するテクノロジーによって②~④を省略するような流れになっていく(いる?)のではないだろうかと思うようになったからだ。この苦しくても楽しいという“学びのプロセス”を省き、人口知能(AI)が答えを出してくれる。それが当たり前の社会が来るのだろうか。そんな社会では、人間はどんどんと均質化さていくのだろう。そんな社会が面白いとは思えないし、そんな人間が魅力的だとは思えない。であるならば、これからは、個人個人が自ら“取るべきテクノロジーとの距離(テクノロジーに何を任せて、何を任せないのか)”ということを考えるコトが1つの重要テーマになってくるのではないだろうか。これが本書を読み終わり、感想文を書き上げる中で、出てきた自分なりの未来予測である。
 テクノロジーは合理的世界を支配する。でも、合理性が全てではない。現実は、非合理的事象も多分に含まれる。そもそも人間自身が非合理的部分を持ち合わせている。だから、面白い。合理的世界はテクノロジーに任せて、人間は非合理的世界を楽しむ。こんな考え方が、本書を読んで芽生えてきた。この考え方が正しいかどうかは分からない。でも、“学びのプロセス”の真只中にいる今が楽しい。

~終り~

投稿者 magurock 日時 2016年1月31日


 私は今まで、迷ったときはピンときたほうへ進んできたのだが、それは新しいビジネスを目指すには、間違っているらしい。「直感的にうまくいくと自信が持てるようなビジネスは、当然他の人もうまくいくと思えますから、競合も大量に出て」くるからだ。

 でも、分かれ道で迷っているとき、「納得感よりパターンを信じる」には、よほど冷静で俯瞰した目で見ないとできない。歴史は繰り返というが、どう繰り返すかを見際めるセンスが必要になってくる。その未来を予測するセンスを身につけるコツが書かれているのが、本書だ。

 よく「迷ったときは、ワクワクを感じるほうを選べ」という。自分のワクワクセンサーは、直感的にうまくいくと思うほうを選ぶのだろうか、それともパターン?今まで立たされた岐路で、自分はどう決断してきたのだっけ?それらの決断は正しかったのだろうか……

 こんなふうに頭の中でグルグル考えてみたが、気づいたことは、自分はこの著者がしてきたような大きな決断を、まだ経験してきていないということ。つまり、私の真の勝負はこれからなのだ。
 地図を捨ててコンパスを持ちながら、未来を予測するセンスを身につけていかなければ、と思う。

投稿者 shiorina 日時 2016年1月31日


この本が一番伝えたかったことは、『タイミング』であったと思う。

未来を先回りする思考、未来を先回りするアイディアというのは、著者のいう物事の過去のパターン認識で実はある程度は予測することは誰でも可能である。

それは少しだけ他の人より先回り思考をする上でのテクニックが多少あり、考える時間を増やしさえすればアイディア自体を創り出すことは可能である。

著者は起業をすること、新しいサービスを生み出すことにおいて未来を先回りし考え、タイミングを図り
実践して成功した。

アイデアを創り出すことは意外と簡単である。自分が考え付くことは、大概その時点で他人も考えている。

一番大変で、成功のカギを握るポイントは『タイミングの見極め』である。
どのタイミングで、そのアイディアを実践するのが最も成功するのか、その見極めをできる能力を
持っている者が勝負に勝つのである。

そしてその見極める能力を日々の訓練・意識で養っていくことも大事であると思う。
タイミングを見極める能力はおそらく一朝一夕では習得できないとも思う。

知識も必要だが、経験も必要である。

そしてそのタイミングは行動を起こさないと発生しない概念であることから、
次に大事なことはそのアイデアを実践する行動力=勇気である。

タイミング狙い、勇気を出して行動する。あとはそれが成功する確率を上げるために場所(まだルールのないところ)も大事になってくる。

未来を先回りする思考法はなにも起業することだけに活用することではなく、いろんなことに応用ができる思考法であると思う。

自分は現在、サラリーマンであるが、自分の会社が既に世に出しているサービスを、本当にこのままのサービスで良いだろうかとまずは問いかけることが大事であり、
ではどんな機能があれば、お客さんに喜ばれるのか考えアイディアを出し、そしてそのアイディアを実践するタイミングを見極め、世に出すことは可能であると思う。

家庭においてもその思考法は応用ができると思う。

小さなことでいいと思う。
たとえば引越し。引越しをするそのタイミングには、自分だけでなく、妻・子供などのこれからの将来を
考え、周辺の環境、場所、住居の設備グレード、これから日本に起こりうる物事の影響が家族に与えることを考えた上で決断したほうがよりよい引越しができると思う。

もしかしたら、この日々の小さな先回り思考をすることが、訓練につながり、ゆくゆくは自分にとっての
大きなことを成し遂げるタイミングを見極め、成功することに活かされるのではないかと思いました。

何事も訓練である。

これからの人生においてはどんな場面においても、
未来を先回りして考え、訓練をし、変化に対応していかなければ生き残っていけないのではと思いました。

投稿者 BruceLee 日時 2016年1月31日


本書を読みながら「未来に先回る思考方」以外に感じた事を述べてみたい。

のっけからグングン引き込まれた面白い本であった。自分が普段持ってない
視点、考えてない思考を基に「進化のパターン」を見極める事の重要性を説く
著者。そして読み進めるうちに次の衝撃的な一文に出会う。

1)「そもそも自分の認識はそんなに信用できるものなのか、というとりも、
   人間に現実を正しく認識する能力はあるのか」

イヤイヤ、それ疑ったら軸がブレて何も決められないんじゃない?と思った。
が、暫くしてそう言えばそう思ってしまう自分の認識ってどこで形成されたん
だっけ?と振り返る自分がいた。すると様々な推定要因が出てくる。これまで
の自己の経験、その時々の状況から下した自己判断とその結果、周囲のコメント
やアドバイスとそれに従った自分、従わなかった自分、そして読書や映画等から
吸収した情報等々。。。が、実は一番影響受けてるのは(それも自分自身が
気付いてない無意識レベルで影響受けてるのは)マスコミではないか?と思った。
そう思ったキッカケは本書の以下の一文だった。

2)「もし、知性のメカニズムが今後完全に解明されたとすれば、機械が知性を
   獲得するだけでなく、逆に人間の知性も大きく進歩する可能性があります」

正直、自分的には何と前向きな発想だろう!と思ってしまった(笑) 何故って、
一般的には「機械が知性を獲得する社会」が到来するなら、多くのマスコミは
ネガティブな事しか言わないんじゃないか?と思ったからだ。人間の労働への
脅威、つまり「あなたの仕事が奪われる未来!」とでも題し、今の労働者へ脅威
と恐怖を煽り立てる事に終始すると思われるからだ。が、これも自分の中で形成
されてる認識の一部なのだ。著者の視点はもう一歩先を行く。「逆に人間の知性
も大きく進歩する可能性」について言及し、人間の成長の可能性にも触れている。
今後あらゆる面で(IT)技術が進歩して、今の労働環境は変わるだろう。一般的
にマスコミはネガティブ面の情報収集にフォーカスするが、そこで人間が変わる
のなら(著者はこの点に力入れている。そうは書かれてないが、自分的には
変化を受け入れる人間しか生き残れない、と受け取った)、技術と人間の相乗効果
でより良き社会の未来図を描ける可能性も感じたのだ。

古い例えだが、1990年代に会社で一人一台のPCが当たり前になる前後、多くの
ビジネスパーソンはブラインドタッチが出来なかったのだ。俺はPCなんか要らない、
と真っ向から拒絶する者、代替方法(ペン入力等)で試行錯誤する者、業務終了後
にブラインドタッチソフトで練習する者等々、様々な光景があった。何故って、
こんなにPC環境が当たり前になるなんてその時には誰にも分からなかったのだから。
今ではブラインドッチが出来ない人を探す方が難しいだろうし、若い人ほど全く
気にした事も無くフツーに出来ているのではいか。これが新しい技術に対する人間
側の進歩の一例とも思うがどうだろう。そして、最後の最後に最も重要な一文が出てくる。

3)「本当に重要なのは、自分自身のそのときの認識ではなく、進化のパターンから
   導き出される未来の方に賭けられるかどうかです」

つまり、誰にも的確な予想など出来ないし正解は無いのだ。そして進化のパターンを
導きだす際のポイントも書かれているが、最後の最後はこの一文の最も重い問いの部分、
つまり「賭けられるかどうか」、つまり信念を持てるかどうかなのだ。他の読者も感じた
と思うが、自分はiPhoneでなくAndoroidを選択した著者の信念に壮絶な物を感じた。
その信念を持つためにはどうすれば良いか?著者は短く表現する。

Be a doer ! (実践者たれ)

行動を通して現実を理解するのだ。上記にマスコミから影響を受けている自分について
言及したが、これとてマスコミとはそういうものであり、よってマスコミが悪い訳では
なく、最後は自分の受け取り方だと認識すれば全く問題ない事になる。問題なのは、
考える事もせず無意識の影響を受けた自分の方なのだ。であれば正しい考え方は
シンプルだ。自分が実践して得られた価値観を信じ、それ以外に惑わされるな!
という常なる客観性。最後は自分の事をも第三者の目で見る事の出来る真の客観性
を持てるかどうか、そこがキーポイントになるのだろう、そう感じた次第である。

以上

投稿者 dandandaniel 日時 2016年1月31日


「未来に先回りする思考法」を読んで

一言で言えば、刺激的な本でした。

GoogleやFacebookなどとは比べ物になりませんが、IT企業に勤める会社員として、
ITが今後創り出すであろう社会の姿を垣間見、驚嘆しました。
また、技術の進化の仕方にパターンがあり、未来を予測できるという考えも本書を
読むまで思い至りませんでした。(そして予測するだけではダメだと、本書には
書かれているのですが・・・)

本書では様々な視点から未来を予測していましたが、2章で「企業が公益性を帯び、
経済(企業)と政治(国家)の境界があいまいになる」といった意味合いの記述を読んだ
時は、心が震えました。

資本主義がスタートし数百年が経過していますが、徐々にそのほころびが見え始めて
いると感じています。日本の借金は1000兆を超えて有効な政策もないし、経済格差も
広がるばかり・・・。

政治家にはなれないけれども(なるつもりもないけど)、一人のビジネスマンとして、
社会や世界のために、もっとできることがあるのでは?といった思いを持ちました。

じゃあ、明日からどうするか?と問われれば、まだまだ先は見えないけれども、
今よりも少し周りの人に役立つ視点を持って行動すれば、見えてくることがあるん
じゃないか?

そんな未来にワクワクできた2016年最初の月でした。

良書を紹介いただき、ありがとうございました。

投稿者 AKIRASATOU 日時 2016年1月31日


未来に先回りする思考法を読んで

本書208P【現状をひたすら効率化し続ける事は、目的地への近道を探す事を放棄した思考停止の状態ともいえます。】【「どうすれば現状のやり方を効率化できるか」と考える前に「今も本当にそれをやる価値があるのか」を優先して考える癖をつけることをお勧めします。】という箇所を読んで、以前課題図書になっていた【リバースイノベーション】を思い出した。【リバースイノベーション】が具体的な事例集だとすれば、本書は次にどこでどのようなイノベーションが起こるのかを予測する方法を記した参考書といったところだろうか。
そしてこの感想を作成している間に、自身の仕事において発生した事象が頭に浮かんだ。私は昨年4月に部署異動があり、現在の部署に配属となったが、異動したての頃は自分でも不思議なくらい、仕事上の新たな取り組みや効率化の方法等色んなアイデアがどんどん浮かんできた。しかし、約一年が経とうとしている現在、異動したての頃と比べると、抜本的な変革案や新たなアイデアが浮かびづらくなっているのを感じてる。
その理由はなんだろうか。部署における仕事の進め方の基本やしきたり、いわゆる「お作法」を知るまでは、今やっている・これからやろうとしている仕事に対して先入観が無く、何も知らない状態で過去の経験など様々な事を紐付けて考える事で、長くその場に居る人とは違う考え方をしていたため、斬新なアイデアが浮かんでいたが、良くも悪くも慣れてしまう事によって、無意識のうちに周囲と同じような考え方になってしまい新たなアイデアが生まれづらくなってしまったのだろう。
つまりこれは、考え方の習慣の問題なのではないだろうか。以前は業務そのものに対して「何のためにこれをやるのか」「これをやらなければいけない理由はなにか」を無意識的に考え、行動していたが、慣れるにつれいつの間にか「これをもっと効率良くするにはどうしたらよいか」と、効率化させる事が目的になってしまっていたのである。
では、今後自分はどのように行動すべきなのか。それは冒頭で引用した、【「今も本当にそれをやる価値があるのか」を優先して考える癖をつける】という事に他ならないが、言うは易し、行うは難しと良く言ったもので、そう簡単にはいかないのだろう。まずは【「今も本当にそれをやる価値があるのか」】と書いた付箋を自分の生活・仕事の場で目に付く所に沢山貼って意識を変えるところから始めなくては。

投稿者 chaccha64 日時 2016年1月31日


「未来に先回りする思考法」を読んで

未来を予測する場合、現在の点で考えてはいけない。線で、そして、パターンとして考えないといけない。パソコンの歴史が、スマホの歴史と重なる説明は納得させられます。まさに、同じパターンの繰り返しになっています。
線で、パターンで考えるメリットはあると思すが、ここで問題になるのは時期、タイミングだと思います。つまり、それを考え、取り組み始めるタイミングなのかということ。それから、代替技術がある場合どの技術が生き残るのかも問題になります。
電気自動車はガソリン車よりも歴史が古いそうです。しかし、後発のガソリン車が今までは主流でした。これは、周辺技術を含めた技術の発展、製造技術や製造のコスト、燃料のコストなどの経済性、そして資本家の思惑などから、ガソリン車が受け入れられました。タイミングを見極めるために、著者はテクノロジーを知ることを言っています。確かにその通りだと思いますが、競合を含めて関連する技術を著者の言うレベルまで理解するのはかなり大変だと思います。
やはり、投資と一緒でどれが成功するのか(上がるのか)わからないということで、複数の選択肢を取ることになるのではないか。(当然余裕があればなんですが) だから著者は、「五分五分で決断する」と言っているのでしょう。何度でもやり直せると信じて。
最後に、著者は、この決断のために「知る」ことの大事さを言っています。知るということには階層があること。そして、決断するための知るは、情報を手に入れ頭の中に入れることではなく、行動を通して理解することだと言っています。納得の一言です。戒めの一言として、今後行動するということを心がけて行きたいです。

投稿者 gizumo 日時 2016年1月31日


「未来に先回りする思考法」を読んで

 どこか「未来を先回りする」なんて“別世界~?!”で自分には関係ないと感じつつ読み始めたものの、最初からぐいぐい「面白い・・・?!」。特に、「原理から考える」ことはまさに「経済史」であり、個人的に大好きな分野で一気に読み進められました。言われてみれば、今までの数々の変化は劇的でありつつも、のちには“当然”の流れだったと思われることばかりで先見の目がある一部の人がリスクを冒して判断したことがきっかけであったと気づかされた。
 情報システムの進化は「人工知能」に代表されるように、“SF”の世界であり、人間に恐怖を与える敵対的なものとして考えられがちである。ここ最近では仕事を奪われることのリスクが取りざたされたりした。しかし、考えてみると子供のころにアニメやまんがで読んだ未来はもっと進んでいた気がする。「2000年」なんてずっと先のように感じていたが、はや16年が過ぎたが考えようによっては少しずつ着実な進化のだった気さえする。しかし、確実に激変している部分も多くその感じ方のギャップは、「想像」の方が先を行っていたのかもしれないが、「必要性」が現実化し実際に自分たちの生活に溶け込んでしまっているからなのかもしれない。
 「必要性」から始まり国や政治、人種を超え融合していったその変革がどんどん進む未来はどんな世界なのか想像もつかない。資本や価値観の概念も変えてしまうのであるが、人間自体はそれほど変化がないのだろう。ここにきて「地球はひとつ」になるんではないかとふと思った。
 後半はタイトルにちなんだ「未来に先回りする思考決定法」であるが、今後の生き方にさえ充分活かすべき指針で肝に銘じたいと思った。
 「課題本」の紹介時に、『この手のビジネス書って欧米人が書くことが多かったんですが、これを日本人が書いたというところに凄味を感じます。』とあって「しょ~おん先生もうならす本か・・・?!」と思ったものの著者がお若いのにもびっくり。日本もまだまだ大丈夫かもと思ったりも・・・。

投稿者 2l5pda7E 日時 2016年1月31日


「未来に先回りする思考法」を読んで。

私は現在を起点にして、時間軸でほんの少しの未来しか予測していなかった事に気づきました。
今まで起こってきた事、すなわち歴史をパターンで点ではなく線で捉える事が出来たら未来が予測できる。
歴史系の書には外れが無いとはこの事だったのですね。

つい最近ですが、運が良い事に知人からサイドビジネスのお話しをいただきました。
うまくゆけば良いと願っていますが、本書を読んでいて不安になりました。
そのビジネスは軌道に乗せる為に5年程度必要であると考えています。
しかし、そのサイドビジネスは現時点でのロジックで構築したため、5年後は状況が大きく変わっているかもしれない。
どう変わっているか予測できていない。
また、今現時点で競合他社は少ないのですが、5年後には溢れかえっているかもしれない。
かなり個性的なコンテンツを持った人を動員できる事を優位点として挙げますが、豊富な資金を持った大手企業に真似でもされたらひとたまりもありません。
他に真似できないものを構築できないのか検討すべきだと思いました。
もしかしたら、競合他社が少ない今が勝負かもしれません。
知人に本書に書いてある事を力説し、スピードアップする必要がある事を話してみます。

良書をご紹介いただき、誠にありがとうございました。

投稿者 kawa5emon 日時 2016年1月31日


書評「未来に先回りする思考法」佐藤航陽 著

毎月の課題図書、投稿せずとも読んでおくべきとのご紹介の通り、今回も相当な良書であった。

サラリーマンである自身にとって、大筋に乗っていればそれなりに生きられたサラリーマンとしての生き方が、
インターネットテクノロジ-の登場によりこれからは通用しない、いや寧ろ不利益を被る可能性が高いという現実が
本書に出会うまでいまいち腑に落ちないでいたが、具体的に著者の実地経験に即してまとめられた本書は、
その疑問に見事に答えてくれ、ではどうすればいいのか?という具体的なヒントまで提供されている。

より個人の判断が厳しく要求される近未来。今を生きる現代人が路頭に迷わないための具体的思考法がまさにここにある。
一度だけでなく何度も読み返し、反芻すべき良書である。


◇本書で得た一番の収穫~「仕事」とはそもそも何だ?未来とのつながり。

筆者の主張~未来はビジネスの世界から見えてくる。
自分の疑問~何故だ?

引用;「はじめに」から~
ビジネスは、自らの社会のパターンに対する考察を、リアルタイムでフィードバックを受けつつ検証できる最もシビアなツール。

しかしツールの存在を知り、特徴などが理解できても、日々でのその使いこなし方法がわからなければ意味はない。しかし最後の第4章に大きなヒントがあった。

引用;「いずれくる未来の到来を早めるために」から~
きたるべき未来の到来を早めることが、その時代を生きる人に課された唯一の「仕事」です。
私たちが何気なくすごす毎日もすべてはその「仕事」につながっていきます。

自分の答え~なるほど、所謂「仕事」とはそういうことなのだ。そういう位置付けで捉えればよかったのか。
日々のビジネスフィールドで生まれる「仕事」、それはそもそもその必要性があって、いつかは誰かが実現するであろうきたるべき未来の到来の可能性の一つなのだ。
これは衝撃だった。これが腑に落ちると、日々のあらゆる「仕事(サラリーマンとしての仕事だけではない)」に対する認識も変わり、当然それに準ずる行動も変わってくる。
この意識で「仕事」ができると日常のあらゆる出来事はヒントとなり、毎日がどんなに楽しくなるだろう。無駄な仕事は無いとはこういうことだと思う。

大学卒業後、現在の会社に入社し最初の上司に言われた「営業」という職種の役割、「可能性の技術」。
今でもとても大切にしているこの言葉、本書が提示する未来に先回りする思考法、今両者が多くの点に於いて相互作用している。


◇でもどうやって、「点」認識から脱し、「線」認識を得たらいいのだろう?

ヒント①「原理」に立ち返る重要性
社会の進化が何によって駆動されているのか、その原動力は何なのか?すべては「必要性」から始まる。
「必要性」とは、不確実な未来を予測するにあたっておおまかな方向性を示してくれる。コンパスのような存在。

ヒント②従来の社会システムや物理的インフラの価値を根本から変化させてしまうインターネットを中心としたテクノロジー。
近代に引かれた様々な境界線を「溶かしはじめた」そのいくつかの例。

ヒント③これからは「資本;Capital」主義から「価値;Value」主義
なるほど、だからGoogle、Facebook、Amazon等は強いのか。社会が求める評価基準が変化しているのだ。

そしてここがとても重要だ。
☆今の時代に当然とされているものを疑うことができるという能力は、未来を見通すうえで重要な資質。

自分の答え~「線」認識を得るためのトレーニングとして何が効果的か?一つアイデアを得た。

これは歴史を学ぶこと(仮想体験してみる)で、トレーニングできるのではないか?
ある時代のある人物は、その時に置かれた状況に於いて、何に問題意識があり、何を目的に、何故そのような行動を取ったのか?
本を読み他者の人生の仮想体験をすることで、時代に流れている「線」が見えるのではないか?

歴史を学ぶといっても何も歴史モノだけが重要な訳ではない。小説などを通して他の人生の疑似体験なども大いに役に立つに違いない。
やはり読書だ。まず今は年間100冊達成のためにとにかく質より量をこなそう。


◇実は今、自分はこれを試す最高の時空に居るのかもしれない。いや間違いない。

解説中心の第3章まででも相当目から鱗だったが、第4章で遂に具体的思考法&行動法が登場する。

まず「効率化」追及はもうやめようと思う。それは遅かれ早かれインターネットというテクノロジーが代替してくれる。
これも目から鱗の、第1章で解説のあったテクノロジーの本質の一つ、「人間の拡張」であるという考え方。
あらゆる場所から収集されたデータに基づき、人口知能はその時点での最適な答えを瞬時に提示するだろう。
たとえ代替されなくとも「効率化」追及だけでは、そこから得られる「利」は想像の範囲内で、価値の「賞味期限」が短いのにも納得である。

効率化の「罠」を回避する方法~から始まるすべての内容を読み、自身は正直ワクワクした。
当に不確実な世の中でできる限りの確実性(成功といってもいいかもしれない)を得るには、この方法が最適だと思う。
更に、ある意味に於いて自分自身も信じないとは、一見矛盾を感じるようだが、かなり客観性(説得力)がある。

・出来るか出来ないかを悩むようなことはすでに「できることの射程範囲内」
・「本当にできないこと」とはその人が「想像もできないこと」
などなど、この章は自分にとっては名言集であり、座右の銘にしたい程、とても勇気付けられた。

今、自身が会社内で立っている位置は、欧州における会社の将来をも決めかねない重要な位置である。
業界内で欧州市場では後参入組で、業界自体の世界市場規模拡大のネタにも淋しい。更には欧州に於いての日系企業自体の価値付けも簡単ではない。

しかししかし、本書で解説のパラダイム変化と当思考法を以てした時、個人的に今すぐこの時空を手放すのは自分自身の価値向上のためには非常に勿体無いと合点した。
もちろん成功のためには常日頃からの感度の高い情報収集とパターンが掴めるまでの意図的な失敗回数は必須条件である。
そして仕事だけでなく、私生活においてもこの思考法を試せる新世界の環境に今自分が居ること、そしてこのタイミングでの本書との出会いに感謝しています。
さて次は、継続的に仮説、行動、検証、修正を繰り返すのみ。行動すれば次の現実!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。以上

投稿者 vastos2000 日時 2016年1月31日


この本を読んで一番こうなりたいと思ったのは、「今進行している事象は、どのパターンにあてはまるのか」がわかるようになることだ。

変化のパターンを知るには、変化のパターンに意識を向ける必要がある。
今まで身の回りにあったのに、言われるまでその存在を意識しなかったもの、例えば、「部屋の中に赤いモノはいくつありますか?」と聞かれ、前から存在していたはずなのに、いわれて初めてそこに赤いボタンがあったことに気づく、というのと似ているのではないか。

「変化にはパターンがある」ということを意識すると、今起こりつつある変化が「このパターンに似ている」と認識できるようになるかもしれない。当然、パターンの種類を自分の中にストックしておく必要があるので、この点は歴史から学ぶのが最適か。
と、思ったので、早速山川の日本史と世界史の教科書、さらには、『日本史<近現代>の授業』を購入。おおまかな歴史の流れを再度学んでみることにした。

近年のインターネットやスマホの普及による情報通信の発達、情報の偏在性の解消(本当に重要なことはネット上にはそうそう無いとは思うけど)、さらにはAIやIoTの普及など、歴史の流れに当てはめると、どのパターンに似ているのか、目下探求中。人間なんて、70~80年もすればほとんどマルっと入れ替わってしまうのだから、80年周期くらいで「歴史は繰り返す」のか?あるいは繰り返すのでなく、弁証法的にらせん状なのか?
80年前と言うと、1936年だが、その時はどういう時代だったのか?教科書的には二・二六事件の年だが、時代の空気はどんなかんじだったのだろうか。
今が革命家の時代なのか?それとも実務家の時代に入っているのか?だとすれば、自分自身はマクロレベルでどのような知識・スキルを身につけるべきか?
第二次大戦後の世界と現代は、プレイヤーが国家から企業に替わっただけ?

私自身の昨年を振り返ると、知識のインストールがあまりにビジネススキルに偏っていたと感じる。バランスをとるためには、一般教養に振らなければと思う。
しょ~おん先生の言う、「紙の本から出るパワー」を信じて書籍を購入し、積読本が250冊を超えてしまったので、まずはその中から教養系の本に手をつけて、今年末には、今現在の積読本を100冊以下までにするという目標を立てた。

自分の中に多くの問いが浮かび、それに対する答えが見つからず悶々としている。私にとってこの本は、孵化する前の卵を預けられた気分にさせる1冊である。

投稿者 morgensonne 日時 2016年1月31日


『未来に先回りする思考法』を読んで

未来を点ではなく線で見通す。
見通すにはパターンを見抜く必要がある。
見通すにはどのように考え、どのように世の中を見るべきか。
読んですぐ役に立つというよりはこの思考法を実践し
行動していく中で、身についていくものではないかと思う。

消費者としては便利だから使うだけではなく
使うことによって世の中にどのような影響を与え
将来にどのような変化を及ぼすのか
も考えながら様々なサービス、モノを使うことも
時には必要ではないかと思った。

ありがとうございました。

投稿者 saab900s 日時 2016年1月31日


普及曲線ではイノベーターは2.5%と言われている。

そしてその2.5%の人たちはビジネスを立ち上げるうえで、今手がけているものが今後普及していくであろうと
予測し、実際にその通りになったと振り返ってみている。「先見の明」と一言で片づけてしまうことそれ自体が
アーリー・レイトマジョリティーの視点に立ってみている証拠なのだろう。

創業社長は、よく「従業員全員が反対したがやり抜いた」というエピソードはよく聞く。これも構図としては
社内のイノベーターとマジョリティーの視点の差が言語として表現されたに過ぎない。そして、成功したものが
スポットを浴び、成功しなかったことは日の目を見ない。著者はタイミングが最も大事だという。ニコラ・テスラが
その最たる例である。10歩先でもなく、1歩ないし半歩先に手を打たなければならない。そしてこれが肝要である。

そのタイミングを逸しない為には、過去に学ぶということだとあった。歴史は繰り返すものであり都度スパイラルアップ
していっているという前提に基づいている。そして分野と時代ごとにそのパターンを見出すことができるとある。
しかし、そのパターンを見出すためには相応の失敗を重ねた後に視点が切り替わるとあった。確かにそれはそうだろう。

実は基本は単純であり、学ぶ姿勢についてもこれがパターンなのだと確信した次第である。現在、楽器を練習している
のだが、アドリブに至るまでは基本的なスケールを練習し音をイメージした音を出せるようになるまでには相当の練習が
必要であると先生が言っている。しかし、その相当な練習も1日1回楽器に触れることを継続するだけでも効果は全く
違うのだという。意識的に行っていた運指が無意識になるまで、それをごく自然に身体がなじむには反復しかないのだと
わかった。この薄い紙を1枚ずつ重ねる行為を楽しみながら続けると、気づいた日には自分でも思いもよらないほどの
運指ができるようになっているものである。おそらく、今回の未来を先読みする方法も、周囲に最先端のビジネスに
関わっている人や情報を持つ人に囲まれさえすることを継続すれば、おのずと自分の関わる分野の半歩先は見えてくる
ものなのではないだろうか。

かくして、イノベーターはイノベーター同士のネットワークを組み最先端が最先端を相乗的に生み出す環境に身を置く
努力が必要であると考える。なぜならば、私たちが最先端として知る情報はせいぜいニュースやWebであり、その時点で、
2次、3次情報という情報の鮮度が落ちている状態にあるからだ。まずはその環境から脱しなければならない。

その為には、興味のある分野の人を伝って自らが情報を取りに行き続けることによってのみ成しえる技なのだと考える。

投稿者 ken2 日時 2016年1月31日


「未来に先回りする思考法」を読んで

「将来を正確に予測することは誰にもできない」ので「現時点ではシステムが過去の情報から導き出す「合理的」な答えが、長期的にみれば必ずしも合理的ではない」
ゆえに「本当に合理的な判断とは、自分が完全に合理的な選択ができるという考えを諦めて、不確実性を受け入れつつ、意思決定を行うこと」とある。

テクノロジーの進化の流れは加速しているので、意思決定の際に「今も本当にそれをやる価値があるのか」と自分に問いかけるのはとても必要なことだと実感した。

よりいっそうの効率化を求め、テクノロジーの進化でますます便利な世の中になった昨今、「パーソナライズの誤謬」に陥らないよう自己点検も必要だ。
「パーソナライズ」は利便性をもたらす一方、行きすぎれば新しいものとの出会いをなくしてしまう可能性があるからだ。

未知のものに触れ、経験し、新しいことを知る、試すことが未来に対するリスクヘッジにもなるわけで、今年も新しいことをどんどん経験し、見聞を広めていこうと感じた次第です。

今月もありがとうございました!

投稿者 jawakuma 日時 2016年1月31日


未来に先回りする思考法-テクノロジーがすべてを塗り替える-を読んで

未来の社会
昨年DVDでスピルバーグが監督したAIを観ました。自己学習をするAIを搭載した子ども型ロボットの話でとても面白かったのですが倫理的な面を非常に考えさせられました。人間はどこまでが人間なのか?ロボットはどこまでがロボットなのか?ガイア思想や全知全能はITテクノロジーにより実現するのか?脳の保全さえ考えれば人間の命は永遠なのか?そもそも命とはなんなのか?読了後そんな取りとめもない思考が頭を巡りました。

パターン認識は力
過去の歴史から学ぶという行為は私も好きで歴史小説を好んで読んだりしているのですが、そのまま知識を得ることだけで満足してしまっていることがほとんどです。インプットに満足しそこで得た知識をよく咀嚼し、次の行動へと繋げられていませんでした。その点、この著者はそんな一般人とは一線を画していますね。MACとWindowsのシェア獲得の遷移をスマホのOSの広がりに置き換え自らのビジネスの展開を決める。自身や周囲の納得感よりもその過去の事実のパターンを判断材料にする。これは今振り返れば賢い!凄い!と大絶賛となりますが、実際そのタイミングで自分がその選択をできるかというと相当の覚悟が必要です。まさに「賭け」ですね。パターンを認識し、納得感も得られないまま行動に移す。それが実行でき宇宙ビジネスまで手掛ける日本人がいるんだと恥ずかしながら初めて知りました。どんな人なのかと思い奥付けを見るゲゲゲー!この人まだ20代じゃん!佐藤さん!?いるんだなーやっぱ天才って。ああこの若さゆえにできることなのか?いやでもそれまでにこの思考法が確立する何らかの経験をしてきているんだろう。どんな学生時代を過ごすとこんなことになるのよ?ちょっと話を聞いてうちの子の教育にも取り入れたいと思いました。

必要は発明の母
日本ではイノベーションが起こりづらい。私の会社でもイノベーションが叫ばれていますが、進捗は・・・推して知るべしですね。日本の大きな企業では突破力のある新規ビジネスが始動しない理由も本書を読んでなるほどと合点しました。ではどうするのかですが、自分に当てはめて考えると“いま稼ぐ必要性を肌身に感じる”ことが重要ということですよね。もっとお金があったらな~なんて甘っちょろいことを言ってる暇があったら、しっかりと将来の予測を立てて、老後破産にならぬよう、自分のビジネスアイデアの1つでもA4用紙にまとめろよ!ってことです。はい。

手段の目的化
常に原理に立ち返る。いわゆる原点回帰、ゼロベース思考のことですが、会社での業務プロセスを振り返ると、無駄が非常に多く“何のためにそれをやるのか”の議論を回避している人が多いと感じています。効率化、省力化へは意識が向き、あれこれと取り入れることがあるのですが、そもそものところなぜそれをする必要があるのかという根本のところを飛ばしてしまうことが多く、俯瞰して物事を捉える訓練を続けたいと思います。
またこれはお金を稼ぐことに注視しすぎて、その稼いだお金で何をしたいのかを忘れがちな自分にも当てはまると思いました。教育資金、生活費などの漠然とした用途ではなく、うわ!これめちゃくちゃ欲しいなー!いついつにこれを買う、このために使うお金が必要だから今年はこれだけ稼ぐぞ!と明確なビジョンを持って仕事に取り組むことが大切だと再認識しました。これはしょ~おん先生の米国行きの資金貯蓄の時のお話にも通じるところがありますね。テクノロジーの話以外でもやはり思い浮かんだことは実現できるというのは真理なんだと思います。

自分の将来にどう活かすか
日本のそして自分の将来を先回りして考えると、子供3人分の教育資金と細君2人との豊かな老後を送るためにはこのままのんべんダラリンとサラリーマンを続けるだけでは相当厳しい状況だろうと予想できます。そのため昨年から別の収入源を確保すべくいくつかのビジネスを模索しながら実践中なのですが、ここで学んだことをぜひ行動に移していきたいと思います。実行中のビジネスの一つが本書にも取り上げられていたビットコインをはじめとする仮想通貨への投資です。国が行ってきた通貨発行をファイナンステクノロジー(Fin-Tech)を背景に民間団体が発行する通貨で決済できる未来が訪れようとしています。この通貨の流れもやはり本書で紹介されている通りでした。
国際金融市場開設以前:ピラミッド型 各国単位での金銭の流通、国が独自の判断で通貨を発行
国際金融市場開設以降:ハブ型 基軸通貨を取り扱う国際金融機関をハブとして市場が膨らむ。
現状はこの時代の末期にあたると思われます。そして今後その流れが大きく変わる転換点が訪れようとしているのです。
近未来:分散型 ブロックチェーンの価値記録技術の確立により各ネットワーク内に価値の記録が可能になるため、ハッキングや不正取引が行えない状態になる。信用担保のハブとなるサーバのセキュリティ確保の費用はかからないため手数料もほんの僅かしかかからない。金融機関を通さずに個人間で24時間365日世界中のどこにいても通貨のやり取りが可能。
そんな技術がすでに確立されています。決済手数料はほぼ無料。毎日多額のカード決済手数料が発生しているGoogle、Amazon、楽天などの先進企業はいち早くその導入を決定しています。そのうえメガバンク自体も銀行間の通貨のやり取りにブロックチェーン技術の導入を決定しつつあります。一般化するタイミングはまだわかりませんが、5年後には国内でも多くの店舗や企業で支払い方法のひとつとして定着することでしょう。来るべき未来の日を見越して、その仮想通貨のいくつかに投資をはじめています。本著でも書かれていたように周囲の反応が厳しい今の内がチャンスだと自分に言い聞かせ投資を続けていきたいと思います。

それ以外にもいくつかのビジネスをスタートさせているので、
トライ&エラーを繰り返し
パターンを見極め
パターン認識から意思決定
を行っていきたいと思いました。
つい経験や納得に頼ってしまうのでその思考法は日々意識していかないと育たないのですが(汗

今月も新年にふさわしい未来を考えさせられる良書をありがとうございました!

投稿者 tractoronly 日時 2016年1月31日


未来に先回りする思考法 を読んで

シリコンバレー大手の社長や日本でも孫正義さん、ホリエモンなどがロボットやロケットなどの会社を起こしたり、出資したりしているのは、童心に返って子供のころの夢を叶えようとしているのかな程度に考えていました。大金持ちの趣味だと思っていたのです。
ところが本著を読んでガツンと衝撃を受けました。彼らには未来が見えていて、先行者になるために本気のビジネスをしていることに。

そのことを知り、改めて身の回りを見渡してみると、コンビニではAmazon、LINE、Appleのプリペイドカードが売られ、ロポットが接客するソフトバンクの店舗がオープンするニュース、イーロンマスクが設立したSpaceX社が垂直着陸に成功させたニュースなどなど、今まで気にも留めなかったモノや情報が目に飛び込んできて、0.01%の人たちが考えている、作ろうとしている世界が垣間見えました。

さて、本著によると国家、通貨、主義思想は必要性があって生まれただけの単なるシステムであると言い切られています。
確かに資本主義の限界が見えつつあり、各国通貨の危機感が高まり一部ですが仮想通貨がもてはやされ、国の力は日本のような成熟国家ほど弱まりつつあります。

今後は価値主義が来るとはいえ、経済資産、コミュニティ資産などを持つ者と持たざる者の差は、情報と資産の流動性が高まりすぎた現在ではさらに拡大する方向に動き、現在よりも更に厳しい社会になるように思いますが、「行動する人が多くを得る」という法則は変わらないでしょう。

ちなみに著者は「貨幣」「労働」からの解放まで視野に入れていることが覗えますが、これは一時的には格差が広がったとしてもあらゆるものを無料に近づけ、最終的には不幸のない世界を目指しているのでしょう。この本が出版されたのも、ゆでガエルのような社会構造でイノベーションが起きにくい日本で99.9%の人たちの中から0.01%の人になる人が出ればとの熱い思いがそうさせたのではないかと考えてしまう一冊でした。

私自身は引き続き、上記のようなテクノロジーを理解し、流れを把握し、活用してうまく渡っていくことを行っていきたいと思います。

投稿者 tadanobuueno 日時 2016年2月1日


たまたま正月に普段しない深夜テレビのザッピングをしていた際に以下番組をみて、著者が出演していた。
http://www.nhk.or.jp/jirenma/
その時は1月課題図書は購入しておらず、著者のことも知らず番組を見ていたが、落ち着いたトーンで「未来は予想できる」と言い切っていたことで印象に残っていた。

私は、学生時代に南北問題から多国籍企業に興味を持ち。
商社に入り企業の海外進出パターンをみてきて。
現在は社会問題に取り組むNPOの活動をサポートもしている。
この中で、著者の言う発展パターンの存在、政治と経済・国と企業が溶け合うところをみてきたし、先を読んで提案したことが社内での合理的な判断により合意を得られず、流れに乗れなかった経験もあった。

テクノロジーの流れに関しては点でしか見えておらず全く全体像が見えておらず、この本により今後の方向性などがみえ、社会の変化に大きな影響を与えるテクノロジーの流れをつかむことが今後生きていく上で必須であることが理解できた。

今後、本で学んだことを以下展開で活かしていきたい。
・自分の接している、会社、NPOの方向性をテクノロジーの流れを意識して考える。
・どこへ向かうかを設定した上で、著者の言う意思決定基準を許容できる人が誰なのかを、この本の話をすることである程度つかんでみる。

著者が人間は技術進歩を遅らせることに触れており、番組の中でも社会科学関係者と人間がどう法律を規制をつくるかに興味を持っていることを話していた。
技術が受け入れられていく過程で必要とされる、その橋渡しの人材、技術受け入れに必要となる納得感を提供できる、その社会との歴史のある人材、そんなポジションもあると考えている。

今までも会社以外の世界を持つ等、環境に左右されないことを意識してきたが、テクノロジーの流れを意識することも加えて、今後も自分なりのポジションを模索していこうと思います。

投稿者 diego 日時 2016年2月1日


ちょうど同時進行で読んでいた本田宗一郎の本の中に出てきたのが、
「99%は失敗で、うまくいったのは1%ぐらいだ」という言葉。
その時、エジソンを思い出した。
1%の成功のために試行錯誤をすればいいのか、という程度にしか思っていなかった。


だが、今月の課題図書を読み、この言葉を未来に投影するというやり方を初めて確認した。
過去の偉人の言葉を知り、「じゃあ頑張ろう!」といった個人的な考えに終始していた自分が吹っ飛んだ。
今この世界という不確実性の波の中を実際に泳ぐのは、如何に恐ろしく勇気の必要なことか。
人にできることは限られていることを充分味わい、それでも自分の役割を理解している人の、何と清々しいことか。


本書を読み進めていくと、あまりにシンプルに説明がなされていて、明快でわかりやすい。
あまりに前提条件がシンプルすぎると思って物足りなかさを感じていたのだが、
置いてけぼりになっていた説明は、すべて後でなされていた。それ故により理解が深まった。
その中で驚いたことを具体的に2点。

あまりに規模が大きすぎて、個々人の存在についてはどう考えるのかと思ったりしていたところ、
進化の原理には、個人が好きに変えられるほどの自由度はない、自分の存在する意義がないと一時期落ち込んだとの言葉があった。
少し安心して涙した。

前半に出てきたラプラスや後半に出てきたパーソナライズの誤謬の話が、最終章における不確実性の記述の衝撃を更に後押ししている。


わかりやすいけど、どうしてこれが課題図書になっているの?と思いつつ読んだのですが、第三章後半から最後まで、本当に驚きました。
こんなすごい本書いちゃっていいんですか?とも思ったのですが、
自分のこの世での役割を理解し、それを実行し、周囲にも伝え、
自分が実行することによって、人を導き、共に進もうされていらっしゃる方々なのだということにも、更に深い感銘を受けました。
今月も12時過ぎてしまいました。すみません。
ありがとうございました。

投稿者 wapooh 日時 2016年2月1日


人工衛星から情報得てビジネスにつなげるIoT。読みながら思い出したのは、『ローマ方法にコメを食べさせた男』の話だ。地球を超えて宇宙から商機を得る目線に、当時とても驚いたのだけれど、インターネットが発達した世の中の将来を見越した経営者にとっては当たり前のことだった。
自然や人間の傾向や習性、欲求は、通常は変わらないので、あらゆるものが情報化され解析されることで、サービスはより便利で確実なものとなり、私たちの生活や需要を先回りするようになる。先回りされていく未来をさらに先回りして主体的に人間として人生を享受するにはどうしたらよいだろう。
前半に書かれた枠を超える視座を持ち実践を重ねながら、予定通りの未来に予測のできない種まきをするには。
何となく、羽生棋士のエッセイを思い出していた。
今やコンピューターが人を任す将棋の世界。過去の対戦をデータ化し、確実な勝ち手がすぐに分かるようなレベルにあって、羽生氏が目指す将棋の世界。それは、予測のつかない『美しい』手を作り上げること、と。生身の人間同士のコミュニケーションも必要だろう。
データに基づいた高い精度の行動をしながら、美しいもの、感動を求めて感性を磨くこと、
どちらも磨くことで、人間らしく生きていけるのだろうと思った。
新年、読書とアウトプットの習慣を間が気付き上げたいと思います。よろしくお願いいたします