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第98回目(2019年6月)の課題本


6月課題図書

 

1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法


日本が構造的にシュリンクしていく21世紀を生き延びるために、どうしても必要なことは、

「とにかく頭を使って生きること」なんですよ。そんな頭を使うとはどういうことか、が本書を

読むと理解出来るはずです。

そして最後はこのレベルで頭を使えるようになりたいよな、そのためには何をしたら良い

のかなと思ってもらいたくてこの本を選びました。

 

私自身はこの本に書かれたことの深さに打ちのめされまして、すぐにこの著者の紙の本を

全部買いました。こういう本を読むと、自分が如何に無知で、おバカちゃんだったのかが

痛いほど分かって辛いんですが、そこから目を背けずに生きていこうと思います。

 【しょ~おんコメント】

6月優秀賞

 

一次審査を突破した方を発表します。今回は、tajihiroさん、gogowestさん、

masa3843さんが一次を突破し、優秀賞はtajihiroさんに差し上げることにしました。

おめでとうございます。

 

【頂いたコメント】

投稿者 ghc01447 日時 2019年6月16日


3回目の投稿になります。よろしくお願い致します。

「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を読んで

著者・山口揚平の頭の柔らかさ、多方面に及ぶ知識のお披露目、未来展望には、私にとって多くの刺激となりました。固定概念で凝り固まっている頭を大きくシャッフルしてもらった気がします。
この著者に興味を持ちましたので、山口揚平氏の過去の出版物も読んでみようと思いました。

また、しょ~おん先生のメルマガやセミナーで言っておられる事と多くの点で一致していたり、類似していたりするのも驚きました。これは、つまり、成功や達成や充実な人生を送れる様になるには、ある程度、一定の法則や絶対的なお約束や決まりの様な物があるのだろうと推測されます。

この推測と言っているのは、私自身がまだまだ勉強不足で、まだまだ実践不足ゆえに自分自身に結果が出ていない為ではあるのですが、それでも、しょ~おん先生のメルマガを読み、セミナーにも参加し、推奨本を教えていただいて読んでみると、昔よりは僅かながらでも少しずつでも成長や幸福や生き甲斐が感じられる様になっていると実感しています。今度も精進して行きたいと思っております。

図解も多く、またそれが分かりやすく、イメージしやすくなっているのは、著者のプレゼンテーション能力の高さと創意工夫による産物なのでしょう。私もサラリーマンとしてビジネスの世界で色々な人と折衝・交渉をする場合、このプレゼンテーション能力が無ければ先は無いでしょう。著者のような洗練されたプレゼンテーションが出来る能力を磨く必要性を感じました。そして、その洗練された物が集約してこの様な書籍として出版される近道にもなっているのだと思います。プレゼンテーション能力が高まれば良い事ばかりだな…とも思います。

それらの能力等も全ては、この著書の根幹部分である「考え抜く事」に集約されるのでしょう。
そして考える為に雑念を取り除き、平常心を保てるように「瞑想」が必要になると言う流れも理解できました。「瞑想」は、必要不可欠な行動なのだと思います。この点はまだ未修学なので、
しょ~おん先生のセミナーに参加して習得したいと思います。これは、決してヨイショとかゴマを擦る意味で言っているのではなく、私が過去に受講した、しょ~おん先生のセミナー(金運編、コミュニケーション編)の内容から費用対効果としても得る物が多く、瞑想を教えていただけるであろう「基本編」へのセミナー参加への意思決定にもなります。

つまり、この著書を読んで、しょ~おん先生のセミナーに参加すると、予習効果として理解度も高まると思います。もちろん、セミナー後に補完的に利用する事も問題ないと思います。見事なまでに、しょ~おん先生のセミナー参加への門戸を広げてくれている最適な推奨本と言えるでしょう。

タイトルの「1日3時間だけ働く」と言う説明・内容は簡易にしていて、問題はこの時間の長さと言うよりは、効率性の追求や今の日本の企業の無駄の多さに対する改善提案でもあり、将来的に労働が無くなる日も来ると言う現実を受け入れる事が重要であり、その時代の変化に対応できない事が問題であると解いているのは理解できました。そして今からその準備や行動に移るべきだと読者に問いかけています。その一番手っ取り早い方法は「SNS」なのでしょう。自分はインフルエンサーになるほど情報や知識を持ち合わせておりませんが、まずはTwitterの「いいね」のフォルーだけでもする様にして、情報化社会に適応し、信頼を得て、仲間・横のつながりを広めて行きたいと思います。

あとはこの時代の流れ・変化に日本の政治家・政府・行政が抵抗する事なく、素直に受け入れて、対応や援助や支援や啓もう活動をしてくれるか…と思ったりもするのですが、中々、今の政治家で未来展望のある人は居ないでしょう。多くは期待はしませんが、それでも絶望や投げやりになる事なく、民衆の力、ネットの集合体の力、信頼の力で良い方法、自分の適する方向へ政治家を導ける様になれば、これこそ正しい民主主義の成果となるのでしょう。

今、副業が解禁となり、本業だけで生きて行くのが難しくなりつつありますし、この著書の内容にもあるお金の為に生きる人生が無意味になろうとしています。(中にはお金が生き甲斐の人も居るでしょうが、それが全てではない)それは、つまり個人、さらには個性が重要と言うのもこの著書で見事にその本質を見抜いています。よって、この感想文でも個性的でなければならないのですが…まだまだ勉強中であり、発展途上だと思います。これは今後も毎月、推奨本を読んで感想文を書いて、鍛えて、経験値を積んで、レベルアップを図れる様にしたいと思います。

最後の決意表明が小さくまとまってしまっているかもしれませんが、これも徐々に少しずつでも大きく育てて発展して行くであろうと期待しつつ、今回の感想文とさせていただきました。ありがとうございました。

投稿者 akiko3 日時 2019年6月27日


 「…暮らす法」ではなく“思考”法のタイトル通り、ネットで検索かけて答えを得る生活になれている身にとっては、読みながら上下左右に脳と心が揺さぶられた。
 昭和50年代、子供時代テレビばかりを見て本を読みなさい!と叱られていたっけ。一方で、子供は外で元気に遊んでいればいい、遊びから学ぶことも多いという考えも世間にはあった。読書や遊びは能動的で、自分で考える訓練だからかと思う一方、大人になるにつれ、考えず答えを効率よく探す習性に気付かされた。

 21世紀は「問いを問う力が必要」とあったが、何か新しいことを始める時に“わからないことがわからない”もどかしい状態をなんとかしたくて、調べて知識が増えて、やっと問えるようになる。普段、日常でいかに考えていないか、目に入る情報を疑うこともなく表面だけを都合よくさらっている感じ。ぼーと生きてんじゃいかんのだと覚醒された。

 就活中のセミナーである企業のトップが話された「9捨てることの大切さ」について「10言いたいことがあったら9捨てなさい。残った1がいきるから」との言葉が心に響き、折に触れ思い出していた。やはりトップになる人は違うと感心するとともに、9捨てる過程でどれだけ“考えた”かが大切だと反省した。

 アラサーの頃、物事の進め方や悩みなどの解決の糸口、人物評などの話をしている年長者の方々が“わかる”ことに対し、どうしたらそうなれるのか?と思っていた。経験値の違いかと年齢を重ねるにつれわかってきたが、ここでも“考える”深さによって差がでていたなと思った。年長者の方々は戦後だったり、高度成長期という物のない時代を、創意工夫してなんでも自分でするしかない環境で、自然と全体を見て生きてもきていたのだろう。豊かさの中での用意されたレールをのほほんと生きた自分とは地頭が違う気がした。
 
 著者の過去・現在・未来分析に感心したが、そのわかりやすい表現力にも本当に感心した。
「皆が“上場”している時代」、今の世の中こんな感じともやもやと霞のようなイメージしか浮かんでいなかったこと(そんなはかなすぎるイメージしかないことにも大して気に留めていなかった)を言葉として認識しなおすと思考力を鍛える3サイクル の思考を形にするレベルが高まり、来たる『信用主義経済』に対し自分ならどう信用を積み重ねようかと具体的に考えられる。霞のイメージだとぼんやりとしか考えられず思考停止か行動に結びつかない答えもどきしかでなかっただろう。

考えることの大切さは、“想念は物を創る”という言葉に、「利己心を小さくすれば価値を生み出せる」は“利他心”に、「すべては、らせん的に生成・発展している」は“循環の法則”に通じると思ったが、これらの言葉を大切だと認識し、どうすれば深め、自分の一部にできるかと思ってはいたが、“考える”ことのクオリティーが上がらなければ効果はでないのではないか?と訓練の必要性を強く感じた。

最後に「自分らしい生き方とは何か?」
先日、ラジオで孔子の人生訓「不惑の四十の解釈が、不惑ではなく『不或』(区切らずの意)でそれまでの成果や自分にしがみつかず、新しい領域にチャレンジすると解釈できるという説の話を聞いたが、思い返せば四十代は新しい領域に(外的要因もあり)挑戦していた。それが“知命の五十”にどう繋がっているか?繋がるのか?と不惑のままの感覚が強く、積極的に社会にでていっていない今の世界は小さいという評価しかしていなかった。だが、著書で紹介されている価値観やなにより「多層的なコミュニティー時代」という物さしでみれば、自分の生き方に自信をもち、今の自分や生活をどう深めて行こうか?広げて行こうか?という思い、それが知命にも繋がる希望を感じた。

著書で紹介されていた小説『天地明察』も読んでみよう。本の印刷の匂い、紙の感触も結構好きなのです。情報収集としての読書ではなく、アートとしての読書の時代が来るとは、いやはや著書には目から鱗な言葉が細部に散りばめられており刺激的でした。

投稿者 shinwa511 日時 2019年6月28日


本書で著者は主体性を持って、よく考えて行動する思考力こそがこれからの未来を生き抜いていく上で必要な力であると書いています。

情報はスポンジのように人の意識を吸い尽くしてしまう毒でもあり、むやみやたらに情報を取り入れてしまうと、意識はそれらの情報と結合して「固定概念」になってしまいます。
常識に挑戦し、新たな発明や発見を行う人に共通しているのは「考える」ことであり、決して知識や情報の多さではないのです。

本書では、20世紀までがハードディスク(知識や情報)の時代だったとすれば、これからはCPU(思考力と想像力)が主役になる時代と書かれています。現在では知識はスマートフォンやパソコンで誰にでも手に入れることができ、もはやそれら自体がお金を生み出すことはありません。むしろ情報量が増えれば増えるほど、人は思考しなくなってしまい、著者はこれを「思考と情報のパラドックス」と呼んでいます。

外から与えられる情報をただ鵜呑みにしていくのではなく、自分で主体を持って考え、自身の行動を選択していく思考力が必要であるということに改めて気づきました。

自分が利用する市立図書館には、レファレンス・サービスがあります。学生のとき課題について調べる際は図書館の司書に「このような事について調べているのですが、詳しく書かれている本や資料はありますか」という質問に対して、「この本にはこのようなことが書かれていましたよ」というように、調べ物に必要な資料探しの手伝いをしてくれるサービスです。

しかし、司書が資料を調べる際は質問のキーワードについて探しているだけです。目的はそれだけなので、他に面白そうな内容について書かれていても検索のキーワードが含まれていなければ素通りしてしまいます。人間版検索エンジンのようなものです。

資料を求めている自分が調べていけば、同じ本を読んでいても自分が探しているキーワード以外の内容にも目が止まるはずです。ここに自分にしかできない調べものが出てきます。自分の経験、経歴、趣味、性格、すべてが調べものの個性になります。

先に資料探しの手伝いと書いているのは、調べものの主体は質問者自身であり、図書館の司書ではないからです。一人一人の個性を活かすような調べものはできないのです。そこから先は、自分自身が膨大な情報と向き合っていかなければいけません。

膨大な情報と向き合っていくためには本書で書かれている、常に本質を追求すべく「考える」、「話す」、「書く」の3つをサイクルとして確立することが必要になります。まず、自分が情報から分析した内容について何か気持ち悪いという感覚を大切にし、その気持ち悪さがなくなるまで「考える」ことです。

「話す」、「書く」ということに当てはめると「本質的にはどうか」を口癖にしながら、専門家の人へ自分が調べた内容を「話す」こと、さらに思考を形にするべく、調べて得た除情報や進め方を樹形図などして紙に「書く」。書くことで思考が固定され、どのような思考を経てこの考え方に辿り着いたのかを形にする事が出来ます。

その時に得られた情報を取捨選択できる思考力が必要になってきます。大量の情報に惑わされることなく、与えられた情報を上手く使いながら、自分にしかできない成果を作っていくのです。自分で調べることや思考することは、その人の個性を内面に表す行為そのものです。そして自分が属するコミュニティーに向けて自分が考え、そこから得られた情報を発信していくのです。

主体を持って考え続けることを止めなければ、より良い未来を作ることが出来ます。そのことを忘れないようにしながら、日々行動していくようにします。

投稿者 higashidani 日時 2019年6月29日


「一日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を読んでの感想文

最近のメルマガで「新元号になって、平成の慣習が終わって新しい空気になっているのに気付きました?」と言われていたこと。
「10年後、後悔しないための生き方セミナー」の内容と共通している箇所が多くあったことで、2020年頃から、今までの商習慣、社会、個人、時間、お金の概念など、様々なことが書き替わっていく。ということを実感しました。

私は、数か月前にしょーんさんのメルマガに出逢い、セミナーも受講する機会を与えられて、本書を拝読することが出来ました。

それまで、読書週間などなかった私が所属する業種、業態の仲間たちは、本書のような考え方の概念やこれからの時代の流れを知る機会はないのだろうな。と思います。むしろ、以前の私と同じで興味もないと思います。(終身雇用制度が永遠に続くと思っている可能性大)笑

これから、同じ仲間と仕事をしていくにあたり、大多数の考えに私が飲み込まれる訳にはいきません。かといって、考えが孤立したままではうまくいくわけがありません。

まずは、みんなから受け入れてもらえる人間になる。本書の「素直さを磨き上げる」→個人の信用力を作る。→コミュニティーの創設者になる。→存在することで貢献できる個人になる。
本書の「時間通貨」の概念とセミナーでご教示いただいた「時間があれば何でもできる」「時間を味方にせよ」をもう一度理解して、
時間を主体的に遣い計画的に実行していこうと思います。

本書は2回読みましたが、自分で思ったよりも理解度が浅く、書き込みすることも迷いましたが、今回、初チャレンジできて良い機会だったと考えます。
良い本をご紹介いただいたことに感謝いたします。

投稿者 mosmac 日時 2019年6月29日


「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を読んで
本書は全体的に20世紀とこれからの未来の日本を比較して、今後、どのような人間が必要とされるかを説いている。縦社会の組織は終わりを告げ、横社会の世界が来た時に「考えることができない」人間は、AIに淘汰される。
考えることこそ人間の本質であり「問を問う」ことを追求しなければならない。
また、その世界は信用がお金に変わり、人は複数のコミュニティに属し、信用とコミュニケーションで成り立っている。そこでは、利己心を捨てコミュニティに貢献することが求められる。

最初に、縦社会の組織では物事を考えることさえも良とされない場面がある。言われたことを言われた通りにやる。この組織が生み出すのは、考えない人間である。言われたことしかできない人間を作る。こういう人は「問い」を持たない。自分の意思で動けない。このような人が重宝された時代は終わりを告げるのだろう。考えることが重要とされる新しい時代は、物事の輪郭を掴み、細部を読み解き、本質にたどりつく。本質にたどりつくことができる人間がこれからは重要視される。
思考力を鍛える3つのサイクルとして、「考える」「書く」「話す」とある。私が今年になって読書感想文を書き始めて気づいたことは、本を読むだけでは、理解していたと思っていただけだった。ということである。本を読んだ満足感に囚われ、本質を理解していなかった。実際、書き始めるとどこに焦点を置いていいのかわからなくなる。現に、今この感想文も本質を掴んでいるかは自分では自信があまりない。しかしながら、書いていなかった時と比べると、格段に考えているのが自分でもわかる。この繰り返しが思考力を鍛えると思いたい。

次に、お金は信用へと回帰するという点だが、これは読み進めるにつれて、田舎の生活を思い出した。私の田舎も多分にもれず地域の繋がりが強く、コミュニティに属さないと生活が難しい。地域に貢献すること(掃除や見回り、祭事への参加)で、信頼を得ている。そして、信頼されたコミュニティからは無数の恩恵が受けられる。例えば、食糧。第一次産業が主な田舎は、自分たちで食糧を確保できる。それをお裾分けとして、隣近所に配ったりする。そして、何かをもらったら次は何かでお返しする。これが繰り返されている。都会に出てきて、繋がりを全く感じなくなり、これが進化しているということだと思っていたが、今後は、この田舎のつながりに、専門性などを含めた横の繋がりが出来てくるのだと理解した。信用とはすぐに作られるものではなく、そして不義理なことをするとすぐに無くなるとうことは、田舎暮らしを想像したことにより理解が深まったように思う。そして、自分自身これが一番苦手であり、今後どのようにしていくべきか考えさせられた。まずは、本書にあるとおり無償で提供することを心がけ、利己心を少なくし、信用を多方面で積み上げていくしかないのだろう。

最後に、「本書の役割は、(中略)読者の意識を上下左右、様々な方向に誘うことにある」と書かれていたが、正に今頭の中はこれからどうするべきかを様々方向から考えるきっかけとなった。
ありがとうございました。

投稿者 tsubaki.yuki1229 日時 2019年6月30日


 本書は具体的・実践的なメタ思考の本だが、自分はこの本を哲学書として理解した。以下に考えたことを3点書かせていただく。

1.考える=賢くなる=より良い人生を

 課題図書の著者・山口氏は「人は情報量が増えるほど考えなくなる」と指摘し、考えないことの危険性に繰り返し警笛を鳴らしている。全ての人が「支配する者と支配される者」の二種類に分かれるとすると、考えない人は、一生「支配される者」の側になるだろう。
 この警笛から私が思い出したのは、『鈴木先生』(武富健治著)という漫画に描かれていた下記のエピソードだ。
 主人公の中学校教諭、鈴木先生(30代男性)が出来ちゃった結婚をすることについて、生徒達が会話する。

生徒A:教師が出来ちゃった結婚なんて、不潔。はしたない!

生徒B:私の両親は出来ちゃった婚だけど、じゃあアンタは私の両親も“はしたない”と言いたいわけ?

生徒A:そ、そんなつもりじゃ…。私が子供の頃から、おばあちゃんが“出来ちゃった婚は不潔”って言っていたから…

生徒C:つまり、おばあちゃんの言葉が無意識のうちにAの頭に刷り込まれて、オウム返しに繰り返していたわけか。つまり、A。それはおまえ自身の意見ではないということだ

 このやりとりに、ハッとさせられた。自分の意見を持つ時、なぜその意見に至ったのか。そもそも、その前段階としてそれは本当に自分の考えなのか。それとも他者に踊らされ思考停止状態になり、雰囲気に流されて自分の意見だと思い込んでいるだけなのか。自分が当たり前だと思っていることを前提から疑い、突き詰めて考えることも、メタ思考の1つだと考えるに至った。

 また、この生徒達のように、たとえ間違っていようとも、自分の意見をアウトプットし、他者と議論することで自分の無知に気付いたり、自分の意見を耕し深め、修正することができる。

 本書で提案されるように、気兼ねなく議論でき一生付き合えるコミュニティに所属すること。そして、メンターを見つけ、自分をバージョンアップし続けることも、人生を俯瞰し賢く生きることに繋がる。
本書の主題は「賢くなって、より良い人生を送る」ことだと、最終的に理解した。

2.時間の使い方
 課題図書のタイトルは『1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法』。
 ここで注目したいのは、「やはり人は1日3時間は、働かなければならないのね」という点だ。
筆者が提案する理想的な一日の過ごし方は、以下のようになると予想する。

●8時間の労働…このうち3時間は仕事(オペレーション)、5時間は思考(イノベーション)に当てる
●7時間…睡眠
●9時間…家族との団らん、家事、通勤、余暇、趣味、スポーツなど

 先日発表されたニュースによると、日本の教師の労働時間は、参加国の中で最長だそうだ。
教師の労働時間に限らず、主婦の家事時間、子供の勉強時間、果ては寿司屋の修行期間を始め、日本では「時間をじっくり長くかけるほど、良い結果が出る」という価値観が蔓延している。だが、時間さえ長ければ良いというものではない。真の目的は良い結果を出すことだ。短時間で良い結果を出す。それには、賢くなって、効率的な方法を考えるしかない。

 自己啓発書『七つの習慣』に「斧を研ぐ暇がありません。だって、木を切るのに忙しいんだもの!」と叫ぶ木こりが出てくる。この木こりは、実は、ここ数年の私自身の姿に似ていることに気付いた。
思考:仕事=5:3が理想的なのだろうが、今の自分はどうだろう。3:5くらいで、思考の方が少なくなっていないだろうか?…と考えてしまうが、目の前の仕事(オペレーション)にアップアップせず、まず自分自身がセミナーを積極的に受けるなどして勉強・研鑽しレベルアップする(イノベーション)。それを周囲に還元し、5:3は難しくとも、まずは4:4の比率に持っていきたい。

3.情報発信の意味

 私は4年前から、毎日5~6種類の英語の新聞、3~4種類の日本語の新聞を読み、小中高生用に英語で記事を書くという仕事をしている。この仕事を始めて1年半くらいは、毎日大量の情報におぼれ、文を書くことが苦痛になる日もあった。
 ところがある時気が付いた。自分のやるべきことは、大量の情報を収集して平均値を出すことではない。
 大量の情報の中から、一番大切なエッセンスを見つけ、それを抽出して残りを切り捨てる。他の誰にも書けない、自分にしか書けない文を書く。それこそが自分の仕事=存在意義となっている。

 アラン・ケイが「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」という名言を残している。
目まぐるしく変化する時代や、大量の情報に翻弄されることなく、「自分も世界を作ることに関わっています」と誇りを持ちなさいと、この言葉は教えてくれる。
 自ら情報を発信することで、主体的に情報を取り入れる訓練にもなっていると気づいたのは、本書のお蔭である。
 ありがとうございました。

投稿者 toshi121 日時 2019年6月30日


「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を読んで

 6月の課題図書のタイトルを目にした時、1日3時間だけ働いて、おだやかに暮らせるなんて、そのような楽で、夢のような方法、生き方があるのろうかと、非常に懐疑的に感じました。一方、そうなれたらいいなという淡い期待を持って、読み始めました。

読了し、「考えること」の重要性は理解できたものの、その難しさを強く感じました。また、「考えるだけでどうやって稼げるのだろうか」という現実的な問題から離れることができなかったというのが実感です(本書で言っているのは、そこではないことを理解はしているのですが)。

何事も深く考えず、流れに身を任せて、適当に時間を過ごすことは楽ですが、本書にあるように「考えること」は本当に大変で、辛いことだと感じます。ただ、主体性のない生き方をすれば、望ましくない未来につながることは理解しており、やはり辛くても、何とか「考えること」をやり続けるしかないと感じています。

本書は6月初めに一度、6月下旬に感想文を書くためにもう一度読みましたが、自らの知識、能力不足故に、十分に咀嚼できていない状況です。「考えること」は大事であることを十分理解しつつ、具体的に何をどうしたらよいのかが、よくわかっていないのです。

そうした中ではありますが、理解できて、始められることから始めしかないと考えて、まずは以下の4つをやっていく所存です。

一つ目は、本書で考えることの目的は、「代替案を出すこと」「具体案をだすこと」「全体像を明らかにすること」「本質を見抜くこと」の4つであるとあります。それぞれ簡単なことではなく、特に4つ目の「本質」は何が本質であるかわかれば苦労しないと感じていますが、まずは常にこの4つを意識して、考えることを心がけます。

二つ目は、「頭をクリアにする環境を整える」ことで、特に「静謐な空間の追求」に着手しました。掃除や整理整頓の重要性は理解しつつも、つい億劫なため、乱雑な部屋、机上になっていました。「机や部屋が散らかっていると意識がそこにベタベタと吸着して付着してしまう」という言葉に動かされ、早速机上の整理を行いました。これからも、少しずつ整理整頓を進め、環境を整えていきます。

三つ目は、「利己心を小さくすれば価値を生み出せる」という点です。「分母の利己心を限りなく小さくすれば、分子の専門性や正確性、親和性が小さくても価値は生み出せる」という言葉に、感じ入りました。これまでは、自分の都合や提供するものの内容ばかりに気を取られていましたが、これからは、「利己心を小さくする」ことに力点を置いていきます。

最後の四つ目は、「ヨコ社会に使える信用を得たいなら、すぐにボランティアを始めよう」という点です。これまで、ボランティアはやった方がよいことではあることは理解し、機会があればやってみようと思いつつも、時間がないしと考えて取り組むことがありませんでした。「ボランティアは信用主義経済や贈与経済を成り立たせる基本要素でもあるので、(中略)良い予行演習にもなる」という言葉に合点がいったので、早速、自分の専門分野を若干活かせるボランティアの見学に行ってみました。来月、ボランティア団体役員の方との面接、実習を経て、実際に始めることになりますが、今からワクワクしています。

上記だけで、とても「1日3時間だけ働いて」というような生活になるとは思えていませんが、まずはこの4つを着実に行っていき、「おだやかに暮らす」ことを少しずつ実現していきたいと考えています。
 今月も貴重な本を読む機会をいただき、誠にありがとうございました。

投稿者 BruceLee 日時 2019年6月30日


「本書はプロフェッショナルについて書かれた本である」

これが私の読後感である。本書は「思考法」について書かれているが、その大前提は以下の一文にある。

「仕事で求められることは成果であるという当たり前のことが日本企業ではあまり注目されてこなかったが、今後は否が応でもその事実を直視せざるを得なくなる」(P.129)

プロ(プロフェッショナル)とは仕事で成果を出す人だ。日本でこの点が曖昧になりがちなのは「労働時間」と絡めて議論されるからだろう。少し整理してみたいが、ではプロではない人とはどういう人か?あくまで区別する目的で言えば、それはアルバイトやパート、つまり時間で仕事をしている人だ。パートとは「Part time job」であり「部分的な時間での仕事」である。故に彼らの労働時間は決まっており、定時になると作業が途中でも必ず仕事を終えなければならない。だからその報酬は「時給」であり、雇用主も成果は求めない。求めるとしたらそれは雇用主の勘違いだ。一方、プロはどうか?極端な例だがプロと名の付く職業、プロ野球選手やプロサッカー選手はどうか?ここで考えてみたい。

プロ選手の労働時間は何時間だろうか?

彼らの成果とは試合に勝つ事だ。ではその試合時間は何時間かと言えば凡そ2-3時間だろう。一方、彼らはその他の時間は遊んで過ごしていると思う人はいないだろう。その逆で、試合時間に最高のパフォーマンスを発揮出来るよう全てを優先している筈だ。本書のタイトルの「3時間」とはスポーツ選手の試合の3時間と同質の時間を指しているように思う。これはスポーツ選手に限らず、実力で勝負してる人、芸術家、芸能人、また一次産業の人も同じであろう。成果が無ければ報酬を得られない人たちだ。

では、プロが成果を出す人であるなら我々ビジネスパーソンはどうか?多くの企業では就業時間という規則がある(大抵8時間だろう)。が、我々はその8時間継続してプロ選手の試合時のように最高のパフォーマンスを発揮しながら働いてはいないだろう。メール読んだり同僚と世間話したり、時にはぼんやりしてる時もあるかもしれない。つまり8時間労働をしているのではなく、言い換えれば8時間拘束されているのだ。だから最近の若い社員から会社の飲み会に行くのに残業代は出るのか?という質問が出るのかもしれないが、プロに求められているのが成果なので実は時間は関係ないのだ。何故なら同じ成果を出すのに3時間で終わる人もいれば、8時間掛かる人もいる。昔、日系企業には残業手当というのがあり、特に技術職の人は毎日残業代を付けるのが当たり前で残業代込みが給与総額であった。そのため景気が悪くなり会社が残業規制をするとたちまち生活が危うくなるという現象が見られた。が、そもそもプロに時間は関係ないのだから残業代という概念自体がナンセンスだったのだ。

では我々ビジネスパーソンがプロ選手の試合のように最高のパフォーマンスを発揮するのはいつか?と言えば、例えば営業なら顧客への提案時、購買ならサプライヤとの交渉時、技術職なら効率化を意識した設計・製造時、研究開発職なら企画や実験時、等ではなかろうか?その結果で得られるのが成果だからだ。他の時間帯はその時のための検討・準備時間ではなかろうか。これまで特に日系企業は家族意識が高く、職種に関わらず「みんな一緒」傾向が強かった。恐らく、数十年前まで営業も工場労働者も同じ会社であれば大きな報酬差は無かった。が、世界は変わり企業がそれを維持出来なくなった。すると出来る社員には報酬を高くする必要があるし(でないと転職されてしまう)、出来ない社員は給与減額、或いはリストラしなければならなくなった。ここ数年、それが当たり前になっている。

が、問題はここからなのだ。

本書にあるが、今後はAIが台頭してくる。上記に挙げた最高のパフォーマンスを発揮する職種は一例で全てではないが、問題は最高のパフォーマンスを発揮する事も無い事務作業的な仕事をしている人は、間違いなくAIに仕事を奪われるだろう。会社で働いていたとしても、思考法を見直し、最高のパフォーマンスを1日3時間発揮して仕事を効率化して成果を出せば、賢く豊かに生きられるのではなかろうか?つまりそのような境遇にある人には益々面白くなる社会となり、そうでない人には仕事を奪われる苦しい社会となるだろう。私は前者でありたいと思うが故に思考法を磨き、読書による情報入手、語学学習等による付加価値の追加を常に意識し、仕事の成果を出し続けたいと考えている。

1日3時間だけ働く、とはつまり効率的に働きプロとしての成果を出そう、という事なのだ。そのために思考が必要だよ、と言っている1冊なのである。

以上

投稿者 charonao 日時 2019年6月30日


1日に3時間だけ働いておだやかに暮らすなんて、なんて魅力的なんだろう。
最初にこの本のタイトルを見たときは、このように感じました。またそのように暮らすために、著書が今まで実行してきたノウハウが書かれたビジネス書だと思いました。

しかし本書は、すべての事柄において本質を見抜くための「思考法」を学ぶのと同時に、この思考法を身につけることで、最終的には自分らしい生き方を見つけていくための本だと思いました。

自分らしい生き方をすることで、その人の人生は幸せなのだと考えますが、著者は幸せについて、P238『幸せとは物量のことではなく一体性のことである。人と心がつながったとき、もしくは期待と実態が一致しているとき、人は幸福を感じられる』と述べています。
要するに、著者は幸せとは一体性であり、その一体性とは以下2点であると述べています
①人と心がつながったとき
②期待と実態が一致しているとき

①、②の一体性を実現し、幸福を感じられるためにはどうすればよいのかが、本書では書かれているのだと考えます。

まず、①に関して著者は、P233『人は濃厚な意識の交流こそ健康と幸福の源泉であると再発見するようになるだろう』と述べています。
理由としては、本書に書かれているように、資本主義から記帳、時間主義経済の台頭、更に今後信用主義経済が現実化し、将来お金自体の重要性が減っていくのであれば、人との関係性がより重要になってくるからなのだと思います。

では、実際に人との関係性をどのように築き上げていけばよいのかを考えてみましたが、「信用」がキーワードだと思います。
関係性を築いていくことに関しては、コミュニティに入ること、マスター・メンターを持つことなど、本書にそのきっかけとなりうる行動が書かれていますが、同様にいたるところで「信用」という言葉を多用している事がとても印象的でした。

『お金より信用を貯めよ』『信用を積む方法が無数に存在する』『信用をスピーディーに貯めるには』『求めないと信用される』など、著書は今後の信用主義経済到来を確信しており、その為に信用を貯めることの重要性を強調していると思いました。

信用を積み上げる方法についても本書では述べていますが、時間がかかるとも言っています。自分は会社員のため、今まで自分がどのような信用を積み上げてきたのか、またこれからどのような信用を積み上げるべきなのかを考えるきっかけを与えてくれました。

ありがたいことに、今自分は会社でリーダーシップ、マネジメントを学べる立場にいるため、20代、30代で、それなりの信用を積み上げることができた結果なのかなと思っています。

②に関しては、「期待と実態を一致」させるためにこそ、思考の技術が必要だと思いました。
本書にかかれている思考法を駆使しすることで物事の本質を見抜き、効率的に問題解決を行う。それだけではなく、自分の本質も見抜くことができるのではないかと考えます。
そうすることで、今後社会が変化していく中でも、自分の個性(天才性)を発揮することができ、期待と実態を一致させ、幸せに生きていく事ができるのだと思います。

また、一つとても印象的だったのはP237『人間は環境の奴隷であると、このとき知った』との文章を見たとき、「奴隷」という言葉を使っていた点です。
人は環境に影響は受けることはあっても、自分の意志があれば、その環境も程度はあるにせよ、好転させられるものだと考えていました。しかし奴隷と言う言葉からは、人は環境の元において、為す術もないということが伝わってきました。
この言葉で、期待と実態を一致させるには、環境を変えたほうが手っ取り早い場合もあるのではないかと感じました。

更に、この本を読めば読むほど、「サラリーマン2.0週末だけで世界一周」の著書、リーマントラベラーの東松さんの行動が、まさにこの本の具体例の一つだと思いました。
それについては、東松さんの以下の行動から思いました。
『コミュニティの創業メンバーになること』→オンラインサロンを自ら立ち上げた
『自分が果たして何を得意としているのか、自己分析に徹底的に時間をかけるべき』→旅行の帰りの飛行機で徹底的に自己分析

また、自分の強みを精査し、「サラリーマンを謳歌する能力」×「弾丸旅行に行きまくる能力」×「伝える力」を掛け合わせて「リーマントラベラー」という希少価値のある人材を作り上げている点は、ある意味本書で述べている、ハイブリッド人材なのではないかと感じました。

本書は、今後の自分の人生において、軸にしていきたい本です。まだまだ読み込みが足りないと思うので、こまめに読み返し、この思考法を身につけることで、自分にとって満足度の高い人生を目指していきたいです。

投稿者 Devichgng 日時 2019年6月30日


目次をパラパラめくったときは、タイトルと本文の内容がミスマッチでは?と感じました。というのは、「1日3時間だけ働く」というフレーズから、楽して働くための本なのか?というイメージを当初持っていたからです。

まえがきを読んでみると実際は真逆で、「考える」ことをつきつめると物事のコアな部分がわかり、それに対処できるから結果的に3時間だけ働いても10年前の3倍の仕事量をこなすほどの効率性がもたらされたのだとわかりました。これは努力して成果を挙げる能力より、最小分の力で効率的に成果を挙げるコスパ力という、現代社会に対する解をタイトルの前半に著しているのだと思いました。
タイトルに含まれたもう1つのフレーズである、「おだやかに暮らす」という言葉は、おわりにの最後の方に記載された、努力もコスパも意識しない、今あるもので満足する考え方が主流となる次の社会に対する解を著しているのでは?と考えました。

コスパ重視の時代から、期待値コントロール力がメインストリームになる時代の両方に共通するキーワードが、「考える」というロボットやAIにはない人間のみが有することを許された次元を超えたものを結合させる能力です。著者が定義する「考える」ことを確認すると、『「考える」こととは、「概念の海に意識を漂わせ、情報と知識を分離・結合させ、整理する行為」』とあり、それは、「意識」を自由にコントロールすることを最終的な目的地としています。

それを軸に読み進めていくと、意識的な行為が抽象的なレベルでつながる果ては、第3章も後半の『世界があって自分がその一部にあるのではなく、自分が世界を創っていてたまたま1つの個体に意識を向けている、というように意識を転換できるはずだ。』になると考えました。この表現は、般若心経で言うところの「色即是空、空即是色」の概念と同じでし、魔法編セミナーで述べられた自分自身が神様という表現と同じことに気づきました。大手外資系で活躍し、本質を追い求め論理をつきつめていった著者の考えの果てが、すべては分かれているように見えて、有機的なつながりを持っているワンネス(全一性)という、怪しい系の世界と同じということに真理性を感じました。

自分が世界を創っているという前提に立てば、どんなイベントが生じさせるかは自分の意識の漂わせ方次第であり、何に自分の意識を向け、周囲の環境に接続させるかで、結果としての自分が変わるということがわかります。ここで気づいたことは、その意識をコントロールするのに役立つのが呼吸法や瞑想であり、それを解説している基本編セミナーの偉大さでした。怪しい世界の存在、智の道という自分以外の世界の存在、という意識を新たに向ける対象を認識させるだけでなく、そこで解説されるワークこそが意識のコントロールの訓練を兼ねていたということに気づきました。基本編を受講し、呼吸法と瞑想のワークを継続できた人から、風邪をひきにくくなったり、運がよくなったという声が挙がることに納得の理由もわかりました。濃厚な意識の交流は、健康、さらには幸福の源泉にまでなるという記載があったからです。

ここまで、意識をコントロールすることを軸に考えるということを追ってきましたが、考えることは未来に関するものだということに気づきました。知識や情報を既にどこかの誰かが考えたことの結果が言語化されたものとすると、考えることは自分が属する未来に関する洞察である言えると思います。主体的に生きるならば、他人の思考の決勝である知識や情報を得て満足するよりも、自分の未来を考え、デザインすることの方が楽しくワクワクできるもののはずです。自分の考え、その背景にあるすべての有機的な結合元となる要素は既には自分の中に存在していて、自分の意志で自由に組み合わせ創造して良いのですから。

そう考えると、課題図書の感想文を書くのが楽しくなりました。過去3年分の読書会の音声ファイルを聞く度に、自分の気づきの弱さに凹みまくっていしましたから。

投稿者 2345678 日時 2019年6月30日


「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を読んで

本書で紹介されている第1章はしょうおん先生と花先生のメルマガやセミナーの内容がギュット凝縮されていると感じた。

コスパの高い仕事をするためにその前提となる身体を整える。環境を整える。心を整える。

これを毎日の生活に習慣づける。そして右脳と左脳がシンクロするレベルのメタ思考の視点と物事の裏側を見続けるトレーニングがいる。このことは毎日の訓練をしていると身体が反応する。関心毎を考え続けているとそのことに関連する景色が目に入ってくる。また耳に聞こえてくるようになる。

ここまで読んで、あのときはそうだったのかと改めて自分のアホさ加減を知らされた。

入社3年目に大阪から千葉県の成田に転勤になった。まだ成田空港の第2期工事を行っている時代。
成田で初めてアイスクリームの自社生産を行っており、その部門に配属され物流を担当することになった。
会社のオーダーは洋菓子とアイスクリームを同時に運んですべて自社配送に切り替えたい意向。
FC展開をしているので別々の便を組まずに済ませたい。
コンビニ各社が配送を開始する10年程前のはなし。今なら当たり前に行っていることですが当時としては全く形が無い状態。

そんなとき当時は晴海で国際展示会があり、ヒントを探しに会場にでかけると。なんと三菱自動車が冷蔵冷凍を同時に運ぶトラックを展示している。トラックに仕切りをつけて冷凍と冷蔵を区分けする。これだと飛び上がりましたね。その時は目の前の課題が解決したのでそこまで。展示会に出かけて5時間ほど経過したときなのでここも無駄な時間をかけていた。

当時でも家庭用冷蔵庫は冷凍と冷蔵が分離しており、それを運搬できる状態にすれば解決する。

本書にある通りに問題を考えていればもっと早く解決可能な課題にできた。と本書を読みながら、今も近視眼的に物事をとらえていないかと反省しきりです。
すべての物事は有機的につながっていて、問題の本質はもっと根本的なところにあるとわかってくる。メタな視点を持つためのツールとして本書88ページから99ページが紹介されている。
そして、一旦その考えをやめる。するとある日、解決傑方法が舞い降りてくる。まさにその通り。

過去から歴史から学ぶ考察から現在から未来へ向けた洞察をしたのが第2章。

2020年以降を見据えて、今ここにに集中して行うべきことが紹介されている。
ここも塾生ならセミナーやメルマガで何度も発信されていた内容がたくさん出てくる。個人の生き方に及んでくる。ここで気になったのは著者は2013年の時点でSNSが個人信用の格付けするインフラになるとまでいわれているが、なぜ最後にSNSをやめよとしているのか。
コミュニティに入りあるいはその創業メンバーになることを進めているが、SNS上のコミュニティーは、人間関係に基づく共同体(成熟したコミュニティー)ではないとされている。
人として相手を尊厳できているかが問われる。これにも納得です。個人から個性を切りはなし、個性と社会性の交点を探せという。そのための方法論も提示されている。
特に取るべきアクションが明確になるまで細かく考える。そしてそのアクションを日々の成果靴織り込む、つまり習慣化せよと示唆されいる。

言葉の定義づけで、本書206ページに失業率は「労働解放率」とすると人生の目的が生存から創造に変わる。この定義づけに、ぎょっとした。仕事は遊びと言う感覚は、かなり以前からあります。しかし
「今やっているのは、価値と信用を創造するゲームだ。」今自分がこう考えられるか。モノからコト経済への移行している実感はありますが関係経済の感覚がまだないので、この域に達するのはまだ先だなとの思いがあります。

考えることの言葉の定義が意識を自由にコントロールすること。これは訓練で可能。

ならば訓練と同時並行で考え抜いて、今取り組んでいる孤独化を最小にする仕事をやりぬく。
本書はこの後押しをして頂いたと感謝です。

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投稿者 tajihiro 日時 2019年6月30日


「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を読んで

 山口揚平著の「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」について、私なりに考えたことを以下にまとめてみたいと思います。
 まず、一番の感想を一言で申し上げます。それは、「2020年以降は、思考において、意識を4つの概念(上位概念、下位概念、背景・原因、結果・意味)へ向け、たった一つの最も重要な因子を見つけてそこに注力することが、ポイントになってくるのだな」でした。

 上記を踏まえ、以下の2点について新たな気付きを得ました。

1.『全体像を明らかにすること』(P55)/『物事を理解するとはその輪郭を理解すること』(P63)
2.『「求めない人」ほど信用される』(P123) )/『求めないと、人は信頼される』(P125)

1.『全体像を明らかにすること』(P55)/『物事を理解するとはその輪郭を理解すること』(P63)
 これまでの私は、直感的に短絡的に場当たり的に上手くいけばいいや、という感じで物事に対処してきたところがあります。この章を読んで、考えることの重要性、特に全体像を見極め、事象・概念を構造的に捉えることの重要性を学ぶことができました。

例えば、自社の営業部で、以下(1)~(4)の問題点が表層的に表れたと仮定します。

(1)営業担当者がA地区に行きたがらない
(2)A地区の営業成績が芳しくない
(3)A地区の営業担当者はなかなかインセンティブを稼ぎにくい
(4)A地区はクライアントが分散しており効率が低い

以前の私ならば(1)と(2)を短絡的に結び付けて、「優秀なセールスマンをA地区へ配属させよう、不満が出たら、インセンティブを多少割り増しさせれば良い」といった感じで提案していたと思います。しかし、著書にあるロジックツリーを用いて考えれば、

  ゆえに、(4)分散しており効率が低い ← 「★イ.分散したクライアント」 
       ↓                    
  ゆえに、(3)インセンティブ稼ぎにくい ← 「★ア.全社一律のインセンティブ制度導入」 
       ↓                    
  ゆえに、(1)A地区に行きたくない ← 他地区と比較して魅力がない
       ↓ 
  ゆえに、(2)A地区の成績が芳しくない    

上記のように、意識を4つの概念(上位概念、下位概念、背景・原因、結果・意味)へ向け、全体像を把握し、一つの最も重要な因子を見つけてそこに注力すれば、最大最高の成果を得ることができることを学びました。上記例でいくと、制度改革の観点から見た場合だと、「★ア.全社一律のインセンティブ制度導入」を廃止して、「地区ごとに異なるインセンティブ制度導入」となるでしょうし、会社、関連会社全体を俯瞰的に見た場合だと、「★イ.分散したクライアント」を前向きに考え、「A地区の代理店の積極的活用」となるのではないでしょうか。個々の会社によって、どちらを選択するかは変わってくるのでしょうが、いずれにせよ、この問題解決手法、特に『たった一つの最も重要な因子を見つけてそこに注力すること』(P33)という意味では非常に考えされられる思考法であり、また、こういった思考法ができれば、ビジネスだけでなく、人間関係(コミュニケーション)、健康問題、金銭問題、あらゆる問題解決に活かせられると思い、非常に考えさせられる内容でした。

2.『「求めない人」ほど信用される』(P123)/『求めないと、人は信頼される』(P125)
 これまでの私は、お金もそれ以外も、貪欲に求めてきたと思います。「念ずれば花開く」「思考は現実化する」を曲解して、欲しいモノを「あれがほしいなぁ、これがほしいなぁ・・・」と念じていれば、欲しかったモノが、ある時、ふっと目の前に現れるように。実際、最近の私は、そうすることで、例えば「こういう人と出会いたいなぁ」と思っていれば、ほぼ確実にそういう人との出会いが実現してきたので、念じれば、思考を現実化するれば、たいがい上手くいくものだと思っていました。

 そうまでして、それが正しいと思っていたのに、なぜ、はっと考えさせられたのか?それは、文中の公式でした。

 『価値=(専門性+正確性+親和性)/(利己心)』(P126)

自分の周りで、尊敬できる人、メンター、心から幸せそうに見える人、彼らの全てが、例外なく、これに該当しているな、と。そして、この公式において、利己心を分母に置いているのが、実に秀逸だな、と。ビジネスにおいても、プライベートにおいても、自分だけの秘密にせず、SNS等を活用して、惜しみなく有益な情報をアウトプットしている人は、長い目で見た場合、皆、上手くいっているな、と。

 例えば、先月の課題図書の東松氏の場合だと、ブログにて、旅に関して有益でレアな情報を発信し続けた結果、書籍出版やセミナー依頼を受けるまでになっております。その情報は(専門性+正確性+親和性)を伴い、しかし、利己心の要素はなく、純粋に情報を出し続けた賜物だと思います。

 また、昭和19年に広島市江波から呉に18歳で嫁いだ主人公すずを題材に、戦時下の困難の中にあっても工夫を凝らして豊かに生きる姿を描いた「この世界の片隅に」という映画が2016年に公開されましたが、2019年現在で、累計動員数は210万人、興行収入27億円を突破というロングラン作品となっていますが、当初は、映画化の予定はおろか、映画製作員会を起ち上げることも困難な作品だったとのこと。ここに「稼ぎ=利己心」を主眼においていれば、お蔵入りは必至だったでしょう。しかし、クラウドファンディングにより3,300人を超える支援者から4,000万円弱を集め、それを元手にパイロットフィルムを作成し、その後は、監督や支援者のSNS、さらには地元広島の複数のメディアに取り上げられたこともあり、その後、圧倒的な製作費支援を得て、最終的には異例の興行収入を達成しました。これも、監督、支援者と地元メディアが一体化して、当時の時代背景を忠実に正確に再現し、それでいて私利私欲の要素がなく、ただひたすらに当時を知ってもらいたいという監督の熱意と願望が結果として、こういう素晴らしい興行収入を生み出したものと思われます。

「求めない」というのはこういうことかと学ぶことができました。
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 最後に、今回の学びを今後の人生にどのように活かしていくかをまとめます。現在、私は、自分の会社において、経営陣に非常に近いポジションで働いているので、経営陣への提案の際には、意識を4つの概念へ向け、それらを様々に誘い、最も重要な因子を見つけ、そこに注力することで、より費用対効果の高い施策を考え出し、導入していきたいと思います。人事制度、労務制度、PJ別収支分析、左記以外の業務効率化施策、様々なことにおいて、これらの考え方を活かしていきたいと思います。また、自分が知り得た知識、ノウハウについては惜しみなくアウトプットして、周りの人に自然と感謝されるような日々を過ごしていきたいと思います。穏やかな毎日を過ごすために。

 以上、課題図書としての思ったこと、考えたことの記載を終わります。今回も非常に有益で価値のある本をご紹介いただきありがとうございました。

投稿者 gogowest 日時 2019年6月30日


「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を読んで。

本書で最も驚いたのは、著者が「思考する」とは意識を自由にコントロールすることであると定義したことです。
「考えろ」とは日常よく言われる言葉ですが、その次元とはまったく異なった視点での「考える」ことが提示されたことは意外でした。著者が言うメタ思考では、意識を自由にコントロールすること、意識をより高い次元にスライドさせることを行うということです。

通常、言われる思考は、直線的な範囲での思考プロセスや分析したり計算したりすることですが、これはAIでも可能であり、意識を自由に使うメタ思考ができるのは、意識を持った人間にだけできることであるという主張には納得です。
本来ならば人が考えるとは、そういった本質をつかむことだったはずなのに、現代的な情報過多な世界では忘れられていったのだと思います。

本書で中心となる思考方法はメタ思考です。
メタ思考は、「意識を動かす」ことであると著者は言います。意識の焦点を固定せず、意識の範囲を拡げたり、抽象化したり、さらに反転して具体性を持たせたりすることを行うということです。

この本を読んでから、自分がかかわる問題のいくつかについて、考えてみました。
そのなかで、なにがメタ思考を妨げるかについて考えてみました。
以下のポイントが自分のなかで邪魔していると分析しました。
1. 視野の狭さ
2. 注意力・観察力のなさ
3. 何かに引っかかっている。固着している
4. 関連性を見つける力がない
5. 具体案に結び付ける構成力の欠如

まだ自分は一部の改善にとどまってしまう思考が染みついているようです。メタ思考の訓練は時間がかかりそうです。今後の課題ですが、問題意識を持ち続けようと思います。
身近に起こった問題の一つは、勤めている会社の一つの事業で起きたシステム障害とそれに対しての対策に時間がかかったことです。この問題で、起きている事象(システム障害)が最初に見える問題なのですが、より本質的な問題は、それを引き起こす会社組織内部にあるというのが自分の得た視点です。(本質的な解決はまだ先のことです。)

メタ思考をするためには、柔らかい感性というものがベースに必要なのではないかとも感じています。「感性」も今後重要なキーワードになると思います。

本書では、実際の問題の解決案にするときに、抵抗することが予想される人々に提示するインセンティブまでも、含めて具体案の設計をするというところにとても納得しました。
確かにそこまで手を打ってあるということが、思考作業の成果でなければならないでしょう。

健康問題だったら、健康増進のためにしたことを、たとえばウェアラブルデバイスを用いて、記録し、成果に応じて、健康ポイントを付与するインセンティブの付け方があります。いくつかの企業では、そういう取り組みも始まっています。

最近、G20が行われましたが、ある人はG20について「人類は一つという真理を各国のリーダーたちが一刻も早く気付くように願います。」といった批評をしています。割とこういう主張は理想主義的な傾向の人に多いと思います。理念的にはそういう主張もあるでしょうが、その言葉の段階で止まってしまうと、思考停止に陥ってしまいます。具体案にするところまで、考えることが必要です。
20世紀までは、世界は未開拓の場所も多かったので、どの社会体制であれ、継続的に成長できたのですが、21世紀に入ってからは、量的な拡大は望めないので、質的に転換しないと、地球規模の問題の解決はできないのは、明らかです。
世界規模の問題、例えば地球温暖化などは、メタ思考のレベルで考えないと、解決できないものとなっています。こういう大きな問題でも、抵抗する人にもインセンティブが入るような仕掛けが必要になってくるとおもいます。

本書の後半は、コミュニティ、関係、信用、貢献を重視した生き方について、述べられていますが、確かにこれはすでに始まっている世界だと思います。同じ価値観や地域に根差したコミュニティは、あちこちで出始めていると思います。
人とのつながりの実感からくる幸福感、生きる意義、貢献した実感は血が通ったコミュニティのなかでこそ感じるもので、それが健康にまで大きな影響を与えているという関連性の指摘はとても考えさせられます。

本書は、思考法のみならず、本当に本質的に価値ある貢献をして、社会の中でも、コミュニティのなかでも豊かに暮らすための新しい時代の生き方の指針を示していて、新しい時代の思想書のように読むことができました。良書をどうもありがとうございました。

投稿者 masa3843 日時 2019年6月30日


1日に3時間だけ働いて、人並み以上の成果を出す。

仕事が増えるだけのサラリーマン生活において、こんなに理想的な働き方はありません。
そんな理想的な生活を手に入れるためのキーワードは、「思考」すること。
本書を読んで、その単純な答えに深く感心するとともに、
その難しさに絶望的な気持ちにもなりました。

私が本書を読んで強く印象に残ったのは、
P20の『思考と情報のパラドクス』についての説明です。

著者は第1章で
●思考は情報に勝る
●情報量が増えれば増えるほど人は思考しなくなる
●思考を鍛えたいのであれば、情報を減らし、思考の割合を増やすことだ
と述べています。

一方、第2章では、
〇知識があれば選択肢を増やし、選択肢は自由を増やすことができる
〇知識は我々に新たな選択肢を与え、執着や悩みを解きほぐす力になる
〇知識は選択的に得るものではなく、あらゆる知識にアンテナを立てるべきなのだ
と説明しています。

第1章では、情報が価値創造の根幹を成す「思考」の妨げになるとする一方、
第2章では、知識の有用性と必要性を主張しているのです。

私は、最初に通読した際に、正直言って
「どっちなんだ?」と感じました。

情報や知識は、思考の妨げになるのか、助けになるのか。
価値創造や生産性の益になるのか、害になるのか。

この問いの答えを出すために、
「情報」と「知識」の違いにフォーカスするアプローチも考えましたが、
「思考」の定義を再確認認することで、著者の意図に迫ることにしました。

P27では、
〇考えるとは、意識を使って情報を整理することである
と説明しています。
そしてP48では、
●前提を疑う、それが考えること
と定義しています。

私は、この2つの定義が、第1章と第2章の矛盾に対する答えだと感じました。

つまり、「思考」とは、
〇既存の情報を整理すること
であると同時に、
●既存の知見の前提条件を疑うこと
でもあるのです。

この2つの「思考」は、
相反する別の概念ではなく、
P28で説明されている「メタ思考」における連続したプロセスだと言えるでしょう。

「メタ思考」とは、
◆対象を一度抽象化して本質に迫り、再度各論に落とす思考のこと
です。

前段の抽象化の段階では、情報を整理して本質に迫ることが必要です。
そのうえで、その本質を汎用化し、所与の前提条件とは全く異なる条件や現象に対して
当てはめてみる。
このメタ思考のプロセスが、著者が最重要視する「思考」そのものであり、
私達が情報や知識に触れていくうえで持つべき基本スタンスであると思いました。

ここまで考えて感じたのは、このメタ思考のプロセスは、
課題図書を読んで感想文を書くプロセスと全く同じだということです。

さらに言えば、この収束思考と発散思考という、真逆の思考プロセスを踏まなければいけないということが、
課題図書の感想文を書くことの難しさそのものなのではないでしょうか。

感想文を書くうえでは、まず課題図書の著者が伝えたいメッセージを正確に把握し、
さらにそのメッセージを全体の論旨に沿った中で深める必要があります。
これが、収束思考です。

そして、次の段階として、著者が伝えたかった本質的な知見を、
他の事例や自分の経験等に置き換えて応用化、汎用化する必要があるのです。
これが、発散思考であると言えるでしょう。

課題図書を書くうえで陥りがちなのは、
・著者のメッセージを表層的にしか受け取れないこと
・本を読んだ感想を書くだけで、発展性がないこと
の2点です。

つまり、収束思考と発散思考を徹底できないことが、感想文というアウトプットの質を高められない主因なのです。
この2つの思考を両立できないのは、収束と発散で働く意識の方向性が真逆であることも1つの要因ではないかと思います。

著者は、思考は意識を振り向ける動作だと言います。
つまり、意識せずに頭に浮かぶことは、「考えている」とは言えないのです。

まずは、収束と発散を意識しながら、
意識して「思考」することを実践してみたいと思います。

そしてその実践の場として、この課題図書感想文という機会を最大限活用させていただきたいと思います。

いつも貴重な場を提供してくださり、ありがとうございます。
そして、今月も素晴らしい本を紹介していただき、ありがとうございました。

投稿者 collie445 日時 2019年6月30日


本書から、私が学んだことをいくつか書いてみます。


『はじめに』の中で、著者の山口揚平氏は、以下のように書いています。
『本書の目的は、「考える」ということを新しく定義し直し、それを伝えることにある。』(P4)
『本書を読み進めることで、読者は自然と自分の抱えている問題が解決されていくのを実感できると思う。』(P.5)
『本書を通じて読者の個人的な問題を解決可能な問題へと導いていければ幸いである。』(P.5)



そして、私は本書を読み進めることで、
自分自身の個人的な問題の解決に役立つ大きなヒントを得ました。
それは、以下の部分です。


『自殺志願者に対する次の有名な対話がある。』(P.44)
『思考の役割は、この脳筋を少しずつ柔らかくしていき、1箇所に吸着した意識を解き放つこと』(P.44)
『問題を解決したければ一度立ち止まり、まずは対象から距離を置くこと』(P.46)


高校生の娘からのSOSにどう対応するのがよいか、最近私は考えていました。
彼女は留学中で、色々困っていることがあり、ストレスを抱えています。


彼女は「助けて」と言うのですが、
私が、直接、彼女の関係者に何かを言ったり、手を出したりすることは望んでいません。


私は、
「こうしたら」「あーしたら」
と助言をします。
しかし、彼女はできないと言います。


自分でなんとかしたいとは思っているのですが、
なかなか踏み出せません。


私が学んでいる心理ワークに基づいて考えた場合、
他人の課題への介入はNGです。


では、私はどうするのがよいのでしょうか。
よく話を聞き、共感と、自己肯定感を高める言葉がけは心がけています。
しかし、それだけでは、何か足らないと感じていました。


そんな時に、
この自殺志願者に対する次の有名な対話のエピソードが
貴重なヒントとなりました。


そうか、彼女は、無意識に
『私との対話を通して凝り固まった「思考バイアス」を解きほぐしたいと思っている。』P.43
のではないだろうか。


だとすれば、
私は彼女の脳筋をストレッチするパーソナルトレーナーとして話を聞き、
話をすればいいのであろうと考えました。


その後、彼女から連絡が来た時には、
こうした立場を心がけて、話をすることができました。


さらに、対象から距離を置く視点で話もしました。
彼女は、名探偵コナンが好きです。


私は、彼女にこう言いました。


「悪役の出てこないコナンなんて、
コナンが活躍する場面がなくてつまらないでしょ。
画面の中にどっぷり入ってしまわないで、
視聴者の目線を持つと気持ちも変わってくるんじゃないかな。」


そんな話を色々しました。


彼女は、心が軽くなったようでした。


また、友人と話していて気がついたことがあります。
図9 前提を疑うことで問題を解決する(P.47)
にかかれているステップは、
私が取り組んでいる心理ワークのステップと構造が同じであるということです。


この図にある『具体案のアイデア出し』と
心理ワークのステップの中で 認知の歪みから解放される考え方です。


この考え方は普遍的であるから、
色々なことに当てはめることができるのだと、
理解できました。


また、
『第3章 2020年から先の世界を生き抜く方法を考える』
ここで書かれていることは、以前の課題図書LIFE SHIFTや
10年後も後悔しない生き方セミナーで学んだことと
繋がると感じました。


健康(エネルギー)こそ時間を生み出す原資になる(P.130)
今、私は健康関連ビジネスの取り組んでいます。
健康を手に入れる方法を本質から提供します。
これから必要とされると、ますます確信しました。


振り返ってみると
速読編セミナーで教えていただいた方法を実践してから
素晴らしい本に出会えるようになりました。


課題図書だけでなく、色々なタイミングで
その時その時に、私を助けてくれる本が目の前に現れます。


今回も、本書との出会いに感謝いたします。
貴重な学びをありがとうございました。

投稿者 mkse22 日時 2019年6月30日


1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法を読んで


『考えるとは何か。』
本書の目次に書かれている一文である
(本書にも書かれているが)改めて問われると回答に難しいと感じた。

『考えるとはどういうことかを”感じる”ことができるように書いた』(はじめに)
この一文に根拠に本書から感じたことを書いてみたい。

なぜ考えるのかを考えたとき、それは何か問題が発生しているからだと思う。
問題とは何かといえば、本来あるべき状態と現在の状態との差であろう。
その差を埋めるためにどのようにすればよいかが問題解決の方法である。

ここまでは本書にも書かれているし、私も感じていたことである。
ただ、この差を見出した視点は、既に過去だれかが考えたものであり、
いわば所与である。ここは自分で見出したものではないケースが多いのではないか。

本書はここに問題点があると指摘している。
問題そのものに対する認識の仕方ももちろんだが、問題に対して自らの視点を見出だすことが重要なのである。

本書では、考えるとは、『概念の海に意識を漂わせ、情報と知識を分離・結合させ、整理する行為』と
定義されている。
さらに、『意識を使って情報を整理することである。』『自分の内側(意識)の世界をどうコントロールするかに焦点を当てている』とも指摘されている。
ここでのポイントは、自分の内側(意識)である。
ある問題に対して、既存の視点を用いて解決策を見出すのではなく、問題の前提を洗い出すことで、
自分で新たな視点を見出し、問題を再構成することが重要であるということであろう。

知識は重要だが、これらは過去だれかが考えた視点からとらえた概念であるため、意識的に視点を統一した形で知識を増やさない限り、それらは使い物にならないだろう。むしろ、先入観となって、考えることを邪魔してしまう。

さらに、自分で新たな視点を見出し問題を再構成するとき、一つの視点のみから再構成することが重要である。本書では、『すべてのものは一見ばらばらのように見えても有機的につながっており、したがって、一つの視点からとらえることが可能であるという信念をもっている』と記載されているが、私にはこの信念がないと複数の視点でみてしまう、言い換えると考えることをやめてしまうことに対する警告に感じた。それだけ、考えるという行為が困難であるとも言えるのだろう。

少し話がそれるが、上記のようなことを感じたとき、全体は部分の総和に非ずという言葉を思い出した。
これは、部分を理解しても全体を理解することはできないという意味である。
本書と重ねあわせると次のように感じた。
部分は全体から分解されたものである。分解の視点が一つであれば問題ないのかもしれないが、
明示化されていない前提があると、視点が一つではない。そもそも分解してはいけないものを分解している可能性すらある。
現実の問題は全体ではなく部分から発生するため、部分のみに注目が集まるが、そこに注目しても解決できない。部分は全体と比較して具体的であるため情報量が多い。情報量が多いということは、それだけ複数の視点から把握していることを意味する。
従って、複数の部分を把握しようとすると、視点の多さにより思考停止に陥ってしまう。
だからこそ、問題の再構成つまり全体から見る必要があるのだろう。

ここで、自ら新たな視点を見出すとはどのようにすればよいか。本書に回答が記載されており、
視点は時間軸と空間軸で構成されるので、この2つから把握すればよい。
さらに、時間と空間はもっとも抽象度の高い言葉であるため、常にこれらをスタート地点とすればよい。
自分で新たな視点を見出すときのスタート地点は既に判明しているのである。
スタート地点がないと不安だが、これで安心できた。あとは実践あるのみである。

本書から感じた最も重要と思う点は以上である。
特に時間軸と空間軸から新たな視点を見出すという指摘は、私にとって大きな収穫だった。
考えるときとフレームワークが明確になったからである。
良い本を紹介していただきありがとうございました。

投稿者 dondensan 日時 2019年6月30日


 今回の課題図書が発表され、早速、仕事帰りに最寄りの書店で同書を入手した。長めのタイトルは、若干大きさの違うフォントが配置されており、「1日3時間働いておだやかに暮らす」という部分が鮮烈に頭に残っていた。レジでカバーをかけてもらい、帰りの電車内で読み進めていった。「1日3時間ってことは、5時間は節約できるのか、空いた時間は何をしようかな~。」などという考えが頭を占拠していた。が、読み進めるうちに、頭の中に溢れる強烈な違和感。何これ?何が言いたいの??
 少し前の課題図書締め切り後に、先生がメルマガで触れておられたように思うが、「タイトル」「帯」「前書き」といった部分にもっと目を向けるべきだと気づき、改めてタイトルから確認。『思考法』って書いてあるやん!!そう、飽くまでも思考法、考え方のお話であり、短絡的なノウハウなどが詰まっている訳ではない。冷静に読み始めれば気づけたことである。浅はかな思考を猛省しつつ、改めて読み進めていった。
 結局のところ、私にとって一番の気づきとなったのは、帯に書かれている『考えることこそ最強のスキルである』に集約される。
 「自分の頭を使って一生懸命考えなさい」表現を変えながら、先生が日々のメルマガやセミナーで何度も言われていたことである。塾生失格の誹りを覚悟で言えば、この点に関して、自分にはとても及第点は付けられないと、今更ながら反省させられた。
 3度ほど通読してみたが、読むたびに気づかされることが多すぎる。今後の自分自身に活かしていきたいもの、特に注目していきたいのは

 1.思考力を鍛える3つのサイクル「考える」「書く」「話す」(P72~)
 上で述べたとおりで、『考えることにコミットすること』が何よりも大切にしていきたいことである。この中で、山口氏が『「何か気持ち悪い」と感じなくなるまで考え続けるのがベスト』と述べられている。自分自身を振り返って、何となく違和感(気持ち悪い)があるなぁ、と思いながら、「まあいいか」と妥協し、その結果、大した成果を得られない、大きなミスや事故につながることが度々あったということを幾つも思い出した。

 2.『お金はお金、信用、価値、時間、健康(エネルギー)の枠組みで構成されている』(P121~)
 P122の図にもあるように、この枠組みはお金を最上位概念として、健康(エネルギー)が最下層、すなわち土台となっている。ここを疎かにしていれば、ハイパフォーマンスを発揮できないのは当たり前のことであり、そんなことにも自分の注意は向いていなかった。気持ちだけ若いつもりでいた自分だが、正直、そんなことを言っている年齢ではない時期に入っている。もっと自分の健康に責任をもって日々の生活を送りたいと考える。

 3.マイノリティこそ活躍できるようになる(P153~)
 この章の冒頭で述べられている『強烈な同調圧力』つまり、『高校から大学へ進学』『会社に入ってやがて出世』『家を持ち家族を養う』といった考えを、私自身、何の疑いもなく信じていた、というより、「そうなるものだろう」「そうするべきだ」「このレールから外れるのは負けに等しい」と、ずっと考えてきた。結果、そういったレールを進んできた事実がある。一方で、その考えに抗うもう一人の自分がいたことも、否定できない事実だ。許されるのなら、趣味である音楽系の道を今から歩み直したいと思うこともある。ただ、そういった大きな方向転換をこれから目指すというのは、現実的にかなり厳しいものがあるだろう。そこまでのレベルは求めないとしても、『多層的なコミュニティの幕開け』(P163~)にもあるように、『志を共有するコミュニティ』といった場面で、仕事以外の専門性や趣味といった領域の知識を活かしていくようにしたいと思う。併せて、3人いる自分の子供には、そういった圧力に屈することなく、自分の思いを大切にして将来を考えさせるようにしたいとも思う。実際、長女(中3)は、自分の趣味を活かした職業を選択したいと考えているようだ。私が子供の頃なら、とても親には言いだせなかっただろうと思う。が、彼女には臆することなくその道を進んでいってもらいたいと考えている。

 正直なところ、まだまだ読み込みが足りず、つかみ切れていない部分が多々ある気がする。来月の課題図書の読み込みも始めたいところではあるが、まさに、考えが足りていない、「何か気持ち悪い」という思いが渦巻いている状態である。来月分と並行して読み直し、山口氏の他の著作も読み進めたいと思う。
 今回、初の投稿となります。良書との出会いの機会を与えて頂き、誠にありがとうございました。

投稿者 LifeCanBeRich 日時 2019年6月30日


 老後資金2000万円問題が世間を騒がせた。金融審議会の報告書には、日本の高齢化社会、予測される老後生活、支給年金、そして、その将来への対策がデータと数字を基に説明されていた。この様な報告書は、人々が置かれた状況を客観的に認識、把握する上で非常に重要な役割を果たすとは、2月の課題本「FACTFULNESS」で学んだことだ。
 ただ、現実はたとえ客観的な事実を目の前にしても、結局は判断する人の知的水準や持つ思想、偏見という思考バイアスに大きく左右されてしまうということだ。そのことは、この騒動中に相当数のおだやかでない人たちがネットやSNSで騒ぎ立て、さらには年金返金デモまで敢行した事実を見れば明らかだろう。
 要するに、事実を認識することを含め、正しく考えて、行動を決定するまでの一通りのプロセスが重要なのである。そして、このプロセス中の正しく考えることについて教えてくれるのが本書である。


 本書の主題は、考えるとは何かである。そして、著者が提示する考えることの定義は、「概念の海に思考を漂わせ、情報と知識を分離、結合させ、整理する行為」(P.27)である。が、ちょっと抽象度が高過ぎるので抽象の梯子を降りてみよう。本書を読み考えるということに上記の定義を擬えると、

 “本書全体を要点毎に分け、それらに共通する要素を掴み、これまでに自身が蓄積してきた知識や経験と結び合して、新たに自分の中に生まれたモノを見つめる”

といったところであろうか。この“新たに自分の中に生まれたモノ”が思考の果実と言うべきものなのだろう。

 では、本書から得た私自身の思考の果実は何であろうか?

 1つは、

 “今後は、思考を尺度とした社会の階層化が起こるのではないか?”

という未来予測であり、もう1つが、

 “知識や技術の使い方の見直し”

である。


 まずは、“思考を尺度とした社会の階層化”について。この事が思い浮かんだのは、「情報量が増えれば増えるほど人は思考しなくなる」(P.20)という著者の指摘が、上で述べた老後資金2000万円騒動の際に世間に垣間見られたのがキッカケである。この騒動時に、インターネットやSNSを通して私の目に映ったのは、分類化された人たちの集まりだ。大雑把に言えば、

 分類①:報告書を読みもしないで流れてきた本質からずれた情報や報道に流され騒ぐ
 分類②:報告書を読みはしたが正しく読解が出来ずに現状を騒ぐ
 分類③:報告書を正しく読解し本質を掴んで冷静に発言する

となる。言うまでもないが、思考の量と質は、分類①<②<③となる。また人の数を分布すれば、もっとも少数な分類③を頂点とし、分類②が中間で、分類①を底辺としたピラミッド型になるのではないだろうか。私は、これが世の中の情報量が増えたことで表層化を始めた思考を尺度とした社会の階層なのではないかと思うのだ。そして、現在の情報社会は通信技術の更なる発展により、世の中に流れ溢れる情報の量は多くなるのだから、著者の指摘どおりであれば、未来においてこのピラミッドはより鮮明に姿を現すことになるだろう。
 ここで、私の頭の中をよぎるのが「ホモデウス」で提示された未来社会である。それは、ピラミッド上部の少数の人間がAIとデータを使い大多数の人間を操作するという恐ろしい世界である。これは大げさに聞こえるかもしれないが、現在でもその兆候とでも言うように既にピラミッド上部の分類③の思考する人たちの一部が、分類①の思考をしない人たちを食い物にしているのを認識できる。例えば、悪質な情報商材の販売、人の弱みに付け込んだスピ系自己啓発セミナー、または一部のオンラインサロンなどはその典型だろう。繰り返しになるが、この食う者と食われる者の境界線は、思考の量と質が作り出すなのだ。

 私がここで言いたいことは、思考をしない人たち、または正しく思考が出来ない人たちにとって、AIやロボットが台頭する未来は更に辛く厳しいものになるということである。


 次に、“知識や技術の使い方の見直し”について。結論から言えば、今までの私は知識や技術をコスパの悪い方法で使っていた。
 本書の「自分(私)とは何か?~個人は主役ではない~」(P.229~232)という箇所を読んだ時、これまで私自身が抱えていた大きな誤解に気づいたのだ。この箇所を要約すると、「自分」と「環境」は同一で、単に「自分」は「結果」で「環境」が「原因」であり、もしも人生を好転させたければ、変えるべきは「原因」である「環境」ということだ。
 では、今までの私の人生を振り返って見るとどうだろうか。例えば、S塾において得た人生を好転させるために教えてもらった数々の知識や技術を私はどのように使っていたかというと…、主に「自分」という「結果」を直接的に変えることに使っていたのだ。しかし、人生を好転させるべく知識や技術を注力する先は「環境」、すなわち、主に家族、職場、友人、地域との関係性にだったのだ。

 このように「原因」である「環境」に意識を向けると、おのずと思考が逆回転を始めるのが分かる。今までは、「自分」を出発点に得るべきコトを考えていたところが、「環境」を出発点に得るべきコトを考え始めるのだ。つまり、家族、職場、友人、地域と有機的な関係性を作るためにはどのような知識や技術を得るべきだろうかと考えるようになったのだ。
 この思考法が正しいと直感的に分かるのは、おだやかに生きている私自身の姿が想像出来るからである。

 では、最後に私の内部にコペルニクス的転回をもたらしたお気に入りの一文を記しておく。

「世界があって自分がその一部にあるのではなく、自分が世界を創っていてたまたま一つの個体に意識を向けているというように意識を転換できるはずだ」(P.231)

 この一文は深いと思う。


~終わり~

投稿者 soji0329 日時 2019年6月30日


「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を読んで


この本を読んで思い出したのは、先日発表された金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書である。現在の年金だけでは、95歳まで生きるとなると、夫婦で2,000万ほど不足すると。野党は大騒ぎをし、マスコミも面白おかしく囃し立て、今でも落ち着く気配さえない。報告書をよく読むと分かるが、論点はそこではない。私が思うにはこの本にあるように、100歳まで生きてしまうこれからの時代、人生をよく考えろということだろう。毒された情報にさらされ過ぎるとまさに頭がコチコチに固まってしまう。

著者の山口氏曰く『考える力を鍛えれば一生食べていける』と。金融審議会報告書では、資産運用を中心とした老後資産の確保に言及しているが、10月の消費税増税の可能性が高くなった現在、株投資での資産形成は簡単にいきそうにない。まさに山口氏の唱える『代替案の用意』が必須だというのは大いにうなずける。

具体的な代替案の思考技法として紹介されたロジックツリーの例で、偶然にも年金問題が挙げられていた。これを見ると、金融審議会報告書は原資問題にのみフォーカスをあてているのが分かる。関連する医療問題、上位概念である福祉問題やQOL問題まで踏み込んで高齢者問題を広く取り上げて分解し、解析する必要があったのではないか。論点を2,000万の不足ばかりに絞ろうとする報道の仕方もいかがなものかと思う。とにかく各自でよく考えてみることの重要性は理解できた。

あらためてこの本を読み、注目したのは2020年以降の生き抜く方法の思考法である。私たちが最も気にしているお金について『「お金」より「信用」を貯めよ』は、将来に向けての最大の警鐘ではないか。利己心に対する考え方。一向に鎮静する兆しが見えない芸人の闇営業問題。反社会団体への関与から話は大きく逸れ、ギャランティの授受や保身のための言い逃れにシフトしている感がある。まさにこの利己心のとらえ方を間違うと、大やけどを負う典型的な例と見て取れる。山口氏が唱えるように、日本が信用主義経済へ変わって行こうとする現状を垣間見た気がした。

次に注目したのは、社会がマルチなコミュニティに移行していくという考え方である。タテ社会からヨコ社会に変化しつつあるのは、実際企業で働いている私にはよく実感できる。仕事の考え方が『労働』から『貢献』へ。そして縦と横のつながりを作れる、ハイブリッドな能力。こうした人材にならなければ新しい発想が生まれないこともよく分かる。

そのための方策としてマスター、メンターを持つこと。そして彼らに好かれるための素直さは、訓練で身につけられるとの話。大いに勇気づけられた。もはや若いとは言えない私が、新たな知識やスキルを身につけるためには自分より年下でも頭を下げなくてはならないと自覚している。そのための具体的な訓練法。つまり俯瞰で見る。物事をグラデーションで見る。自らの人生で否定してきたものを敢えて肯定してみる。と、こうして紹介してくれているのは実に嬉しい。

そして個性から「関係」」にシフトすること。この話のインパクトは実に大きかった。これはまさにQOL、クオリティオブライフにつながるのではなかろうか。自分の生活の質。自分はどのような人生を送りたいのか。そのための自己分析を徹底的に行うこと。これを行わない限り、将来自分はどれだけお金を必要とするのか見えて来ない。いや、お金の価値が変化し、それ自体に意味をなさない未来の中で、自分の武器、立ち振る舞いをどうしていくべきか。意識を変化させて考えないと、年金問題を始めとした多くの課題に答えは出せないだろう。

しかしその後の論理展開。見つめ直した自己意識から一転、個人の崩壊、最後には『自分という概念が世界やコミュニティに溶け去っていくという自己の拡張』。正直、このあたりの理解は心もとない。『人は濃厚な意識の交流こそ健康と幸福の源泉であると再発見するようになる』の一文は難解で、本を読み終わった今でもその真意を掴みきれない。類推するに、信用が重要になるにつれ、コミュニティを維持するために一番大切なことは各人のモラルであり、自分と相手の意志を尊重して共存できるよう努力すれば幸せに生きられる、ということか。しかし、マイノリティとマジョリティの比率が逆転しようとする将来において、このモラルの定義は非常に困難になることが予想される。自分にない価値観をどれだけ肯定できるのか。大きな課題となるであろう。

山口氏は現在、1日の仕事時間は3時間と決めているというが、残りの時間もひたすら思考に費やしていると思われる。いや、仕事以外の休息時間でさえも、解を浮かび上がらせるための行動となっているのだろう。

考える意思と努力の大切さ、そして継続のための具体的な方策が満載の良書。あとは読者の行動のみである。とにかく将来の日本、解を出すのは他ならぬ私たち読者なのだから。

投稿者 tomooku 日時 2019年6月30日


1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法を読んで

 私が課題図書の感想文を書くようになったきっかけは、メルマガを読み始めて間もないときに参加した基本編セミナーで聞いた先生の「今の人たちは考えていない」という言葉だった。その時の私は日々目の前にある仕事、家事、育児のタスクをいかにこなすかということしか考えておらず、深く考える、思考するということについて考えたこともなかった。  
  
 課題図書の感想文の投稿をするようになり、改めて感想文とは何を書くのかとメルマガの過去ログを読むと本を読んで思考したことを書く、考えを深めるなどと書いてあった。自分で書いた感想文の内容が浅いのはすぐに分かったが、どうしたら深くなるのかについては全くわからなかった。
 そこで初めて深く考えるということはどういうことなのだろうという疑問がうかんだ。

 そこで、ある人から勧められた「具体と抽象」という本を読みメタ認知という概念に触れ、頭の中がグルグル回るような、様々な考えが走馬灯のように駆け巡るような不思議な感覚に陥った。

 その後考えを深めるとはメタ認知を使い、より抽象的に広く捉えることで内容を理解し、それを具体的な、再現可能なところに落とし込むことだと思っていた。

 本書の中で『メタ思考の最終的な目的は本質を見抜き、核心をつく代替案をだすこと』と書いてあり、なぜ考えることが必要なのかという問いに明確な答えを得ることができた。

 これから問題に出会ったら、メタ思考をして本質を見抜く、双方良しの智の道となる解を見つける、考える技術を使って意識がどこかに吸着してしまっていないかというという思考の方法で解決に繋げていきたい。

 考えることで本質を見抜くことができれば、効率的に仕事ができるようになる。労働時間の短縮ができれば可処分時間が増える。

 そこで自分の人生の時間を有効に使うために、自分の天才性を知り、自分の武器を自信を持って使えることが必要なのだということに気付かされた。

 自分の武器や強みがわかれば、
相手に貢献できる事も明確になる。貢献を積み上げ信頼されればコミュニティに認められ、自分の心が穏やかに過ごす時間が増える。

 自分の天才性を知るために、人から褒められたポイントは良いヒントになるという知識はあったが、本書には更に天才性は細部に宿る、微細であるほど他に活かせると書いてあった。

 大きく捉えることが、深く考えることだと思っていた私にとって細かく要素分解する事で、他にも応用可能なものになるという考えは私の本書を読んでの目からウロコポイントの一つだった。

 最後に、本の中で『「メタな視点をもつ」「物事の裏側を見続ける」ということをストイックに実践すること』がブレイントレーニングだとあった。課題図書の感想文は正にブレインアスリートとしてのトレーニングの場だと思い、毎月挑戦している。このような貴重な場を作っていただき感謝しています。

 多くの刺激を与えてくれる課題図書倶楽部の皆様にも感謝しております。今月もありがとうございました。

投稿者 ktera1123 日時 2019年6月30日


文中の「考えるとは、概念の海に意識を漂わせ、情報と知識を分離・結合させ、整理する行為(第1章 P27)。」とありました。転職した時に前任者からの情報(こういう仕事をしている)と、知識(今までの前職等の経験を通じて得てきたこと)を加味して、自分なりにマニュアルとしてまとめたことが、実は考えることになっていることになっていることになっていることに驚いています。整理したものは知識となり、次に入ってくる情報と分離・結合し整理していくことにより、複利的に知識が増えていきますが、筆者が述べていますように、検索可能な状態であれば検索するためのキーワードやどこに書いてあるかがうろ覚えででもよいので覚えていればどうにかなっています。逆にうろ覚えであることにより、その知識に執着することもなく、新しい考え方がでてくるのかもしれません。

今週、「Facebook」上のコミュニティでのネット上でのオフ会が1件、別の「Facebook」上の知り合いと土曜日に、「Twitter」上の知り合いと日曜日に午後から夕方にかけて集まってきました。上記の3つのコミュニティは全く異なる複数のコミュニティですが、基本的には「約束事は守る」、遅れることがある場合はしっかり連絡する最低限の「コミュニケーション」を守って、お互いのことを尊重してあい、未来に向かって共に成長していける仲間でないと、何事も難しいことがあることを感じました。(ネット上のオフ会は、主催者も初めての試みだったようで、練習時間はありましたが、時間の都合もありぶっつけ本番の人もいたようでしたので、ツールの機能で対処できたところもあったようでしたので、これに懲りずに続けて行ければと思っていましたが、参加された中には、ものすごく短期の方もおられたようで、連絡用のツールが荒れたのが残念なところでした。)
占星術や数秘術等で明らかになるであろう、持って生まれた性格もあるのかもしれませんが、人はいろいろな経験を積んで、成長していける生き物と今までうん十年生きてきた中で感じているのは間違いないところですので、今後も色々な環境の中で切磋琢磨していく環境の中にこのコミュニティもあるのでないのでしょうか。

いろいろなコミュニティはありますが、最終的な結論としては「人生は魂の修行の場ではあるが、人生を楽しく生きて、死を迎えた時に、いろいろあったけど、いい人生だったな。」と思えるように人生が送れればいいな。「考える」よりは、「感じる」で解決すればばなおいいな。そのような人生になるように、ありがたいことに日々考えることのある課題は、好むと好まざるとも、いろいろな方向から入ってくることですし、今後も色々と考えつづけることになるのでしょうか。

投稿者 str 日時 2019年6月30日


「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」

1日の就業時間を3時間だけにする為の裏ワザが載っている訳ではないし、仮にそんな方法があったとしても転職するか、自分でそういった体制の会社を立ち上げるしかないだろう。タイトルだけ見て本書に抱いた第一印象はそのようなものだった。

当然そんな薄っぺらい内容が書かれている訳ではなく、タイトルにもあるように“方法“ではなく”思考法”つまり考えること。それによる影響力を教えてくれている。

就業時間が8時間だとして「ちゃんと毎日8時間働いているか」と問われれば「はい」と答える。だが実際は8時間フルで作業をするなどという事はまずない。資料を作成するにしろ製品を作り上げるにしろ、完成形とノウハウがはっきりしていればそこまで時間を費やすことなく終わるだろう。成果を何らかの形にするのが仕事であるならば、そこに至るまでの試行錯誤に費やす時間の方が遥かに多い事に気付く。

『考える』時間とは言わば“準備期間“であり、成果を出す・形にするためのプロセスを予め準備しまとめておく。ここで重要なのは『行動可能な状態まで落とし込んだ具体案』である事と『代替案』も用意しておく事。そこまで思考を済ませておけば、成果を形にする為の行動には「3時間もあれば十分だ」という事なのではないだろうか。

考える時間の質を上げるにはどうすべきか。
一つは『情報の遮断』。考えることと調べることに対して、迷いなく後者を選んでしまうのはやはり早急に解が欲しいからなのだろう。これでは参考にした・引用しただけに他ならない。テレビもネットも自然発生したものではないにも関わらず、自然と断つことが難しい時代になっている。自らの意志で時には距離を取り、解を求めるのではなく『問いを問う』時間を設けることも必要なのだろう。

もう一つは考える・書く・話すの『3つのサイクル』を意識することだ。日頃からメモは取っているが、相手から言われた事に対してのメモ書きや、やるべき事。結局外部からの情報が大半を占めている。アイデアが浮かべば書き留めたりもするが、その時々の思考を書き出し・形にしようとする事は殆どなかった。「思考は頭でするもの」といった勘違いが『思考を形にする』事への妨げになっていたのだろう。

著者の『もっとも頭を使っていることは「もっとも頭を使える環境をつくり出すこと」』という矛盾しているようにも見える考え方だが、情報社会の中に於いて“その他大勢“の一員にならない為の警鐘であると同時に、思考がより具体的に成されている事による成果への結びつきとその効率性を教えてくれた。最終ページに『期待と実態が一致しているとき、人は幸福を感じられる』とあるが、最初から存在している情報頼みではなく、思考の末に出した案が実態と一致していたのなら幸福度もまた違ったものに感じられるのだろう。

投稿者 whockey51 日時 2019年6月30日


自分だけの指標の設計を行うこと。これが著者の最も伝えたかったことだと考えた。

人それぞれの営みの中で、誰もが本質的には時間は限られている。それが、30年なのか100年なのかの違いが現れているだけに過ぎないと思う。
そのために、知識があればコストが下がると視聴している。まさしくそうだと言える。私も最近、結婚式を上げ500万円ほどコストが掛かった。もし、他の情報を知っていなければ、もしかしたらもっと費用が掛かっていた可能性もある。コストを下げることにより、より生産性の高い判断を下せる材料も手に入りやすくなる。
 例えば、知らない分野の入門書を読む。より専門書を読む。など本質を突くための考える材料が手に入る。そしてまた〜と、良いサイクルが回り始めてくるのではないか。
 ただここで、一つ警笛も鳴らしていた。情報量が増えると考えなくなるとも。これは会社でよく見られることで、あの人が言っていたからと、そのまま受け取ってしまうことと同じだと考えた。かく言う私も、言われたことを鵜呑みにして、あまり成果が挙げられないことがあった。つまり考えたつもりになって、考えていなかったのだ。
 情報自体は大きな助けとなるが、問題意識はあくまでも自ら作り出す必要がある。そのための第一歩として、考えること、書くこと、話すことを著者は推奨していた。同じ本を読んでも、成果が出せる人と、成果が出せない人はここが決定的に違っているのではと私は考えている。
 今後自分だけの指標を設定していくには、問題意識を自ら作り出すことが、最も重要かつ著者がメセージとして伝えたいとこだと受け取った。

投稿者 nxxxxo1985 日時 2019年6月30日


「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」を読んで

タイトルを読んだ時の第一印象は、3時間だけ働くことは部下に仕事を押し付けるだけで
自分は3時間だけ働けばよいが、仕事を振られた部下は成果を出さなければならないために
残業し結果を出さなければならなくなるのではないか?と感じた。

しかし著書を通して、仕事を行う上で与えられたマニュアル通りに働くだけの時代は終わり、
自分が主体的に考えて狙って成果を出すことがこれからの時代だと言われています。
自分に与えられたお題に対して、いかに効果的に対処することがこれからの時代に大切か痛感しました。

ありがたいことに現状の私の仕事内容でも、今まで行ってきたルーティン業務は全て部下へ引き継ぎ、新規商品開発や新たなビジネスを立ち上げる状況にいます。
日々、いかに「できないこと」を「できる」ようにするのか「考え」「調べ」「実行」「検証」「分析」する毎日を過ごしています。
著書で学んだ思考力を鍛える「考える」「話す」「書く」ということが実践できていて安心できたとともに、成果を出すように改めて「口グセ」を通して自分の潜在意識の中へ成功への道筋を刷り込ませなければいけないかと強く感じました。

今後はさらにネットを通して情報を取得することが容易な時代になります。
日々の生活の中での「なぜ?」を意識的に見つけ、自分の長所へいかに組み合わせて
私自身の個性(オリジナリティ)へ結びつけてるかがこれからの課題になると感じました。

引き続き実践し、自分の人生をより豊かにしていきたいと思います。

以上

投稿者 wapooh 日時 2019年6月30日


201906『1日3時間だけ働いて、おだやかに暮らすための思考法』を読んで

 今月、本書を読みながら、著者である山口氏の思考の断片?教養❓ノックを散々浴びた。上下左右に激しく思考をゆすぶられ続け消耗した私の脳みそはくたくたで収拾がつかないままだ。仕方がないので、速読編で学んだ方法論に倣って本書に向き合ってみる。
‘はじめに’→目次→’おわりに’に目を通した。
‘はじめに’には『本書の目的は『考える』と言う事を新しく定義し直しそれらを伝えることにある』と書かれている。⇒『本書を読み進めることで、『考える』とはどういうことかを「感じる」ことで、読者は自然と自分の捉えている問題が解決されていくのを実感できると思う』⇒『本書を通じて、読者の個人的な問題を解決可能な課題へと導いていただければ幸いである』とし、以下の3章で構成されている。
① AIを凌ぐ武器としての思考力、②(人間にとって今後重要度の増す『時間』を生み出すための)短時間で成果を出す思考の技法、③2020年から先の世界(アフターオリンピック)を生き抜く方法を考える。
‘おわりに’では、『あと少ししたら努力もコスパも意識せず今ある物で満足する『期待値コントロール力』が主流の時代になる。その為にも人間を不幸の1つを誘因するSNSをやめて、『考える』と言う人間にしかできない仕事、長く続けられる仕事に時間を割こう。「幸せ=一体性」を享受しよう。と言っている。
 本書の目的は、「人間の本質=命と言う時間を全うする事」にあると思う。しかも「幸せに時間を使う」ために。人間にしかない≠人間にしか味わう事の出来ない幸せ=人と心の一体感/期待と実態の一致を具現化する方法論が、『考える』と言う仕事。
 書いてみたものの、またピンとこない。再度考える。本書を読む中で私の中でとらえていた問題がすっきりした瞬間ってどこだったろう?
① 有機的と言う単語 高校化学で学んだ有機的/Organic は有機炭素化学であったので、良く『有機的な○○』と言われてもピンとこないことが多かったが、本書を読んでイメージが鮮明になった。コーザリーティマップに現されるような『つながりをもった組織図』の関係性。知識や経験や知見なんでも、断裂していたり複雑に絡み合ったりする事象を表層にとらわれることなく、『本質を見抜いて』『美しく整える』ことが短時間にできたら、『思考力が武器』の人間になれる。人生と言う時間を微細な解像度で濃密に構築することが出来る。つながりの法則を見出すことで、「丸覚え/詰め込み」はなくなり、捕らわれにくい柔軟な思考力が身に付く。俯瞰した視点を持つことでつながりは見えてくるので、何でも離れてみて捉えてみる。俯瞰図を作成する注意点=現実の地図を現せるように的確に言語を用いる要点は、近々の課題図書で思考も身体的にも学んだばかりだ。
② 先達は短時間に人生を豊かにする。マスターとメンター(work & life)と言う縦と横のつながりを見つけて、自分を確立しさらに自分を起点に縦横に繋がりを伸ばす。糸を紡ぐのに重要なのは「素直さ」「守破離」「身体地の一致性」素直さは後天的なスキルである、という所が、本書で一番雷に打たれた部分だった。マスターとメンター、最初はいないと思えたが、よくよく考えると恩師と上司、先輩、それぞれに思い当たる先達の顔が浮かんできた。もっと微細に表現できるように、一度書き出して纏めてみる。
③ お金の捉え方。先月の課題図書で、「実態と仮想の2つの世界が並行する社会に行き進む我々にとって、人間と言う実態とお金と言う実態で成り立つ社会で機能しているのに、キャッシュレス社会で実体のない数値だけの社会になった時、何か大切なものを失うのではないか?」と疑問がわいたのだが、本書の中で、『お金は信用の外部化』であり経済ツールとしての『お金(コイン紙幣)世界共通実態としては高々300年の歴史』という表現を見て、こだわりが少しゆるんだ。私が怪しい世界で大切で喜び扱う実態=見つけて嬉しい小銭やお財布にしまっている封が束ねている紙幣は、個人の経済価値のツールであって、企業の経済はすでに数値でのやり取りであって実態を伴っていない、と捉え直すことが出来た。今後個人が企業から健康的に自立して、個人=企業となればツール(お金)の形態が変わろうと問題はないだろう。
④ 型の大切さ。まずは素直さをもって素養を身に付けて、守破離で進化させる。仕事も遊びも型は大事。本質と方法論を見抜くこと、PDCAを回して県産していくことは大事だ。年明けからの課題図書に取り組んで『型って必要不要どっち』と疑問に思っていたが、まずは必要で早期に習得して次に行くのだと本書を読んで腑に落ちた。
さて、最後にもう一度本書を閉じて表紙のタイトルを読んでみる。「1日3時間だけ働いて穏やかに暮らすための思考法」1日3時間だけ働いて、残り21時間は、遊んで暮らす時間だと捉える人をつるタイトルではなかろうか。
21時間穏やかに暮らすって何だ?7時間を睡眠とすると、残りは14時間ほど。それをおだやかに暮らす。どうやって?思考を使って、縮小する経済に対して、減少し不足する人間が協力し合って有機的に美しく気持ちよくつながり互いに出来ること(天才性)個性を発揮しながら。
 確かに最近は収入格差が広がり、生活の質の格差も拡大しており、物騒な事件が続き不安をあおられ続けているばかりだ。「おだやかに暮らしたい」と強烈に感じているところだ。身を守りつつ懸命に社会全体を幸せに導くために自分は何が出来るのか。まずは自分の周囲(家族や知人や会社)で、足元を日々幸せにするためにどうしたらよいか経験を積むことを強烈に意識しながら、過ごしていきたい。
 以上の様に全くまとまらない。沢山思考のフックはかかった状態なので、思考を留めることなく本を読み実践を積み上げて解を得て行く。
 今月も良書とアウトプットの機会を有難うございました。

投稿者 vastos2000 日時 2019年6月30日


本書から「スキル面とマインド面の両面から今後の変化に備えるように」というメッセージを感じた。
そして、本書を読んでこれから取り組もうと思ったのは2点。一つはコミュニティや人的ネットワークの構築とそれに伴う信用残高の積み立て。もう一つは抽象と具体を行き来する思考の訓練。

コミュニティや人的ネットワークは、老後の健康や幸福にもかかわってくることなので、今のうちに仕事以外の人間関係を作り始めなければならない。何しろ形になるには時間を要することだから。


コミュニティやネットワークの構築に対してスキルである思考の訓練はすぐに始められて、坂道を上るように上達するはず。
しかし、今年度になってから、職場の環境変化もあり、立ち止まって考える余裕がなかなかない。
そんな状況だからかもしれないが、言葉としては、「メタ思考」や「具体と抽象」は知っていても、ただ単語をしてしっているだけで使っていなかった。非常に視野が狭くなっており、視座も低くなっている。要は次元上昇していない。
ここ1,2年、今後のことや仕事の進め方を考えているつもりだったが、深度が浅かったり、方向違いだったりしたのではないかと感じさせられた。本書では考える力をつけることは一生食べていける力を身につけることだとされているが、逆に考える力をつけなかった場合、ろくに食べていけなくなるということか。
本書で言うのとは別の意味で、1日の労働時間は3時間程度になるかもしれない。具体的には、「機械がやるにはコストがかかるが専門性は求められない仕事」をやる人は、今同じく時給計算の仕事で、需給のバランス上、一人当たり1日3時間で事足りるということになるかもしれない。
ドラスティックな法改正や制度改革がない限り、国内の生産人口が減っていくことは確実なので、専門性のない人間が食っていけるだけの報酬を得ることは難しくなっていくだろう。生活保護などのセーフティーネットでなんとか食いつなぐのがやっとになるのではないかという心配を持っている。
プロスポーツ選手は別として、産業革命の時と同じく、一定時間内に発揮できる肉体的な優位性は今よりも価値が下がっていくのではないか。そして人間がやることに価値が置かれるのは1日に3時間程度が限界の「考える仕事」になっていくのではないか。
そのような状況となるのが、5年先なのか、10年先なのかわからないが、そうなったとき、今以上に社会的な階層が固定化されてしまうのではないか。(拡大再生産、縮小再生産のサイクルが早くなることや、専門性を身に着けるのには一定の期間が必要であるため)

また、本書で「考える目的」を示してくれており、これが今の自分の仕事に照らして腑に落ちた。特に代替案を持つことと、具体案を出すことは情報のインプット、思考の段階で意識すると今よりも仕事の質が上がると感じた。

このことに関連してもう一点、考えさせられた。
近い将来の変化に関し、自分自身の将来も不安に感じる点はあるが、子どもの将来にも不安を感じている。おそらく自分自身の若いときの経験はあまり役に立たなくなっている。コンピュータが高価で、企業だけがコンピュータを使っていた時代は記憶力やものを知っていることの価値が高かっただろう。今では、誰でも手持ちのスマホで検索できる時代なので、知識はあるにこしたことはないが、その価値は下落する。
だからこそ、考えることの価値が相対的に上昇するのだろう。

国ですら「教育改革」を行うと言いだし、従来の知識や技能を身につけることに比べて「様々な人と共同して主体的に学ぶ姿勢」を身につけるべきという方針を打ち出した。
近い将来、働き方も仕事の評価軸も変わることは確実で、どのように変わるかの予測が人によってばらついているだけの気がする。
ただ、評価尺度や働き方が変わるというのに、何もそれに備えていない人が多いのはなぜだろうか。ここ15年は爆発的に情報の流通量が増えたという変化はあったが、企業や公務員として働く人の働き方や出世の仕方は大きな変化はなかった。その経験が足かせとなって今後もたいした変化はないと思っている人が多いのだろうか。
そういう自分もまだまだ準備が不足している。20年後、30年後の自分からのメッセージが受け取れるとするならば、今の自分に何を伝えるだろうか?今からスタートすれば間に合うことはなんだろうか?

最近の課題図書やメルマガを読んでも端々にそのヒントがちりばめられていると感じるが、私はそれらの情報をまとめて抽象度を上げることができていない。当然それを私のケースに具体化することも。
今の仕事を今のまま続けても10年後どころか、5年後も危ういと感じていながら、家族に生活環境の変化を強いることになるので、環境を変えることに躊躇してしまう。

人間と同じくAIやコンピュータも言語を使って判断と情報処理をするので、言語化できることは(今後自然言語の自動翻訳化の精度も上がるだろうし、)すべて機械化されることになるかもしれない。

そうなると人間にできることは「アート」や「別分野のもの組み合わせに価値を見いだすこと」になるだろうか。
そして考えたことを実行に移すためには人的ネットワークや信頼残高といったものが求められるようになるのだろう。

以前の課題図書でも似たようなことを感じたが、ようはしょ~おん先生からのメッセージなのだろう。今後も同じようなことを目にする機会がしばらくはあると思うので、その都度、ねじを巻きなおし、冒頭掲げたの二つのことを実行していきたい。

投稿者 AKIRASATOU 日時 2019年6月30日


1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法 山口揚平著

本書はこれからの時代を生き抜くための必読書だ。
AIが普及し定型業務がどんどん機械化され仕事が減り、人が余っている。
トヨタを始め多くの企業が終身雇用は難しいと白旗をあげている状況で、どうやったらこれからの人生を生きていくことができるのか。
その答えが考えるという事だ。
著者は本書を使って「考える」という事をもっと意識的に行わなければ、この先生きていく事がむずかしくなるという警鐘を鳴らしたかったのではないだろうか。

日本では学校でお金のことを教えないので金融リテラシーが低いと言われるが、それは正しくないと本書を読んで感じた。世の中が便利になりストレスを無くそうという方向性にどんどんむかっていく中で、普段から頭を使って考えることが出来ない人達が増えているのだ。
20世紀のような「解を問う」教育がスマホの普及などにより価値が低くなっているにも関わらず、多くの現代人は何をするにもスマホを手放せず、スマホが教えてくれた解を使って生きている。
スマホに頼ることで一般人は常日頃から頭を使って考えることを放棄し、考えることから逃げてしまっている。短期的には楽で効果的に生きているように思えるが、スマホは解は教えてくれても、問いは立ててくれない。その為長期的には、考える力が衰えていき機械に仕事が奪われてしまう事になりかねない。
自分の人生とはいえ、お金について真剣に考えるというのは将来の家族構成、職業、稼ぎ、年金問題、自分自身や配偶者を含めた親族の扶養・介護問題など様々な要素が関わってくる事であり非常に難しい問題だ。明確な答えの無い難しい問題を考えるという行為に慣れていない、考えるだけの脳力を鍛えられていない人が大勢いるからこそ、お金についても「考える」ことを避けてしまい、金融庁試算の「年金では老後資金が2000万円足りない問題」を正しく理解できず、マスゴミに拡散されている情報を鵜呑みにしてしまったりするのだろう。

これからの時代を生きていく(稼ぐ)ためには、考えることにより物事の本質を捉え真にやるべき事を見つける能力が必要になる。なぜならばAIなどの機械の進歩・進化により単純労働はどんどん機械化されて減っていくから(既にそうなってきている)。そのため考えることが出来なければ人並み以上の稼ぎを得ることはできず、長時間労働かつ生産性が低い薄給の仕事をやらざるを得なくなるだろう。
では、どのようにして「考える」というスキルを身につけるのかというと、そこに簡単な答えはない。
若いうちに年間100冊以上の読書などにより沢山の良質な情報を仕入れ、脳に負荷をかける(脳に筋トレをさせる)ことで、メタ視点を持ち本質に辿りつけるようになると最終的には3時間しか働かなくても暮らしていけるようになれるのだ。

投稿者 sikakaka2005 日時 2019年6月30日


「我々の直面する重要な問題は、それを作ったときと同じ考えのレベルで解決することはできない」

本書の「考えること」を表したアインシュタインの言葉である。私はこの言葉が結構好きだ。
それは、人生の本質をついているからである。
人生において問題にぶつかり、解決に時間がかかっているときというのは、たいがい今の思考レベルの範囲でどうしかしようとして、失敗しているときだったと思う。
仕事で成果ができないとき、夫婦仲が上手くいかないとき、体調を崩して病気が続くときというのは、自分の分かることでどうにかしようとしていたときだったと思う。
そんなときはいつも、新しい選択肢を模索せず、自分のことしか考えてなくて、思考する時間の長さも短いときだった。

逆に言えば、感情的にならず、思考する時間を意識して長くして、他の人のことも考えに入れた行動をすると、するすると問題が解決することは何度もあった。

特に夫婦仲が悪くなったときは、相手のことを悪いと決めつけ、自分のことしか考えてないときだった。
明らかに夫婦仲が悪くて、この状態が続けば最悪の事態になると思ったとき、力技でどうにかしようとせず、身の程をわきまえて、感情を排して、他者からのアドバイスに従うことにした。
5年,10年後になっても思い出して楽しめる経験を供に積み、周りの夫婦の失敗談を糧に会話の量を増やしていったら、驚くほど関係が良くなっていったのだ。

つまり、問題解決には、客観視が必要不可欠ということだ。

物事がうまくいかないと思っているときは、自分の視野の広さ、情報量、思考する時間を意識して変える必要があるときなのだろう。

課題図書を読んでいて、思考を高次元へ高めることをすすめる解説書を1冊思い出した。

それは、石原明さんの著書「すべてが見えてくる飛躍の方法 ビジネスは三人称で考える」である。
本の冒頭の見出しにはアインシュタインの同じ言葉が目立つにように書かれていて、「考えること」についてのエッセンスは課題図書とかなり近い。

この本では「人称」という単位を用いて、会社に存在する役職に適した、視野の広さや思考する時間の長さを分かりやすく定義して解説している。
1人称は、自分中心で思考している状態を指し、会社で言えばスペシャリストことを言う。
2人称は、自分の取る行動に対して相手からどう見えるかも考えて思考できている状態を指し、現場スタッフのことを言う。
3人称は、自分とお客さんのやり取りを見ているもう一人の視点から仕事ができる状態を指し、現場のリーダのことを言う。
ビジネスはその3人称からがスタートである。役職が上がるにつれて、最大8人称まで上がるのだそうだ。
ただこの思考は、ビジネスにおいてだけでなく、健康や夫婦関係、その他の人間関係においても適用できる。
人生のさまざまな場面で、人称を上げて考えることで、人生が豊かになると伝えている。
まさに、意識的に思考の次元を変える点でエッセンスは近い。
サラリーマンにはこっちの本の方がきっと理解しやすいと思う。

ただし、課題図書で面白いのは、思考のことだけにとどまらず、身体感覚にも言及しているところだろう。

「意識をあえて定義するとしたら、それは次元の枠を超えられる知覚のエネルギーである」P43
「何か気持ち悪いと感じなくなるまで考え続けるのがベスト」P72

という箇所にあるとおり、思考のゴールは身体的なものであるという点だ。
思考だけでなく、自分の意識を整えることの大切さや、呼吸の仕方や健康について、基本編のコンセプトである、身体感覚を高める点でも通底するだろう。

次に私が気になったのは、マルチコミュニティの件である。
これはまさに10年後後悔しないセミナーの内容と重複している。セミナーでは、自分が属しているコミュニティを棚卸して、コミュニティ内のランクを上げる努力し、どのコミュニティのランクを上げるかは戦略的に考えるべきとあったと思う。本書の内容と一致するだろう。本書では、「ランク上げ」のことを「貢献」と言い換えることができる。

「貢献」に関して私はすでにしょ~おん塾の中で少し実践していると思った。
それは、セミナーにコンプリーターとして参加したときのことだ。
二次会や懇親会でコンプリーターとして、これまで自分に起きた変化を参加者の方に話すとたいがい喜んでもらえる。
参加者の人の目が輝き、セミナーのコンテンツを実践する気持ちが高まったと宣言してくれることもある。そんな場面に出会えるのは楽しいし、そもそも自分の話(自慢話?)を聞いてもらえるのは楽しい。
貢献とは、コミュニティ内で「智の道」を用いていくことなのかもしれないと思ったのだ。
コミュニティによってはこれが仕事になるかもしれないというのは、こういった活動の延長にあるのかもしれないと思うと、自分の好むコミュニティにコミットすることがさらに楽しい未来に続いていくと思えて、さらに貢献したくなっていったのだ。

今月も刺激的な本を紹介いただきありがとうございます。

投稿者 jawakuma 日時 2019年6月30日


1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法 山口揚平 を読んで

課題図書の感想文を投稿しても投稿してもなかなか一時選考も通過できない、しょ~おん先生のTwitterレビューでもご指摘いただいたように、不足していた要素が本書で書かれていた メタ思考 だったと今更ながら理解できました。『あらゆる問題はその問題と同じ次元では解決できない。』課題図書の内容を理解して自分事化しているだけでは優秀賞は遠いということです。その壁を超えるための メタ思考 をしていくためにはどうしたらいいのか、『対象を一度抽象化して本質に迫り、再度各論に落とす思考』を日頃から行い訓練していくしかなさそうです。その本質に迫るメタ思考をするために重要になるのが、思考するための時間・状況を確保する情報デトックスですね。スマートフォンが普及した今日では情報のトラフィック量が爆発的に増えており、ボーっとスマホを眺めていると氾濫する情報の渦に巻き込まれ、あっという間にどうでもいいSNS等に流され時間を無駄にしてしまいます。しかもその溢れる情報の質は玉石混合というより石が大半といったところでしょう。やはり読書で良質なソースに触れる方が有意義だということも再度理解できました。情報量と思考量の増減を表した「思考と情報のパラドクス」の定義を現代に当てはめると爆発的に情報量が増えているということは、それに反比例して思考できている人が急速に減少しているといえると思います。イノベーションが求められながらもオペレーション、マニュアル思考に捉われ業績が伸び悩む日本経済を暗喩しているようにも感じられました。
思考は何のためにするのか?本書には4つの目的が書かれており、その4つ目が 本質を見抜くこと でした。ここで図解されていた‟図12 対象を明確化する4つの概念“が正に私に不足していた観点でした。私は常々考えるときにその対象の深掘り(背景・原因、結果・未来)は行っても上下の軸を全く意識していませんでした。上位概念=本質は何か? 下位概念=具体的には?詳細は?この図解を見ていて思い出したのが、FBI捜査官採用時に行う何回の質問で事件の本質にたどりつけるかを競うゲームです。このゲームではAさんとBさんの間の悶着が出題されるのですが、Cさんの存在を問う質問をいかに早く出せるかが早期解決のポイントとなります。今見えていない対象外を意識する、知らない領域があるということを知るという点で本書に通じる所がありました。知らない領域を知るという話は最近のしょ~おん先生のメルマガでもありましたね。これをいかに増やして活用できるかが重要になってきます。
本書の後半では前半の流れとは一線を画し2020年のオリンピック後にどのように世界が変わっていくのかについて書かれています。 お金<信用 経済の中心は 関係 へとシフトしていくことになると。そしてまた本書でも自分の所属するコミュニティがいかに重要かが書かれていました。コミュニティの創設メンバーとなり時間を使い信頼を築いていくことが令和の時代では重要になってくるそうです。ここまで話が進んでくると、今度のジョイントセミナーの講師である東松氏の課題図書にも通じるところがでてきますよね。東松氏も本質的にご自身のキャラ設定から、情報発信、コミュニティ化を行い現在の地位を築かれているわけです。わたしも情報デトックスを行い、静謐な時間と空間を捻出し、本質を問う思考をしていかなければならないと今まで以上に痛感しました。

今月も良書をご紹介いただきありがとうございます。

投稿者 H.J 日時 2019年6月30日


本書を読み終えて、
「これから思考力で更に格差が広がる」
と思った。

本書内でも言われている様に
『仕事は労働から貢献に変わる(P177)』
という一言が、これから格差が広がることを示している。
端的にいえば、
「労働は思考しなくても(最低限)出来るが、貢献は思考する必要がある」
からだ。

労働は身体さえ動けば、誰にでも出来る。
思考停止してても、誰かの指示に従えば良いだけだからだ。
指示通りに動いた時点で、労働の最低条件はクリアとなる。
ただ、この労働という部分はAIが変わることになるだろう。
思考停止して指示通りに動けば良いからだ。
人間よりも完璧な計算力がある以上、労働という部分はAIの方が向いている。

”人間は貢献をするために、労働力(AI)を上手く使う側に回らなければならない。”

その貢献するために、思考する必要がある。
貢献は相手がいることが前提となる。
自分が貢献したと思ってても、相手が貢献してないと思われれば、
結果として貢献していない。
相手の気持ちに焦点を当てなければ、貢献の結果にならない。
貢献するためには、その相手の気持ちに焦点をあて、貢献するためにはどうすればいいかを思考する必要が出てくる。

『人にどれだけ貢献してきたか、その積み重ねが信用という名のタンクに蓄積される。(P126)』
この言葉が示す様に貢献の積み重ねが信用なのであれば、貢献を積み重ねるために思考をし続ける必要がある。

言い換えれば、結果的に思考できる人は社会的に信用され続け、思考できない人は信用を積み重ねられないよ。
ということだ。

となれば、思考できる人と思考できない人の格差は広がり続ける。

というよりも、既に広がり始めている。

先ほど、
”人間は貢献をするために、労働力(AI)を上手く使う側に回らなければならない。”
と書いたが、これって既に現在の会社の組織構造なのだ。
言い換えると、
”経営者は会社を発展させるために、労働力を上手く使う側に回らなければならない。”
資本主義の現在では、会社を発展させてお金を回すことが求められる。
思考できる経営者がいる会社は発展し続け、思考できない経営者が経営する会社は倒産などの末路をたどる。
労働者の中でも、思考の出来る人は副業などで成功したり、出世したり、転職で成功する。
思考の出来ない人は、すぐに外部要因のせいにして、平行線をたどる。
思考で格差が広がっているのだ。

私ももう一度本書を読んで、思考の出来る側の人間になろう。
そして、身近な人やこれから関わる人にこの思考の出来る側の人間になってもらう様な貢献の方法を考えようと思った。

投稿者 kayopom 日時 2019年6月30日


「1日3時間だけ働いて穏やかに暮らすための思考法」
→では、実践はどうすればよろしいか?

最もコスパが高くハイレベルな英会話教材と思われる、国営放送のラジオ講座『実践ビジネス英語』。
6月のテーマの一つは「21世紀スキル」。
そこで必要なものとしてあげられた3点は、
・critical thinking(批判的思考力)
・communication(コミュニケーション能力)
・collaboration(協調性)
の3つであった。

これは、今回の課題図書であげられている今後必要なスキルと見事に一致している。
ということは、ここまでは既定路線と世の中なりつつある。
で、さらにここに2つのCを付け加えたい。
・community(コミュニティ)
・credit(信用)
これで本書の思考をほぼ語れるであろう。

これからの社会は現在のパラダイムを崩し、再構築するための critical thinkingが必要である。
今まで価値の関係性を薄めていた貨幣に変わりcreditが通貨となり、社会はcommunity同士が繋がるネットワーク社会となっていく。
次なる社会で生きていくためには、communicationを密にできる、collaborationが必要なのである。

と、キーワードを並べると、信用の貨幣化をすでに実践しているキングコング西野氏など、以前の課題図書となった幾つかの書籍と重なる意見が多い。

本書の白眉は、これからの「個人のあり方」が「個性」となると語っているところと思う。

山口氏が語る「個性」とは「天才性」であり、「微細かつ深いレベルの自分の強み」との定義されている。実にユニークで、あまり自信がない自分には希望を感じる部分であった。
多くの人は自分では「微細」な自分の武器に気付かないという。それに気づく最も効果的な方法は、「自分には絶対に何かしらの取り柄がある」と信じること、また周囲からのフィードバックを受けることとある。

では、「個性」をより知るためのフィードバックをたくさん得られるようになるにはどうしたらいいか。ここで最も重要となるのはコミュニケーション能力と協調性であろう。
p178に「一緒にいて気持ちの良い人になる必要がある」とあるが、他人と繋がるにはお互いの距離感を測り、互いが気持ち良く過ごせる関係性を構築していかねばならない。
あくまでもポイントは「他者を通した自分」。
ここで「意識」を変えて、関係性をメタ認知していくこと、つまりは客観性を保たねばならない。
より実践的に考えると、まず自分の個性を認めてほしいのであれば、「先に」他者の個性を認めて、それを伝えていくことと思う。
「その服いいね」というと、次に「あなたのアクセサリーも素敵よ」という些細な会話のように。
個性を認める、特に褒めるやり取りを増やしていくことが
欲しいならば「先出し」。八木アンテナ。

人や社会への貢献を、無私の心で取り組み、信用を構築する。
また、同時に個性の発見のためには、他者へ「発見の先出し」フィードバックをしていく。
これが有効と思われる。 

p232「関係こそが生命の本質である」
つまるところ、生きていくためには人としての関係性が最重要。
ありきたりながらも、5つのポイントではやはりcommunicationこれが最も重要なキーワードと納得した次第であった。

投稿者 3338 日時 2019年7月1日


@azisai03

正に働き方改革と呼びたい内容でした。殊にp182の縦や横のつながりを日ごろから作ってどんどん組み合わせていかないと、新しい発想は産まれず、斜陽産業である出版業界では生き残れない。
これはしょ〜おん先生がヤグラということで何度か解説していことと同じなので、非常に感銘を受けました。
この後の件も、日頃からしょ〜おん先生の言われていることを発展させた視点であると思いました。
読んでいるうちに娘にぜひ読ませたいという思いが強くなり、最後には教育指針としての文言に行き当たり、考えを読まれたような気が致しました。

これからの世界がどうなるかを考えた時に、この本の予想は理想的でした。今の資本主義社会が行き詰まりを迎え、物資文明に変わり精神文明が台頭するということに他なりません。
人に対して誠意を持って接する人間がその誠意を評価され、信頼される社会になるということ。
人を押しのけて競争に勝った人間が評価される世界が終わるということにだと思います。
信頼や信用がお金の変わりになる世界があればどんなにいいだろうと母親とよく話をしたものです。
だとすれば、同じ価値観の人が集まるコミニュティが形成され、その中で評価されるのも頷けます。精神性の高いコミニュティでなければ、信頼がお金の変わりなることはないからです。

思考…考えることが仕事につながる。
それは今はごく一部の限られた人の特権でした。でも、メタ思考…本質を捉えた思考をする事で、誰もが「1日三時間だけ働いて穏やかに暮らす」ことができる。大変希望が持てると同時に崇峻に富んだ言葉でした。

娘の今の状況を省ることで、自分が今まで、如何に枝葉末節に囚われた、対処療法的な考え方をしていたか気づくことができました。
起こってくることは本質ではないのなら、どうやって本質を見抜くのか?
この本を読みながら、ずっと自分に問いかけていました。 氷山の下には何があるのか?ここを変えるポイントはどこなのか?自分の心のあり方に問題があることに気がついて、それをどう展開したらいいのか分からず、悶々とし、やっと娘をもっと信用してみようと思い至りました。私は娘を疑っていたし、できないと決めつけていたんです。
これからは何事も、自分の常識が正しいのか?から始めて、本質的には…と考え方の練習をしていきます。
起こったことを全て俯瞰し、上から見下ろすような感覚で捉えてみたいと思います。その上で氷山の下には何があるのか考えることができるようになれればと思います。

最後にこれはしょ〜おん先生が言うところの感性の部分ではないかと思うのですが、
全て最終的には感覚になりますから、
言葉になりません。形而上の感覚が形而下の言葉で表現できる訳が無いので、例えでしか表現できません。
音も味も香りも触感も空気感も全て個人の感覚になります。
この感覚を共有できるということが、 濃厚な意識の交流ということではないかと思いました。

あまりに次元の高い観念が多く、全て理解できていないと思いますが投稿させていただきます。

投稿者 AKIRASATOU 日時 2019年7月1日


1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法 山口揚平著

本書はこれからの時代を生き抜くための必読書だ。
AIが普及し定型業務がどんどん機械化され仕事が減り、人が余っている。
トヨタを始め多くの企業が終身雇用は難しいと白旗をあげている状況で、どうやったらこれからの人生を生きていくことができるのか。
その答えが考えるという事だ。
著者は本書を使って「考える」という事をもっと意識的に行わなければ、この先生きていく事がむずかしくなるという警鐘を鳴らしたかったのではないだろうか。

日本では学校でお金のことを教えないので金融リテラシーが低いと言われるが、それは正しくないと本書を読んで感じた。世の中が便利になりストレスを無くそうという方向性にどんどんむかっていく中で、普段から頭を使って考えることが出来ない人達が増えているのだ。
20世紀のような「解を問う」教育がスマホの普及などにより価値が低くなっているにも関わらず、多くの現代人は何をするにもスマホを手放せず、スマホが教えてくれた解を使って生きている。
スマホに頼ることで一般人は常日頃から頭を使って考えることを放棄し、考えることから逃げてしまっている。短期的には楽で効果的に生きているように思えるが、スマホは解は教えてくれても、問いは立ててくれない。その為長期的には、考える力が衰えていき機械に仕事が奪われてしまう事になりかねない。
自分の人生とはいえ、お金について真剣に考えるというのは将来の家族構成、職業、稼ぎ、年金問題、自分自身や配偶者を含めた親族の扶養・介護問題など様々な要素が関わってくる事であり非常に難しい問題だ。明確な答えの無い難しい問題を考えるという行為に慣れていない、考えるだけの脳力を鍛えられていない人が大勢いるからこそ、お金についても「考える」ことを避けてしまい、金融庁試算の「年金では老後資金が2000万円足りない問題」を正しく理解できず、マスゴミに拡散されている情報を鵜呑みにしてしまったりするのだろう。

これからの時代を生きていく(稼ぐ)ためには、考えることにより物事の本質を捉え真にやるべき事を見つける能力が必要になる。なぜならばAIなどの機械の進歩・進化により単純労働はどんどん機械化されて減っていくから(既にそうなってきている)。そのため考えることが出来なければ人並み以上の稼ぎを得ることはできず、長時間労働かつ生産性が低い薄給の仕事をやらざるを得なくなるだろう。
では、どのようにして「考える」というスキルを身につけるのかというと、そこに簡単な答えはない。
若いうちに年間100冊以上の読書などにより沢山の良質な情報を仕入れ、脳に負荷をかける(脳に筋トレをさせる)ことで、メタ視点を持ち本質に辿りつけるようになると最終的には3時間しか働かなくても暮らしていけるようになれるのだ。

投稿者 gizumo 日時 2019年7月1日


「1日3時間だけ働いて穏やかに暮らすための思考法」山口揚平著を読んで

 今回ほど「タイトルで損をしている」と強く感じたことはなかった気がする課題本でした。ガツガツと“楽をしたい”等と考えて読み始めると、良い意味で期待を裏切られ深く反省する本はなかったかと・・・。
人間に与えられた最後の武器が「考える」力であるといわれて、確かにそうかと納得が行き、最近はそれをすることなくただただ流されていることを気づかされた。判断と作業ならいわゆるAIで代用が可能であり、ある意味より高度になされることもあるだろう。いわゆる「仕事」を分解すれば「判断」と「作業」で構成される面も多いが、その他の「感情」や「データ以外に基づく作業」は人間にしかできずそのためにも「考える」ことが大切である。そういった面を担うべき仕事をするための要素を身につけているか、また時代は変わり、解は簡単に求められるようにはなったが、肝心な「問いを求める重要性に関してもどこか気づいて居ながら目をそらしていたかもしれない。「情報量<うろ覚え力」「短期記憶力<愛嬌力」といった指摘は特に納得のいくものと思われる。
 「考えるとは、概念の海に意識を漂わせ、情報と知識を分離・結合させ、整理する行為」と定義され、「意識を自由にコントロールすること」を最終的な目的地だと著者は主張する。ビジネスの世界で仕事をする上で有効な主張であり今後の21世紀に生かすべき考え方であると感じられる。特に考える目的とされる「代替案を出すこと」「具体案をだすこと」「全体像を明らかにすること」「本質を見抜くこと」の4つはすぐにでも身につけたい必須事項だと思われた。
 個人的にはこの春より職場にて所属部署自体が異動となった。以前より感じていた仕事に対する漠然とした“違和感”を、異動となって会社での環境が変わることによって文字通り「考える」こととなり取り組んでいる最中の自分にとっては実にタイムリーでヒントとなりえる内容であった。解答はすぐには得られないであろうが、「考える」ことでやりがいや効率を得られるのではないかと感じています。
 2020年以降の先の世界に関する内容は、極論ではないかとも感じつつ「お金」「信用」に関しては学ぶべき点が多く、改めて「お金」の出現から歴史を学んでみたいと強く感じました。

投稿者 SPE1127 日時 2019年7月1日


本書を通じて、[1]会社での担当業務内容をブラッシュアップする上での指針と、[2]コミュニティ運用に関する方法論を得ることができた。

[1] まず、担当業務内容について、会社では品質保証部門に属し、(1)製品の検査工程の見直し、(2)製品の品質保証内容の見直し、(3)クレーム製品への対応などの業務を担当している。それら業務内容の見直しには、「物事を考える際、問題を俯瞰して本質を捉えて対応することが効率性をもたらす」という考え方が大変役立っている。

例えば、(1)検査工程においてレバレッジ・ポイント(検査精度に影響を及ぼす制御すべきポイント)を見抜くことで、工程全体を省力化しながらも、検査結果の精度を向上させることが可能である。工程の省力化は、製品の納期短縮・製造コスト削減・検査作業員の負担軽減につながる。
(2)製品の品質保証に関して、製品の構成要素を保証すればするほど、より安定した製品品質を確保することが可能となる。しかし、顧客が求めない項目の品質保証は製品のオーバースペックに繋がり製造コストの上昇を招くため、逆に顧客に不利益をもたらすことがある。そのため、製品品質の何を保証すればよいか、本質を見抜く必要がある。例えば、福島県産の米は放射能の全袋検査を実施し、その結果を公表しているが、特に公開する必要がない他の検査項目については公表されていない。
(3)製品のクレーム対応の場合でも、顧客が怒るには必ず理由があり、怒りの内容や問題点の本質を捉えた上で謝罪や根本原因対策を行う必要がある。本質のみへの対応で労力を必要最低限に抑えることで、早期対応・解決に繋がる可能性がある。

以上より、仕事内容の質を落とさずに業務の効率化が可能と考えられ、現在取り組み中である。また、上記の取り組みにより、私を含めて業務に携わる関係者の残業時間を削減することに繋がる可能性があり、個人的にはその削減した時間を自己学習やコミュニティに関わる時間に充てたいと考えている。

[2] 次に、コミュニティ運用に携わることで、本書の第3章に記載されている様々な内容を実感することができた。今年1月から東北全体のある勉強会のコミュニティ設立の立ち上げに参画し、現在は代表を務めている。復興支援にも関わるそのコミュニティには、公官庁(研究所)、民間企業(メーカー、販売商社)など、立場の異なる方々が所属している。そこで、どうすれば立場の違うコミュニティ内のメンバー全員に有益と感じるものを提供できるかを考えた結果、コミュニティ内では個を消して(利己心を低くして)有益な内容の提案を行うことで信用が生じることを実感することができた。信用がお金を生むという内容も、志(勉強会の開催方針)に共感していただいた企業がスポンサーとなってくださったことから実感することができた。「価値=専門性+正確性+親和性/利己心」という内容も、コミュニティは専門家集団で構成されているため、勉強会の内容に専門性と正確性は欠かせず、関係各所と交渉の際に親和性(個人の信用性)を高める必要があったことから実感することができた。また、コミュニティ活動を持続するためには、今まで以上に活動範囲を広めて、メンバーにとって有益な知識や情報を学ぶことはもちろん、情報を持つ専門家の先生方とのコネクション作りも必要である。専門家の先生方とコネクションを築く場合にも“貢献”は必要であり、先生方の性格を見抜いた上で(グラデュエーション的な)コミュニケーション能力の向上は個人的な課題である。また、勉強会までの準備期間・勉強会当日・次回に向けた活動の具体的な内容について、縦軸がコミュニティのコアメンバーで横軸を時間とした各メンバーの役割分担をT&Sキャンバスにて一覧表にすることで整理することができた。T&Sキャンバスを作成することでコミュニティ活動全体を俯瞰して考えることができるようになった。また、全体から部分の順に把握することで、今年1年のコミュニティ活動計画(企画提案書)の詳細も作成することができた。

その他、本書の内容を踏まえて、勉強会の内容について代替案を準備しておくことや、コミュニティ設立理念を見失わない様に、ある目的が上位目的の手段であるという連続性(トレーサビリティ)について意識することで、常に目の前の行動(手段)が「コミュニティ設立理念」まで繋がるように意識して活動することを心掛けたい。
 
今自分が最もやりたいことは社会貢献活動である。自分の持つ知識・能力を用いて、広く世の中のために役立てたいと考えている。コミュニティは立ち上がったばかりであり、今後も利己心を出さずにコツコツ信用を積み上げ、参加メンバーに対して何が有益な内容であるかを考え抜き、本質的なものを提供し続けたい。そのためにはどうすればよいか、本書には物事の考え方が記載されていた。この本をご紹介いただきまして、ありがとうございました。

投稿者 icchi1966 日時 2019年7月2日


「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」 山口揚平さんを読んで。

人生100年時代を生き抜くために、人が持つ強力な武器である「次元を超えて考える力」が
どんなものなのかを感じて、自分が抱える問題を解決可能な課題に変換するための手引書。
「考える力」の最大の魅力がコスパである。
「考える力」が弱いと本質に辿り着けず、モグラ叩き的な解決法に終始してしまい、いつまでも
問題から抜け出せない。粘り強く考え抜くことが出来れば、本質に辿り着き一気に問題克服が
実現するはずである。

人生は、毎日の判断を意識する、しないに係わらず実施した結果であるが、本当に考えるべき時
に弱い力の結果と粘り強く考え抜いた結果では大きな差が生じて当たり前なのだが、今自分の状況を
振り返ってみれば、ほぼ何も考えていなかったことに、ようやく気が付いた。

義務教育の中学生までは、田舎で神童などと噂され、新聞配達はしていたが、新聞を読む人のことを
考えないで、自分の都合で通学時に配達し、雨で濡れても仕方がないとそのまま置いていた。
きっとクレームが来ていたに違いない。

プラモデルが好きで、もの創りへの興味と学力試しで受験した5年生の高等専門学校に合格し、
寮生活で緊張して過ごした1年生は、成績も良く、部活動にも真面目に参加していたが、
2年生から安アパートでの一人暮らしを始めてからは、バイトと遊びに夢中となってしまい
5年生では、成績優秀者への特待制度から外れ、卒業も大手企業への入社が決まっていたために
補修授業を受けてのものだった。

入社動機は、小学生から思いを抱いていた同級生が看護学校に通っていたため
エンジニアとして接点の可能性は、医療機器メーカだと思い、宇宙事業もある企業だからと決めた。
同級生の上位成績者に応募者がいなかったのが幸いし、高専の合格もこの企業での合格も運が良かった。

入社後は周囲への気配りと要領の良さで、製造技術、開発部、生産管理と普通の社員よりは
多種の職種で、トップランナー的なプロジェクトに加えられながら良い評価を得ることが出来た。

しかし、17歳から始めたお酒での失敗が管理職への道を閉ざしてしまった。

結局、少し頭の回転が良いことと器用さ、愛嬌だけで「考える」機会が無いまま無難に来てしまった。
但し、「考える力」の弱さが投資という分野で明確となり、メルマガからの出会いをきっかけに
しょうおんセミナーの受講に結び付き、今回この本と出合うことなった。

21世紀は、知識や情報を蓄える必要が無くなり、思考力・想像力といった「考える力」が重要だが
これは過酷な仕事で、やろうとする人は少ない。
人は、情報収集に興味を持ちやすいが、多いことに満足してしまい、これを考えた結果だと錯覚し
考えなくなってしまうので注意が必要だ。
但し、知識や情報を引き出す術は必要で、これらの情報を知っているかいないかはコストに影響する
また反面、情報が意識と結合すると「固定観念」という産物を創り出すので、こちらも注意が必要だ。

「固定観念」が作られる仕組みに、初めて気付かされた。
今まで、知識を増やすことが良いことだと思い込んでいたが、「考える力」を併せ持っていなければ
無用どころか、人生を停滞させる「みんながやっているから正しい」なんて間違った思い込みで
行動してしまう。自分は、実際に、交通ルールを無視した行動で大失敗を繰り返してしまっていた。

「なぜ考えなければならないのか」は、1.多面的な価値観の創出。2.具体案の創出。3.全体像の
明確化。として、起こった現実を空間軸と時間軸にあてはめ、課題の本質を見抜いて、
人生を豊かにすることと理解した。

考えなけらば、豊かな人生を掴むことはできない。

「どう考える力を養うのか」は、1.考えることを自分に約束する。2.本質的には~を口癖にする。
3.紙に書いて形にする。とのこと。どれもやると決めて実行できるものである。

今までの自分は、約束も形にすることもやっていない。

「考える力をどう活かすのか」は、21世紀に自分が生きやすいコミュニティー創りだと理解した。

コミュニティーに参加するにも創るにも、まずは自分がどんな人なのかを考えることからが始まりだ。

思い切って、周囲の人から評価を聞くことも必要なのだが、まず自分で好きなこと、嫌いなこと
過去の成功と失敗、どんなことに感情が左右されやすいのかなど書き出して、俯瞰することから
見つめて見よう。

自分はどんな人なんだろう。
どんな未来を期待しているのか。
どんな航海図が出来るのか楽しみである。

課題図書を紹介してくださったしょ~おんさん、ありがとうございます。