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第67回目(2016年11月)の課題本


11月課題図書

 

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門


タイトルにマーケティングと書かれているんですが、本書でいうマーケティングは非常に

広義の意味であって、ホントのところは「誰にでも理解出来る論理思考」の本というべき

内容になっています。つまり本書から分かるのは、「頭の良い人ってこういうことを考え

ているんだね」ということで、これを読んで、「ま、そうだよね」といえる部分がどれだ

けあるのかで、ご自身の論理思考力が分かってしまうというオチが付いています。

さすがの私もここまでやるのか!と驚きましたけど、実際にはここまでやらなくてもビジ

ネスの世界で成果を挙げる事は出来るんですよ。でも考えている人はこのレベルで思考し

ているのだということを知っておく事は非常に有意義だと思います。

 【しょ~おんコメント】

11月優秀賞

 

ここのところ投稿メンバーがかなり固定化されて来て、その結果受賞者も同じ人たちで持
ち回りみたいな感じになっています。もうちょっと新しい人が加わって欲しいんですけど
ね。特に速読編セミナーを受講した人は、やらなきゃダメなんじゃありませんか?適度な
アウトプットが理解力を高めるんですから、って話をしたはずなんですけどね・・・

ここでグチを言っても仕方がありません。今月も3名の一次通過者から発表しましょう。
『sakurou』さん、『diego』さん、『kawa5emon』さんが通過し、最終的に『diego』さん
に差し上げる事にしました。この方は3回目の受賞ですね。おめでとうございます。

 

【頂いたコメント】

投稿者 Valentina 日時 2016年11月27日


マーケターに向かない私が「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方-成功を引き寄せるマーケティング入門」から学んだこと

私はマーケターに向いていない。第8章で挙げられた適性4つすべて、私には当てはまらない。しかし、私は今、就職活動をしている。これからのキャリアを考えている。仕事で成功したい。効率よく仕事して、趣味の時間もしっかり確保したい。つまり、今月の課題図書を正に読むべき人間、読むべき時期である。この本から、自分自身に適用できる学びがたくさん得られることは間違いない。それを意識して、具体的に自分の例に置き換えながら読み進めた。

本書を読んで、“消費者視点”とは、“智の道”をビジネス用語で言い換えたものと言えるのではないかと思った。消費者視点に立って物事を見たり考えたりすることに徹した著者は、自分自身の幸せも手に入れた。智の道そのものである。

この著書が課題図書として選ばれた今月、あまりにもタイムリーなニュースと出会った。

『30周年「ねるねるねるね」最大の危機救った決死の「イメチェン」』

わ~、懐かしい!っていうか、まだあったんだ!?と純粋な興味で記事をクリックしてみると、その内容はマーケティング担当者の徹底した「子ども目線」についての話だった。日本企業には『ちゃんと機能しているマーケティング部がそもそもなかったり、強いマーケターもあまりいないのが実情(p.42)』と課題図書の著者は嘆いているが、少なくともクラシエフーズに関してはそうではなかったようで、なんだかうれしい気分になった。

この著書の中で、私が最も啓発されたのは、『4分の1インチの穴(p.160)』の件だ。私のお客様にとっての『4分の1インチの穴』とは何だろうか?2つのパターンで考えてみた。

まず一つ目は、日本語教師である私の生徒の場合。生徒達は、“日本語の勉強”という行為をしたいのではない。日本に留学したい、日本企業に就職したい、好きなアニメを日本語で見たい、など、日本語を使ってやりたいことをできるようにするために、私の授業を受けるのだ。もし飲むだけで日本語がぺらぺらになる薬があったとしたら、誰も私の授業は受けずにその薬を飲んで、さっさと本来の目的へ向かうだろう。従って、私がすべきことは、ただ闇雲に授業の準備をし、こなすことではなく、

①生徒が日本について興味を持っている部分を見極め、それに関する情報を与えることで学習をより楽しくする
②目標達成までの道のりをモチベーションを切らさずに進めるよう叱咤激励する
③常に適度なレベルの課題をクリアさせることで達成感を与え、自分の目標に近付いていることを実感させる

などがメインの柱として挙げられる。

二つ目は、私が就職活動で面接を受ける日本語学校の経営者の場合。経営者は、ただ単に日本語の知識を生徒に伝授する人間がほしいわけではない。それだけなら、文法を説明する動画を生徒に見せれば済む。日本語学校の経営者の考えは、今の私の想像では及ばないことだらけではあるが、それでも自分なりに考えてみると、

①生徒に信頼される、好かれる人間であること(これは先日面接した経営者が実際におっしゃっていた)
②正確にわかりやすく教えられる、生徒の質問に対して的確な答えがすぐに出せるなどのスキルがあること
③生徒がうまく話したり覚えたりできず、やきもきしているときでも、温かく見守る忍耐力があること(生徒から良いレビューをもらうとき、しばしばpatientという単語を目にするので、生徒から見た良い先生のキーワードでもあると思われる)

この3つが、学校側が採用したい日本語教師の重要な特性ではないかと思う。

生徒がお客様である場合と、日本語学校の経営者がお客様である場合の①~③を、それぞれ右手、左手の長い3本の指に割り当て、毎日手を眺めながら、私も消費者視点に立つ訓練をしていきたい。

投稿者 akirancho0923 日時 2016年11月29日


『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』を読んで

今、ノリに乗っている「USJ」。
たった一度だけ行ったことがある。そう本書にも出てくる巨大なツリーが
始めて飾られた年だ。スパイダーマンのアトラクションは確かに面白かったが
後は中途半端というか寄せ集め感が否めず、東京ディズニーランドに比べ
見劣りする部分が多々あり、もう行くことはないな、と心の中で舌打ち気味に
思ったことをハッキリ覚えている。

それがどうしたことだろう、知らないうちに売り上げ躍進を成し遂げ
とうとう単月で東京ディズニーランドを抜いたという。
コレは何かある、何があるんだ、と思いつつも
かつての印象が残っている私は足を運ぶまで至らなかった。

そして出会った本書である。
まさしく飛びつき、貪り読んだ。

本書はマーケティングという言葉をキーワードにした
立派なビジネスノウハウ本、と感じた。

社会人として経験がある方であれば、どのページから読んでも
文字通り引き寄せられる内容(奥義)がちりばめられている。

本書を通して、私はひしひしとほとばしる情熱を感じていた。
これだけの経験、ビジネスヒント、価値観。
重要なことがたくさん書かれているのだが
筆者のこの伝えたいという熱く感じる想いは
どこからくるのかと読みながらぼんやり考えていた。
そして本書の最後でこの言葉がさく裂した。

「生き急いでいる」これだ!と思った。

約半年前の自分と重ね合わせた。
私自身もまた同様に死を身近に感じ
今をしっかり生きねば!とその頃前のめり人生を全速力で歩んでいたのだ。

しかしながら不器用な私は要領が悪く体調を崩し
1週間も寝込んでしまった。
それからもいうもの、体調を気にしながら周りに迷惑をかけないよう
知らないうちに安全パイに生きてきていた自分自身に改めて気づかされることになった。

ここで宣言しようと思う。
私はこれからも前向きに生き急ぐぐらい前向きに生きると。

少し立ち止まってしまったかもしれないけれど、ちょうどよい
ロングバケーションだった。

また再スタートを切るきっかけを与えてくれた本書に出会えて
私はラッキーだと思う。そしてこれからも何度も読み返すことになる予感がします。
心より感謝いたします。

そして、必ず近いうちに「USJ」を訪れよう思います。

ありがとうございました。

投稿者 sakurou 日時 2016年11月30日


~ 「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方-成功を引き寄せるマーケティング入門」を読んで~

私はIT系企業の技術系管理職なので、経営系の本を読んだり研修を受けたりすることがある。マーケティングというと経営用語なので難しいと考えがちだが、これは本当に分かりやすい。

経営研修だとケースメソッドといって、ケースを通じて各社ビジネス戦略を学ぶのだが、これはUSJの当事者が書いたビジネス成功のためのプロセスを書いたもので、これほど読みやすいビジネスケースは無い。
きれいなブルーの表紙も相まって、すごく馴染みやすい。内容もエンタメなので親しみやすいし、ハロウィンで金をかけずに入場者数爆発!等、独特の表現もあり、ワクワクさせられる。しかも、「目標とするハリー・ポッター建設のため、今はお金をかけずにできることを考えよう」という考え方で従業員に意識付けを行い社員を引っ張っている点は非常に勇気づけられる。

以下、感じたことを纏める。

1.マーケティング部門とは?

この本を読み進めて最初に分からなくなったのが「マーケティングの目標は売上の最大化である」という点だ。売るのは営業だからマーケティングは営業の一種?と思ってしまった。確かに売るのは営業部門の枠割だが、売るものを企画するのは企画部門の役割である。ではマーケティングとは企画部門かと思うとそれも違う。企画を考えても、いくら掛けられて、どのくらいのリターンが見込めるのかを考えないといけない。とすると財務部門にも近い。いやいや、どういう仕掛けだとお客さんに受けるか、まさに本書の最大のテーマである「消費者視点」で考えなければいけない。

そうか、マーケティング部門とは他部門の調整役として、また、社長の方針を咀嚼して伝え、まさに全社一丸とさせて売上最大化に向けて進まなければいけない。そのためには他の部門のことを広く知らなければいけない。お客さん、社長、他部門と様々な部門と調整しながら、かつ、「カレーすき焼き」を作らないようにしなければならない。非常に困難で、かつ売上という見える数字になる。激しいプレッシャーという言葉が何度も出て来るが、その気持ちが感想文を書いていると改めてよく分かる。

2.誤った戦略の怖さ

経営視点で非常に深く考えさせられたのは戦略戦術の良し悪しマトリックス(P117)である。1番の悪手は戦略戦術共に悪い手と思っていたのだが、実は違っていて、戦略が悪くて戦術が良い時である。ディズニーランドの例は非常に分かりやすい。これで思い起こすのはシャープの液晶戦略である。私もそれほど深く知っているわけではないが、シャープは液晶に大規模投資し、コストを下げ、覇権を握ろうとした集中戦略を取った。高品質の液晶を作る技術は非常に高かったため、生産性の高い工場がいくつも出来たということは戦術は非常に良かったといことだ。しかし、需要の減少、競争激化ににより設備過剰となり、最終的には今の姿となってしまった。

本書にある、「カレーすき焼き」というのは、笑っちゃいそうだが笑えないブラックジョークだろう(そういうブラックジョークがまかり通るのがブラック企業かも(笑))。トップの強い方針にもとづき、それこそ同じ方向を向いて頑張る組織になれたからUSJは変われたのだろう。ただ、もっと大事なのは戦略を絶対に間違えてはいけないということだ。カレーすき焼きなんて言語道断で、外部環境、内部環境を正しく分析し、 トップがカレーなりすき焼きなり、どちらかを選択しなければいけない。私自身、仕事で調整がうまくいった時に出来たと思うが、実は「カレーすき焼き」になってないか、上司の方針を正しく解釈しているか、その方針に基づき他部門との調整や部下に指導しているか、改めて振り返りたい。

3.自分のキャリア戦略

この本が他のマーケティング本と比較して優れていると思うのは、キャリア戦略についても触れている点である。松下幸之助氏の「道をひらく」や稲盛和夫氏の「生き方」のように経営者が生き方を書くことはあるが、経営者がキャリア戦略、またマーケティングとセットで書くことはあまりないのではないか。思いつくのは以前課題図書にもなって、私自身とても好きな本である「イノベーション・オブ・ライフ」くらいだろうか。

よくよく考えると自分は自分の人生の経営者でありマーケターである。ということはマーケティング戦略とキャリア戦略は本質的には同じであり、自分のキャリアを戦略的に考え実現していくと自分の市場価値向上に役立つように思える。特に、「弱みの克服より強みの強化」という点はその通りだと思う。古賀稔彦氏のように得意技の一本背負いをひたすら極め、オリンピックで金メダルを取れた。私も自分の強みを活かしていきたい。

戦略が良く分からなくても、3本の指での戦略の立て方トレーニングは非常に役に立つ。この本を読んで以降、実施しているが、実は重要な仕事はそれほど無いことに気付く。得意な仕事、重要な仕事に自分のスキルを集中させ、それ以外の仕事はこの本にあるように「バレないように流す」ぐらいの気持ちでやったほうが結果的には人生はうまく、楽しくなるのかもしれない。

3.とことんやる

本書の最大のキーワードは「消費者視点」なのだが、本書記載の通り、消費者視点で考えるのは非常に難しい。以前、森岡氏がTVで紹介されていたのだが、彼は夜にモンハンをプレイしていた。本書記載の通り、多忙なはずの森岡氏がモンハン999時間、ドラクエ5000時間プレイする努力は並ではない。その時はゲーム好きぐらいにしか思っていなかったが、彼にとって寝る時間を削ってプレイするのは「消費者視点を理解する」という彼の仕事なのだ。

それこそカレーすき焼きを作らないように社内調整をしながら、モンハン、ドラクエで得られた消費者視点をUSJの運営に反映する。私にとって非常に印象的だったのは、そこまでプレイしないと消費者視点を理解できないと彼は考えていることだ。そこまで徹底してプレイするマニアを満足させるアトラクションでないとヒットしないということの現れだろう。彼は恐らくいつまでに終わらせるということを決め、自らにノルマを課して眠気や疲れに耐えながら徹底的にやっていたのだろう。どんなにゲーム好きでも疲れて眠かったら寝てしまうはずである。彼にはとことんやる強い信念、熱意を感じる。
いま自分の目の前のことにとことんやれているか日々振り返ってみたい。


最後にもう一つ、本書を読んで改めて痛感したことを書いてみたい。今月、友人の一人が脳出血で急死した。48歳。私より少し上だが、同年代が病気で亡くなること、また自分がそういう齢になってしまったことを痛感した。そのことと森岡氏の本で書かれていることが繋がった。

本書にも阪神大震災で親友を失った一節がある。日々当たり前のように生きているが、誰だって事故、災害、脳や心臓の病気で急死することがある。そういうことを目の当たりにすると、改めて人はいつ死ぬかわからないという当たり前の事実に気付く。森岡氏のように傍から見て行き急ぐような生き方をすることはないが、今日一日を充実し、後悔無いように生きることは非常に重要だと思う。当たり前だが人生は日々の積み重ねなので、充実した一日一日が積み重なって週、月、年に繋がっていく。

どういう生き方をするかをイメージして、日々スキルを積み重ねるということが重要なのだろう。

全体を通じて、森岡氏は今の日本を憂い、もっと良くなることを信じてやまないことを度重ねて発信していて、日本を愛している思いがひしひしと伝わってきた。外資系勤務が長く、海外事情を熟知しているにもかかわらず、ここまで日本が好きということは世界的に見て彼にとって非常に魅力的な国なのだろう。私もこの日本を愛する一人として、日本をより良い国としていく、日々仕事やプライベートに勤しんでいきたい。

投稿者 tsubaki.yuki1229 日時 2016年11月30日


『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』を読んで

 「マーケティング思考」は、物を売る仕事だけでなく、人生のあらゆる面で応用できると実感した。
例えば大学入試の面接で、学生達が試験官に志願理由を質問されたとする。

A「幅広い教養を身に付けたい」
B「20世紀の欧米の歴史に興味がある。歴史ゼミのカリキュラムの充実した貴学で研究したい」

 AとBの学生がそれぞれ答えたとする。合格するであろう学生は、間違いなくBである。
 また、人間関係にも似たようなことが言える。万人に好かれようとすると、自分も疲れ、周りからは「都合の良い人」「自分のない人」として軽んじられるだけだ。例え一部の人から嫌われようとも、確固たる芯を持ち、それに従って生きるべきであろう。その方が遥かに豊かに自己実現でき、社会に貢献できる。つい最近も雑誌で、婚活女性へのアドバイスを読んだ。「全ての男性にモテようとすることほど、無意味なことはない。結婚できる相手は一人だけなのだから。自分の理想のタイプの男性と出会えるように、戦略的に考えて行動するように」とあった。(こんな所でも「戦略」という言葉が使われている。)
 これらの例に共通するポイントは、「浅く広くを目指さない」=「ターゲットをしぼる」である。ビジネス的に言い換えると、「来て(買って)ほしいお客さんの顔を具体的に思い浮かべ、次の一手を決める」だと思う。
 著者の森岡さんは、「あらゆる人々にUSJに来てもらおう」としたのではなく、「連休は子連れのファミリー層」「寒い1~2月は若者」「ハロウィンは若い女性に」というように、ピンポイントで時期ごとにお客さんの特徴を絞り込み、彼らがどうしたら喜んでくれるかを徹底的に研究してテーマパークを作り込んだ。その結果、USJの売り上げはますます伸びている。

 これは、自らの強みと欠点を熟知し、両方を活かすということでもある。「進撃の巨人」のアトラクションは、小さい子供達には人気はないだろうが、10~20代の若者には爆発的な人気がある。「寒い1~2月に、小さい子供連れのファミリーに来てもらう工夫をする」という戦略は、不可能ではないだろうが、現実的ではない。「適材適所」という四字熟語が表すように、トップに立つ者がオーガナイザーとなり、自らの組織が持つパーツごとの強みを、いつどこで、どのような形で使うかを組織立てて組み立てる。これには高度な論理的思考力も要求される。
 今まで未知だった「マーケター」という職業の奥の深さを垣間見ることができ、大きな学びになった。

 もう一点、刺激になったのは、森岡さんのクリエイティビティ、現状に満足せず、さらに上を目指そうとする向上心だ。
 かの有名な「ジェットコースターを逆向きに走らせる」アイディアは、数日間、熟考に熟考を重ね、寝る時も考え抜いた結果、ある時、夢の中で見たのだという。
 予算をかけずにできることはないか?と考えた結果、ハロウィーンホラーナイトを企画。工夫できることなど、目を皿のようにして探せばいくらでも見つかる、という姿勢に刺激を受けた。
 子供達がどんなゲームに夢中なのか確かめるために、自らも長時間、ゲームを攻略するのに没頭する、という姿勢も素晴らしい。自分など、「私は今時の子供達のゲームやアニメなんて、全然わからない。ジェネレーションギャップだから仕方ない」と言って、始めから投げてしまいそうだ。そんな下らない言い訳をしない所が、盛岡さんの数ある一流の条件の一つでもあるのだろう。
 彼のような日本で1・2位を争うテーマパークのCMOでさえ、「どうすればUSJを、さらに素晴らしい場所に進化させられるか?」を常に考え、手を抜くことなく、情熱を持って仕事をしている。お客さんを喜ばせようと努力している彼は、ワクワクしている少年のようで、幸せそうだ。このような優秀な人さえ、この調子なのだから、凡人の自分など努力も工夫も全く足りていない、と痛感させられ、励まされた。
 良い本をお薦めいただき、ありがとうございました。

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投稿者 diego 日時 2016年11月30日


シンプルでいること、自然でいること


本書のキーは、非常にシンプルで、それは何度も表現され、重ねられている。
マーケティング、キャリアデザイン、生き方でも、必ずコアになる部分がある。
次に、コアを表現する対象が決まる。心が決まる。次に、何をしていくかを決める。そして、実際に行動する。
このシンプルな流れに、すべてが集約されている。

明快な手法も紹介されていて、それだけでも充分価値があるが、何よりもすごいのは、このシンプルな流れが、その手法にも、更には本書のどこにでも存在していて、繰り返し繰り返し貫かれていることだ。

まずは一番大事なものがある。それが決まったら、目標が決まる。することが決まる。そして、現実化。
これが更に、P115の図の「戦略のカスケード・ダウン」のように、上層から下層へと展開されていく。
このイメージ図を見たとき、戦慄が走った。実際に、何かに貫かれたかのようだった。
更なる上から下への流れ。とても普通に思えるのに、崩れない強固な自然の流れが、一貫した強いエネルギーの流れが、部分と全体が、ここにある。

例えば、エピローグに出てくる、優先順位を決めて日々を過ごすこと。
始めから言われると抵抗がある場合でも、このシンプルなエネルギーの流れが、これでもか、これでもかと貫かれた最後に東上する優先順位。まるで種明かしのようだ。
これこそが論理なのか。これこそが、戦略構築なのか。こうなると、もう逃げられない。

本当は逃げられないほど追いつめられていてもおかしくないのだが、むしろ、やってみようという思いが先行する。
というのも、例えば、「自分は怠け者である」「やりたくないことはやらない」という自分の性質をどう活かしていくのか、ということが優しい言葉で、何度も何度も書かれている。
例えば、「脳と神経と筋肉の連動には、時間がかかる。意識の変化が行動を変化させるには時間がかかる。うまくいく回数が増えてきたら喜んでいい」という内容。
とても優しい。シンプルなエネルギーの流れがあるけれど、想いと現実化にはタイムラグがある。これはとても自然なことだから、それでいいんだよ。
自然であることを、自然のしくみを、素直に受け入れられるように、優しく語りかけられているように感じる。

この本は実は、夢を実現させる方法、自分の中から流れるエネルギーが現実化していくしくみと方法が書かれていたのですね。
それが、マーケティングやキャリアデザインに基づいて論理的に描かれているだけでなく、夢の実現を助けてくれる、とても穏やかで優しく、励ましてくれる本だったのですね。
夢の実現のしくみと方法は、本書で何度でも登場するように、どんなところにも息づいているものだったのですね。
そのことをもっと意識すれば、実現させたい夢を想えば、人生は本当は短くて、たくさんの存在と共に生きていることがどれだけすばらしいことか、自分にこれまで与えられた経験ややさしさがどれだけすばらしいか、それを後世にパスしていくことがどれだけなことかが、心に閃きます。
そのことも、大切なことはすべて、この本に書かれていたのです。

本当に大事なところは、目に見えないし、感じているかどうかすらわからないことがあります。
今、実際はどうなっているのか、何を大事にして生きていきたいのか。何をしたいのか。
身近なところから見直して、日々それを意識していくことで、これからはもっと深く生き、幸せに生き、人とつながって生きる。
自然に、そうなりそうです。現実になるのに時間がかかるのが当然なので、すぐに実現せすに苛立つ、現実の事象との差異に嫌気がさすことも、自然となくなっていきそうです。
シンプルで、自然体で、素直に生きていくことになりそうです。

論理的であるということは、本当は、自然なことで、素直にしてくれるものなのかもしれない。
そのことをこの本で、初めて理解することができました。


課題図書に取り組んで今回で16回目。取り組んでいて、私の中に起こることは、
著者の思考、行動、そして描かれている事象に、深く触れているという実感である。
しっかりした本に対峙して読み込むとき、そこに存在する生と、共に深く生きる。
本当に一緒に生きることはできなくても、その人々の生から、深い想いを受け取るように感じる。
もっともっとしっかりと受け取りたいと、いつもいつも想うのである。
機会をいただき、本当にありがとうございます。

投稿者 ishiaki 日時 2016年11月30日


『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』を読んで

筆者の森岡さんは最初から自分にあったやり方でマーケティングを学び
さまざまな場面でその経験を発揮して自分の中ではかなり高齢な方なのだと思っていたのですが
自分と年齢はさほど変わらないのによくこれだけの経験をした人だなと驚きました

入り口は違うかもしれませんが
私も方向性を間違わずに努力を怠らなければここまでの人物にちょっとでも
近づくように日々過ごしていきたいと思います

投稿者 dukka23 日時 2016年11月30日


職業柄、そこそこマーケティングの本は読みましたが、
確かにこれはバツグンに分かりやすいと思います。

ただ、目次をみるとそれなりに普通のことが並んでいて、
「何が分かりやすいんだろう?」と不思議な感じです。

ですが、私の感じたところでは、
単なる理論や、理論の実践”論”ではなく、

 ・戦略だけではなく実行(Execution)までの苦悶
 ・実例を用いた数字
 ・実行後の爆発的な効果

まで、小説のように具体的に描かれており、
マーケティングを行なう現場、実行する現場、それぞれの臨場感から
手に汗握る、感情をエグる本になっているからなんだと思いました。

※ちなみに実行に対して「Implementation」や「action」、「fulfillment」を使わず、
 「Execution」を使っているのは達成への意欲が表れて自働的で良いですね。
 今後は私もこの単語を使おうと思います。

そしてこの「感情をエグる」という部分は、
マーケティングのことだけではなく、
後半の「生き方」にまで波及しています。
だから、この本は読後感が爽快で、やる気が出て、
明日からガンガン働こうと、パワーを貰える本になっているんだと思います。

しかし、そこはさすがマーケター。
生き方に関しても戦略性とマーケティングの要素を織り込んでいますので、
前半のマーケティングの話が、後半について更に納得性を持たせ、
具体的にどうすれば良いかの示唆まで与えてくれる作りになっていると思います。
マーケティングの本ではありますが、著者は「生き方に戦略性を持たそうよ」
「その戦略性を機能するにはマーケティングというソリューションがあるよ」
ということが本当に言いたかったんではないかと思います。

その「生き方の戦略性を持たせる」ことに関して、私が一番キモだと思ったポイントは、
「十分かどうか(Sufficient)」という部分。

どんなに良い戦略も、ターゲットの絞込も、
経営資源と実行が十分でなければ機能しません。

「戦略」が好きで、戦略の仕事をやりたいからこそ、
Sufficientかどうかを資源配分から実行にまで目を光らせる。
一見、逆のようですが、自分の決めた道で食べていきたいからこそ、
あえて好きではない苦手な部分に注力する、という戦略もあるのだと理解しました。

しかし、著者はビジネスが好きで、ビジネスで成果を出すことに関しては、
とことんのめり込む体質なんだなあ、としみじみ感じます。
そういう意味では、「私は●●のスペシャリスト、ビジネスのゼネラリスト」という考え方は、
誰にでも通じることだと思います。
今の資本主義全盛の世の中で、自分のやりたいことをやるために必要不可欠な、
ベーシックな価値観なんだろうと思います。

投稿者 J.Sokudoku 日時 2016年11月30日
 
 “やっぱり学びにおいて学び手の姿勢って重要だなぁ”

これが、今月の課題本1度目の通読を終えて持った最初の感想である。何故かというと、自分は大学時代にマーケティングの単位を幾つか取り、また社会人になってからも評判だったり、気になったりしたマーケティング本はある程度は目を通してきた。しかし、本書ほどマーケティングの重要性や実践性が伝わってきた授業や本を覚えていない。著者の森岡さんについても2年ほど前に放送されたNHKの“プロフェッショナル 仕事の流儀”で特集されたドキュメンタリーを観て知ってはいたが、印象に残っているのは、統計学を駆使した確率計算、熱湯に入ってのアイデア出し、夢中でTVゲームをプレイしていた森岡さんの姿である。森岡さんの価値観や信念などについて思い出せることは特に無い…。
しかし、課題図書として感想文書きを前提に、そして“何かを得てやるぞ”、と意気込んで読むとこんなにも内容が深く入ってくるのだと驚いた。大学の授業で学んだ時よりも、NHKのドキュメンタリーを観た時よりも、マーケティングについて、そして森岡さんの価値観、信念や思考法についての理解が格段に深まった。

まずは、森岡さんが「消費者視点」から消費者を深く理解するように、自分は“森岡視点”を意識しながら本書を読み進めることで理解を深めることに努めた。
現在の日本は、森岡さんの目にはどのように映っているのか。端的に言うと、“もったいない”、もっと突っ込んで言うならば、“このままでは危ない”と森岡さんの目には映っていて、何とかしなくてはいけないぞ、という強い思いが伝わってくる。本書でシャープが例として挙げられているように、秀でた「技術」を武器に栄光の座にいた日本企業がその座から瞬く間に転落し、もがき苦しんでいる。
そんな日本の現在と将来を憂える森岡さんが、考えていることがマーケティングで日本を救うことだ。もっと日本人にマーケティングを本質的に理解させ、本物のマーケターを育てたいという強い思いが森岡さんに本書を執筆させている。そして、本物のマーケターには必須だという「マーケティング思考」を読者が身につけ実際の人生の中で活かすことが、森岡さんが本書に込めた期待に応えることになる。

 “「マーケティング思考」を身につければ未来が変わるよ”

これが、本書を通して森岡さんが一貫して読者に伝えたいことなのだと思う。「マーケティング思考」とは、論理的に、そして戦略的に考えることである。
しかし、日本の組織はこの戦略性に欠けるのだと森岡さんは、次のように言っている。「日本の組織の多くは、戦略を間違えるというよりもむしろ“戦略がない”ことが多い」(P.191)つまり日本の組織、所謂日本人は、限られた資源をどこに配分するかという考えに乏しい…。
確かに、過去に遡れば戦時中、日本海軍は時代の流れは航空機主戦論に向き始めているにも関わらず、戦艦主戦論に固執して資源を配分し続けていたという。そして、本書にあるように昨今の日本企業の凋落は、「技術志向」に偏り「マーケティング」への資源配分を疎かにして来たことが一因だ。
さらには言えば、日本人は「戦略」が無いだけではなく、その1つ上位概念である「目的」の設定からして得意ではないように見受ける。日本人は、「目的」の設定において大局観に乏しく、つまり“狭く”、“短く”なる傾向があると思う。“狭く”とは、戦時中の海軍、陸軍という軍閥、現在の国家機関で言えば省庁、官庁というような部分単位での最適解が採用され、日本全体としての目的設定がなされていないように思えてしまう。また“短い”とは、現在の財政赤字の拡張や原発政策の推進のように未来に負債や不利益を押しつけ、目先のことを優先している感が否めないのだ。
そして、この「マーケティング思考」の欠如は自分自身の過去にも、現在にも大いに当て嵌ってしまう。振返れば、ろくに先を見据えず高校を中退したこと…。ただ英語を修得するという目論みで米国留学に行ったこと…。高年収にありつくことをだけ目標に資格学校に通ったこと…。これらの後に自分が置かれた状況を想い出すと今でも鳥肌ものである。そして現在でも場当たり的な行動で、骨折り損のくたびれ儲けという結果になることは少なくない。もう少し目的を大局的に見据え、戦略的に考えた上で行動を取れるようなれれば…。

誰しも弱点は持っている。それは、組織も個人も同じである。しかし、森岡さんは弱点の中でも「克服すべき弱点」があると言っている(P.242)。それは、「克服すれば自身の強みを大きく活かせる弱点」である。例えば、日本の企業というレベルでは、マーケティング力の欠落が「克服すべき弱点」であり、克服することで強みである「技術」はより大きく活きる。自分の場合は、行動をする前に、まずは大局的、俯瞰的に目的を定め、資源配分を考える能力である「マーケティング思考」を身につけることで無駄な行動が減るとともに行動をより効果的にすることができるはずだ。
 
では、「マーケティング思考」を身につけるために自分は何に焦点を当てるべきなのだろうか?その答えを見つけるために、考えを重ねて行きついたのは、本書の「なかなか変われないのはなぜか?」(P.244~246)に出てくる「Mindset」である。何故ならば、自分の「Skill(技術)」的弱点である目的設定や戦略に必要な大局観や俯瞰力の欠如、そして戦術レベルの甘さをカバーするべくための訓練は日々行っている。しかし、「Mindset」の部分が弱ければその上に積み重なるSkill(技術)を得ることも、発揮することも不十分になり、そして行動(Behavior)は弱いものになってしまう。

 “やっぱり学びにおいて学び手の姿勢って重要だなぁ”

冒頭に書いた1度目の通読を終えて持ったこの最初の感想からも「Mindset」が大切だと教えてくれている。
本書には、森岡さんの「Mindset(意志、心構え)」が幾ヵ所にも書かれている。その中でも、「自分が情熱を傾けられる台に覚悟を決めて座る」(P.238)、「合理的に準備してから精神的に戦う」(P.193)、「独自の練り込みを加えて進化させ続ける」(P.8)の3つに共感が持てるというよりも、現在の自分に最も必要な心構えだと感じた。本書から溢れんばかりに伝わってくる前向きに、そして貪欲に結果を追い求める森岡さんの心構えを意識に刷り込むために、この3つの文章を紙に書き出して自分の部屋の壁に貼った。そして、これを毎日音読することに決めた。

今月も課題本から多くを学んだ。ビジネスにおいての「マーケティング思考」を使っての目的設定から戦術レベルまでの実践方法。そして、人生を充実させる上でのその「マーケティング思考」の応用的適用方法。「マーケティング思考」は、ビジネスでは売れる仕組み作りを、人生においては充実して生きる仕組み作りをする上での秘訣となる。そんな森岡さんのメッセージに自分は以下のように返答します。

 “人生を充実させるために(Objective)、自分は(Who)、マーケティング思考を身につけるということに資源を配分する上で(What)、まずは心構えを整える(How)ことに焦点を合わせます“


~終わり~

投稿者 akiko3 日時 2016年11月30日


「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」を読んで
  
近所の空き店舗が目につく。かつて写真屋さんだったところは、しばらく空いていたがデイサービスになった。個人商店や本屋や酒屋やクリーニング店も消えた。一方、人通りの多いところには必ずコンビニ、携帯ショップがある。新しい業種が当たり前に町に馴染み、店舗は大型化、フランチャイズ化、ライフスタイルもそれらに馴染んでいく。こじんまりと小さな人間関係の中でふれあいながら生活するライフスタイルではなくなっている。安くて早くて品揃えがあって生活がスムーズにできれば、コスパ優先、多くのものは技術や継続や人とのつながりは二の次なのだ。人に頼らずとも自分でできることも増えている。自分でやったらタダだけど、でも確実にそこから新たな利益を得る人達もいる訳だ。

特別なスキルだと思っていたマーケティング思考が、人がより良く生きる、選択する思考訓練だとわかると町で見る風景が少し変わってきた。世の変化の根底に流れは論理的で、読める未来なのだと、ボチボチ生きていたらゆでガエルになると背筋が伸びた。
自分もサービスを提供する個人として、どんな価値があるのか、それは貨幣価値に直すといくらになるのか?考えることがあったが、正直正解がわからないまま、どうしたものかと悩んでいた。サラリーマンが長かったから商売向きじゃないとか商才もないと言い訳していたが、この本のマーケティングフレームワークに当てはめていくと、見えてくるものがあった。本の内容がオリンピックなら、私のやっていることは保育園の運動会レベルだが、わからないことがわかってくる、好奇心が満たされる楽しさがあった。

マーケティングについて書かれていると思っていたが、『会社と結婚しない』『花よりも実をとる』『ポジションより自由度が欲しかった』など頭がいいだけでなく一流のプレーヤーとしてのやりがい重視な姿勢に、ロケットササキ氏の世代よりずっと若い“ほんまもん”がここにもいらっしゃったと感心した。未来を考え、次にバトンタッチするものを、多忙な中でもちゃんと構築していることにも感心し、器の差なのか、当たり前に思考がそんなことを考え、行動に移すんだなと読んでいると、大切な人の死によって、終わりをちゃんと認識させてもらっているから、根底にある価値観(死生観)がいかに大切かを思い知った。強烈な別れは体験していない分、周りの出来事に関心を持ち、読書などの良質なINPUTで確かな価値観を折に触れすりこんでいくしかないと思った。

組織をでて体一つになった時に、何ができると言えるのか?経験を積んでこれが出来ますというものを作らなくてはと、下積みをしているが、でもせっかく自由な身なのだから好きなことを選ぶようにしている。方向性は間違ってないようだが、現実は比較から自分なんて…と自信が持てず、まだまだ、まだまだと考えなくてもいいことを考えていた。冷静に強みと弱みを見極めて、これからも自己投資と思って経験値を淡々と積んでいこう。また何かを作っていると時間がいつのまに経過してスケジュールが押してくることもある。好きなことだから無駄に深堀してしまうところもあるし、自分で3本の指で絞り込むと有効だった。頭のいい人のツールは効果があってシンプルだ。(どっかの技と一緒ですね)
  本当に理解している人は、普通人が無意識にやっていることを見える化して、ちゃんとわかりやすく説明できるんですね。書かれている事例など、無意識にやっていたことなど何点かあったが、無意識だから、本当に必要な時に切り札として使えないかもしれない。そういう意味でも、わかって使える技にしておかないととも思った。
 
学校は勉強は教えてくれるが、勉強の仕方や勉強したことをどう使うかは、個人の責任となっている。未来の人達に向け真摯にこれまでの仕事を振り返り、意識づけさせてくれた著者の思いのおかげで、何の為に自分を高めるのか、勉強したいのか、経験をつみたいのか、INPUTを良質なOUTPUTにして人の役に立つ為、だからもっと頑張ろうと来年の目標もおぼろげに見えてきました。
  本ももっと読めばよかった、将棋やスポーツなど術を立てて競うことをもっとしてくればよかったと、いままでいかに頭を使ってこなかったか大いに反省しました。
  とはいえ、まだ猿レベル。行動なくして反省は猿の反省。課題本以外に+αの読書もしたけど、類人猿にもなれなかった。猿年も終わるのになぁ…。
今年も課題本というプレッシャーのおかげで毎月もがき苦しむことができました。本当に貴重なINPUT&OUTPUT訓練の場に感謝申し上げます。ありがとうございました。

投稿者 magurock 日時 2016年11月30日


『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』は、マーケティング理論を誰にでもわかるように解説してくれて、ワクワクと読み進みました。
「なるほど~」と納得がいくものばかりで、感心しきり。でも、じゃあ実践を、となると、とても高度なことなのだと気づきます。
まず目的・目標を定め、戦略ということで、「資源配分の選択」。どこを捨て、どこに注力するか、という選択がまず難しいところ。
たぶん、自分が一番苦手な部分なのだろうと思います。
断捨離を、とばかりに部屋の整理をしても、ものが溢れた状態なのに、全部必要に思えてきて困ってしまうことも。
スパスパと取捨選択できるようにならないと、森岡毅氏のようなスゴ腕マーケターにはなれそうもありません。

弱点が見えたから、そこを克服するか、それともほかを伸ばしてカバーするか…… こうした取捨選択にも迷う有様な私は、本書をあと5回は読まなければならなさそうです。

投稿者 2l5pda7E 日時 2016年11月30日


『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』を読んで。

たった一つの事を変えただけで、USJはV時回復した。
消費者目線に変えたのだった。
石原明氏の”すべてが見えてくる飛躍の法則 ビジネスは、〈三人称〉で考える”で書かれていた
人称のレベルを上げる事が頭に浮かんだ。

マーケターに向いている人について書かれているが、向いているのはマーケターだけでなく
本著に書かれている資質や気質を持っていれば、どこの会社でもやっていると感じた。

限りある時間の中で、腐らず愚直に自分という資源を磨いて行けるかがキーだと思う。

良書をご紹介いただき、誠にありがとうございました。

投稿者 gizumo 日時 2016年11月30日


「USJを劇的に変えたたった1つの考え方」

 たった1つの考え方とは「戦略的思考」だと思ったが、自分には1番苦手としていてまた、1番必要なものである。
 USJと言えば、最初の会社で入社前研修旅行でアメリカに行った際に本場で体験した印象が強かった。本物のエンタテメントはこういうものかと感動的で、その際にディズニーランドにも行くという学生時代特有の旅行ではあったがアメリカのすごさに面食らった記憶の生々しい30年前である。その後日本にも出来たんで行こうとやや強引に誘われオープンすぐに出かけた。その際にあまり体調が良くなく帰ってからじつは「おたふく風邪」を煩ってたというおちがついたものの、日本らしくアレンジしてありそこそこ堪能して戻ってきた記憶がある。最近ではごひいきのグループがCMをやっておりファンの間で出かける人が増えいろいろと話題にのぼっていた。そんなことも有り正直、本書で読むまではそれほど経営に苦労しておられたようには感じていませんでした。時々行く大阪駅では東京での「舞浜駅」さながらの“夢と魔法”がとけていない方々をたくさんお見かけし、九州でもツアーはよく宣伝されていたりしたからである。
 マーケティングとキャリアについて述べられた本書であるが、やはり現実に成果を出してある方の実践的な解説は身にしみてわかりやすいと感動的であった。座学や本でのまなびとは違い具体的にイメージできることがこれほど大切かと。特に「目的と目標」「戦略と戦術」など基礎的とも言えるものではあるが、フレームワークとともに理解を深めることが出来た。知っているではなく活用できて結果がだせることが必要で、やや頭でっかちの自分はぎゃふんと言わせられた。
 また、キャリアに関しては自分の仕事人生において何か漠然と満足感が得られなかったのは「職能」や得るべきスキルを明確にしていなかったからだと今更ながらに腑に落ちた感があった。今までの仕事人生に反省はしても後悔はしないが、本書で言う「カレーすき焼き」的な仕事になっていなかったか反省しきりで有り、これからはこの点を攻めるべきだと展開が拓け、わくわくしてきた。
 よく「人生に無駄なことはない。必要なときに必要なものが必要なだけ与えられる」と言われるがこの本との出会いにはまさにそう思わせられた。今後の仕事に対する取り組みや生まれた意義などを戦略的思考を活用して科学的に成功を引き寄せ、どんどん切り開いて行く決意とともに多くの人に勧めたい考えています。

投稿者 BruceLee 日時 2016年11月30日


「東京ディズニーランドの最寄り駅名は、何故ディズニーランド駅でなく舞浜駅なのか?」

テーマパーク関連という訳でも無いが、本書を読んでこの「なぜなぜ」を思い出した。当時、私は某日系企業においてB2B営業担当の傍ら、少なからずマーケティングにも携わっていたので、マーケティングの定義が「売れる仕組み作り」である事や、B2BとB2Cではマーケティング手法が多少異なる事は理解していた。が、舞浜駅になった理由を知った当初、「B2Cってそんな事まで考えるのか!」と驚愕したのだ。が、暫くして「でも、これって自社ブランドを大切に守って行きたいという意思の表れだし、消費者視点で考えてるマーケティング姿勢はこういう細部に違いが出るのかも」とミョーに納得した記憶が残っているからだ。
*舞浜駅になった理由については「舞浜駅をディズニーランド駅にしなかった理由」でググって頂ければ分かります。

そして考えてしまったのだ。「そんな広い視点でビジネスを考える人って、自社の中では誰(どの部署の人)なのか?」と。「営業とか販促でしょ」、「広報だろ」、「経営者じゃないの」、「いや、そんなの社員全員で考えるんだよ」と、言うだけなら簡単だ。が、そこまで考え実行出来る部署は、当時見当たらなかったのだ。今振り返ると本書にあるような統括的な意味でのマーケティングの概念が私には欠けていたのだろう。一方、その後転職した外資系企業でも、似たような事を感じたのも事実だ。その外資系企業(B2Bのメーカ)では、各事業部の商品毎に責任を持つマーケティング担当者がアサインされ、広告宣伝(市場認知度を広げる施策)、販促(営業が売り易くする施策)、市場分析による商品企画(事業部の開発や商品企画と商品展開の立案策定)等を担当しつつ、売上責任はマーケティング部署と営業部署で非連動、という責任に関しては曖昧な部分があり、そこにモヤモヤ感を持ったからだ。当時のアメリカ人社長もタウンミーティングなどで「売上責任は全員が持つ」と力説していたが「で、最終バジェットは誰が責任持つんだろう?」的疑問は残った。そんな私が本書を読み終えて感じたのは、多くの企業で「マーケティング」が未だ理解されてないという事だ。

だからこそ本書のクオリティの高さは際立つのだ。「マーケティング入門」のような学問的情報だけで無く、実際にマーケティング活動によって収益を改善した赤裸々な実態とポイントが書かれており、実際にはその背後で周辺部署との関係構築・強化含め、ロジカルに、誰でも理解・納得出来るレベルで詳述された本と私は初めて出会った気がしている。そしてそれを生業とするプロである「マーケター」の存在の必要性を強く訴求し、今後企業が生き残るために確立すべき部門・職種として提言している点が、既存のマーケティング本と大きく異なる点だと考える。特に私が唸ってしまったのは、以下の点が書かれている点だ。

1)マーケティングの必要性
多くの企業が「マーケティングは必要」と感じつつ、それが充分機能してないのは「マーケティングが無くても売れた」時代背景があるから。が、特に日本においては高度成長期(作れば売れる時代)は終わり、今後はそれが通用しない事を深く認識してマーケティングを強化する必要性が書かれている。マーケティングが無いと売上の維持・拡大が出来ない、のではなく、そもそも生き残れないのだ!という警鐘を鳴らしている。

2)マーケティングの思考方法
最重要ポイントを「消費者視点」としてるのは他のマーケティング本にも見られるが、秀逸なのは「何故それが各企業で実現できないのか?」まで踏み込み、具体的にマーケティング部署の権限と責任へ展開している部分。また、目標設定、戦略・戦術それぞれの詳細と重要性が書かれ、特にUSJからTDRへ行く方法の図説は非常に分かり易い。たとえ戦略に失敗があっても、それに早く気付く事が出来、早急なリカバリー策を立てられる具体的なメリットの記載がある。

3)マーケティング部署の権限と責任
「消費者視点」を最重要視したビジネスを進めるには、マーケティング部署に意識的に権限を与える必要があると明記されている。特に日本企業においては最大の難所である事を指摘している点は慧眼である。これまで「マーケティングが無くても売れきた」のだから、それに慣れた社員達が不満分子化する可能性は高い。よって全権を統括する経営者自身がマーケティングの必要性、重要性を理解しつつ、マーケティング部署に相当の権限と責任を与えるドラスティックな組織改革が必要。実際、著者が苦労したのもこの点で、権限を与えられたと言っても、全社員が全面協力する訳ではないため、要となるのはどう説得し協力して貰えるか?最終的にマーケターに必要なのは「自分以外の全員を説得して巻き込んでいく気概」と書かれているのも深く頷ける。多くの会社で見られるような営業部署や企画部署と同列にマーケティング部署をチョコンと置いて体裁を整えても機能しないのだ。

最後になるが、本書はビジネスにおけるマーケティングを中心に書かれているが、個人レベルでも活用できる1冊である。その場合どう読むか?私が考えるに、要となるのはマーケティングにおける最重要ポイント「消費者視点」を踏まえ、個人においてのそれを「相手視点」に置き換えるのだ。○○さんが好き、○○試験に合格したい、○○を仕事で達成したい等々、個人の強い想いがあったとしても、何かを成し遂げるには必ず相手が存在する。「好きな人に喜んで貰うため、相手が本当に何を好きなのか理解しているか?」、「試験勉強時間を闇雲に増やすのでなく、出題者の傾向と対策は研究したか?競争相手はどんな勉強方法にどれだけ時間掛けてるかを把握したか?」、「死ぬほど仕事頑張ってます!ではなく、その成果は上司や周囲に認められるものか?同僚から一歩抜きん出て、上司にとって目立って見えるレベルか?」。この「相手視点」を自己の論理思考プロセスに常備させる事で、自己の目標達成に向けた戦略・戦術がより具体化し、希望する結果への近道となると思うのだ。

以上

投稿者 AKIRASATOU 日時 2016年11月30日


「USJを劇的に変えたたった1つの考え方」を読んで。

本書を読んで強く感じた事は、
・「マーケティング思考」を通して自分という商品の価値を如何に高めるか
という事です。

副題が「成功を引き寄せるマーケティング入門」でありことからも、「マーケティング思考」を身につける事でより良い仕事が出来るようになり、夢や目標を達成しやすくなるというのが本書の主な主張であるのは間違いないと思います。会社と結婚せず、職能と結婚するという主張や、キャリアをどう形成していくかという主張も「マーケティング思考」を身につける活用することが職能を高めることであり、それを用いて良い仕事をする事で、自分の価値を高め、自分の思い描く理想のキャリアに近づけるという事に繋がっているのだと感じました。

では、どうやって「マーケティング思考」を身につけるのか?という点が重要ですが、それは本書エピローグで記載されている五本の指を使った戦略的思考のクセづけを続けるコトが大事なのだと感じました。

投稿者 vastos2000 日時 2016年11月30日


本書は「ただ知っていた」ことを「実行に役立つ知識・知恵」に昇格してくれた。
具体的にいくつかの点をピックアップしていくと以下のようになる。


●戦略と戦術はどちらが大切?

お粗末な戦略を高速で回すのは始末が悪い。つまりはお粗末な戦略からはお粗末な結果が生じ、それを優れた戦術で実行するのは誤った方向で高速で進んでいくようなもの。(p.118あたりの例)

ただ、正しく戦略を決めただけではだめで、著者も第9章で反省とともに述べているように、戦略は実行されなければ意味がない。実行が伴わなければ画餅に終わってしまう。
今現在私は幸運にも、自分で戦略を立てて、自分で実行できるポジションンにいる。少なくとも来年の3月までは今の仕事なので、今年と違う部分にパワーを注ぎ、今年とは違う結果を出すようにしたい。
本書では具体的な戦略設定については、深く掘り下げられていないので、本書からは考え方を学び、あとは元マッキンゼーやBCGの人の書いた本などを読んで、自分の仕事にあった戦略・戦術を探せばよい。
戦略は「仮説」であり、これから実行することなので、ロジックで決めるしかないのだろうが、先達が苦労した実例を書籍の形で残してくれているはずなので探してみたい。


●「しないこと」を決める

私の現在の仕事の状況は、会社単位でみると業績が悪い。
部署としては営業とマーケティングを兼ねているような部署にいるが、今ある「仕事」の中からやらないことを選び出すのは正直怖い。上司から10球投げられたら、全球とは言わないでも、8~9球打ち返している自分がいる。
しかし、今までと同じようなことをだいたい同じメンバーが実行すれば、同じような結果になるのは当たり前のこと。どこかで何かを変えなければならない。
では、いつ変えるのか?この本に出会った今ではないか。

私は幸いなことに、今の仕事が好きだ。成功の出玉を稼げるようになるまでへこたれずに努力を重ねたい。(同時に、早々に部署異動にならぬように、小さなものでも結果を出し、上長に働きかけもしなければ。)


●経営資源はあなた次第で増えたり減ったりする

「あちゃ~」と感じさせられたのは、『経営資源とは、使う人が認識できていないと使えないのです。』(p.99)という部分。
確かに視点を一段上げるというか、自分の職場をシミュレーションゲームの中の会社のように考えて、上から見るようなイメージで眺めてみると、存在はしているがまだ使用されていない経営資源があると強く感じた。その存在に気付いたので、次に私というキャラをその経営資源を持つキャラや場所に近づけていけばよい、とわかった。


●今後のアクション

著者はエピローグで、読者に対して具体的なアクションプランを提示してくれている。

著者の手がけた他の2冊も読んだ上で、『キャリアやビジネスで成功していきたい人への提案』を試してみたが、なかなか優先事項を3つまで絞り切れない。
というより、3つに絞ると時間が余ってその時間に結局ほかのことをやってしまうので、意味がない。つまりは「やること」を決めるのではなく、「やらないこと」を決めなければならないとわかった。
実際に自分の仕事に当てはめてみて、以前目にしたマイケル・デルの言葉「やることを決めるよりも、やらないことを決めることが難しい」を実感できた。

結論として、【やらないことから決める→3つだけ残す】という順番でやらなければ、今の私にはできないということだ。ズバリ、戦略思考が苦手な人にあてはまっている。
ただ、著者も『戦略的思考は習慣です』(p.259)と言っているので、できるようになるまで続けていくことにした。どうせこのままではいつか倒産やリストラの憂き目にあうので、やり方を変えようと決めた。

『本当に変わりたいのであれば、すぐには変われないことを最初から織り込んで覚悟を決めること』(p.246)と書かれているので、やはりこれもゴールに向かって継続することが大事なのだと、納得して進めていく。自分ではマインドセットを変えたつもりでいる。
今後発生するであろう様々な負荷に自分は耐えきれるのか?という不安もあるにはあるが、前職に比べれば、今の職場の数字に対するプレッシャーなんて屁みたいなものなので大丈夫だとは思っている。
当然、まだわからない点もあるが、早い段階で考えるべきことは早めに考えて、途中で結果が出なくてもイヤにならないようにしなければ。


以上の通り、私にとって本書の中で重要だったと思われる2割を抽出して記した。

今回読んだ『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』も、何度か読み返すことになる1冊である。数年後に再読したその時、どれだけここに書かれていることができているか楽しみである。

投稿者 chaccha64 日時 2016年11月30日


「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」を読んで

USJを変えた考え方、それがマーケッティングだ。ビジネスを成功に導く考え方、それがマーケッティング。マーケッティングを難しい数学や言葉を使わずに、初心者にもわかりやすく説明してくれる。

・マーケッティングは、会社の方向性を決めるための考え方。
・どう戦うかでなくどこで戦うか。
・そして、マーケッティングの本質は「売れる仕組みを作る」こと。売れる仕組みを作るため、消費者の頭の中を、買う場所を、商品の体験経験を制すること。
・経営資源を認識することで増やすこともできるし、減らすこともできる。
・やること、やらないことを選ぶ。選択と集中。
・目的→戦略→戦術の順に考える。組織のレベル、役職によって、この考え方がカスケード・ダウンされていく。
・マーケッティングの考え方を当てはめていくためのマーケッティング・フレームワーク。

マーケッティングは、マーケッターだけに必要なわけではなく、ビジネスマンに必要な知識だと述べられている。まさにその通り。カスケード・ダウンの考え方からすれば、どの部門も目的、戦略、戦術を考える必要がある。それは、個人レベルまで落とされることになる。マーケッティング・フレームワークもあるし、自分の仕事にも生かせる。
そうだ今からすぐにでもと思ったが...確かに、会社、組織としてはトップダウンで考えていくものであり、上位階層から考えるのが当たり前。しかし、マーケッティングは「売れる仕組みを考える」ことであれば、「自分を売れる仕組みを考える」ということもありかな。トップダウンでなく、ボトムアップにも応用できそうです。戦う場所を選ぶという意味でも、自分の居場所をより楽しくできる考え方ができるのでは。ビジネスだけでなく私生活、趣味の世界でも応用できそうです。まずは自分自身から考えたいと思います。

投稿者 andoman 日時 2016年11月30日


『USJを劇的に変えたたった1つの考え方』を読んで

本書を読み終えた後、ふと溜息が出て、何か目の前のモヤモヤが晴れた。
そんな気がしました…。

●「消費者視点」について
本書でUSJを救った「消費者視点」については、同じBtoCビジネスである、自身が勤めるのスマホゲーム業界でも非常に重要視され、これを無視して成功はありえない事は、もはや業界常識レベルとなっている。
ほんの3年程前までは、ユーザーの動向はログイン率や継続率、課金率といったデータからもたらされるKPI分析によって、サービス戦略を行っていたが、現在ではKPI分析を行うだけではなく、ユーザーの行動ログをビッグデータから追い、それ以外にも、ユーザーが今、ゲーム内でどの様なアイテムを必要としているかをSNS等を利用して常にリアルタイムで調査・分析している。
その結果、利益を上げるためにユーザーの動向に合う様、アイテムを流通させる必要があるのだが、ただユーザーが求めるままに欲しがるアイテムを、配ればいいという訳ではない。
一歩間違えて過度な供給を行ってしまった場合、ゲーム内バランスが崩れ、インフレを起こす原因になり、バランス補てんを繰り返す結果、ゲームそのもののバランスが崩壊する恐れがあるため、細心の注意とシュミレートが必要になる(実際のところ、TVCMを多く流す様なタイトルも、その泥沼にはまっている…)。
イベント期間中の場合、アップデートファイルを配信する直前まで、それらに対する調整を行う時もある。Σ(||゚Д゚)ヒィ~!!
だが、「消費者視点」での調整努力の結果が報われると、ユーザーの皆さんが喜び、楽しんでプレイしてくれ、より大きな利益をもたらす事に繋がる。
しかしその逆に、過去に経験したタイトルの話だが、「消費者視点」よりも「開発者視点」で運営をしていたプロジェクトがあり、2年という開発期間を費やしたアプリが、わずか3ヶ月程で終了するという、悲惨な結末を迎えた事もあった…。
それほどBtoCビジネスにとって「消費者視点」というのは恐ろしく重要な視点である。
本書を読み、USJの様なテーマパークも同じなんだなぁと、深くしみじみと頷いた。

●「戦略的思考」について
本書で解説を読んだ時、「おおお!」とやや興奮気味になってしまった。
何故なら、自身で企画書を作成する時に必要な材料が、豊富に詰まっていたためだ。
これまでに拝見した事のあるゲーム企画は、あまりピンと来るものが少なかった。
理由としては、理論的ではないのである。
見た目は綺麗なのだが、ターゲットユーザーに対してそのゲームコンセプトが正しいのか?
そこが合致していない企画書が非常に多い。
私自身、企画書はそんなに書いた事は無いが、他者の企画書をお手本にするにしても、イマイチなものが多く、あまり腑に落ちていなかった。
それが、本書の戦略的思考(「目的」→「戦略」→「戦術」)の節で、「これだ!」と感じ、ストンと腑に落ちた。
過去の経験を顧みた結果、1つのゲーム内イベントを考えるにしても、その内容が戦略的思考に基づいて検討されていた「遊び」であれば、ユーザーに好評で、非常に上手く行っていた。
逆に、戦略的思考のどこかの部分が抜けていたり、順番が入れ替わっていたり、論理性が低いイベントは、ことごとく大失敗していた。
過去に大失敗したイベントを振り返ってみると、当時のイベント企画を戦略的思考に照らし合わせた結果、思わず「あーーー。」と、何故失敗したかが今更ながら気づくことが出来た。
原因は「目的」→「戦略」→「戦術」の「戦術」に問題があった。
当時のイベントは以下の様な形になっていた。
 ・目的:チーム内のコミュニケーションと交流をはかる。
 ・戦略:チーム対抗でポイントを競う。
 ・戦術:共通のお題(敵を倒す/アイテムを入手など)をクリアして個々が稼いだポイントがチームのポイントになる。
敵を倒して良いアイテムをゲットして、それを見せびらかす事がゲームの主目的だったのだが、このイベントの「目的」に照らし合わせると「戦術」が一致していない。
この「戦術」の場合、「個々で稼いだポイントがチームのポイントになる」時点で、プレイ中にチームのプレイヤーと交流が出来ていない。
交流が出来るのは、ゲーム内での結果発表の時だけだ。
この場合、正しくは
 ・戦術:プレイヤー同士が協力しないとクリア出来ないステージを作って、そこで協力プレイをさせる。
といった内容が正解なのでは?と今更ながら気付けた…。
これを当時知っていれば…。と後悔しても仕方が無いのだが、むしろ今知れて良かったと思う。
今後この「戦略的思考」は業務で大いに活かして行けると確信しており、現在でもゲーム内イベントを検討する際に、実際に活用出来ている。(その内容はこの場では、ちょっと書けませんが…)
他にも、VRを使用したゲーム企画を検討しており、こちらは「戦略的思考」の他に「マーケティングフレームワーク」も活用して、この企画そのものが「消費者視点」で検討を進めた結果、どういった内容になるか、今から楽しみである。
また、これまで自身のキャリアパスについて、目標と目的が混同する等、上手く整理して考える方法が見つけられず、なんとなくでしか考える事が出来ていなかったが、「戦略的思考」を知った事によって、どう考えれば良いかが理解出来た。
そちらについても、じっくり検討して行きたい。

心の奥底の片隅で知りたいと思っていた方法が、朝日によって散る朝霧のように、本書が爽やかにそして力強い光を私の心に差してくれました。
今月も素晴らしい本を、本当にありがとうございました。

投稿者 kawa5emon 日時 2016年11月30日


書評 USJを劇的に変えた、たった一つの考え方 森岡毅 著

読了中、読了後、マーケターになりたい!やってみたい!
森岡さんに日本国自体をマーケティングしてほしい!
と思ったのは、私だけだろうか!?
著者のマーケターとしての経験に羨望と尊敬の念を抱きながらも、
自身が国内外で営業経験約15年を経た今、取扱い情報量と質に於ける
その経験値の差に、悔しさも覚えられずにはいられなかった。
これが私がやりたいこと。営業ではなく、マーケター。

現在所属する会社に限らず、ほとんど日系企業は著者も指摘するように、
営業(販売)とマーケティングの区別も出来ていないに違いない。
営業現場で面白そうなアイデアは吸い上げられず、
開発部の机上のみで練られた結果出てくる、誰のためかわからない新商品。
目的、戦略に一貫性がないため、各部門間の力学が強く働き、声が大きい者が勝つ。
また一貫性が無い製品バリエーションでは、提案に相乗効果など生まれる余地も無く、
単品売りの結果、競合との価格のみの勝負になる。つまり投資費用回収が進まない。

例を挙げればキリがないが、著者指摘の通り相変わらず日本は、
「作れば売れる時代」の思考回路から抜け出せていないに同意する。
一貫性の無い各方面からの各種方向性、方策、そして反省と修正無き日々に
悶々として、思考停止時には見たことのない先の展開の内容が、正に本書の中に。
そして本当に自分がやりたいことが本書にはあった。

本書で紹介の手法、フレームワークは、深く鋭く、それでいてシンプルでそして美しい。
自身もマーケティング手法の一部を使用し受注成約などもあるが、
本書で紹介の内容は更に奥深く、守備範囲が広い。
副題に「~マーケティング入門」とあるが、果たしてそうか?
語り口は優しい。ただ入門としては、相当奥深いところまで言及されている。
はたまた、私のマーケティングスキルがまだまだか!?
つまり、今までのマーケティングを解説した本の中で最良だった。

どこが深いのか?さっそく深堀りする。
自身が最初に重要だと思った点、それは「徹底的なリサーチ」である。
それは何度も著者が繰り返し強調する言葉、
「どう戦うかの前に、どこで戦うかを正しく見極めること」
に象徴されている。今回驚いたのはその見極め方法である。
前後左右、上下左右、斜め切りなどなど自身にとっては
斬新な切り口も複数あり、これは早速実践で試してみようと思う。

次に決定的だと思った点は、「消費者インサイト」である。
自身の言葉で表現するなら、「心を揺さぶるポイント」としたい。
最近視聴した有名なDVD「紳竜の研究」の中で解説の、
「ボクサーはパンチで頭を揺さぶりにかかる」
「漫才師は言葉で心を揺さぶらなあかん」の「心を揺さぶる」である。
著者はその対象を理性面と感情面で紹介し、心が「どう」動くのかを考察する。
はっは~なるほど、そういう風に見ていくのか!

私はここがマーケティングを成功に導くか否かの一番重要な点であると思う。
もちろんそれをどうターゲットに届けるか(How)?なども
機能しなければ意味が無いが、そもそもこの「心を揺さぶるポイント」
自体が無い、又はあやふやだと、その後に続くあらゆる施策も有効性に乏しく、
又あやふやに成らざるを得ないからである。

しかしこの消費者インサイトでの成功は相当な経験が必要であろうことも、
想像に難くない。当たる確率を上げようと思えば尚更経験が必要であろう。
しかしこの点に於いて自身は、結果的にビジネス上での
消費者インサイトでの成功は無くとも、そこに辿り着く思考回路を得た時点で
非常に満足感を得るに違いない。なぜならそれは、
幸せにする対象としての他人を十分に理解したことに値すると思うからである。

最後に本書の完成度の高さとして、そのマーケティング手法を個人のキャリア形成、
また自分自身の価値向上(つまりより良き人生を歩むこと)のために使用することを
勧めている点も強調したい。、
その展開はクレステンセン教授の「イノベーション・オブ・ライフ」を思い出させた。
本書は十分に人生指南書としても機能する。
紹介のマーケティング手法を駆使すれば自分のブランディングも可能である。

ずっと求めていたモノに出会った来た気がする。ほぼ確信に近い。
本書にもあるが、私の具体的アクションプランは既に決まっている。
まずはマーケティング職能に強いエージェントへのコンタクトである。
つまり著者が進んできた道、本書で紹介の内容に血が躍ったのである。
そして自分もマーケターの道を進み、関係する人々、強いては著者の如く次元を上げ、
日本国のために!と自分も言いたいと、一瞬のうちに脳裏に絵が写し出されたのである。

私の「消費者インサイト」を見事に揺さぶってくれた良書でした。
次なるステップも明白になり、今後の人生で役に立つコンパスを手にしました。

ご紹介と共に最後までお読みいただき、ありがとうございました。

投稿者 19750311 日時 2016年11月30日


「頭の良い人の書いた本は、その本を読むだけで読者の頭も良くなる!?」というが、本当に自分の頭の中が整理され、頭が良くなった様に体感出来る本だった。(本当か否かは明日からの左手を使ったto doリスト管理やフレームワーク思考から確認するとして、、、)また本の論理展開も著者の物事の考え方からすれば当然だとおもわれるが、著書の前半で分かりやすく適切な事例と共に説明されている内容も十二分に適用されているのが、本当に上手く構成されていると感心した。同じ外資系企業環境で働いて来た期間が長い自分には、欧米人にも受け入れられやすいスキルをDNAレベルで体得されていて、いざP&G程の大きな会社を動かそうとする時も、スマートに意思決定者に対してプレゼンを行い、承認を得られた事が容易に推測された。

私がこの本で学んだ事で自分の訓練として例示すると、以下の様になった。
 目的は「どのレベルの人もマーケティングの考え方を身につけて、自分の関するビジネスや自分のキャリアをより上手く進められる内容を届けよう。」
 それは適切な戦況分析から、どういう内容を書いて行くか(=どう戦うか?)
 (=誰に)読み手のターゲットもマーケティング初心者や著者のご子息の様な将来を考え始めた若者に絞り、
(=何を)ターゲットにした読者に分かりやすいマーケティングの考え方を、
(=どのように)フレームワークも幾つかに絞り、とても分かりやすい事例と共に説明する。

また、著者の海外での経験から日本を多角的に観察する事によって芽生えた日本を愛して止まない心から、このマーケティング思考を学んだリーダーシップのある人から、日本の人間性や製造業からサービスを提供する企業まで、日本の良さを世界に再発信しようという訴えには、私も仕事を通じた目標として同じ事を考えているので大きく共感し、少しでも貢献出来る様に明日から少しずつでも実践します。

投稿者 tractoronly 日時 2016年12月1日


USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門 を読んで

本著を読み終えて世の中を見渡してみれば、マーケット感覚が欠落したサービスや製品が国内にはごまんとある事実に気が付くのに苦労はしませんでした。
普段何気なく不便だな、もっとこうしてくれたらいいのにと感じていたものはこういう思考がされていないんだと考えると納得です。

反対についつい無意識に使ってしまうサービスなどに意識的に目を向けると、こちらは「あ、仕掛けられてる!」と気づき、少し怖くなりますがじっくり見てみると、なるほどうまく考えられた仕掛けだと感心するものばかりでした。

改めてマーケティングについて振り返ってみると「で、結局マーケティングって何をすることなのだろう?」という疑問が生じました。
組織横断的に幅広く折衝し、経営的に金銭面や制度面も整備し全方位で考える等というのは理解できるのですが、何かとらえどころがないような印象でした。

一つだけあるとすれば顧客の代弁者というところでしょうか。そのためにターゲットを明確に絞ったり、ゲームを何百何千時間もやったりしているのだと考えると少しマーケターという人種が何者なのかが理解できた気がします。

もう一点感じたのは、これはマーケティングの本なのか?という点でした。
もちろんマーケティングのことは語られているのですが、なんだか頼もしい上司がすぐ隣にいて「仕事とはな・・・」とお手本を見せながら語りかけているようで、不思議な距離感を感じました。
これは著者の森岡さんがとても仕事を含め、生き急ぐほどに人生を余すところなく楽しんでいるということがあると思います。
そして恩返しではなく恩送りをするということ。

この本を読んだことでその恩恵にあずかれたわけですから、私もいつか次の世代に恩を送れるように研鑽をしていきたいと思いました。

投稿者 AKIRASATOU 日時 2016年12月1日


「USJを劇的に変えたたった1つの考え方」を読んで。

本書を読んで強く感じた事は、
・「マーケティング思考」を通して自分という商品の価値を如何に高めるか
という事です。

副題が「成功を引き寄せるマーケティング入門」でありことからも、「マーケティング思考」を身につける事でより良い仕事が出来るようになり、夢や目標を達成しやすくなるというのが本書の主な主張であるのは間違いないと思います。会社と結婚せず、職能と結婚するという主張や、キャリアをどう形成していくかという主張も「マーケティング思考」を身につける活用することが職能を高めることであり、それを用いて良い仕事をする事で、自分の価値を高め、自分の思い描く理想のキャリアに近づけるという事に繋がっているのだと感じました。

では、どうやって「マーケティング思考」を身につけるのか?という点が重要ですが、それは本書エピローグで記載されている五本の指を使った戦略的思考のクセづけを続けるコトが大事なのだと感じました。