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第103回目(2019年11月)の課題本


11月課題図書

 

サードドア: 精神的資産のふやし方


最近の日本人はこぢんまりまとまるというか、弾ける人が少なくなって来まして、みんな

が安全地帯から抜けようとしない生き方になっているんですね。もちろんそこにはたくさ

んの理由があるのですが、ひとつは何をどうやったら自分の枠を飛び越えられるのかが分

からない、ということがあると思うんです。

 

大それたことを考えても、一体全体どうやったら、何をしたらそんなことが現実になるの

かが分からない、だから何もやろうとしない、そういう人っていつの時代も一定数いるん

ですよ。

 

本書はそんな袋小路にハマった人に、生き方、行動の仕方のヒントになると思います。成

功するために必要なのは、成功への抜け道(サードドア)を探すことだというのが大きな

メッセージで、それを著者がどうやって見つけ、自分がどう変化していったのかを追体験

することは、夢を持っている全ての人に大きなヒントを与えてくれるでしょう。

 【しょ~おんコメント】

11月優秀賞

 

今回は、多くの方がご自身のサードドア体験を書きまして、感想文の趣旨とは

かなりズレてしまいましたね。その中で、一次審査を突破したのは、masa3843さん、

gogowestさん、3338さん、charonaoさんの4名で、今月はmasa3843さん

差し上げます。

【頂いたコメント】

投稿者 tajihiro 日時 

「サードドア~精神的資産のふやし方」を読んで

 アレックス・バナヤン著の「サードドア~精神的資産のふやし方」について、私なりに考えたことを以下にまとめてみたいと思います。

 まず、本書のテーマを一言で述べるならば「自らの人生を意味のあるもの、他人に流されないものにできるかどうかは、自分自身の『選択によって決まる』(P434)のであり、『小さな決断(の連続と積み重ね)によって、誰もが人生を大きく変えることができる。(P435)』と考えます。

 今回、この著書を読むにあたり、タイトルにある「サードドア」とは何だろうか?「精神的資産のふやし方」とは何だろうか?なぜ、「作り方」でなく、「ふやし方」なんだろうか?ということを意識して何度も読み返しました。

 サードドアとは何だろうか?というのは、おそらく、何回か読み直せば、誰もが、「あ~、これか。これが『サードドア』の正体だったのね。」といった感じで気づくと思われますが、残りの疑問である「精神的資産のふやし方」とは?と、「『作り方』でなく、『ふやし方』とした理由」については明確に文章化されていません。(あくまで、私の読解力では、という前提になりますが。)

 よって、残り2つの疑問に対する解ですが、別のアプローチから探せないか、と考えてみました。著者に対しインタビュー相手が語った言葉でポイントになりそうなところをピックアップし、そこにどういう共通項があるかを見出せば、その解が浮き彫りになるだろうと推測し、チャレンジしてみました。

■「チー・ルー」(米マイクロソフト社・元幹部)
 『継続が彼の成功の秘訣だ』(P74)『常に時速100キロで飛ばしても、車へのダメージは小さいだろ。でも急加速と急ブレーキを繰り返すとエンジンが疲弊してしまう。それと同じさ』(P74)『特別な研究などしていなかったが、チーはそれまでに5本のレポート書いていた。』(P76)
■「シュガー・レイ・レナード」(元プロボクサー)
 『おまえの勇気はどこへ行った。戦って、戦って、戦い続けるんだ。心の中で『もうどうでもいい、負けったっていい』って言ってるぞ。頭と気持ちがバラバラだ。一つにしろ。すべてをつなげろ。すべてを一つにして登りつめるんだ、頂上に』(P89)『でも貫き通せ。戦い続けろよ。「秘めた力」を使うんだ。簡単じゃないが、できるはずだ。』(P90)
■「ラリー・キング」(米・ブロードキャスター)
 『ラリーは文字どおりに、いろんな放送局の扉を片っ端から叩いたんだ。自分を売り込んで仕事をくれと言った。俺たちがまさにそうやってきたんだ』(P284)
■「リチャード・ソール・ワーマン」(建築家・グラフィックデザイナー・TEDカンファレンス創立者)
 『そうなりたいと死ぬほど願いなさい』(P291)『私の人生の教訓は2つだ。1つめ:人に教えを乞わなければ何も得られない。2つめ:大半のことはうまくいかない』(P291)
■「ビル・ゲイツ」(米マイクロソフト社・創業者)
 『敵が恐れているものを知り、それを有利に活用すること。』(P320)『スティーブ・バルマーと僕で考え抜いたんだ』(P320)
■「スティーヴ・ウォズニアック」(米アップル社・共同設立者の一人)
 『大半の人は、社会からやれって言われたことをやる。でも立ち止まってしっかり考え、自分をちゃんとみつめていればさ、もっといい道があることに気づくんだ』(P344)
■「ピットブル」(歌手・ラッパー)
 『ただライムを書いて、書いて、書いて、書きまくったのさ』(P352)『俺は常にゲームを研究しているんだ』(P353)
■「マヤ・アンジェロウ」(米・活動家、詩人、歌手、女優)
 『『どんなひどい嵐でも、雨はいつか止む』。私があなただったら、この言葉をモットーにする。あなたもメモしておいてね。今の人生がどんなに退屈で先が見えないようでも、必ず変わる。良くなっていく。でも努力はしないとだめよ。』(P371)『書くことほど怖いものはないけれど、書くことほど自分を満足させるものもない』(P372)『いっぱい畏れて、たくさん祈ることね』(P372)
■「ジェシカ・アルバ」(米・女優・実業家、米The Honest Company創業者)
 『夢っていうのは、起業家精神のこと。このドアもあのドアもそのドアも閉ざされているなら、どうすればいい?自分の力で解決するしかないじゃない。常識を働かせたり、人脈を作ったりしてね。どうやってドアを開けたかは問わないわ。とにかく、中に入るしかないのよ』(P389)
■「クインシー・ジョーンズ」(米・ジャズ・ミュージシャン、音楽プロデューサー、作曲家、編曲家)
 『失敗から学ぶしかない』(P415)『何度ノックアウトされても立ち上がるんだ。敗北して去っていく人もいる。用心深く臆病になる人もいる。情熱よりも不安が勝ってしまう人もいる。でもそれは間違いだ。一見複雑なようで、実は割とシンプルなんだ。つまり、“リラックスして神に委ねる“ことさ』『自分の得意分野で成長していくときに味わう気分は最高だよ。成長は失敗から生まれる。失敗を大事にすれば、そこから学べる。失敗は最高の贈り物なんだ』(P415)

 上記10名のインタビューコメントから、私なりに見出した共通項は大枠で3つと結論づけました。1つは「失敗を恐れるな、自分を疑うな、継続せよ、そうすれば、チャンスは必ず訪れる」、1つは「考えろ、考え抜け、そうすれば、道は必ず開かれる」、最後の1つは「先の2つをやり切ったら、あとは天命に委ねよ」、です。ゆえに、「精神的資産のふやし方」の解、極意は、「継続と思考の連続を行うことで、天命を味方につけること」ではないかと結論づけました。

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 最後に、本書を通し、考えたことを記します。最後の疑問である「『作り方』でなく、『ふやし方』とした理由」です。

 辞書に「作る」とは「手を加えて、もとと違ったものに仕上げる。材料・素材などに手を加えて、価値あるものに仕立てる。わざと仕組んでそうする。」と記載されています。一方、「ふやす」とは「数量が多くなるようにする。特に、財産を多くする。また、繁殖させる。」と書かれています。イメージで説明すると、「作る」は0から1を構築する、「ふやす」は0から1、2、3、・・・と積み上げていく、といったところでしょうか。

 著者は、成功への道というのは、誰にでも、ショートカット的に、目の前にヒュッと現れるのではなく、考え抜き、考え抜き、失敗を重ね、失敗を重ね、「失敗経験」という資産を重ね、その重ねるという行為を継続し、その経験の数をふやしている者が、あるとき、『サードドア』を見つけ、今度は、このドアはどうやったら開くのだろうかと考え、考え、考えあぐね、考え抜いた先に、ようやく、こじ開けることができ、そのとき、はじめて『ファーストドア』『セカンドドア』を開けたときと異なる、別の景色が見えるんだよ、と、自身のインタビュー経験をもとに、言いたかったのではないのでしょうか?だから「作り方」でなく「ふやし方」としたのではないのでしょうか?

 謝辞を見ると、実に129人もの著名人にインタビューを敢行していることが分かりますが、著書に出てくるのは、そのうち10分の1以下の10人ちょっとにすぎません。(129人の中に、かのウォーレン・バフェットは含まれておりません。)

 本書にある10名ちょっとに対するインタビューで、「成功するために必要なこと」というテーマに対する解を、そして、著者が読者にもっとも伝えたかったことを引き出せた結果の裏には、実は、ここに出てこない110名以上の失敗インタビュー、成功とも失敗ともいえぬどっちつかずのインタビューの継続と積み重ねの結果だったのではないでしょうか?そんな著者の想いを馳せながら、改めて読み直してみると、これまでの読後感とは違う、別の、味わい深いものが感じられました。

 以上、課題図書の私なりの考察を終わります。今回も非常に有益で価値のある本をご紹介いただきありがとうございました。

投稿者 akiko3 日時 

  一読し、ハレルヤ級の感謝を伝えたいカバーの素晴らしさがよくわかった。
  以前、「未来とは真っ白なキャンパスに色を塗っていくようなもの。どんな色を塗ろうかと考えるとワクワクする」と言われたが、その頃、未来にどこか不安を抱くのか、どうしたらゆだねられるか?と頭で考えてしまい、力が抜けないアラフォーだった。
  本書に出てくる世界に輝くスターのような人達は、何者でもない時から“自分の”見えない未来の中に虹を見つけ、それを追い求め続け輝くスターになったことがわかり勇気がわいてきた。それがDoorの3番目であり、ぱっと見、見えないようでも角度を変えるとうっすら存在が浮き上がるという憎い演出!確かにハレルヤ。デイビットクリーチ氏の才能だ。
  こういう才能ある人達と縁を築けたのもアレックスの資産の1つ。
  この資産は彼が行動し続けたこと、学び続けた結果だ。

  これまでも失敗は悪いことではないと認識していたが、その割には失敗をあ~ぁとため息で振り返ることがあった。
だから、著者の人生を変えたというクインシー・ジョーンズ氏の言葉「成長は失敗から生まれる(学べるから成長)」はとても説得力があった。『挑戦の結果』とシンプルにとらえるようにしたい。

  また、ジェシカ・アルバさんの「自分の体験からしか学べない」。起業家精神で自分の力で解決するしかない。どうやってドアを開けたかより「中に入ることが重要」という言葉も響き、チャンスをつかんだ人達がいかに内部とつながろうと知恵を絞り、“逆張り”したかを思い返した。
  
  著者がジョーンズ氏とのインタビュー中に、人マネではなく“完全な人間になる”と方向性が決まったように、『人間がそのまま反映されるのが人生』なんだなと思うと、失敗から学び成長し、完全な自分、自分の人生を歩もうと背筋が伸びた。その為に持っているものにこだわるのではなく、何を選択し行動し続けるか。この時に『可能性』を追い求めることが大切になる。それがスターだけでなく、『皆にある』と著者自身が自分の結果からもっとも感動した学びだったから、それを今後伝えることが自分のミッションとスタートを切っているのだと感じた。

  著者はレディーガガとの体験を振り返りながら、小さな決断の連続がもたらしたものだと気づいた。エリオットが以前「小さなステップの積み重ね」と言っていたのに、実際に行動しないことには自分の糧にはできないものなのだと『決断・行動』の大切さに改めて気づいた。
  能力以上に何を選択するか。今、小さな選択の積み重ねの日常の中で、どれほどの可能性を信じているのだろうか?と自分に問いかけてみた。
  自分の可能性を信じることで人生が変わる。可能性を信じられたら広げることもできる。それって自分の世界が広がることでもあり、広がると楽しいことも増えそうだ。
  
  インタビューした人、尽力してくれた人のその数、小さな選択の積み重ねがどれほど著者の人生の広がりや厚み、喜びを構成しているのかを考えるとお金では買えない、短期間の付け焼刃では作り出せない世界、資産なのだなと感動した。
しかし、これだけの人達に応援してもらえたのは、著者の人間性がよかった、素直だったことも大きいのではないかと思う。若者達と教えを共有したいという純粋なひらめきをひたむきに追いかけようとしていること。私利私欲でない、よい人であることは人を動かす時に大切な条件だと改めて教えてくれる。

  最後に振り返りたいのは、マヤ・アンジェロウ女史の教え。
「自分の人生をせばめちゃだめ。-85歳だけど、まだ始まったばかりよ!―人生には限りがある。」
2019年はあとわずかだが、何か自分の可能性を広げたくなってきた。新しいことに1つ挑戦するのが手っ取り早い?
心が勝手に築く壁は手放して、2020年のキャンパスにはどんな色を塗り重ねていこうか?もっと自由にカラフルに楽しい絵を描きこうとワクワクしてきた!

投稿者 tsubaki.yuki1229 日時 
1 誰もやっていないことをやる

 私が著者を評価する第一の点は、「誰も歩いたことのない、自分にしか歩けない人生」を選び、行動したことだ。
 彼は19歳のある日、両親の望む「医者を目指す道」に疑問を持つ。
真面目な人ほど「与えられた目の前の課題を従順にやるべき」と思いがちだ。
だが、他者に決められた「やりたくないこと」にじっと耐える生き方では、幸せになれない。
主体的に選んだ苦労なら、耐えられるし乗り越えて成長できるものだ。
心の奥底の自分に向き合い、愛する両親に用意された道から脱却した彼の決断は、賞賛に値する。

 著者の覚悟は、エリオット・ビズノーの「仲間に入ってくれ」の誘いを断ったことにも表れている。
成功者のエリオットの下で働けば、最短距離で成功できるのに、彼は自分の本の執筆を最優先にした。
苦労が伴おうとも、自分だけがクリエイトできる仕事に価値を見出す生き方は、彼の幸福と自尊心を形作っていると感じる。


2 失敗も、素直に出せば、ブーメラン
 本書には、著者の失敗談や弱さが素直に綴られていて驚かされる。
ウォーレン・バフェットの株主総会で、彼は的外れな質問をして恥をかく。それは友人の偽の情報を信じ込んだからだ。だが彼は友人を責めず「打算で友人から情報を引き出そうとした、自分の下心が悪い」と内省する。
 また、最大の目標、ビル・ゲイツのインタビュー後も「最初からこうして(温もりのある雰囲気で)始めれば良かった」と反省の言葉で締めくくる。
 「成功と失敗は正反対のものでなく、挑戦した結果という点で同じ」の一文は、本書最大の名言だと思う。
 病気の父への想いを、ジェシカ・アルバに正直に話した結果、彼女との間に共感が生まれ、深いインタビューが出来たエピソードは、人と仲を深めるきっかけ作りのヒントを教えてくれた。(32章)

 P.367の「女性の抱える問題を表すイラスト」は、本書を通して初めて紹介され、目から鱗だった。
著者は「今まで男性の視点だけで世界を見てきた」と気付いた時、最も身近な女性(=何と自分の姉妹!)に頭を下げてインタビューし、価値観を新たに築き直す。教えと知恵は、自分の足りない所を修正し、謙虚に学び続ける者に訪れるのだ。

 本を読んだ後、私は著者が出演しているトーク番組をYouTubeで見た。それはラリー・キングが著者をゲストに迎え『サードドア』についてインタビューするという内容だった!
ラリー・キングは、近所の食料品店で著者が偶然見かけ、「ミスタ―――・キ―――ング!」と絶叫し、朝食の約束を取り付けた、彼の憧れの有名司会者だ。(23章)
 今や『サードドア』は、そのキングに逆取材されるベストセラーになった。番組でキングは「私もこの本の一部として登場できて嬉しいです。『サードドア』、良い本でお薦めです!」と語っている。

 しょうおん先生の言う「情報発信をすると、ブーメランが返ってくる」とは、まさにこれだろう。
無難な言葉で優等生的な内容を書くのでなく、自分の人生に向き合い、失敗や短所も含め状況を正直に綴り、内省を深め、文を書きながら成長するのが、価値ある情報発信の鍵だ。

 本書を読むと、著者は著名人へのインタビューで聞き出した助言を、100%完璧に理解していないものの、エポケーし、そのまま本に記しているように思われる。それで良いと思う。記録に残した言葉が、時を経て自分や誰かに刺さることもあるのだから。

 後半で著者がレディ・ガガに一目置かれる存在になったのは、彼が「本物」の言葉でガガの心を動かしたからだ。
著者は「優れた言葉を使う人」だと思う。それは彼が言葉を磨いてきたからだろう。言葉を磨くことは、思考を磨くことであり、磨かれた思考が現実化されれば、人生を高めることに直結する。そんなことも本書は気づかせてくれる。

3 私達のサードドア

 著者は多くの著名人へのインタビューに成功したが、期待した全員に会えていない。その理由は「社会問題解決の視点の欠如」だと思う。

 「成功した著名人達のキャリアの第一歩を、名もなき自分がインタビューし本を出す。
そして進路や自分探しに迷う同世代の若者の役に立つ」

…これが著者のミッション。悪くはないが、若干弱い。これではバフェットやザッカーバーグが「あなたに会って何の得があるの?」と感じて当然だ。
 
 本書に登場するクインシー・ジョーンズが1985年に“We are the world”をプロデュースした。
この曲に当時の大物歌手がこぞって参加したのは、「アフリカの飢餓救済の募金を呼びかける歌」だったからだ。

 情熱と一生懸命さだけでも、ある程度は人を動かせる。これに「困っている人を助け、問題を解決する」という社会目的が追加されれば、多くの人が喜んで参加するだろう。ジェシカ・アルバのHonesty社が大成功をおさめたのも、有害物質のない安全な幼児商品を提供するという「お客様の問題解決」思考が根底にあるからだ。(32章)

 “We are the world”が大物歌手達を集結させたように、大物経営者達を集結させるには「問題解決」の視点が効果的だと、賢い著者は分かっているだろう。だが、恐らく彼は「敢えて」それをやっていない。それは、彼が我々読者に最も伝えたい主題が「サードドア」の叩き方だからだ。

 サードドアは、良く見れば自分の周囲にもあふれている。例えば、作家のクリス・ギレボーが「有名大学を卒業せずに、高い教養を身に着ける方法」を紹介している。世界各国の首脳の名前と顔を覚え、古典文学を片っ端から読むなど、今から実践できそうなものばかりだ。
 個人的には、睡眠時間を削って人の倍働いたチー・ルーが印象に残った。私は私なりの工夫で、人の倍の情報発信をするなどの努力を、今後も実践したい。大きな勇気をくれた著者に感謝する。
 
 
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投稿者 masa3843 日時 
本書は、成功への最短ルートである「サードドア」の開け方について記した本です。

著者が名の知れた数々の成功者達にインタビューを行い、彼らから成功のための秘訣を教わる過程そのものが、著者にとっての「サードドア」につながる道程になっています。

では、「サードドア」とは何なのでしょうか。本書の導入部に、その説明があります。

ファーストドアが、正面入り口。
99%の人がそこに並ぶ、正攻法。

セカンドドアは、VIP専用入り口。
億万長者やセレブなど、出生に恵まれた人だけに許された生き方。

そして、誰も教えてくれないというサードドア。
『行列から飛び出し、裏道を駆け抜け、何百回もノックして窓を乗り越え、キッチンをこっそり通り抜けたその先にある』成功への扉。

私が、「サードドア」の正体を読み解くうえで参考になったのは、P190のザッポスCEOであるトニー・シェイ氏とのやり取りです。

著者は、トニーの付き人体験をしている最中に、多くの羨望の眼差しで見られました。そこで、トニーに聞きます。
「なぜ他の社員に付き人をやらせてあげないのですか?
すると、トニーは答えます。
「喜んでやらせたいけど、誰も頼んでこないんだ」

私は、「サードドア」とは、やりたいことを一直線に、その実現可能性を無視してトライすることだと捉えました。
さらに言えば、何度失敗しても、諦めないでトライし続けることも重要です。本書において著者も、何回も、何十回も失敗し続けています。それでも、諦めずに何度も何度もトライし続ける姿勢が、成功を手繰り寄せるのです。

では、最短ルートである「サードドア」に手をかけることさえできない人が多いのはなぜなのでしょうか。換言すれば、最短の成功ルートを歩むにあたって、障害になるものは何なのでしょうか。

1つ目は、前例です。
社会規範や常識、ルールといったものと置き換えてもよいかもしれません。

本書の4章で、大学のイベントでスティーブン・スピルバーグへのインタビューが実現しそうになった瞬間に、大学の映画学部長から妨害されるという話があります。
学部長は言います。
『ここでは、こんなことは許されないわ。ルールというものがあるのよ』

ここでは、学部長という他者を介して理由のよく分からないルールを提示され、実現しかけたインタビューを妨害されてしまいます。
ただ、これは自分自身の内面でもよく起こることです。過去にやったことがない、周りでやっている人がいないという理由で、チャレンジしてみることさえできないことは多いのではないでしょうか。

2つ目は、周囲の家族や友人です。

本書の第10章で、1人目のメンターであるエリオット・ビズノー氏からロンドンに行こうと誘われ、行こうとしたところ、母親から猛反対されるというエピソードがあります。

母親の常識においては、会ったばかりの人と一緒に全くの無計画で海外渡航することはあり得ないことであり、著者が決めたことだと言っても、取り合いません。
家族や友人からのアドバイスや忠告がやっかいなのは、本人達は相手のことを思って言っているという点です。真摯に心配してくれていればいるほど、その阻害力は強くなります。

3つ目は、不安という感情です。

本書の20章と21章では、ウォーレン・バフェットへのインタビューアポイントをトライし続けた結果、断られ続け、あげくにアポなしで居住するオマハを訪れた結果、「僕には何もない」とまで絶望するエピソードが語られています。

結局、あらゆることを決めて行動する主体は自分です。そういった意味で、この3つ目の障害が一番大きいと言えるでしょう。自分の気持ちさえ折れなければ、前例がなかろうが、周りに反対されようが関係ないからです。


サードドアを開けるためにすべきことは、ただ決めて、ただ行動し続けることです。
著者はそれをしてきました。
そして、サードドアの見つけ方や開け方をインタビューしているうちに、自身がサードドアをこじ開けたのです。

最終章に出てくるハリーポッターシリーズの言葉がとても心に響きました。
『君が何者であるかは、君の持っている能力ではなく、君の選択によって決まる』

私達の人生は、他でもない私達自身のものなのだと、改めて感じさせてもらいました。


今月も素晴らしい本をご紹介いただき、ありがとうございました。
 
投稿者 shinwa511 日時 
成功するためには、ネットワークと時間を活用し、行動するということが必要だと本書を読んで感じました。

著者のアレックス・バナヤンはザッポスのトニー・シェイと出会うことで、1日CEOの権利を得ますが、これも彼がトニーに自分の意思を積極的に伝えたから実現したのです。CEOの権利を彼が得たときに、多くのザッポス社員からうらやましがられますが、トニーによれば今まで誰もそんなオファーをしてこなかったからだという話が特に印象に残りました。

可能性を信じて、ゴールにつながるドアを探し、諦めず行動を続けていけば、目標を達成することができるのです。

ビル・ゲイツ、スティーブ・ウォズニアック、ティム・フェリス、クインシー・ジョーンズ、ラリー・キングなど、そうそうたる面々にインタビューをした著者は、本書のタイトルにあるサードドアが開くことが、人生の成功の鍵であることに気がつきます。

成功者もスタートしたときは「ただの人」だったことに気づいたのです。彼らは後に成功したことで、才能であるとか優秀であるとか評価されていますが、それはネットワークと小さな行動の積み重ねを活用したからです。当時19歳の大学生である著者が、突撃インタビューを続けながら、アポイントを取ることを通じて、成功するためのサードドアという近道があることを見つけます。本書で著者は、何度も挫折を乗り越えながら、このサードドアが現実にあるということを発見し、これを読者に向けて提示してくれたのです。

著者が紹介するサードドアこそ、万人が並ぶ行列から抜け出し、セカンドドアのように生まれたときから結果が決まっているドアでもない、第3の選択です。

この第3の選択があるという事に、自分自身が今までの人生で気づいたでしょうか。恐らく気にも留めずに生きてきたと思います。疑うことなく、ただ皆と同じ方法を何も考えずに選択し、同じような結果を得ることが当たり前のように思えて、考えてこなかったことかもしれません。

著者の書いている通り、いつでもそこにあるのに誰も教えてくれないサードドアのように、自分自身が今まで生きてきた人生の中に、変化のタイミングは常に何度もあったのだと思います。自分自身がもっと結果を得ることに対して深く考え、自分自身の認識と行動が変化していけば、世界はもっと別のものに変化していったはずです。自分自身がそのことに気がつけば、世界は変えることができます。

そして大事なことは過程ではなく、結果を出すことです。結果を確実に出すことに貪欲になり、どう行動すれば良いかということを考えていくことが重要です。

自分のやるべきことを信じて、ネットワークと時間を活用することで、私たちは誰でも結果を得られることができるようになります。成功する確率が高まる方法を考え、行動する。
そして失敗を恐れず、失敗したとしても諦めずに次の行動のために何をすれば良いか、諦めずにまた考えて行動することを繰り返すことが、成功をもたらしてくれるのだと感じました。
 
投稿者 ktera1123 日時 
「サードドア 精神的資産のふやし方」

決断が行動につながる

決断し行動したもののみチャンスをつかむことができる。セミナーで言われていた「運命の女神は前髪しかない。」に通じるものがあるのでしょうか。毎日、毎分、少しずつ知識と行動することを繰り返して、経験を積み上げているのでしょうか。だれもが最初は初心者で経験はありませんから、経験を積む段階で必要なのは前へ進む「勇気」、己の力を信じ進む「克己心」、そして成功したいという「欲」なのではないでしょうか。それが融合することにより「秘めた力(火事場の馬鹿力)」として発揮するのでしょう。

今、自分の人生を振り返ってみると、「決断が行動につながった」転機はいろいろあったように思えますし、人生の上で参考になる言葉を頂けた機会はいろいろあったように思えます。高校の選択授業の「書道」の先生には「思邪無」の言葉を頂きましたが、これは悩み多かった多感な高校時代の私に対して、P132にありました「緊張に対する一番の特効薬はすぐに行動に移すこと」P308「未来を切り開く力は自分の手の中にあるが、苦しいことは最初に乗り越える必要がある」に通じるものがあることを思い出しました。この感覚は、仕事している中で、「アポイント」の電話を取ったとき、最初にセミナーの参加を決断した時など初めての経験をするとき、決断をするときに、どんだけ力になったか。最初の一歩は難しいものですが、初めてしまえば、まあいろいろ失敗という名のうまく行かなかったこともあったのですが、そのことに対しても、失敗を糧にして次につなげていければ、成長につながっていくのではないでしょうか。失敗により、打ちのめされることもありましたが、「神は乗り越えられない試練は与えない」との言葉にもありますが、「実力以上の仕事を引き受けていない」限りは、成長につながっていかないのではないでしょうか。

2020年は本当にやりたいことはなにか、一番難しいことではあるのですが、自分の欲求に優先順位をつけて、覚悟を決めて粘り強く、学びに対して謙虚で、たくさんの知恵に出会えることを期待して行ければと思います。挑戦し続けることが、成長することに繋がる。自分の能力と可処分資産(時間、お金、場所)は有限ですので、やるべきことに集中していければと思っています。
「三つ子の魂、百まで」と言われていますが、自分の本来やりたかったことはなんだろうか。今現在それをできているだろうか。いろいろやりたかったことはあったのだけど、ランク付けした際に上の方のことをできているのだろうか。そのために「サードドア」的な出会いはあったのだろうか。不思議な力で出会うことが出来たことは「サードドア」的な出会いかもしれません。「一期一会」という言葉もありますが、今知りあって共に学び成長する機会に恵まれていることは「幸せ」なのかもしれません。そのようなことを、振り返って考える機会を頂きありがとうございました。
 
投稿者 soji0329 日時 
「サードドア 精神的資産のふやし方」を読んで



読み終わった後、大きな感動を抱きながらも、私は疑問を捨てきれなかった。これは果たして本当の話なのだろうか。このような内容を日本で出版するのは絶対無理だ、と。

まずは、インタビューの中身である。辛辣な意見を吐いたディモシー・フェリス氏しかり。過去の男性問題を語った動物学者のジェーン・グドール女史しかり。レディー・ガガなんて、自分のコンサートを救ったのは、一介の大学生だったと舞台裏を暴露されていいものだろうか。次に、人気テレビ番組「プライス・オブ・ライト」の制作会社。出場者を決める予選会で、影のプロデューサーの存在をばらされてしまった。こんな話、全世界に活字で紹介されてしまうのはいかがなものか。さらに南カリフォルニア大学(USC)の副学部長。試験をズル休みする方法を、こっそり教えるエピソード。これはさすがにオープンにするのはまずかろう。極めつけはエリオット・ビスノー氏がホワイトハウス主催の会議に参加者を招集した話。具体的な政治家の名前も挙げられており、その裏側をこうやって紹介するのはまさに守秘義務違反ではないか。

しかしである。登場人物はビル・ゲイツの主席秘書などを除き、ほとんどが実名で登場している。大学生だった著者、アレックス・バナヤン君(親しみを込めてこう呼ばせていただく)の成功のために、出版をOKしたのだろうか。そうであれば、これがまさにアメリカン・ドリームを産む土壌に違いない。

インタビューの対象として選んだ成功者。大学生でさえ知っている憧れのビッグネーム達。一方で我が国はどうだろう。誰が挙げられるだろうか。こう考えてみると、日本では若者をワクワクさせる夢が見つからないのも仕方がないと、悲しくなってしまう。

アレックス君が素晴らしいのは、努力と実行力、そして粘り強いことだ。後年、この粘り強さは誤りだったと気づかされるが、これもまた、若さゆえの特権だろう。インタビューをお願いするためにどうすればいいかをゼロから考え、あちこちにインサイドマンを作る。返事が来なくてもへこたれず、第三者から断られても決してあきらめない。そして最良のメンター、エリオット氏と出会い、大きく飛躍するのだ。

一方私はどうだろうか。返事が来ない、ないしは断られることには、とても耐えられないだろう。そして相手を、うまくいかない人生を、さらに世の中を呪うに違いない。挫折し、やがて引きこもるか、反社会的な行動をとるか。そんな姿が容易に思い浮かぶ。

自分の夢に反対する家族に対し、きちんと説得していることにも驚く。往々にして、夢を邪魔するのは身近な家族だ。ましてやアレックス君にすべてを賭けて、イランからアメリカに渡り、苦しい中から医学部の学費を出してくれている両親、祖母に対して、最後には自分の主張を認めさせている。正直、私には無理だ。親の泣く姿に根負けし、何とか折り合いを付けて、医者になるために自分をだまし続けるだろう。こんな恵まれた境遇を捨てるなんて、バカげたことだと言い聞かせて。

だから結論として私は彼の真似をすることは出来ない。彼が経験し、修得した教訓の中で、自分の合ったものを選択し、実行するしかない。

まずは、自分の個性を磨くこと。経験を面白おかしく人に伝えることだ。経験には失敗も含まれる。いや、むしろその失敗を大事にするべき、というアドバイスは心に残る。

第二にたくさんの知恵に会い、様々な人に助言を求めることだ。インサイドマンを活用してターゲットとの接触を図り、いかに上手にヒアリングするか。またそのスキルを磨くことが大切である。

第三に常に学び続けること。自分のメンターを持ち、ピット・ブル氏のアドバイスのように、学びに対して謙虚になる。そして、チー・ルー氏の言うが如く、常にバスに乗る準備をしておくことだ。

第四は、必死になりすぎ、直感が鈍らないようにすることだ。大半はうまくいかないと覚悟しておくべきである。時として別の解決策を講じることもあるだろう。そして好機を待ち、ウォーレン・バフェット氏の言うように、これはと思う球を打つことだ。

最後に、これは私が最も強く感じるのだが、家族を大切にすることだ。アレックス君は様々な失敗を犯してきたが、最大の失敗は、彼の父親の寿命を縮めてしまったことだろう。心労がガンを招いたに違いない。インタビューした何人もの成功者の中で、私はスティーヴ・ウォズニアック氏の話が最も印象的だった。妻を大事にし、人に施して、好きなことに徹する生き方。私が求める幸せ像に一番近い。

クインシー・ジョーンズ氏のアドバイスに従い、世界を旅するアレックス君。恐らく、自由の国、アメリカさえも外から見てみようと考えているのだろう。私もあらためて、嘆いているばかりでなく、日本を俯瞰するべきかもしれない。私ならではのサードドアを日本で見つけるために。
 
投稿者 gogowest 日時 
アレックス・バナヤン著「サードドア 精神的資産の増やし方」を読んで

アレックスが自分のミッションを見つけてから、それにコミットし、失敗を繰り返しながらも、成長していき、実際の成果を上げていく過程は、大変に面白く、引き込まれていきました。

人生は、ジョブズが言うように後から振り返って、はじめて点と点がつながって、線にしていけるようなところがあると思います。その時点では、どんな意味が出てくるのか分からないけれど、その場面、場面で、選択しながら突き進んでいったら、未来において過去の点を繋げていくことができるのに気が付くということです。
アレックスは、初志を貫徹するということを、曲げないで誠実に追及していくことで、時間をかけながら、過去に学んでいったことを繋げて、可能性を広げていっています。

アレックスは、出会う人々から学んでいく、精神的な意味での「消化吸収」をしていきます。
有名人からだけでなく、父母、祖母からも学んでいる。それぞれの立場を良く知ったうえで、その学びの過程を描いている、こういったプロセスで書かなければ心に響かないものがあるのだと思います。この本にちりばめられているヒントはこの本を読むことによって、読者が追体験することで、それぞれの教訓が生きたものになってきます。

ジェシカ・アルバに対して良いインタビューができたのは、アレックスの父がガンになり、ジェシカ・アルバの体験と一致して、アレックスが身をもって知ったその心境があるから、アルバが事業を立ち上げた行動の本質に共鳴できています。アルバのほうもそういったインタビュアには好感を得ているようです。

クインシー・ジョーンズとのインタビューで、得られたものは、言葉にすれば、「成長は失敗から生まれる。」という簡単なフレーズに要約できます。誰でも知っている言葉です。しかし、これが本当に腑に落ちるには、多くの経験を実際に経てきていること、そしてこの本で描かれた多くの失敗を、読者として、追体験することで、はじめて共感できることです。

アレックスがミッションに本気で取り組む中でつかみ取った「挑戦し、成長することにこだわること」この一点をハートからハートに伝えること、十分にこの一点だけでもサードドアに近づく鍵であると感じます。
これを読者に伝えるには、今までの多くの失敗や試行錯誤を含めた顛末を語り、追体験させる必要があります。

最初、この本を買うときに、アマゾンの書評が、二極化しているのが、気になりましたが、
なぜ、人によってそんなに反応が異なるのかは、読むことによってわかりました。
「サードドア」へのインスタントな答えを求める人たちは、この本に否定的になり、このアレックスの体験の中に「サードドア」を見つけた人が、高評価を与えるということであると
思います。

自分の全存在、今の自分の人間性の総体と、出会う人のレベルが異なれば、伝わるべきものが伝わらない。ジェシカ・アルバやクインシー・ジョーンズでのインタビューはアレックスの人生での実体験がなければ、生きたものとして伝わらなかったはずです。

この本の日本語の副題「精神的資産の増やし方」という表現は、大変、的を射ているとおもいます。成長していく中で、自分の内面も変わっていくし、人とのつながりもひろがり、メンターも得ています。かならずしもビッグネームではないかもしれないが、多くの注目すべき人々から支援してもらえる人間に変わっていっています。ミッションを追求する中で得た資産、「挑戦し、成長することにこだわること」、そうすることで自分の中に出来上がった「磁力」、生き方の「重心」が自分の中に確立したこと。こういった精神的な資産が、「サードドア」であると思います。

単なる努力だけでは空回りすることもありますが、人と差別化する要因は自分の中に出来上がった精神的で、見えない「重心」とそれを持った人から発せられる「磁力」です。
これをもつことで、過去に学んだ事柄、経験や各種のノウハウも生かしていけるし、人もチャンスも自分に引き寄せていけるものだと思います。実際、この本の後半では、アレックスのミッションに賛同する人が次第に現れてきます。

クインシー・ジョーンズが言ったように、自分以外のものになろうとするのはだめであり、自分の生き方は自分自身でしか決められないものです。しっかりした自分をもって、自分のやりたいことを打ち出していけば、それが世界のためになるのならば、多くの人に支持されるという流れができあがっていきます。
最初は秘訣のようなノウハウを探し求めていたアレックスは、ぶれないで自分のミッションを追求するうちに、自分自身の中に、確固たる「核」を形成できていっているのです。
「サードドア」を開けるために必要な自分に変わっていくというストーリーとして本書を読みました。

今回も良書をありがとうございました。
 
投稿者 harmony0328 日時 

本書を読み、私が印象に残り、勇気がもらえたポイントは主に以下の3点である。
第一に著者アレックス・バナヤンのミッションに対する若き情熱、第二に著者がレディー・ガガに見せたスティーヴ・ジョブスの動画、最後に著者の妹タリアが著者に見せたフェイスブック上で拡散しているイラスト(p.367)に関しての彼らのやりとりとそれにつながるマヤ・アンジェロウのインタビューである。


1.著者のミッションに対する若き情熱

若さゆえに怖い物知らずでミッションを成功させたいという情熱で行動する様子で私は20代の時に会社員で頑張っていた頃の感覚を思い出した。年を重ね、経験を重ねると余計なプライドが邪魔し、失敗したくないと考えて、行動を躊躇する自分がいる。本書の全編で表現されている著者のフレッシュで熱い行動力は自分もそれを見習って頑張ろうという気持ちにさせてくれる。

サードドアは成功の抜け道とあり、近道と誤解しがちだが、彼は決してウルトラCを使っている訳ではなく、コツコツと戦略を練り、粘り強く努力し行動していく。その結果、実績を出していくと正のスパイラルが起きて運も良くなってくる。

ビル・ゲイツのインタビューやザッカーバーグにインタビューができなかった事が彼にとって、かなり痛い失敗に思えても、その後のクインシー・ジョーンズのインタビューでそれらは貴重な体験で、成功は失敗だと同じ事だと教えてもらう。私は自分の人生でも失敗を体験して感じているが、本書でも人生無駄なことはないと教えてくれる。

彼のミッションに対する情熱もさることながら、性格の良さも成功の鍵となるものだと思った。
彼は家族、友達、サポートしてくれる周囲の人への思いやり、感謝の気持ちが強く、著名な成功者のインタービューが上手く行っても傲慢になるところがない。
彼なら年長者にもかわいがられて応援してあげたい気持ちになると思った。

2.スティーヴ・ジョブスの動画“Think different”の考え方

彼のミッションの集大成ともいうべきレディー・ガガの新しい音楽に対しての姿勢を言語化し、彼女を窮地から救い出す場面には鳥肌が立った。
そのきっかけとなるスティーヴ・ジョブスの動画での“Think different”の考え方はその発想で結果を出したスティーヴ・ジョブスがプレゼンしているからこそ、説得力がある。
私も人の目を気にせず、常識にとらわれずに信念を持って行動していこうと強く思う。
  
3.著者の妹タリアが著者見せたイラスト(P.367)とマヤ・アンジェロウのインタビュー
妹が著者にイラストを見せた時に言った「大半の男は、私たちの現実さえ認めてない。女性が直面している問題なんて、男には絶対わからない・・・みんなわかろうともしていないからよ」(P.367)から始まるシーンには、著者が男性の本書にジェンダー問題を取り上げる事は想像できなかったので、驚いた。

私は会社員時代、男社会の中で働いていて、女性より上の地位についている男性がわざわざその椅子を女性に明け渡すなんてことはないだろうと考えていたからだ。男性にはそれゆえの男性の悩みがあると思うが、自分の事で精一杯で、女性のことを理解する暇や余裕もないし、余裕があったとしても無意識にその問題を気に留めないだろうなと思っていた。
従って、このような内容を本書で語ってくれた著者には感謝の気持ちでいっぱいだ。
私と同じように感じている人もいるということが分かり、嬉しい気持ちになった。

私はジェンダー問題について自己憐憫に浸りがちだったが、マヤ・アンジェロウのインタビューで女性だからこそ、その障害、問題を解決して得ているものがあると気付かされたことが本書での一番の収穫だった。
著者は彼自身が考えた質問ではなく彼の姉妹が考えた質問について尋ねたところが賢明だと思った。やはり女性がする問題は当事者である女性にしか分からないと思う。そして彼は出来る限り、それを理解したいという彼の真摯な姿勢は彼の性格の良さをここでも伺える。



私の第二の人生で自分のミッションが明確になりつつある今、本書から得たものを生かし、失敗を恐れず、常識にとらわれず、自分の可能性を信じて努力と行動でミッションを遂行していこうと思う。
そして、今後、著者がどの様に世界を変えていくのか注目していきたい。

投稿者 andoman 日時 
「サードドア-精神的資産のふやし方」を読んで。

この本は傑作でした!
文章の一つ一つが丁寧で読みやすく、まるで映画を観ているかの様に、本の世界に入り込んでいました。
筆者がインタビューを行う事を思いつき、目的を果たすために考え、行動し、数々の失敗や信頼していた人物に騙され、それでも前に進む。まるでハリウッド映画のサクセスストーリーの様でした。
もちろんノンフィクションなので、映画とは違う事は十分に分かっていますが、読み進めて行く中で、数々のイベントが発生する度にドキドキわくわくしながら、読み進めていました。
そして最後には、涙が流れる感動もあり、自身にとって今年で最も刺さった本となりました…。


私にも以前、学生時代にサードドアを開いた経験がありました。
大学の就職活動中に、多くの人が、ファーストドアを使用している中で、時折親のコネ等で、サードドアを使う人がいると、「コネを使ってずるい!」と聞く事がありましたが、私はそれはそれで良いんじゃないかと思っていました。
そういう私も、新卒で入社した会社は、サードドアから入りました。
大学時代の年上の同期(今思えばメンターだった人)から、その人の知り合いで、就活の企業合同説明会を主催する社長を紹介してもらい、合同説明会スタッフのバイトをさせていただくチャンスを貰いました。
就活をしている自分が、同時期に就活をしている人達の世話をしている事が不思議な感じでしたが、今思うと完全にサードドアが開いた経験だったのだと思います。
説明会を行っている間は、列整理や案内などしていましたが、終了後に目を付けた企業の人事にマンツーマンで話を聞く時間を貰えました。
更にバイト代まで出たり、別件で、参加企業の人事と学生との意見交換会に招待してもらったりもしていました。
企業側の人事も、そんな事をする学生は滅多にいないので、入社の筆記試験は受けましたが、筆記試験の点数は少し低かったのですが、一次試験の合格点を私の点数に合わせてくれる等、ラッキーな事が起こっていました。(最終的には、この会社に入社しました)
また、こんな事もありました。
当時、第一志望の企業(ゲーム会社)があり、そこは既に入社試験で落ちていたのですが、なんと、合同説明会を主催している社長さんと、その第一希望の企業の社長さんが知り合いで、なんと、ドアを開けてもらう事が出来ました。
一次試験無しで、開発の方に面接をしていただく事も出来たんです。
残念ながら、その面接でNGを貰い、企業には入る事は出来ませんでしたが、理由は分かっています。
朗かな準備不足です。
その企業が発売したゲームのやり込みが全く足りておらず、話が噛み合わなかった事が大きかったのが理由だったと、今では思います。
筆者は、インタビューを行う前に、相手の事をとことん調査しています。
私にはそれが足りなった。
本書を読み終えた後では、当然の結果だったんだなと苦笑いしました。

相手を調べ、そして知る事で、実際に合った時にコミニケーションが円滑に行なわれ、お互いの距離もぐっと縮まり、その他にも相手が求めるアイデアが浮かぶ事もあります。(ガガの所)
これは、別にインタビューで無くても、日常でも有効だと思います。

例えば、会社員であれば、会社の上司との関係。
上司がどんな人間で、どんな考えや悩みを持っているか?
それが分かれば、解決策を提案出来たり、仕事がしやすくなります。
また、そんな部下なら当然エコヒイキもしてくれるでしょう。
著者の様に、コールドメールを送らずとも、上司であれば「悩みがあって、相談にのってもらえませんか?」と、ランチや呑みに誘ったりは出来るかと思います。
いくら忙しい上司だったとしても、部下から「悩みがある」と言われて、断る上司はそうそういないと思います。
(もしくは、上司と仲の良い人と仲良くなり、その人にお願いするのも、有効かと思います。)
それまでに上司に関する情報を調査し、いざ話をする時には、上司の事を本人の口から聞き出す。
そこから、上司との良い関係を築く事も出来るんじゃないかと思います。


本書では、自分の狭い殻を破り、可能性という世界を広げる方法を教えてくれています。
目標を設定し、それを実現するために頭を使って考えて計画し、実行する。
そのために必要なマインドや、必ず起こりうるイベントも教えてくれています。
 ・目の前で失敗が起こっても、それは行動の結果でしかない。
 ・そこで辞める人もいるけれど、大きな視点で眺めると、最終的な成功に向かって進んでいる。
 ・ゴールまでのハードルは多い方が、より多くの事を学ぶ事が出来て、それが味になる。
 ・成功するには、メンターが必要。
 ・メンターも必要だが、落ち込んだ時に喜んで助けてくれる友人も必要。
 ・自分が何者であるかは、能力ではなく、自分の選択によって決まるもの。
 ・成功は決断する事によってもたらされる。
 ・人生を終える時、何も出来ない身体になっても、周りの人達には美しいものを残す事が出来る。
これらを忘れずに、しっかりと心に焼き付けて進んで行きたいと思います。

今月も本当に素晴らしい本をご紹介いただき、本当にありがとうございました。
 
投稿者 3338 日時 
今回の本では失敗するということと
行動するということを考えさせられた。
闇雲に行動しても成功するとは限らないけれど、何をやれば成功するか考えて行動できないより、どんな行動でもまずしてみることが大切だと思った。
行動することで波が立つ、そこから全てが始まり、その波が帰って来て、返って来る波から、次の行動が決まり、また波が立つ。
上手くいかないことが失敗なら、次は失敗しない行動を取ればいいだけ。
それが分かれば、失敗は失敗でなくなる。
失敗することを恐れて行動しないよりも、自分の行動から失敗を学んだ方が人生の糧になる。

今回、アマゾンの書評を覗いてみたら、評価が真っ二つに分かれていた。
失敗をというフィルターを通して本を読んだ人と、行動というフィルターを通して本を読んだ人の違いだと思った。

作者は山のように失敗をしたけれど、
そこからそれ以上の学びを得て行動することで成功した。
ひたすら行動する中で失敗する自分の気持ちと向かい合い、それでも希望を失わず自分を鼓舞する行為を続けたことが、
最終的にレディーガガの件と結びつく。
この時筆者には、現状から到達点への道のりが見えていた。
それは、インタビューしたいと思った人間の背景を知り、今の状態からどうすれば切り替えられるかが手に取るように分かっていたからに他ならない。 
自分を見失いかけているレディーガガの状態は、成功するために行動しているにも関わらず、空回りして自分を見失いかけていた自分と同じだった。
彼女の気持ちが痛いほど理解できたから、彼女に寄り添ったやり方で気持ちを切り替え、成功へのレールへと押し戻すことができた。

では筆者なぜここまで、諦めることなく行動し続けられたのだろうか?
 
それはセルフイメージの高さから来る、自分自身を信頼する力があるからだと思われる。どんな失敗をしても、できない自分を認めて、自分を信頼して行動し続けるから、人は成功できる。

筆者は現状と理想の将来を常に見比べながら行動してきた。
成功するために今の自分に何が必要か常に自分に問いかけてきた。
その姿勢が自分を応援してくれる人間の獲得につながった。最初は友人たち数人から始まった。その後出会った成功者はほとんどが同じ道をたどって成功している。
現在の自分と、なりたい自分のギャップを埋めるために、常に行動し続ける筆者を目にした時、同じように行動し続けて成功してきた人間はこの筆者に過去の自分姿を見る。
過去の自分を応援するようなつもりで彼を応援し始める。
失敗と行動を繰り返しながら、最善と自分が信じたことやり続けたことが応援者を呼び寄せ、応援してもらうことにつながった。
成功したいと考えている人間はたくさんいる、しかしながら、ここで言うサードドアを叩き続けた人は滅多にいない。

最初のノックが、だんだん大きくうねりだし、色々なことを引き起こしながら返ってくる。その度に人を引き寄せ、影響を与えて行く。
勢いがついて、どんどんノックして行く。 
必ずしも的を得た行動でなくても、それから受ける手ごたえを、須く行動に移して行くうちに、大きな波となり自分自身に作用して行く。最終的に、受け取る価値のある物とそうでないものを、選択して良い結果を重ねて行くように感じた。

ところで、私はちょっと前まで第三のドアが存在することを知らなかった。
課題図書として、サードドアを読んでから、自分が第三のドアを叩いて、その扉を開いたことに気がついた。

例えば、Facebookの課題図書クラブに
ThirddoorProjectのURLが張ってあったので、覗いてみたら…
サードドアを読んだ上で、400字以内で自分に取ってのサードドアとは何か書いて応募すれば、抽選の上¥3,000のチケットが当たるという案内があり、すぐに書いて
応募したところ当選して、12/1のイベントに参加できることになった。

先生のメルマガを読み、セミナーに参加することで、この第三の扉存在に気が付き、最初は恐る恐る叩いてみた。
叩いた扉がいくつか開き、叩いているうちにあちこちに第三の扉があること分かって来た。 

先生は私に第三の扉の存在と扉の叩き方、そして開くと思えば扉が開くのが当たり前、という世界観を与えてくれたのだと、この本のおかげで理解できた。

石井 みやこ
 
投稿者 audreym0304 日時 
本書を手に取ったとき、目が引かれた言葉は「精神的資産の増やし方」だった。
帯には
 
いつだって、そこにある
「成功への抜け道」
何物でもない自分の、何者かになる物語。
 
という何物でもない自分をぐさりと刺し、鼓舞する言葉が書いてあるのにも関わらず。
精神的資産とはいったい何のことを言っているのだろうと気になって仕方がなかった。しかも増やすとはどんなことなんだろうと。
この思いはThe Wild Quest to Uncover How the World's Most Successful People Launched Their Careersという英語版のサブタイトルをみてより強まった。
サブタイトルの「精神的資産の増やし方」は日本人に向けてのメッセージなのだ、と。
私は「精神的資産」に注目して本書を読むことにした。
 
本書の前半は若者にありがちな姿に自分の若き日を思いだした。
自分はまだ何者でもないくせに名を成した人から一目置かれてしかるべきのアイデアを持っている、名のある人に一目置かれるはずというあの謎の自信。
若者にありがちで、否定され、挫折し、それを乗り越えていくからこそ「大人」になっていくのだと思う。否定と挫折、乗り越えるというプロセスを避けてしまうといつまでも大人になり切れない、子供のままでいるのかもしれない。
 
 著者と若き自分との明らかな違いは「周囲の反対」や「周囲の声」に簡単に屈したことだと思う。そもそもこの手の本を出す人は潤沢な資産に恵まれ、家族からの理解もあるはず、つまりは生まれ育った環境によってなしえることができたんじゃないかという決めつけがあった。著者の家族の激しい反対は移民としてアメリカにやってきて一から生活を作ってきたからこそ、「間違いのない」「安定した道」を選んでほしいという思いを感じ取ることができた。たぶん、自分ならこの時点でミッションをやめてしまうだろう、と思ったのだ。自分は著者のようなミッションを学生中に思いつくこともなかったが、仮に思いついても著者のように金銭を工面する方法も選考を変えてかつ休学をするという代替案を示すことも、家族の納得を得る努力をすることもなければ、しようともしないと思ったからだ。だからこそ自分は未だ「何者」にもなっていないのだけど。
 
 本書を落ち着いて読めるようになったのはラリー・キングのインタビューあたりだと思う。スティーブ・ウォズニアック、ピットブル、クインシー・ジョーンズ、マヤ・アンジェロウ、このあたりから著者はインタビューで自分が聞きたいことを聞き出そうとするのではなく、相手が伝えたいことを聞き取れるようになってきたんじゃないかと思う。
名を成した人が伝えたいこと、それは私たちが書籍や映像といった形でその言葉を容易に受け取れる環境にいるにもかかわらず、「響かない」「肝心なことが書かれていない」と思い、勝手に相手に失望し、自分を過信してしまうのだ。なぜ、受け取れないのか、それは受け取る側である自分が経験不足で正しく受け取ることのできる器を持っていないからだ。
 失敗を敬遠し、やらない言い訳をたくさん思いつくのは自分や子供、大切な人を危険から身を守るための人間の本能のようなものだと思う。だけど、何度も失敗して、打ちのめされて、そのたびに立ち上がる、その過程を繰り返すことでや挫折を繰り返すことで、先人の伝えたいことを正しく受け取ることができるのだろう。著者のように何度も断られるような失敗、勘違いからの挫折、家族の反対といった大学生の間に濃密な時間を過ごすことや書物を通して経験を追体験することで、受け取れるようになるまでの時間を短縮することができるのだとおもう。
 
 本書から学んだこと、それはまずは自分が小さな箱の中にいることを知るべきということだ。その小さな箱から出るにも失敗と挫折は味わうかもしれないけど、何度でも立ち上がることだ。それを繰り返すことで、少しずつ世界は広くなっていく。その過程のなかで、他人がなんて言おうと、自分らしく、幸せであることは何かを問い続け、成長を続けることだ。成長を続けることで、先人たちが伝えたい言葉を素直に受け取れる時が来るはずだ。

では、精神的資産とは何だろう。
挑戦と失敗を繰り返して手に入れる経験、考え方や価値観の変化なのだと思う。

その増やし方は、なにが自分らしく、幸せであるかを問い続け、選んでいく、新たな経験をし、少しずつ広い世界に出ていくことだと思う。

 ウォズニアックのように世間では「成功していない」と思われていたとしても、自分らしく、幸せであることを選んでいくことができたなら、人生において「成功」と言っていいのだと思う。だって、成功者と言われる人たちは常に「自分らしく」「幸せである」ことを問い続けているとおもうからだ。それはきっと自分だけでなく、周囲の人や関わる人、メッセージを受け取りたいと願う誰かを後押しし、幸せにする方法だとおもう。
 
投稿者 mkse22 日時 
「サードドア」を読んで

本書は、自分の置かれている状況に不満をもっている人に対して、叱咤激励メッセージを送るために
書かれたものだ。ただし、単に応援しているだけでなく、言い訳を許さない厳しさも含んでいる。

読み終わった後に真っ先に感じたことです。

当初、著者はサードドアの見つけ方、開け方を知りたいという気持ちから
インタビューを開始しました。

ファーストドアには、その前に長い行列がある。
セカンドドアには、並ぶために親がお金持ちであるといった
自分ではどうすることもできない条件を満たす必要がある。
2つのドアを開けることは容易ではないからこそ、サードドアを見つけて開けたい。
その方法を知りたい。

しかし、多くの人へのインタビューを通じて、その考え方が変化しました。

自分が成長し続けて、可能性を追い求めていけば、自分らしい人生を歩むことができる。
やり方は関係ない。サードドアだけでなく、ファーストドアだろうが、セカンドドアだろうが、
こじ開けることができる。ただ、そのためには、小さな決断を積み重ねが必要である。

「自分で決断して行動すれば、人生を変えることができる」と。

著者のこの考え方は、日々の生活にも緊張感をもった生き方を要求します。
なぜなら、日々の生活も小さな決断を繰り返しであり、それらが将来の自分の人生を
決めているからです。

日常生活では決断なんかしていない、他人の意見に従っているだけだと言う人も
いるかもしれません。しかし、自分では決断しない/他人に従うことを
決断しているのであり、これも決断の一つです。決断済みなのです。

決断して行動した結果、日々の生活が平凡であったとしても、それが自分らしい生き方と
合致しているのであれば、自分らしく生きることが出来ているため、不満は生じません。

自分の状況に不満を持っているのであれば、これまでの決断の内容に問題があることを
意味しています。状況を変化させるためには、今までとは異なる基準で決断をする必要があります。
それが、自分の意に沿わない内容だったとしてもです。

もし、これまでの決断の基準が、自分の好きなことであれば実施するというものであったとしたら、
今後は嫌なことや苦手なことでも行うという決断をする必要があるのかもしれません。
ポール・アレンがMITS社に苦手な電話をしてソフトウェアの売り込みをしたように。

自分で決断した結果、失敗と言わざるを得ない状況に陥るかもしれません。
決断したことに後悔するかもしれません。しかし、失敗から学びとればよいわけです。
『失敗は最大の贈り物である』(P417)とあるように。
もし、学び取ることをせずに、そこか逃げたり去ったりしたとしても
それも自分で決断して行動した結果です。それは、その後の人生に反映されます。

さらに、成長できないのは平凡な生活で変化がないからといった言い訳が通用しません。
平凡な生活は、自分の決断を積み重ねた結果であり、それに不満があるのであれば
決断の内容を変えるべきなのです。たとえ、その結果失敗したとしても、
失敗は自分の成長に役に立ちます。

以上を纏めると、次のようになるのではないでしょうか。

日々の何気ない生活での小さな決断と行動の積み重ねが自分の将来の可能性を決定している。
もし、自分の人生がつまらないとか退屈だと感じているのであれば、
それは、過去の決断の基準に問題がある。
自分の運が悪いからではない。才能がないからでもない。環境が悪いからでもない。
自分で自分の人生をつまらなくしているのである。
そうなるように自分で決断しているのである。
つまり、自分の人生がつまらない/退屈なのは自己責任である。
だから、人生を変えたければ、まずは行動しろよ。

ここで、次のフレーズを思い出しました。
 「人生に無駄なものなんてない」
単なる綺麗ごとと指摘する人もいるかもしれませんが、
これを以下のように読み替えたらどうでしょうか。
「人生のなかで起きたことは自分が決断して行動した結果である。
 それから学べることが必ずあるので、無駄なことはひとつもない」
私は腑に落ちた感じがしました。

今月も興味深い本を紹介していただき、ありがとうございました。
 
投稿者 3939 日時 
「サードドア 精神的資産の増やし方」を読んで

『失敗も成功も挑戦したから得られたものであり、どちらも挑戦したという意味では同じである』
本書を読んで、一番印象に残った言葉である。
すごく単純明快だ。やると決断をして、行動をおこし、そしてやり抜くことである。

その『小さな決断の繰り返しにより、誰もが大きく人生を変えることができる』のである。
つまり、挑戦した数だけ失敗や成功があり、圧倒的な失敗の量から学んぶことで成功の確率があがるのである。

しかも、決断することは自分の中にしかなく、自分でしか選択することができない。「やりたいこと」や「なりたいもの」があるのなら、「自分」が何かをはじめるしか道はなく、ましてサードドアを見つけることも開けることも生涯無いと言えるだろう。つまりは自分次第なのだ。

上記を踏まえた上で、自分に当てはめると、今の自分が作り上げたのは紛れもなく自分の決断であり行動した結果である。そんな平々凡々な人生を自分が選択していたのだと改めて思い知らされた。今年もあと1ヶ月で1年が終わる。来年はこんな自分とおさらばすることが唯一できるのは「自分」だけなんだと気づかせてくれた。

今月も良書を紹介してくださったことに感謝致します。ありがとうござました。
 
投稿者 188choco 日時 
サードドアは訳すと、「三番目」のドア。人生における成功という関所において、これまで2つのドア(VIPのドア、一般庶民のドア)しか、多くの人に認識されていなかったが、これに加えて3番目のドアを叩いてみてはどうかという著者Alexからの提案である。
ドアの前で待つのは、ほとんどの人が一般庶民で、特に疑問もなく長い列をなすという人生をおくっている。または、そのドアの存在すらあまり気にかけないでいる。
著者は、アメリカ人なので、比較的にこのドアの存在は身近であったのかもしれない。しかし我々、日本人は良くも悪くもみんなと「同じ」であることを好むので、周りの人と一般のドアの前で大人しく待っている。みんなと同じであることが正しく、そこから逸れることが悪いものとされるので、他にドアがあるかどうか、探そうともしない。これは日本人が農耕民族であったのも影響していると考えられる。
わたしも日本人なので、どちらかというと、この傾向が強いと思うが、これまでの人生を振り返ってみて、周りの人とは異なる体験はなかったかと考えてみた。一番に思いついたのは、人生初の海外旅行である。当時、理系の大学生だった私は、アルバイト代とこれまで貯めてきたお年玉すべてをつぎ込んで、アメリカへと2週間のホームステイに行った。私の知る範囲で、理系の学生が海外旅行に一人で行く人などほとんど見当たらず、周囲から珍しがられたのを記憶している。当時の自分にとっては海外に憧れがあり、そんなものには気にもかけず、ひとつの夢としての旅であったが、この旅が今の自分を形成していることに気付いた。なぜならこの旅をきっかけに一人で海外旅行に行くことにはまり、その後10数カ国へとぶらり旅をするようになったからだ。各国で会う人と、ちょっとしたあいさつや会話をする中で、彼らに恩を感じるようになった。帰国してから、気になる言葉や表現の意味を調べ、少しでも意思疎通ができる力を向上したいと、少しずつではあるが勉強するようになった。そのお陰で転職の際に、理系であることに付加して多少の語学力が自己ピアールとなった。最初に入った会社は第一希望の会社ではなかったため、これらの海外での経験が無ければ、今も転職できずまま、同じ会社に居続けることになっていたであろう。そして自分の特性に気付くこともない、サードドアから距離のある人生をただ過ごすことになっていたと思う。
・サードドア自体に気付かない人は、サードドアから入っていこうとする人を、「ずるい」とか「サボってる、楽してる」といった目を向けるかもしれない。またそんな人たちの目を気にして、サードドアの存在に僅かながら気付いている人も、なかなかドアに近づきにくくなっているかもしれない。しかしこの本では、そのドアを探し続け、叩き続け、入ろうとしては押し戻されて、それでも諦めない著者の体験が成功という形として示されている。今では、ドアの向こう側でしか会えない人たちと出会い、同じステージで活躍する。そんな姿を見せられて、私の人生はこんなものだと決め付けてしまっていないか?本当にこれで良いのかと今一度考えさせられる。彼ほどでなくても、自分らしく生きるには?自分のメンターと出会いお近づきになるには?自分と同じような志を持った人と触れ合うには?これらの問いにヒントを与えてくれる本であると思う。
本の帯に「精神的資産の増やし方」とあるが、長い列で待つ人たちは、目先のお金が、そのお金だけが資産と考えて、自分の労働時間をそこそこの収入に変えて生活している。一方、著者をはじめインタビューを受けた成功者たちは、みな自分と向き合い自身の可能性を第一に大切にしている。すぐにはお金にはならないが、結果的にこの手段が、自分にとっての一番の資産を手にする方法になるのではないかと、今の著者の姿からわかる。
また著者の視点がすばらしいところは、自分と同じ境遇の人たちへの助言を残すことに情熱を注いだことである。すでに輝いている人は、自分がなぜ成功しているのかの関心は低い。そもそも自分の成功した理由が何かも考える必要がないからだと思う。著者は、成功者とのインタビューを通して、ドアの前にいる人たちへ贈れる助言を聞き出すことに注力した。自分だけでなく、他の人もハッピーにする「智の道」を私も選びたいと思う。
投稿者 kawa5emon 日時 
書評 サードドア アレックス・バナヤン 著

「可能性の技術」
これは、私が現在の会社に新卒入社し、営業キャリアの始まりとなる最初の営業所で、
当時の営業所長に営業の本文とは?と問うた際に、得た答えである。
本書を通読後、自身のこれまでを振り返り、この言葉を思い出した。今でも重宝している。

解説すると、会社の従業員の中で一番最初に市場及び顧客に接する営業は、
市場及び顧客にて何が起こっていて、今後はどうなるのか?その見極めはもちろんのこと、
売上計画を脇に抱えながらもその達成だけでなく、自社が発展、継続するためには、
それらの事象に対して、情報を一番最初に得る営業は何をすべきなのか?を表現している。

どこが種を植えるべき畑で、どのような種を植えればいいのか?また種を植えた後、
どのようにその種を育て見守り、芽を出させ、成長させ、収穫までもっていくのか?
その一連プロセスを考え実行するのが営業の本文という訳である。

先の言葉に私なりの補足を加えると、
「(市場にて自社成長の)可能性(を見つけ)の
(種を仕込み、育て、収穫にもっていく確度を上げる)技術(が重要)」
となる。この補足説明の、
「市場」を「自己のおかれた環境」、「自社」を「自己」に変えてみたらどうだろう?
この視点で本書を読むと、著者が経たプロセスの意味を理解できるのではないだろうか?

つまり本書には、与えられた環境からあらゆる自己成長の可能性を探り、
成長のための種を植え育て、芽を見つけ成長させ、どう収穫するのか?の過程がある。


本書で表現されているモノの価値として、あと二つ強調したいことがある。
一つは、成長までには必ず踊り場の時期があり、その時期は一見成果が見えないこと。
もう一つは、成果の本質が見えるのは、その取組みのかなり後ということである。

本書は、成果が見えない踊り場の描写が多い。それを失敗談で片づけると自己成長出来ない。
本書後半でクインシー・ジョーンズが語ったように「成功と失敗は同じ」も重要だが、
そもそも、他人の踊り場七転八倒物語は普段なかなか接することが出来ないにも関わらず、
挑戦する人は必ず直面する場面であり、著者の描写を通じ、自身も七転八倒を追憶出来た。
踊り場時期をどう理解し、我慢し、脱するのか?幾つかの実例が本書にはある。

次に成果の本質について。本書の一例で言えば、ビル・ゲイツとのインタビュー。
今の自分からすると、ゲイツの回答内容は鳥肌モノ以上の生告白と感じたが、
当時の著者には、それが何を意味するのか?理解出来ていなかった。
しかしその理解不足も、後々の学び、経験で理解できることになる。

ここで言いたいのは、理解が先か?経験が先か?ということである。
結論から言えば、理解よりも経験を優先すべきである。理由付け、理屈付けは後でいい。
理解を先にすると行動に移れない。ほとんどの場合、理解して行動に移ろうすると、
その場面自体が既に無くなっている。後悔したところで、その機会は二度と現れない。

一生に一度しかこの機会は無いかも?と考えれば、飛び込むしかないではないか。
飛び込んで未知の世界であればある程、その意味、理由を探すために脳が動く。
これが自己成長のための逆説的種蒔き。理解して飛び込んでも得られるモノは少ない。
更に言えば、一生に一度の機会を作り、飛び込まなければならない。著者はそうした。
その例示があり、疑似体験まで出来る点でも本書は秀逸で、そのフレームは応用が効く。


さて最終的に、サードドアとは何なのか?
それは貴方のための、貴方だけのドアである。冒頭にあるようにいつでもそこにある。
セカンドドアは生まれた時点で与えられている。本書はここをターゲットにしていない。
自身もそうだが、ここで一番気にすべきは、ファーストドアだろう。
これが理解できなければ、本書定義のサードドアも理解できない。
ファーストドアを換言すると、他人との比較軸で発生しているドアである。
発生させたのは貴方だ。なぜなら、そのドアを選択したのは貴方だからだ。
理解の上でファーストドアに向かってもいいが、果たしてそれで貴方は幸せだろうか?

私の答えはノーである。自分のためだけのサードドアを常に探している。
しかし本書を通じて、意識はサードドアに向かいながらも、日々はファーストドアへ
多くの取組みがつながっていることが確認できた。それは著者の赤裸々な記述のお陰だ。

本書が定義する、誰も教えてくれないサードドア。自ら目標を設定、そして考え行動し、
その結果全てを自分事として捉えられるか否か?やっと最近それがわかってきた。
そして本書を通じ、そのドアまでの過程を仮想体験出来た。
もし今後行き詰まる場面に出くわしたら、再度本書で自分を客観視します。


今回も良書のご紹介及び出会いに感謝致します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
投稿者 BruceLee 日時 
「ファーストドア:正面入り口だ。長い行列が弧を描いて続き、入れるかどうか気をもみながら、99%の人がそこに並ぶ。セカンドドア: VIP専用入り口だ。億万長者、セレブ、名家に生まれた人だけが利用できる。それから、いつだってそこにあるのに、誰も教えてくれないドアがある。サードドアだ」

え!ナニナニ?何かもの凄い成功の秘訣が書かれているの?的な姿勢で本書を読み終えた人は「はぁ?成功の秘訣なんて全然書いてねーじゃん!」とガッカリしただろう。一方、それとは異なる姿勢で読み終えた人は「著者には奇跡的な事がたくさん起こったね」と捉えるだろう。本書は読み手の姿勢次第で理解が大きく異なる1冊である。どうしてそんな差が生まれるのか?ヒントになるのが以下の一文だ。

「僕は、成功と失敗は正反対のものだと常に思ってきた。でも今は違う。実はどちらも、挑戦した結果だという点で同じものなんだ」

「は?」と感じた読者はこの一文の前半に注目して言うだろう。「いやいや成功と失敗は違うから」。が、後者はこの一文の後半に注目し、「挑戦した結果だという点で同じ」に同意するだろう。個人的な例だが自分には行動指針としている一文がある。

「とにかく具体的に動いてごらん。具体的に動けば具体的な答が出るから」

相田みつをの一文だ。ココでは「動けば結果が出る」事にフォーカスして、結果の良し悪しには触れていない。この一文と出会った時、自分的は大きな衝撃だった。動いて出る結果には良い結果も悪い結果もある。ただそれらは動かなかったら出なかった結果だ。そして、悪い結果に関しては、動かなかったら何が悪いのかの要因も分からなかった。だが動いた事で悪い結果を実感し、動く前の自分の方法論が間違ってたのだと気付ける。ならば「他の方法で試してみれば良いのだ」と次のアクションプランが立てられる。つまり動いて結果が得られるという事は、動かずに迷ったり悩んだりしてる停滞プロセス(その間も時間はドンドン流れている)を素っ飛ばせる考え方だと気付いたからだ。つまり失敗とは一つの小さな成功なのだ。以後、自分は具体的に行動するようになった。分からない事があれば直ぐ調べ(今のネット時代って何て便利なの!)、それでも分からなければ、社内だろうと社外のお客さんだろうと直ぐ質問する。時に恥をかく事もあるが、行動で自分の間違いを早期に気付けるのなら御の字ではないか。

だから本書を「はぁ?」で終えたそこのキミ!キミだよキミ!キミに問いたい。キミは本書がフィクションでなく事実である事を分かっているか?「事実は小説より奇なり」そのまんまじゃん!って思わないか?確かに本書が小説であれば、驚くような事件も心震える感動も無い。だから確かにツマラナイ小説かも知れない。が、本書には事実が述べられているのだ。サードドアを選択した著者が、それを選択した人にはどういうイベントが待ち受けているのか、どういう人との出会いがあるのか、そして結果的にどうなるのか、をありのままに教えてくれている本なのだ。その姿勢で読めば実にいろいろな事が起こった事実に気付くんじゃないか?まず著者はテレビ番組に出て、ミッション達成のための軍資金の元手を得る。恐らくキミもここまでは面白いと思っただろうが、キミはその後の展開をフィクションと混同しちゃったのでないかい?そこが違うんだよ。それ以降、著者はそれまでコンタクトの無かった人と、様々な人の協力を得ながら、様々なルートを経て出会う。そして「どうしてこのタイミングでこういう決断迫られるイベントが起きる訳~?」っていう場面も複数回あったよね?本書が面白いのはフツーの人とは違う道を歩み始めた若者にどんな事が起こるのかを、フツーの道しか歩んでない我々凡人も追体験出来る点なんだよ。そこを理解してないからキミは「はぁ?」で終わっちゃうの!

だからね、本書は若者こそ読むべき1冊だと思うんだよね。でも経験が浅い若者ほど、理解するのも難いかもしれない。何故って若者ほど、人生に奇跡がある事を信じられないから。けれど本気で何かをやろうとして実際に行動を起こした経験のある人は共感出来るだろうし、本書を更に面白く読めるだろう。逆に自ら行動を起こした事の無い人は、死ぬ間際になっても理解出来ないかも。その意味では本書を面白いと思うか否かは読者の経験値の試金石になるかもしれない。

最後にこれも多分誤解されると思うから言っとくと、サードドアとは何も会社員とかフツーの道を選ぶな!って事ではないと思う。99%の人が並んだ会社でもそこに入ってからサードドア(人と違う事)をやればいいんじゃない?そこで実績出せば目立つし、仕事できる人、会社で出世する人ってそういう思考の人だから。

以上

P.S.
本文中の「キミ」とは本書を一読した直後の自分のことです(笑)
 
投稿者 gizumo 日時 
「サードドア」アレックス・バナヤン著を読んで

読み始めは、よくある“自己啓発本”だなと、さらにいろいろと世間に疎い自分でも知っているメンバーが並び、随分と若さゆえの“ミーハー”な人選だと失礼ながら思っていました。それを思えるのは自分が今この年齢であり、著者の年代・時代ならもっと人に見せられないリストになりかねないなと、自分の年齢を実感するとともに苦笑した。それでも、自分なら「誰にインタビューしたいか?」と考えを巡らすのは楽しいひと時となった。実際にインタビューするということは「教えを請う」ということにもなり、実行することは大変なハードルであろう、しかも、著者は自分が行動し、この年代の若者に読んでもらえるようにと他者を意識している点がこの本の成功を後押ししたのではと考える。

全体を流れの中で、日本の社会では強く感じられない「宗教」「民族意識(?)」といったものが、登場人物には深く根付いていて、その有効性はいつも驚かされる。もちろん同様なものが日本、日本人にも存在するはずで、どちらが優秀ということではなく、違いを知って進化することはやはり大切だと考えた。好き・嫌い、良い・悪いではなく「違い」であり、その点は今後も敏感に感じ取り、自分自身に取り入れていけたらと考えます。

実際に、人の縁でつながっていく様子は日本でも同様で、自分に限らずよく話題になる話である。同じ人間なんだななぁ・・・とほっこりするのはちょっとおかしいでしょうか・・・?!

文中に「女性であるがゆえの目に見えないハンデ」が登場するが、まさにそれは十分すぎるほどに自分も体感させられます。現在はそれに加え「年齢」のハンデが加わり、“八方ふさがり”の状況を楽しんでいるところです。今を取り巻く状況が今までの自分の判断で選び歩んできたことの結果であり、計画性の無さを反省するとともに対応策実施中。

とはいえ、学生の若い時点での判断は失敗を免れないと思っています。現代のような二極化の時代に、夢や希望が持ちにくくあきらめた人々の中にはどれだけの“才能”が眠っているか・・・、日本の、世界の大きな損失だと。

「サードドア」を開けようとする人々に、先人の姿を見せる機会、手助けは大いに必要であり、今後はそれらに何かしら関わっていけたらと思いながらも、自分もこれからどうやって「サードドア」をあけるか、他者から学べるか、楽しんでいきたい。
 
投稿者 sikakaka2005 日時 
「え。★1つが1番多いの?」

この本のアマゾンレビューを見て驚いた。★1つを付ける人が結構いたのだ。
そのコメントが酷くてインタビューに失敗した話ばかりでつまらない、金返せ、とあった。
しかもそのコメントに「役立った」人数が1番多いことにさらに驚いた。

きっと、そのコメントを良いと思った人たちは、「Xつの成功法則」と言った自己啓発にありがちな内容を想像したのかもれない。
目次分けされて読みやすくなっていて、何をしたら成功するかすぐに分かることを想像してたのかもしれない。

でもそういう、誰もがやりがちなことは、本書で言うファーストドアである。
ファーストドアを開けようとすることは、これからの時代はマズいと思う。
まだ日本に勢いのあった時代は良かった。
私が生まれた1980年代はそれでも良かったのかもしれない。
学力の高い学校に入って、大企業に入って、仕事だけをしていれば老後まで全く心配ないころならば良かっただろう。でも時代は変わって、大企業がばかすかつぶれる時代に入っている。
今でも考え深いが、私が就活した10年前は東芝やシャープは理系学生が入りたい企業TOP10に常にいたのに…ということだ。
今では、そうしたファーストドアに並ぼうとすることに、リスクがある時代に入っていると思う。
だから、この本にあるとおり、セカンドドアやサードドアを目指す方が人生を楽に過ごせる可能性が高められると思うのだ。

サードドアのひとつは、怪しい系である。
あまり近づこうとしない。とっつきにくい。
でも、誰にでも開かれている。参加する人に条件はない。
しょ~おんさんに教わらなかったら、ここまでハマらなかったと思う。
みなエセ科学だと、知ろうとも近づこうともしないし、数式で証明されているもの、科学的な実験で証明されているものが好きだろうが、そういったみんなが大好きな科学原理主義こそ、まさにファーストドアである。
ファーストドアで幸せになれるならば、良い。
けれども、これからの時代で、ファーストドアで幸せになれるのは、ごく限られた、能力の高い人に限られてくると思う。そうなってきていると思う。
私のような凡人が、何もせず考えないなしに、周りの人と同じことをしていると、幸せになりにくい時代に来ているということだ。
本書を読み、今続けている怪しい系の修業への思いがより強まった。淡々と続けよう。

サードドアを見つけるポイントは、誰にもドアは開かれているが、開けようとする人が非常に少ないという点であろう。
また、サードドアを見つけるポイントは、常にあると思うことではないだろうか。
著者は、どこかにサードドアが必ずあると思って世の中を見ていた。
最初の、クイズの回答者になろうとするときも、運を天に任せて何もしない視聴者になるのではない。
必死に考えて、周りの様子を見てみて、誰の目に留まる必要があるのか?どうしたら回答者になれる権利とゲットする確率を高められるか?を考えて、その場で必死になって考えて行動していく点だ。
バフェットの株主総会のときもそうで、スタッフから必死になって聞き出して、1階にいるのは熱烈なファンがいて競争率が激しいから、遠目から見るだけで質問したい人はすくないのが当たりやすいというのは言われてみればたしかにそうである。
自分がゲットしたいことに対して、運だけに任せず、サードドアがある、または別の方法があると思ってみることなのだと思う。これは意識してマネしたいことだ。

自分も意図せずサードドアを開けていたことを思い出しながら読んでいた。
会社で、他の人が絶対にやらないようなことをして、上司と仲よくなり、上司からエコヒイキされるようになって美味しい思いをしたことがあった。
当時は、周りの人のアプローチは間違っていると思って、誰にも相談せずに、勝手に仕事を進めていたら、あとで自分でもビックリするほどの評価をされた。
サードドアは、人とは違うことをすることにヒントがあるのだろう。

最後に、「リアルに人に会って知ってもらうこと」が重要だと思った。
本書でも、自分が会えないような人とつながりは、自分ではない友人や知り合いからもたらされていた。
しかも、応援したくなるような強い思いをもっていたことで、紹介の輪がどんどん広がっていた。
人にもっと会おうと思った。でもただ会えばいいだけではなく、覚えてもらわねばならないのだ。
面白がってもらって、印象に残ってもらって、なにかのはずみで思い出してもらえることが大切なのだろう。
著者も、あのクイズに通り賞金を得た話は、初対面のときに、相当な掴みになっていただろう。
自分もそういう話を作ろう。棚卸しすれば…。いや激変アンケートの話がある。
人に覚えてもらう話を練習し、これからもっと人に会いに行こうと思う。

今月もワクワクしながら読める本を紹介していただき、ありがとうございます。
 
投稿者 str 日時 
『サードドア/精神的資産のふやし方』

フィクションだと見間違えてしまう程、多くの著名人たちが登場する本書。そんな大物たちにコネもなかった一人の若者が、なぜ接点を持つことができたのか。そんな彼の体験をまるで冒険譚のように読ませてくれた。

冒頭にあるようにサードドアは『いつだってそこにある』はずだ。ならばそれに気付き、こじ開ける人生を、もっと多くの人が選択していけば良いのだと思うが、選択したからといって容易に開くものでなく、むしろ困難な道のりである事はなぜか予想ができてしまう。だから大多数の人はファーストドアの前に並んでしまうのだろう。

私が感じたサードドアをこじ開ける方法としては、大きく分けて3つある。1つは“強く願う”こと。夢や目標などといったもの。2つ目は“根気”。幾度も幾度も諦めず挑戦する気持ちだ。アレックス氏が味わった経験も、一度や二度の失敗や挫折どころではない。「こんな苦労してまで、こんな目にあってまで達成するだけの価値があるのか?」といった考えが脳裏に浮かんだとしても、それを払拭させるだけの強い願いと、ガムシャラに挑戦し続ける意志が必要だろう。3つ目は“覚悟”である。周囲の反対や世間体。それまでの安定した生活や約束された人生を失う事になるかもしれない。それらを天秤に掛けても挑む覚悟を持った者だけが、サードドアを叩くところへのスタートラインへ立てるのだと感じた。

『素性のわからない単なる名前』
著者はメールでの失敗が多かったようだ。ラリー・キングの『通信以外は何も変わっちゃいない。人間の本質は変わってないんだ』ビル・ゲイツの『交渉相手となるべく仕事抜きのつきあいをして、彼らの懐に入れてもらう』などのアドバイスに共通するように、いくらインターネットが進化し普及したとしても、人同士の繋がりに於いて完全に境界を取り払う事は出来ないだろう。これは何も著名人に限ったことではなく、自分だって素性の知れない相手からの営業電話やメールは相手にしないのだから当然である。逆に自分をアピールする際に同じような手法を使わないよう注意しなければならない。

副題の意味するもの
『精神的資産』とはなにか。これは著者が体験してきたこと、出逢った人たち。その中でも互いに信用し、信頼し合える人たちのことではないだろうか。ジョブズとウォズニアックの違いを知りたくて行ったインタビュー後の『ジョブズの方が成功者だなんて、誰が断言できるだろうか?』という言葉がとても印象的だった。

なにを成し得て“成功”とするのか。その基準は外野が決めつけるところではないと思う。それは単純に富なのか、観える景色や幸福感なのか。サードドアを開き『何者でもない自分が、何者にかになった時』に手に入るものなのだろうか。
 
投稿者 winered0000 日時 
「サードドア ー精神的資産の増やし方ー」 を読んで

本書を読んで、これまでに読んだ自己啓発本に出ていたような内容だな・・と思ったのが第一印象だ。だが、なぜか過去に読んだ本よりも心に刺さる。それがなぜかは答えが出ないまま読み進み、読了後に少し考えてみた。
なぜそう思ったか、考えて出た答えは、著者のアレックス・バナヤン氏は意外と心が折れやすく、弱音を吐き、自分を卑下している場面が多く描かれているのだ。そしてその弱音が、私自身が吐く弱音と似ているのである。当然、本書に出てくるような所謂有名人や大物相手ではなく、自分の仕事やプライベートでの一幕なわけだが、そんな時は弱音と同時に自分を卑下することが多いのだ。そこが著者との共通点と思い心に刺さったのだろう。

さて、私が弱音を吐く時というのは、失敗した時だ。新しいことをやろうとしてうまく行かなかった時、周りの期待に応えられなかった時、やり遂げられなかった時。そのようなときに弱音を吐く。これまで幾度となく失敗し、失敗を繰り返さないために成長できたこともあれば、そのまま失敗したままにしてしまうこともあった。今振り返って、失敗したままではなく、なぜ失敗したか、どうすれば次からは失敗しないかを考えたほうが良かったのかもしれないが、もう思い出せず今となってはわからない。
本書では、失敗がした経験があったからこそ、次につながる解決策が見つかることが多かった。マイクロソフトの主席秘書と話をしたときに、「大事なのは名前じゃない。大事なのはインタビューでもない。リストのリーダーたちがみんな、一つの目的のために集まってくれたら・・」と話す場面だ。著者の最初のミッションは著名人にインタビューをすることだったはずだ。だが、失敗を繰り返し失望していたときに打開策となるヒントをくれたのはカル・フスマンという雑誌のライターだ。カル・フスマンからの「メモを見るな」というアドバイスで著者のインタビューは質を上げていった。それからのインタービューは著者自身の精神的な成長が感じらる。日本では全く著名ではない人物からのアドバイスがあってミッションの目的が変化していた。その後も、スティーブ・ウォズニアックのインタビューでも、決して派手さはないが、幸せに暮らしている様子で、それもまた成功している人生として描かれている。失敗から得られることが重要であると読み取れた。

本書には欧米の映画で見るようなことが登場する。美男美女のパーティーが多々行われていたり、ドラマのようにキーマンと出会い、ドラマのように熱い会話をしている。美男美女は勝手な想像だが、上流階級ではしょっちゅう行われているのだろうか。全員の前で「新しい仲間だ」とメンバーを紹介したり、出会ったばかりの人を気前よく助けてくれる。私が日本の狭い世界しか知らないからかもしれないが、過去に出会った「助けてくれる人」はだいたい宗教の勧誘かネットワークビジネスの勧誘が目的だ。いまはもはや新しく出会う他人に対しては猜疑心を持った目でしか見られなくなっている自分がいる。「信じることから何かが始まる」とはよく言うが、少し人間関係が気づけたかと思ってから目的が分かると、それまでの時間が無駄になり、もう話のネタにしかならない。

本書を読みながら、4年前に「失敗コンサル」というアシュレイ・グッド女史のセミナーを受講したことを思い出した。アメリカでは定評のある人物だが、やはり内容はアメリカ的なオーバーさを感じられるセミナーだった。失敗したらこう心の中で思ってください「なんて素晴らしい!」と。会場内全員で「なんて素晴らしい!」とご唱和して、受講するセミナーを間違えたかと頭をよぎりながらも、ワークショップは楽しんでいた。
本書でクインシー・ジョーンズとの会話で「君の音楽には人間としての君がそのまま反映される」のは「失敗によって得られるものだ」と述べられているように、失敗がその人を作る、失敗をするから味のある人間ができると読み取れる。自分も人生において嬉しかったことより失敗して悔しかったことのほうが記憶に残っていて、かつその後の行動の原動力になっている。行動を起こし、その結果失敗をしたら「なんて素晴らしい!」と心の中で唱えてみようと思う。

以上
 
投稿者 AKIRASATOU 日時 
サードドアとは何を指しているのか。
本書で指しているのは「夢や目標を叶えるための裏技は無く、創意工夫しながら他の人よりも努力をするしかない」という事だと感じた。
自分が世の中をどのように認識するかによって、見える世界が変わり、その後の自分の行動も変わる。今日が自分の人生での1番若い日なのだから、サードドアの存在に気がついたなら、年齢は関係なく今の自分ができること、やりたいことをできるところから始めるしかない。
なるべく若いうちにサードドアの存在に気がつけるほうが良いことに間違いはないが、年齢がいくつであっても気づいたのであれば、ドアをこじ開けるために頭を使って行動し続けるしかないだろう。
サッカーで例えると、メッシやクリスチアーノ・ロナウドのようなスーパースターもいつでも100%成功しているわけでは無い。調子が悪い日や自分の思うようなプレーが出来なくて明らかにイライラしているのがわかるときもある。ある日突然上手くなったわけでもない。たくさんの練習を繰り返し失敗を積み重ねる中でコツを掴み、上手くなったのだ。
それなのに我々凡人は大した努力もしないで、ちょっと失敗しては凹み、文句を言い、周りの所為にしたりする。そうした【失敗や思い通りにならない事を乗り越えてでもやり遂げるけの信念や情熱を持っているか】本書にて受け取るべきメッセージはこれだと感じた。
急がば回れ。一足飛びの成功なんて運良く一度くらいは起こるかもしれないが、何度も頻繁に起こるものではない。目標に向かって無我夢中で取り組んでいるときは、主観的になりすぎて、一見遠いように見えるルートでも、実はそれが近道だったりするのだろう。

その他、バナヤン氏の成功するまでの過程は、一般人にとってとても参考になると感じた。その理由は、成功するために必要なのは才能ではなく諦めずに行動すると言う事が本書では書かれているから。
諦めずに努力すれば必ず成功するわけではない。それはバヤナン氏がしつこくアポを取っても相手にしてもらえなかったことからも十分理解できる。相手がいる場合、相手に敬意を払う、配慮する等の相手を不快にさせないという最低限の礼儀はきちんとしていなければいけないが、それでも一度断られた位で、一度トライして失敗したくらいで上手くいかないと嘆いているような人には当たり前だがチャンスは巡ってこない。
石原先生の「成功曲線を描こう」や「大きく考えることの魔術」で書かれているように、自分の可能性を自分で狭めずに、やりたいと思った事があるならまずはやってみる事が大事だ。宝くじは何回外れても買わなければ当たらないのと同じで、何度失敗したってやり続けなければいけないという例がこれでもかと言う本書にも出てくるところから、諦めずに行動する事の重要性を改めて感じた。
子供の頃やってたファミコンに「復活の呪文」と言うものがあった。「復活の呪文」を入力することで、ゲームを途中から始めることができる。そしてこれには裏技があり、特定の言葉を入れるととても強い状態でゲームを進めることができる。ファミコンをやったことがある人なら分かるだろうけれど、裏技を使ってゲームを進めて楽にクリアできたとしても、実はあまり楽しくなかったりする。通常の状態で努力して苦労してゲームをクリアするからこそ達成感ややりがいを感じる。人生もこれと同じで、努力することが正しいわけではなく、手を抜ける部分は手を抜いて楽にできるに越した事は無いが、何の苦労もなくやりたいことや目標が簡単に達成できてしまうのは、おそらくつまらないだろう。
成功するための近道はなく、頭を使って工夫し、失敗しても努力し続ける事が如何に大事か、本書ではその点が非常に大事だと強く感じた。
 
投稿者 charonao 日時 
この本のタイトル「サードドア」の意味は、成功者となる為の特別な抜け道だと思っていました。しかし抜け道というよりは、自分の現状の枠、例えば国籍や性別などの状況も含めて、それらを乗り越える事であると捉えました。
また自分の枠を乗り越える事ができれば、誰でも人生を大きく変える事ができるのだと理解しました。
ではその枠を乗り越えるためにはどうすれば良いのか。行動力は大前提で、その他に何が必要なのかについて本書では書かれています。

行動力の他に何が必要なのかという点は、元々全く無名の大学生だった著者が、有名人にインタビューしていく過程から学ぶことができます。失敗談も書かれており、その失敗に対しどう乗り越えていったのか、という点から学ぶことが多かったです。

例えば、ダンが実はバフェットの直属として働いたことがないと判明したエピソードです。P272『バフェットにたどり着こうと夢中になるあまり、ダンが発していた危険信号を無視していた』と著者も言っているとおり、一つのことに執着し、周りが見えなくなった失敗例だと思いました。

途中にメンターのエリオットから、一つの的に執着せず、一つひとつパイプを築くところから始めろと言われていたにも関わらず、彼が常に正しいわけではないと、バフェットにインタビューをしようと試みています。バフェットに執着するあまり、ダンが言うことを信じてしまったのだと思います。結果、ダンとは絶縁し、またバフェットにしつこくメールを送った為、ブラックリストに載る羽目になっています。

著者はこの経験から必死になりすぎると直感が鈍ると学んでいますが、それに加えて人は、自分の望みを叶えてくれそうな人の発言を、都合良く無意識のうちに信じてしまう傾向があるのかもしれないと思いました。

敢えて詳細な記載を避けているのかもしれませんが、ダンについて、ビジネスでの主な実績が記載されていません。何を仕事にしている人なのかすら記載がなく、ただ単にバフェットの直属として働いた事があるとのみ書かれています。
もし著者自身がダンの背景をここまでしか把握をしていなかったとすると、そもそもダンが信頼できる人物かどうかを、周りからリサーチする必要があったのではないかと思いました。

エリオットには公の実績があるので、それだけでも信用できる人物であると判断ができます。本書には信用を得る事の重要性が書かれていますが、それと同時に、相談相手が信用できる人物かの判別も重要だと思いました。

もうひとつ印象に残ったエピソードとして、トニーに2日間同行し、ザッポスの社員に羨望の眼差しで見られていた事です。著者はトニーに対し、どうして他の社員に影の役をやらせてあげないのかを聞いたら、喜んでやらせたいけど、誰も頼んで来ないと言っていたことに対して、衝撃を受けました。この感想文の冒頭にサードドアとは、自分の現状の枠を乗り越えることだと記載しましたが、もしサードドアを抜け道というのであれば、こういった身近なチャンスを見逃さずに受け取る事だと思いました。

では、こういった身近なチャンスに気付く為にはどうすれば良いのか。

それはトニーが言っていたP184『自分の最終目標を知れば、妥当な戦略なんて簡単に決まるさ』といっているとおり、最終目標が決まっているかどうかだと思います。
著者の最終目標は「時代を築いた有名人たちに会いに行き、その旅で得たことを本に書いて、同世代の人たちとシェアしたい」であり、この時点ではそのミッションを達成しようとする過程にいます。過去に自分の夢を追いかける希望を与えてくれて、その本を書いたトニーに偶然合うことができ、直接話ができるチャンスを逃さなかったのです。

対してザッポスの社員については、常にお願いができる距離にトニーがいるにも関わらず、チャンスを手に入れることができないのは、最終目標がないので、トニーの影の役をやりたいという明確な動機づけがないからだと思います。

これは自分の置かれた環境でも言える事であり、目標を明確にする事で、現在の職場でもいくらでもチャンスを掴むことができるのだと気付かされました。

ただこういった抜け道を見つけたとしても、成功するには運ではなく、絶え間ない地道な努力が必須であり、ティッピングポイントといった、劇的な出来事ではないという事を、マヤ・アンジェロウのP371『今の人生がどんなに退屈で先が見えないようでも、必ず変わる。良くなっていく。でも努力はしないとだめよ』という言葉によって表されていると思いました。
 
投稿者 saab900s 日時 
The Third Door


1日はみんな24時間。この限られた時間をどのように使うか、小さな選択の積み重ねで今の自分があります。そしてこれらも小さな選択を積み重ねて人生を構築していくでしょう。

私は年齢を重ねるごとに1日が早く過ぎ去ることに驚きつつ、甘んじて受け入れてしまっているところがあります。

そんな中、セミナーでは願望を100個書き出すワークがあったことを思い出しました。

私は、新しい年が明ける度に100個の願望を手帳に書きだしていることを思い出しました。

この1年を振り返ってみると、いくつかは達成していましたが、殆どはただの願望に過ぎない単語が並んでいます。

本の中ではダンは25個の願望を書き出し、その中から5つを抜き出す。そして、25個の願望のうちに選択されなかった20個の願望は「しないことリスト」とカテゴライズしてしまうことに

驚きました。しかし、とても合理的なのかもしれません。なぜなら、1日は24時間であり、一般的にあまりにも平凡な私は、25個の願望も全て実現することができないでしょう。

ましてや、100個の願望なんて夢のまた夢です。そうして5つに絞ることにより、時間という資源を集中させることに意味があるのだなと思いました。

ここで、100個の願望を書き出すワークをすることは、必ずしも無駄ではなく、書き出せない未来など到底やってくるものではありません。

つまり、1年に達成したい願望として25個が必要なだけで、全体的には100個、いや、それ以上書き出しても良いことも理解しています。

そして、次に、トニーが発言したとおり、「喜んでやらせたいよ。でも、誰も頼んで来ないんだ」という一文には刺激をもらいました。

良く「運命の女神は前髪しかない」と言われるとおり、全ての準備を整えて女神を捕まえるのではなく、一瞬の閃きや可能性、もはや、直感で感じたことには躊躇せずにその「運命の女神の前髪」を
力強く掴まなければならないことも分りました。

口をあんぐりあけて牡丹餅が口の中に入ってくることなどありえないのです。

例え失敗したとしても、それはチャレンジの結果であり、意味づけは自分がすれば良いのです。

なぜなら、人生は自分のものなのですから。

後半は、格言満ちたエピソードのてんこ盛りで、とても心が躍るシーンの連続でした。

私は、この本で得た何かというと、緻密な計算は必要だが、何よりも情熱が大切だと。

私が本当にやりたいことは何なのだろう?

それを実現するためには、成りふり構わずに表現し、アウトプットしていくと、必ずだれかが拾ってくれるように世の中は優しさで満ち溢れているのです。

とにもかくにもボールを投げなきゃはじまりません。

リーマントラベラーも、自分の好きなことに情熱を傾け、情報発信をしていくと自ずと共鳴する人たちは現れてコミュニティを形成してしまうのです。

そうなることこそが、The 3rd Doorなのだと思いました。

臆することなくチャレンジします。
 
投稿者 vastos2000 日時 
この本は成功事例の他に、親切に失敗事例もしっかりと書いてくれている。著者自身が成功者の第一歩や、日の当たらない部分を知りたいと思っていたからだろうか。

失敗した事例を学ぶことは、自分の代わりにその人がその手段を試してくれたようなものだし、そのことを知っていれば、あらためて自分が同じ失敗をしなくてすむ。そして、なぜ失敗したのか、どうすれば良かったのかを学ぶことができるし、一つの成功の裏にはいくつもの失敗があるということを伝えたかったのではないか。

著者は時に非常にアグレッシブに行動するが、「とにかく行動することが大事なんだ」「行動するには勇気も持って決断すれば良いんだ」ということだけを読者がインプットすると、事前の準備も不十分に行動にでてしまう恐れがある。きっとその行動はうまく行かない。
もちろん新しい行動をしなければ今のままだけど、むやみやたらと行動しても打率は低い。計画を立てた上で行動すれば、狙った結果がでなくても、「計画のどこがまずかったのか」「どこがたりなかったのか」等、次に生かすことができる。
編集者の箕輪厚介氏は「死ぬこと以外かすり傷」ばかりに大量の行動をしているが、ゴールをイメージして、その上で考えながら行動している(と私は解釈している)。会社員もやめずにリスクヘッジしているところは、本書の著者が大学を休学して籍を残しておくという点と通じるのかもしれない。

これは仕事にも当てはまると思うが、新しい取り組みを行う際、「競合がやっているから」「新しい技術でなんとなく良さそうだから」でコトに当たり、うまくいかなかった場合、何が悪かったのかの検証が難しく、改善することが難しい。
なぜその策をとったのか、狙いは何なのかを意識しなければ事後のチェックがうまくいかず、改善も進まない。
本書でも、ザッカーバーグやバフェットの面会で策を練ったがうまくいかず、何が原因だったのかを振り返る場面がある。(チー・ルーからのロングバスを受け止められなかった/事前に入手した情報が誤っていた)


もちろん、成功したケースも勉強になる。『プライス・イズ・ライト』で賞金を得るために事前に対策を練ったことは、大企業に営業をかけるときに似ていると感じた。受付をどうやって突破するか、キーマンがだれなのか、そのキーマンが判断を下す基準は何なのか?可能な限りのネットワークや公開情報を使って調べ、可能性をあげていく時と共通する。

著者は成功者へのコンタクトを実現したことを本書のタイトルになっている「サードドア」と表現しているが、そこにたどり着くのは容易でない。
『その入り口は行列から飛び出し、裏道を駆け抜けて、何百回もノックして窓を乗り越え、キッチンをこっそり通り抜けたその先に、必ずあるんだ』とある。努力や積み重ねも無しに一発逆転のミラクルは起こせない。
最初の行列を飛び出すこと自体はできるかもしれないが、“裏道”を駆け抜けたり、“何百回も”ノックしたり、窓やキッチンなどの本来の通路ではないところを通らないとたどり着けない。決して楽な道ではない。
だが、同じ苦労をするならファーストドアから入ろうとする集団の先頭に立つよりも、サードドアから入る方が、成長曲線はよいカーブを描くか、いきなり垂直に上昇するかするのだろう。

私はサードドアからどこか(何か)に入った経験がない。ただ、これから、「このグループに入りたい」や「この人に会いたい」となったとき、本書は非常に参考になるのではないだろうか。今も転職を全く考えていないわけではないので、意中の会社に入るには、普通の転職サイトや転職エージェントを使う以外の手段を考えるのもまた楽しい。

最後に、本書を読み終えた時に思ったことを記す。
我々は常に、「現状維持」「新しいことをやる」という選択肢からどちらかを選び続けている。
今までと同じ、みんなと同じ行動をとるというのは、そのように振る舞うという選択を自分が選んだからである。決してそれが悪いことばかりでもないので、勝負をかけるところはどこなのか、いつなのかを(致命的にならないレベルで)誤らないようにしたい。
 
投稿者 LifeCanBeRich 日時 
本書のタイトルである「サードドア」とは何か?
著者の表現は、「行列から飛び出し、裏道を駆け抜け、何百回もノックして窓を乗り越え、キッチンをこっそり通り抜けたその先に…」と比喩的であるがため、私にはピンと来ない。そこで、私なりにこの「サードドア」の意味を考えてみた。

最初に本書を読み終えた時、「サードドア」とは、“大きな志を持ち、それを成し遂げるための方法を考え出して、それを全力で実行するという過程を粘り強く繰り返すこと”なのだろうと思っていた。要するに、“成功する秘訣とは、成功するまで続けること”である。これは、トーマス・エジソンや松下幸之助など多くの成功者たちも言っていることなので成功者の条件に違いはない。ただ、この多くの人が知っているような事が、著者の意味する「サードドア」であり、さらには本書の帯にある「成功への抜け道」なのだろうか。

私の答えは、否だ。きっと著者ならではの、本書の出版までに費やした7年の中で見つけた成功への扉、抜け道があるに違いない。そう考えながら、本書を読み返してみると著者に繰り返して起こる1つの現象である「フリンチ」が、私の心に引っかかるようになり、さらには、その「フリンチ」が「サードドア」とは何かを知る鍵になるのではと考えるようになった。

人間は、過去に起きたネガティブな出来事を引きずってしまう。著者は、本書の序盤でスピルバーグに話しかけようとした時をはじめ、ここぞという場面で「フリンチ」を幾度となく起こす。「フリンチ」とは、本書には“萎縮”することとあり、辞書を引いてみると“怯み、尻込み”とある。この「フリンチ」が、著者に起こるきっかけとなった出来事が、7歳の時に学校で自身のお弁当を周囲の同級生にからかわれたことが原因だという。以来、このネガティブな出来事がトラウマとなり著者は周りから浮いてしまうことへの不安、拒否されることへの恐れ、間違えることへの恥を感じた時に「フリンチ」を起こすようになった。
私にも程度の差はあるが、「フリンチ」が起きることはいくらでもある。例えば、私は数年前から、ある経営勉強会に参加しているが、当初は勉強会の後に用意されている懇親会に参加することには「フリンチ」を起こしていた。その理由は単に自身よりステータスが高いと思われる経営者が集まる懇親会に参加することが、身分不相応であると思い込んでいたからだ。私には、著者のようにトラウマになる程のネガティブな出来事があったとは過去に思い当たらないが、周囲から浮いてしまったことで笑われたり、恥ずかしい思いをしたりした経験は数えきれない程ある。恐らく、それらが積み重なった結果、頭では懇親会に参加して講師の方や経営者の方々と話すことが私自身にとってプラスだと分かっているにも関わらず、私は場違いなのではないか、浮いてしまうのではないか、と気が進まなかった原因なのだと思う。ただ、この「フリンチ(尻込み)」が起きる時こそが、実は「サードドア」を見つける最大のチャンスなのだ。

つい先日、私は幸運にもYouTubeでラリー・キング・ショーに出演し、本書について熱く語る著者を見る機会に恵まれた。その中で、著者は本書の中でインタビューした全ての人物が例外なしにある地点で「フリンチ」を乗り越える経験をしていると述べていた。そして、その「フリンチ」を乗り越えることこそが、自身のポテンシャルを無限に広げてくことなのだとも述べていた。

~終わり~
 
投稿者 aalaykum2016 日時 
「サードドア-精神的資産のふやし方」を読んで。

はじめに一読して感じたことは、セミナーでしょ~おんさんがおっしゃっていることは国境を越え、どの時代背景でも共通の成功法則になっているということを改めて認識しました。

セミナーでの「正しい問いを立てる」「思考は現実化する」「流されないで生きる」「トライ&エラーやPDCAサイクルを回してやる」「腹をくくって行動する」「チャンスを掴むためのアンテナを張る」「努力を積み重ねることで後々レバレッジを生む」などなどの言葉が思い起こされました。

実際に著者は、セミナーでしょ~おんさんがおっしゃられている上記のことを忠実に実践していて『どう生きたいんだ』という問いを自分に立て、答えを探す旅に邁進していく様は現在の私にも当てはまることであり、あらためて私はどう生きたいんだという問いを考え直す機会を与えられた思いです。今まで受講したセミナーのノートをもう一度見直し、今後の課題や目標を修正する必要があると考えています。

筆者の行っていることは簡潔に言ってしまえば、目標設定とリスク分析と行動力とそれを補う日々の努力があれば、思い通りに人生を運べるという【王道こそ近道】と考えられます。

サードドアというと一見すると抜け道をスルリと通って行くといった要領のいい方法に思えるが、その裏側には、相当なリサーチや分析が伴った努力をして成り立っているということ。二番煎じでは意味がなく、『誰も書いていないなら、いっそ自分で書くのはどうだ?』というチャレンジ精神によって心を突き動かされて『ミッション』をはじめています。このことは、【前例がない。だからやる。】みたいな起業するときのマインドに共通していると考える。

『ミッション』を遂行していくための最高のシナリオと最悪のシナリオを列挙し、最悪のシナリオになるかもしれないというリスクを把握してもなお自分の描いた最高のシナリオに立ち向かっていくという勇気は今後の私の人生においても学ばなくてはいけないことと考えています。セミナーでも『命までは取られないでしょ』とおっしゃられているように、失うものより、成し遂げようとして得るものの方が、結果の良し悪しにかかわらずはるかに重要でその過程には、他に代えがたい貴重な人生経験を積めるものであると考えます。

筆者の行動力は目を見張るものがあり、私の今後の人生においてもそうなりたいと考えさせられた。困難なことが山ほどあり失敗を経験しながらも諦めずに秘めた力を信じて「冒険」することでたどり着ける自分だけのサードドア。結果的にサードドアを自らこじ開けたということになるが、『運頼みは嫌い』P61という一説があるようにやれるだけの努力は怠っていないため、数々のインサイドマンも自分の応援可能な範囲で筆者を応援している。このことは今後に起業を考えている私にとっても通じる部分であり、努力をし続けることで、その時期にあったインサイドマンと出会っていくことになるため、常にアンテナを張り続けていく必要性があると再確認させられました。

著者自身も大事な場面や失敗したくないという場面で「フリンチ」が顔をのぞかせるという、自分の苦手なことを理解しており、幾度となく現れるのであるが、失敗を恐れずチャレンジすることで、最終的には「フリンチ」を克服したのではないかと推測する。私自身も今までの行動パターンや思考過程を克服しなければならないことが多々あるが、目の前のことから逃げずにひとつひとつチャレンジしていくことで乗り越えていけるという思いを掻き立てられました。

インサイドマンを探し色々なアドバイスを謙虚に受け、最初は模倣し、失敗もしているが、PDCAサイクルをしっかり回して修正をかけて、自分のオリジナルなものを築き上げていて最後は、自分のものにしている。流されて生きていくファーストドアの99%の群れる方法もあるが、日々の努力を続け自分の想いを貫きクレイジーと言われようが、不可能だと思われようが、自分でサードドアをこじ開けていくしかないと意を決することが、今の私には必要と考えます。

今回私は初めて投稿することになるのですが今回の課題図書を通して、今までの自分の行動力が足りなかったと思い直しました。最初の壁を乗り越える最初の一歩を踏み出せました。

課題図書の紹介をありがとうございました。
 
投稿者 collie445 日時 
本が届いてすぐに読み始めました。
 
とても面白くて引き込まれて、
食事の時間も食べながらも読みつづけ、
一気に読み終えました。
 
私自身、自分なりのビジネスを作りたいと
色々取り組んでいます。
 
色々な気付き、ヒント、学びが得られました。
 
特に心に残ったのは、以下の部分です。

434ページ
『ハリーポッター』シリーズの1冊にあった言葉だ。
重大な局面で、魔法使いのダンブルドアがハリーにこう言う。
「君が何者であるかは、君の持っている能力ではなく、君の選択によって決まるんだよ」
 
435ページ
小さな決断によって、誰もが人生を大きく変えることができる。
みんなが並んでいるからと何となく行列に加わり、ファーストドア(正面入り口)の前で待つのも自由だ。
行列から飛び出して裏道を走り、サードドアをこじ開けるのも自由だ。
誰もが、その選択肢を持っている。
これまでの旅で学んだ教訓が1つあるとすれば、どの道だって開けられると言うことだ。
可能性を信じたことで、僕の人生を変わった。
可能性を信じられる人間になることで、可能性を広げることさえできるんだ。




 
本書を読んで、自分の歩みを振り返りました。
 
出会いとか、その時その時の選択が、
その後の変化をもたらすものなんだと、
しみじみ感じました。

私が今、取り組んでいるビジネスの基本は
一人の人物での出会いがきっかけでした。

その方とは、受講していたPC講座の懇親会で
たまたま対面の席となり知り合いました。

そのPC講座はしょう~おん先生がメルマガで
紹介されました。

対面講座対象の懇親会にオンラインコースの
私も幸運にも参加させていただけました。

私が参加させてほしいとお願いしたことで
実現しました。

でも、
懇親会でお会いしてもそれきりという方が
ほとんどです。

その縁が続いたのがなぜなのか。

それは、いただいた名刺に製品の紹介が
載っていたからです。

後にその製品の購入を相談し、その後も
連絡をとることで縁が続いていきました。

そして、彼女が作った健康系講座に参加し、
長年の悩みが解決し、
新しいビジネスに取り組むことになりました。

また、
その講座の中でボランティアをしました。

セミナーのオンライン配信をしたり、
オンラインミーティングをしたりしました。

その後、有料でお仕事をいただけるように
なりました。

健康系講座の一部のマニュアルや、
インタビュー動画の作成を請け負いました。

まだまだ、はじめの一歩に過ぎませんが、
自分なりの貴重な一歩となりました。

しょう~おん先生のメルマガを
どういうきっかけで読み始めたのかは覚えていません。

でも、その選択から私の世界は少しずつ
動き出しました。

いろいろな選択から縁はつながっていきました。

しょ~おん塾の支部会で知り合いになった人に
色々学ぶようになったり、色々な人との縁を
いただいたり。

この本との出会いもその中の一つです。


さて、私は多くの学びを得た本書ですが、
アマゾンレビューでは評価が
真っ二つに分かれていると知り、驚きました。
 
そこで、レビューを読んでみて感じたことは、
酷評している人は、分かりやすいノウハウを
求めているのではないかということです。
 
耳障りの良い成功法則、
教科書と問題集と解答に解説のような
噛み砕いたもの
 
テスト勉強のような勉強で、例題と解答例など、
答えがあるものに対する勉強のように
考えているのではないかと思いました。
 
サードドアで取り上げているのは、
テスト勉強のようなものとは異なります。
 
道なき道を行くこと。
 
例えば山登りで考えると、
誰かが登った山の整備された登山道を登っていくか、
未開の山の道なき道を登っていくか。
 
目指しているとことが違うので、
評価が違うのだろうと感じました。
 
失敗は、成功に役立つヒントの宝庫で、成功のもと。
 
成功談は、世の中に溢れていますが、
そこに至るまでの紆余曲折はあまり語られません。
 
しかし、そこには成功に役立つヒントがたくさんあります。
 
失敗から学べることは多くあり、
私自身、多くの失敗をし、
その失敗から多くのことを学んできました。

本書から以下のフレーズも浮かびました。
  
自分のためではなく、誰かのために
 
全体最適
 
神様えこひいき
 
動きつづける
 
準備してチャンスに備える

親として子供に接する姿勢

最終的に、
インタビューして聞きたかった質問が、
聞けていない部分は、いつか知りたいなと思いました。

本書からは引き続き学んで
これからの歩みに生かしていきたいと思います。

良書を紹介してくださり、
ありがとうございました。
 
投稿者 H.J 日時 
著者はまえがき(目次の前の見開きページ)で人生、ビジネス、成功をナイトクラブに譬えて3つのドアを紹介している。
ファーストドア:99%の人が並ぶ正面入り口
セカンドドア:生まれながら裕福が約束されているVIP専用口
サードドア:誰も教えてくれない成功への抜け道

このページこそ、本書を要約した重要なページであり、タイトルである「サードドア」の概念を記述されている。
このページを俯瞰してみると、人生をとてもよく表している。
私なりに解釈すると、ファーストドアは99%の人が並んでるから、運よくドアをくぐれた人だけが成功を掴む。そのひと握りの人以外はずーっと行列にひたすら並ぶだけ。
セカンドドアは、資本主義の世の中で裕福な家庭に生まれることは何よりもの特権だ。親のコネなどで不自由なく暮らせる。
サードドアは、このページに書かれている様に一部の成功者が見つけた抜け道。その抜け道を潜り抜けた者が開けることの出来る扉。
その向こうには、サードドアを開くことが出来た成功者にだけ許される選択肢が待っている。

ただ、「サードドアを見つければいいじゃん。」といって簡単に見つかるものでもない。
このサードドアは、行動したものにしか見つけられない抜け道であるように思える。
インタビューを受けた成功者の話を聞いても、著者のストーリーを追っても、決断して行動した結果がサードドアにつながってるからだ。
たとえば、ビルゲイツもMITSの創業者に電話したからこそ始まったわけだし、IBMの契約の時もハッタリでもスピード感をアピールしたからこそ契約につながった。
著者も大学の試験の勉強もせずに「プライス・イズ・ライト」に出演したからこそ道が開け、試験を欠席してでもエリオットに会いに行ったからこそ、人生のメンターとつながりができた。
ほとんどの人は著者の立場だったら、祖母のことも考え大学の試験を優先しただろう。

そう考えると目的のために何かを捨てる選択肢やリスクの大きな選択肢を選ぶこともサードドアを見つけるヒントなのかもしれない。

また、著者はエリオット氏からの助言もあり、「プライス・イズ・ライト」で優勝したエピソードを一つの武器として使用している。
この強烈なエピソードは、インタビューを受けるにあたってとても効果的だったように思える。
アレックスという名前は憶えられなくとも、エピソードで覚えてもらっているからだ。
事実、「プライス・イズ・ライト」で賞金稼ぎしていた子として認識されている。
このことから、他の人が経験したことのない自分にしかない経験が武器になるということを学んだ。

と感想を書いていたが、読み終えてから表紙や帯を読んでみると、この感想も少しずれてる気がした。
上記のことは433ページから続く「決断は自分の中に」の部分で著者自身が書いていることやタイトルからわかる様に、本書のテーマの一つである。
ただ、それが全てではない。
サードドアを開いてお金持ちになるなどの物質的な成功を収めることだけが目的ではなく、サードドアにたどり着くまでに自分らしさを手に入れたり、自分自身の成長こそがサブタイトルである「精神的資産のふやし方」につながっている気がした。
細かく言うと、まえがきに書かれている『行列から飛び出し、裏道を駆け抜け、何百回もノックして窓を乗り越え、キッチンをこっそり通り抜けたその先に-----必ずある』の部分、サードドアに辿り着くまでの過程が精神的資産になるのではないかと思う。

著者は、行列から飛び出す決断(成功者へのインタビュー)をしてから、本書を発売するまで沢山の失敗を経験している。
ただ、その失敗を乗り越え、経験をしたことによる成長が結果的に精神的資産となっている様に感じた。
455ページと456ページで著者自身が述べている様に、最初は成功者の知恵を集めて、同世代の人たちのヒントにすることがミッションだったのが、今ではより大きなミッションをスタートしている。
帯に書かれている”何者でもない自分の、何者かになる物語。”というキャッチフレーズから解釈すると、
普通の大学生がベストセラーになった。次は誰かのメンターになり、より多くの人を幸せにするための物語が既に始まっている。

結局、何をもって成功とするかは、最終的には自己評価だ。
他人がそれを失敗といっても、本人が成功だといえば、その人にとっては成功となる。
だとすれば、自分らしさを手にすることこそが大事な概念である様に思える。
精神的資産という概念は大変曖昧なものだが、過去の課題本の「ライフシフト」の言葉を借りれば、無形の資産にも近いものだろう。
そう考えるとこれからの人生にとても必要な概念であることは間違いない。
 
投稿者 koro 日時 
場所は明白だが、並んだ人から順番でしか入れないファーストドア
入れるかどうかは生まれた時に決まるセカンドドア
隠されていて、探し当てた者だけが入れるサードドア

この本を一通り読み終えて2点ほど疑問を感じた、
「なぜ、いまこの本が注目を集めているのか?」ということと、
「邦題にある”精神的資産”とは何の事なのか?」ということ。

一つ目の「なぜ、いまこの本が注目を集めているのか?」についてだが、
もちろん、読み物として面白くない、というわけではない。
この本を執筆するまでに、著者が体験した失敗や成功の話がテンポよく語られていて、
最後まで飽きる事無く、スムーズに読み終える事ができた。

腑に落ちなかったのは、
この本の冒頭にもある通り、これまでにもスティーブン・スピルバーグや、ビル・ゲイツなどサードドアを通ってきた成功者たちがいたわけで、
その成功者たちの自伝や伝記も、数えきれないほどあったはずであり、かつ、本に書かれている著者が得た数々の教訓も、それほど新しいものとは思えないにもかかわらず、なぜこの本がいま注目を集めているのか?というところである。

はじめは、ただ単に宣伝が上手かっただけなのでは?とも思ったが、
もう少し考えてみて、「物やサービス自体よりも、ストーリーそのものがより大きな価値を持ちはじめた」という状況を象徴している現象なのではなだろうかと考えた。

スティーブン・スピルバーグ、レディ・ガガ、ビル・ゲイツなど、これまでの成功者たちは、それぞれ映画、音楽、ソフトウェアなど、人々が価値を感じる作品やサービスを作って成功してきたわけだが、この著者はそのようなコンテンツを作ったわけではない。
もちろん、この書籍自体が作り上げたコンテンツではあるのだけれど、中身はこの本ができるまでのストーリーであり、
著者のメンターとなった、エリオット・ビズノーのように、人々が交流できる場を作り上げたわけでもない。
本人にとっては忘れてしまいたい失敗も含めて、夢を成し遂げるまでのストーリーを記した事が、
注目を集める一つの要因だったのではないかと思う。

二つ目の「邦題にある”精神的資産”とは何の事なのか?」についてだが、
原題は"The Wild Quest to Uncover How the World's Most Successful People Launched Their Careers"であり、
直訳すると「世界で最も成功した人々がどのようにキャリアを開始したかを明らかにするためのワイルドクエスト」になるが、
翻訳者はこの本の内容をどう捉えて「精神的資産のふやし方」と意訳したのだろうか?

この本の話の中で増えていったものとして思いつくのは、まず人脈である。
夢を成し遂げるためには、メンターやインサイドマンなどの、人との繋がりがとても重要であることは理解できたが、
それだけを精神的資産と言ってしまうのはちょっと違う気がする。

増えていったものとして、次に思いつくのは、多くの失敗とたまに訪れる成功の体験である。
失敗そのものに価値があるわけではなく、成功に近づくために結果的に失敗を積み重ねているだけで、同じような失敗を繰り返しても意味が無い。
手当たり次第にカエルにキスをするのではなく、カエルの種類を見極めてキスをするように、成功に近づくために行う事を見極める事も重要。
また、エリオットが著者のメンターになった理由が正にそうだが、夢を成し遂げるには間違いなく運も必要。
ただ、ひたすら行動したからといって、必ず成功するわけではない。
幸運を掴む確率は行動量と正の相関関係にあって、行動していなければ幸運は掴む可能性は上がらない。

いろいろと考えてみたが、
精神的資産とは、人との繋がりや、失敗、成功を含めた全ての経験の事であり、
「精神的資産のふやし方」とは、「成功する確率が高い方法を見極めて、失敗を恐れずに行動する」事を指しているのではないだろうか。

キレイにまとめきれずにタイムオーバー、「楽に書かれた本は読みにくい」という言葉を実感します。
 
投稿者 kayopom 日時 
「『ザ・サードドア』を見つけ、こじ開けるために重要なこととは」


Amazonの書評の評価が真っ二つだそうで、むべなるかなと思う。おそらく読み手の属性や年齢で評価が分かれているのではないだろうか。

若者特有の青臭さが残る文章(例え翻訳モノでも)は、読み進める上でしんどい部分もあった。
だが若いって良いなあ、、と著者の身軽な行動力に私は素直に感動するとともに、嫉妬した。
嫉妬の要因は、若さの最大の特権、それは「周りが大目に見てくれる」ことだ。
いい年した大人には、いつの間にかはく奪された権利だ。

もし自分の信念を持って、夢や目標を実現しようとしている若者からオファーを受けたら、若いゆえのプラスの要素がある。

若いのに人生のミッションを決めているなんてすごいね。
若いのに行動力があるね。
若いのに頑張っているから応援したくなるよね。
自分の若い時分を思い出すなあ。

一方で、マイナスの印象もあるだろう
若いから礼儀を学んでいないのね、、
若いから文章上手く書けないのね、、
若いから上手く話ができないのね、、

ましてや相手は時代の風雲児となった人々ばかりだ。
前途ある若者の無謀とも言える行動を、じゃあ少しアドバイスしてあげようか、と受け止める度量や包容力がある。
挑戦者たる若者にとっては、行動することが全て経験値となっていく。
学びながら突き進める柔軟性、何より自分のために割ける時間がある。
さらに「持たないものの強さ」があるのだ。筆者のように失敗しても失うものは少ない。

とはいえ、これは若さを礼賛する本ではない。若者だけの本ではない。
自己の人生に責任をもって生きたいと願う人のためのヒントとなる一冊である。
「君が何者であるかは、君の持っている能力ではなく、君の選択によって決まるんだよ」(p434)
人生をどう生きるか、自分の決断の重要さ、それに向かっていく行動力がすべてだと、これが核心だ。
決断こそが全て。そして「ザ・サードドア」は決断したものの前にだけ現れるものだ。

後半、この本で登場する数々の有名人達のセリフで最も印象に残ったのは、クインシー・ジョーンズの言葉だった。
著者の完全な人間になるための方法はという問いに対して、「失敗によって得られるものだ」と返答する。
おそらくこのインタビューで、筆者は当初構想していた若者のためのインタビュー集を書き上げるのは辞めたのではないだろうか。

それは成功者の成功部分だけを切り抜いたノウハウ的なものだったのだろう。
(それでビル・ゲイツのインタビューに失敗している)
だが成功も失敗も「挑戦の結果」として同じ、挑戦して成功することにこだわりたい、と著者は決断している。(p417)
人生は一点だけで決まっているわけではなく、挑戦の歴史なのだ。
その挑戦こそが「人生の資産」であり、サブタイトルにある「精神的資産」を指しているのであろう。

そこそこ長くなってきた自分の人生を振り返ると、自分が選ばなかった選択肢を生きている人達をうらやましく思うこともある。
選択ができない人生だったのではなく、そもそも諦めたことも多かったのだ。
それでも、叶えたいことがあった時、それに向かって行動し、実現してきたこともある。
つまりは決断と行動の結果だった、それがすべてだったと確認ができた。
挑戦できなかった自分も、それとして受け止められる冷静さがもてるのは、年を重ねたものの特権だ。

まだ長い100年時代の人生を生きるために、次に何を決断しようか。
ひとつひとつ、小さなことの積み重ねが成功の秘訣だと、筆者のメンターであるエリオットも語っていた。
行動のためのヒントと思われるのは、著者がボランティア活動に参加したことで、得ていた人脈や出会いだ。
無償で社会的な活動を行おうとしている人は、何らかの志がある人がおおいのではなかろうか。
何か少しでも自分にできることはないか、そのようなきっかけと問いから入ってみたくなった。
 
投稿者 kayopom 日時 
「『ザ・サードドア』を見つけ、こじ開けるために重要なこととは」


Amazonの書評の評価が真っ二つだそうで、むべなるかなと思う。おそらく読み手の属性や年齢で評価が分かれているのではないだろうか。

若者特有の青臭さが残る文章(例え翻訳モノでも)は、読み進める上でしんどい部分もあった。
だが若いって良いなあ、、と著者の身軽な行動力に私は素直に感動するとともに、嫉妬した。
嫉妬の要因は、若さの最大の特権、それは「周りが大目に見てくれる」ことだ。
いい年した大人には、いつの間にかはく奪された権利だ。

もし自分の信念を持って、夢や目標を実現しようとしている若者からオファーを受けたら、若いゆえのプラスの要素がある。

若いのに人生のミッションを決めているなんてすごいね。
若いのに行動力があるね。
若いのに頑張っているから応援したくなるよね。
自分の若い時分を思い出すなあ。

一方で、マイナスの印象もあるだろう
若いから礼儀を学んでいないのね、、
若いから文章上手く書けないのね、、
若いから上手く話ができないのね、、

ましてや相手は時代の風雲児となった人々ばかりだ。
前途ある若者の無謀とも言える行動を、じゃあ少しアドバイスしてあげようか、と受け止める度量や包容力がある。
挑戦者たる若者にとっては、行動することが全て経験値となっていく。
学びながら突き進める柔軟性、何より自分のために割ける時間がある。
さらに「持たないものの強さ」があるのだ。筆者のように失敗しても失うものは少ない。

とはいえ、これは若さを礼賛する本ではない。若者だけの本ではない。
自己の人生に責任をもって生きたいと願う人のためのヒントとなる一冊である。
「君が何者であるかは、君の持っている能力ではなく、君の選択によって決まるんだよ」(p434)
人生をどう生きるか、自分の決断の重要さ、それに向かっていく行動力がすべてだと、これが核心だ。
決断こそが全て。そして「ザ・サードドア」は決断したものの前にだけ現れるものだ。

後半、この本で登場する数々の有名人達のセリフで最も印象に残ったのは、クインシー・ジョーンズの言葉だった。
著者の完全な人間になるための方法はという問いに対して、「失敗によって得られるものだ」と返答する。
おそらくこのインタビューで、筆者は当初構想していた若者のためのインタビュー集を書き上げるのは辞めたのではないだろうか。

それは成功者の成功部分だけを切り抜いたノウハウ的なものだったのだろう。
(それでビル・ゲイツのインタビューに失敗している)
だが成功も失敗も「挑戦の結果」として同じ、挑戦して成功することにこだわりたい、と著者は決断している。(p417)
人生は一点だけで決まっているわけではなく、挑戦の歴史なのだ。
その挑戦こそが「人生の資産」であり、サブタイトルにある「精神的資産」を指しているのであろう。

そこそこ長くなってきた自分の人生を振り返ると、自分が選ばなかった選択肢を生きている人達をうらやましく思うこともある。
選択ができない人生だったのではなく、そもそも諦めたことも多かったのだ。
それでも、叶えたいことがあった時、それに向かって行動し、実現してきたこともある。
つまりは決断と行動の結果だった、それがすべてだったと確認ができた。
挑戦できなかった自分も、それとして受け止められる冷静さがもてるのは、年を重ねたものの特権だ。

まだ長い100年時代の人生を生きるために、次に何を決断しようか。
ひとつひとつ、小さなことの積み重ねが成功の秘訣だと、筆者のメンターであるエリオットも語っていた。
行動のためのヒントと思われるのは、著者がボランティア活動に参加したことで、得ていた人脈や出会いだ。
無償で社会的な活動を行おうとしている人は、何らかの志がある人がおおいのではなかろうか。
何か少しでも自分にできることはないか、そのようなきっかけと問いから入ってみたくなった。
 
投稿者 kouyou1030 日時 
「人に会う」ことでしか得られないことがある。メールやSNSでも情報交換はできるが、人に会うのが意志疎通でも、影響の受け方も違う。
私は人と接するのが苦手なので、人との接触から得られる情報も少ない。だからついついメールに頼ってしまう。

さて、今回の課題図書、最初に 主人公の目標を読んだ時に「こんなも無謀じゃないか」と 思った。
まず、両親が一生懸命 主人公のため 学費を出し 医学部まで進ませたのに、本人は大学に入学したことで、目標を失いやる気をなくしてしまっていた 。その 目標立てた主人公は 両親の希望と自分のやりたいことを 両天秤にかけいろんな人にインタビューを試みることとした。
この時点で私ならもうこんなことは絶対できないと思うし、試みることもしないであろう。 さらに 親が大学進学まで出してくれた学費や苦労を考えると、そのために親の期待を裏切るってことはできない。
しかし主人公は自分のやりたいことを選択し、テレビ番組で賞金を獲得し、有名人たちへのインタビューを試みて行く。
この過程でもどうしてそんなことができるのか 私には全く分からなかった。
主人公はインタビューをビルゲイツやパフェットに行うこと自体は成功しても、質問事項ややり方で失敗を繰り返してきた。こんなに失敗ばかりして何でやめないんだろう。
このあたりまでは本当に読んでいてちっとも楽しい気分にはなれなかった。

とはいえ主人公は色んな有名人にインタビューを試みたり実際にインタビューしながらどんどん経験値を増やしていった。
その中で 男性にばかり焦点をあわせ、女性の視点からが全く欠けていたことに主人公は衝撃をうけ、 成功することばかりにとらわれず、自分の世界を広げることの大切さに気づいた。
ようやく、このあたりから読むのが楽しくなってきた。
これが転機となり、最後にはレディーガガへのインタビューに成功させ、しかもレディーガガが復活する機会を主人公は与えた。

人にインタビューをするって言うことを繰り返し とうとう自分自身の人生まで変えてしまった。

読後は爽やかなものであった。

さて、私は人生をどう生きていくかをどう生きていくかを考えなければいけないと思った
その理由は二つある。
1)インタビューの中に「幼少のトラウマには時効がある」という言葉が私に突き刺さった。
というのは、未だにそれにとらわれている自分がいるからだ。
幼少のトラウマは私にはたくさんある。勉強以外なにも出来なかった。そのため、何か嫌なことがあると、そのせいにしてしまい、なにも努力をしないということを繰り返してきた。
しかし、幼少のトラウマには時効があるなら、今すぐにでも時効にして、それにとらわれていることは金輪際やめなければならない。
2)両親に対して、いいこでいることをやめなければならない。と思ったからである。
確かに親の敷いたレールに乗っかって今も私は走っている。しかし、主人公は自らに意思でレールから降りて自分の道を切り開いた。
私は今はこのままでも問題はないが、この先は自分の人生を取り戻し生きていかなければ、お先真っ暗だ。

若くないがいまからでも間に合うだろうか。
 
投稿者 LifeCanBeRich 日時 
間違ったドラフトを投稿していたので再投稿しますm(_ _)m



『サードドア:精神的資産のふやし方』

 本書のタイトルである「サードドア」とは何か?著者の表現は、「行列から飛び出し、裏道を駆け抜け、何百回もノックして窓を乗り越え、キッチンをこっそり通り抜けたその先に…」と比喩的であるがため、私にはピンと来ない。そこで、私なりにこの「サードドア」の意味を考えてみた。

 最初に本書を読み終えた時、「サードドア」とは、“大きな志を持ち、それを成し遂げるための方法を考え出して、それを全力で実行するという過程を粘り強く繰り返すこと”なのだろうと思った。要するに、“成功する秘訣とは、成功するまで続けること”である。これは、トーマス・エジソンや松下幸之助など多くの成功者たちも言っていることなので成功者の条件に違いはない。ただ、この多くの人が知っているような事が、著者の意味する「サードドア」であり、さらには本書の帯にある「成功への抜け道」なのだろうか。
 私の答えは、否だ。きっと著者ならではの、本書の出版までに費やした7年の中で見つけた成功への扉、抜け道があるに違いない。そう考えながら、本書を読み返してみると著者に繰り返して起こる1つの現象である「フリンチ」が、私の心に引っかかるようになり、さらには、その「フリンチ」が「サードドア」とは何かを知る鍵になるのではと考えるようになった。

 人間は、過去に起きたネガティブな出来事を引きずってしまう。著者は、本書の序盤でスピルバーグに話しかけようとした時をはじめ、ここぞという場面で「フリンチ」を幾度となく起こす。「フリンチ」とは、本書には“萎縮”することとあり、辞書を引いてみると“怯み、尻込み”とある。この「フリンチ」が、著者に起こるきっかけとなった出来事が、7歳の時に学校で自身のお弁当を周囲の同級生にからかわれたことが原因だという。以来、このネガティブな出来事がトラウマとなり著者は周りから浮いてしまうことへの不安、拒否されることへの恐れ、間違えることへの恥を感じた時に「フリンチ」を起こすようになった。
 私にも程度の差はあるが、「フリンチ」が起きることはいくらでもある。例えば、私は数年前から、経営勉強会に月一で参加しているが、当初は勉強会の後に用意されている懇親会に参加することに尻込みしていた。その理由は単に自身よりステータスが高いと思われる経営者が集まる懇親会に参加することが、身分不相応であると思い込んでいたからだ。
 私には、著者のようにトラウマになる程のネガティブな出来事があったとは過去に思い当たらないが、周囲から浮いてしまったことで笑われたり、恥ずかしい思いをしたりした経験は数えきれない程ある。恐らく、それらが積み重なった結果、頭では懇親会に参加して講師の先生や経営者の方々と話すことが私自身にとってプラスだと分かっているにも関わらず、私は場違いなのではないか、浮いてしまうのではないか、と気が進まなかった原因なのだと思う。ただ、この「フリンチ」こそが、実は「サードドア」を見つける最大のチャンスなのである。

 つい先日、私は幸運にもYouTubeでラリー・キング・ショーに出演し、本書について熱く語る著者を見る機会に恵まれた。その中で、著者は本書の中でインタビューした全ての人物が例外なしにある地点で「フリンチ」を乗り越える経験をしていると述べていた。そして、その「フリンチ」を乗り越えることこそが、自身のポテンシャルを無限に広げてくことなのだとも述べていた。

 話を私自身に戻す。現在は、上記した経営勉強会の懇親会は毎月参加している。きっかけは、『運のいい人の法則』に“運のいい人は、とにかく行動を起すことで良質な人脈を作り、良質な情報に遇うものである”と書いてあったからだ。
 実際に、懇親会に参加してみると私の思い込みは初回時に殆ど消えてなくなった。初めのうちは、やはりこちらから声をかけることには尻込みをしていたが、回をかさねる毎に気後れはなくなり、現在では経営者の方々と会話を楽しめるようになり、更には講師の先生に自ら質問をしてアドバイスを頂けるまでなった。ここで、驚いたのが、課題図書で得たビジネスに関係しない知識が非常に会話をする上で助けになったことである。私が言いたいことは何かというと、課題図書を読んで考えるということが、偶然ではあるが、講師の先生や経営者の人たちと会話を楽しむことの準備となっていたことだ。この準備をして行動を起こすというのは、スケールの違い、密度の違いはあれ本書の中で著者が絶えず行っていることだ。

 さて、本書を読んだ後の私自身の変化を書く。実は私は、著者を真似て取引先の社長インタビューを始めた。これは、アポイントを取り、訪問して対面でインタビューをするというもので、社長になった人たちの現在までの道のり、人生観、仕事観や経営論を多く訊いてみることは、未熟な私にとっては非常に大きな学びになるはずだと本書を読んでそう思えたからだ。
 実際に行動に移す時は、やはり、アポイントを取る段階で尻込みもしたし、また相手にとって迷惑になるのではないかとも考えて不安にもなった。しかし、これは未知へのただの不安であり思い込みに過ぎないのだとインタビュー後に改めて実感した。

 本書のタイトルである「サードドア」とは、私は不安に立ち向かうことの勇気だと結論する。そして、「フリンチ」所謂、不安になって尻込みしてしまう状況になった時にこそ、その先に「成功への抜け道」があるのだと確信している。


~終わり~