Chromeで便利な拡張機能を紹介しましょう。

私はウェブブラウザはメインがGoogleのChrome、サブにIEを使っています。

Chromeというブラウザの優れているところは様々な拡張機能(エクステンションとも言います)がほとんど無料で用意されているところでしょう。ところがこれ、インストールをしすぎるとブラウザがやたらとクラッシュするので、厳選して入れたいモノです。私も多くの拡張機能を入れては削除してという事を繰り返していて、ようやく今の機能に落ち着きました。そんな私が使っているオススメ拡張機能について紹介します。

1. Auto Patch Work

AutoPatchWork

ページが複数ある場合に、自動的に次のページを下部に継ぎ足してくれます。もう、「次のページ」をクリックする必要はありません。でも、あらゆるページで動くとは限らないのが玉に瑕。

2. iKnow!ポップアップ辞書

iKnow

これをインストールしておくと、カーソルを英単語に近づけるだけで知らない単語の意味が表示されます。英文の記事を読む場合に重宝します。

3. Incredible Start Page

Incredible

スタートページをランチャー風に見せてくれる拡張機能です。ブックマークや閉じたページが表示されるので便利です。

4. Note Anywhere

noteanywhere

ウェブページに直接付箋を貼り付けることが出来る拡張機能です。しかもサイトを閉じても次回開いた時に、付箋はちゃんと復元しているのでスゴく便利です。画像やURLも貼り付けられます。

5. One Tab

OneTAb

タブを開きすぎてメモリが少なくなってきた、こういう時に便利なのがこの拡張機能。このボタンを押せば開いていたタブがひとつにまとまります。その結果、メモリは一気に回復します。おまけにこれ、ブラウザを閉じてもしっかり記憶してくれるので、後でじっくり見たいんだけど、ブックマークするほどではないというページを、一時的に記憶するのに最適です。もちろんもう見ないページはOne Tabから簡単に削除出来ます。

6. Scroll To Top

scroll

何気にものすごく便利なのがこの拡張機能。特に、Auto Patch Workと組み合わせると威力が増します。これは下まで長いページを読み終わった時に、ボタンひとつで一気に最上部にカーソルを移動させてくれる拡張機能です。コロコロとマウスを転がすよりも早く、楽にページを移動してくれます。これの優れているところは、ボタンの配置場所を選べるという事と、上だけではなくページの下にも移動出来るところです。

 

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マンションは止めとけ。

前回、住宅は買うべきか、借りるべきかという話を書いたんですが、今日はその続きです。買うと決めたとしましょう。それはそれでご本人の決断ですからご自由になされば良いのですが、それでもマンションは止めた方が良いですよ。その理由について解説します。

日本はこれから人口減社会に突入します。今から移民を受け入れるというようなドラスティックな政策の変更が無い限り、日本の人口が減少するのは確定した事実です。これはみなさんもご存じですよね。人口が減ればどうなるかというと、住宅が余るのですよ。

郊外住宅地の見えない空き家 NHKニュース

人口減だけではない 日本の空き家が増え続ける理由 

こんなニュースを最近やたらと見かけませんか?これは今の状態です。これからさらに人口が減ると、この状態が亢進するというのは分かりますよね。この空き家問題がどういう状態を生むかというと、中古物件の価格下落だと思います。ものの値段は需要と供給のバランスで決まるわけですから、供給が増えて(空き家、売り家が増えて)、買い手となる人が人口減のあおりで減少すれば価格が下がっていくのは当然の理ですね。

それとマンションがどう関係するのかというと、これが大いにヤバい状態を作るのですよ。人口が減って空き家が増えるというのは何も一戸建て住宅だけの話ではありません。マンションにだって当然のように起こる話です。そして今、マンションに住んでいる人は思い出して欲しいのですが、毎月毎月、「管理費」とか「修繕積立金」という名目のおカネを払っていますよね。これ何かというと、10年に一度、20年に一度という頻度で必要になる大規模修繕のためにマンションの管理組合がおカネを集めて積み立てているんです。これ、空き家の場合はどうなるのかというと、当然所有者に支払義務があるのです。

でも常識で考えて、住んでもいないマンションの管理費やら積立金を気持ち良く支払う人がいると思いますか?例えばそのマンションの部屋を遺産相続で部分的にもらったなんてケースでは、相続人は他のところに住んでいたりするわけですよ。子供が複数いる場合には、人数に応じて均等な権利を相続するわけですが、兄弟でシェア出来るわけじゃ無し、売りたくても買い手が無いしなんて部屋の積立金を兄弟がちゃんと分割して払うと思いますか?しかも管理組合が相続の状況を調べたり出来るわけじゃないので、司法書士などに依頼しない限りこの空き部屋の所有権がどうなっているのかなんて、自己申告が無い限り分からないんです。

その結果、中古のマンションでは管理費、積立金の滞納が問題になるんです。例えばこんな感じ。ネットには色々なデータがあるんですが、一説では38%のマンションで滞納問題があるみたいです。この滞納金って、次の物件購入者に支払義務がありますから、滞納が増えれば増えるほど、この部屋の買い手は減ってしまうという負のスパイラルが発生する事になります。そしてこれは民法により5年で時効を迎えるのです。つまり、5年間逃げ切ったらそれ以前の支払義務が消えちゃうという事です。逃げた人には朗報ですが、逃げられた側つまり管理組合であり、その積立金をアテにしていたそのマンションの住人には悲報ですよね。だってこの積立金って全員がちゃんと支払ってくれるという前提で金額算出しているんですから。逃げる人がいたら予定通りにおカネは貯まりませんから、予定通りの修繕が出来ないという事になり、これがまたマンションの価値を下げる要因になるんです。

もうこの時点で、マンションって面倒だなあと思いますよね。でもさらに面倒な事がこの後に待っているのです。管理費や積立金って結局とどのつまりおカネの問題ですから、残った人が一時金を出すなどの方策で足りない分を補填するという事も出来るわけですよね。気分としてはムカつきますが、そうは言っても自分が住んでいるマンションですから、そしてこれからも住み続けようと思っているマンションですからなけなしの貯金を崩して追加の一時金を払った、これでマンションの塗装や、壊れた共有部分の窓の修理や、ひび割れた壁の補修が出来るぞと思ったら、これがそうすんなりとは行かないんですよ。

これまた民法の規定で、この修繕積立金を使う時には、権利者の2/3の賛成が必要なんです。そりゃオレは賛成するよ、だって一時金まで払ったんだぜ、と言いたいところですが、この権利者には当然のことながらお隣の空き部屋も含まれるんですよ。ちょっと血の気が引きますよね。マンションで空き家率が1/3を超えていると、いまそこに住んでいる全ての住人が賛成してもこの修繕積立金は使えないんです。だって賛成が2/3を超えていないでしょ。って事はこの空き部屋の権利を誰が持っているのかを調べて(これは司法書士や弁護士の職権が必要です)、さらにこの人たちに委任状を作ってもらってハンコをついてもらわなきゃならないんです。

たしかあの部屋は、おじいさんが買ったんだけど、あのジイさんは5年前に死んじゃって奥さんは老人ホームで痴呆症だって言ってたな。あれ?息子が二人いたはずだけどどこにいるんだ?なになに、一人は海外転勤で今アメリカだと?もうひとりは行方知れずで連絡がつかないだと?司法書士におカネを払って調べてもらった結果がこんなだったらどうします?

あるいは別の部屋は住んでいた人が事業に失敗して夜逃げしちゃって、借金のカタにってんでヤクザモノらしい人体の方々がお住みになっているなんて言ったら、だれがハンコをもらいにいくんでしょうかね?当事者には笑えない話ですが、これがマンションに住むというリスクなのです。特に賃貸ではなく分譲で買ってしまうと逃げようがありませんから。

元々マンションのような集合住宅は、行動経済成長期に住む家がない、建てたくても土地が足りないという状況下で建てられたわけです。同じ立地ならマンションの区分所有よりも、一戸建てを買いたいと思うのが人情です。つまり、よほどの好立地でない限り、住宅の空き家問題って一戸建てよりもマンションの方が深刻だとも言えるんですね。マンションを買う前に、これは知っておいた方が良いと思いますよ。それでもマンションを買いたいというのなら、(管理費などが滞納されていない)中古物件を安く買うか、駅直結のタワーマンションのような価値の下がりにくいところ(それはイコール空き部屋が発生しづらいという事です)を狙って買う事をオススメします。

ま、個人的にはそこまでして他の人と壁を共有するような住居に住みたいとは思いませんがね。

 

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田んぼ作りは土作りから。

今朝は久しぶりに野良仕事をやりました。あと4ヶ月ほどで田植えになるので、その前に土作りをしようと思ったわけです。「田畑は土作りから」とは良く言われる俚諺なのですが、え?それって肥やしを撒くって事ですか?突っ込んだ方はなかなか鋭いです。私のところは農薬も撒かなきゃ、化学肥料も有機肥料もやらない、名称だけでは川口由一氏の提唱している「自然農」に近いと思われているのですが、実態は面倒だからやりたくないというだけのグータラテキトー農法とでも言うべきやり方です。

ところがそのやり方だとやっぱり収量が落ちるのですよ。一年目は田畑がしばらく休眠状態だったためそこそこ肥えていたようで、それなりに収穫出来たのですが去年は天候不順もあってお米は30%から40%も収量が落ちてしまいました。せっかくやるのにこれじゃガッカリだし、知人に配る分くらいは収量が欲しいなあと思ったわけです。で、コツコツと

なんて本を読んで勉強してみたところ、米ぬかや油かすなんかが良い肥料になるみたいなんです。米ぬかなんて近所のコイン精米所に行けばタダでもらえますから、これは良い事を聞いたと思いもらって来ました。ビニール袋に5キロくらいを集めてきたのがこんな感じ。

こめぬか1 こめぬか2 米ぬかってぬか漬けを作る時に必要になるんですが、これだけあるとぬか床が3つくらいは出来ちゃう分量なんです。これを田んぼに撒きに行きます。

はたけ2

おお、なかなか肥料っぽくなって来たじゃないか。で、ジャンジャン撒く。

はたけ1

と思ったらあっという間に撒き終わりました。これで全体感はどうなんだ?というと、これがガッカリすることに、

さいご

全体の3割にも撒けていません。しかもこれ、もっと分量を撒かないと屁の突っ張りにもならない感じで、たぶんあと10回くらいはこういう作業をやらなきゃならない感じです。化学肥料を使うとこの広さ(3畝=300平米)で2万円以上かかるんですよね。これに比べれば無料の米ぬかをもらってくることくらいたいした事じゃありません。でも川口由一氏曰く、他所から持ち込まないのが良いらしい(田畑で採れたものをそのまま田畑に返すくらいの分量がちょうど良い)ので、こういうのも試行錯誤なんでしょう。

 

 

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買うのがトクか、借りるのがトクか?

住宅についていつまで経っても議論になるのが、「買うべきか、借りるべきか」というテーマです。このテーマをネットで検索すると多くの意見が拾えます。買うべし論者は、「ローンが終わった後に資産になる」、「老後住む家の心配をしなくて済む」、「持ち家である事で信用が高まる」という理由を挙げますが、借りるべし論者は、「何十年もローンに縛られる」、「ライフスタイルが変わったらどうするのだ」、「気軽に引っ越しが出来ない」、「土地神話は終わったから資産価値は下がるだけ」なんて理由を挙げて反論します。

これ、どっちが正しいかではなく、どちらも(ウソをついていないという意味では)正しいのです。ここで戦後日本の経済状況を振り返ってみましょう。戦後のドサクサが一段落した後、朝鮮戦争をきっかけに好景気の波がやって来ます。途中紆余曲折はあるのですが、人口の増加や海外輸出の拡大、日本の高い生産性など様々なポジティブ要因に支えられ、バブル崩壊まで日本の経済は拡大して来ました。その結果、地方から都市部への人口の流入が続き、都市圏と言われるエリアでは、地価は一貫して騰がって行ったのです。これが景気という個人の努力ではどうにもならない波についての分析です。

こういう状況下ではどういう状態がオトクかというと、住宅ローンを組んで持ち家という資産に投資をするのがオトクなんです。だって土地、上物(建物)で1500万で購入した家が、25年経って住宅ローンが終わったら土地代だけで5000万円の価値が付いてしまったなんてことがフツーに起こったんですから。

用途別市街地価格指数の推移

このリンクを見るとビックリするんですが、昭和30年に100だった地価が昭和60年には6大都市で7800とかになっているんですね。日本全国の平均でも4100ですから、全国平均で土地は41倍になったという事です。それだけ騰がるのが分かっていたら借金をしてでも買った方がオトクでしょ?それがバブル以前の状態だったんです。ですから、当時苦労して家を買った、そして地価の値上がりでウハウハ言った方々は今でも「家は買った方がトクだ」という意識を引きずっているんです。

ところがこれ、バブル崩壊後は通用しませんから。同じ表を見るとわかるんですが、平成に入ってから地価はほとんど動いていないんです。正確に言えば少しずつ下がっているんです。これがデフレという事で、今は3000万で買った土地付き一戸建てが、25年後には土地部分で見ても安くなっているという状態なんです。これに上物(建物)の減価償却というか25年も経ったら木造住宅に価値はありません。減価償却で言えば木造の住宅は22年ですから。つまりかつては上物の価値がゼロになっても土地部分の値上がりだけで利益が出たという事です。しかしこれが今では土地も安くなって尚かつ上物は廃屋で無価値になるという事です。こういう状況では家を買うのは損だと言えますよね。

つまり、買うべきか、借りるべきかという議論をするのなら、その前に考えなきゃならないのは、これから先、地価はどうなるのか?特に自分が住もうと思っているエリアの地価はどうなるのか(これはつまり人口動向がどうなるのかから予測するのですが、たいていの自治体はこういう予測をしています)を知らなきゃ議論が出来ないんです。昨今の「買うか、借りるか」の議論はこの要素が完全に抜け落ちているものが多いのです。これからも地価が騰がる事が見込まれるエリアなら(大都市圏の一部に限られますが)投資する価値があるのかも知れません。逆に地方部ではさらに人口流出が続く事が予想出来るので、買うよりも借りる方がオトクという計算が出来るはずです。

ここまでは資産価値という観点からの考察ですが、もうひとつおカネ絡みで考えると、借りるという事は貸し主に一定の利益(これを利回りといいます)が行くという事です。家賃というのは大家から見たらビジネスですから仕入れ値であるローン返済に、固定資産税などの諸費用をプラスし(未だに賃貸の場合には固定資産税がかからないからオトクだ、なんていうアフォな事を言っている人がいますが、家賃の内数に入っているに決まっています)、さらに空室のリスク分を上乗せして決定されるのです。つまり、例えば自分で購入すれば毎月10万円のローンで済む住居に税金やら利益やらリスク分を載せて12万円で貸しだしているというのが賃貸住宅なんです。だから単純に同じ家に住むのなら借りるのではなく買ってしまった方がキャッシュフロー的には安く済むのです。

それなら買った方が良いのか?というと、安く済む分「縛られる」というリスクを背負う必要があるんです。縛られるというのはつまり、そこに住む事を止めて他の土地に行くために様々なハードルを乗り越えなきゃならないという事です。買ってしまった住居から移動するには、まずその家を売らなきゃなりません。(ダブルローンが出来る余裕のある人は貸し出して収益を得るというオプションもありますが)この売るというのがバブル崩壊後は辛いものがあるんです。だって地価はほとんどのところで購入時よりも下落しているわけですし、上物もドンドンボロくなって来るんですから購入時の7割とか6割の値段でないと売れないなんて事も良くある話です。それが分かっているから(ほとんどの場合は売ろうとしてそういう値段でしか売却出来ないという事を知って)引っ越しを諦める、単身赴任を選択するわけです。これが縛られるという状況です。その意味では家を買うという事は、住宅ローンが終わるまでその土地から移動しないと決断する事と同じなんですね。

つまり、携帯電話の2年縛りのようなものが、25年とか30年縛りになったと考えると分かりやすいと思いますよ。その分、同じ物件を家賃を払って住むよりも若干安く住めるという事になるのです。そういう縛りがイヤな人は、賃貸を気儘に移り住むという選択肢の方が人生に於ける満足度は高いでしょう。

では賃貸生活にリスクはないのか?という事ですが、これがひとつだけあると思います。それは歳を取って年金生活になった時に、移動の自由(つまり引っ越しの自由)が極端に制限される事と、移動しなくても毎月のキャッシュフローに占める家賃の割合が高まり生活を圧迫させる事です。前者は、大家の立場を想像すれば分かりますが、年金しかもらっていない、これ以外に収入の道がないという老人に駅から近くてファンシーな物件を積極的に貸すか?という話です。これは後者の話と密接に連動するんですが、年金生活に入ると、途端に収入が減るんですよね。現役世代の50%ももらっていれば多い方ですから。そうなるとおのずと選べる家賃の範囲が狭まって、結果として木造モルタル築35年のボロアパートみたいなところしか選べなくなる可能性が出て来るという事です。

これが持ち家だと(築年数によってリフォームは必要になるかも知れませんが)ローンさえ終わっていればキャッシュフローに影響は出ないんですから。家賃のつもりでリフォームをローンを組んでやれば10年やそこらはファンシーな状態を保てますしね。

人生とは所詮はリスクとリターンがパッチワークのように組み合わさって出来ているんです。このふたつをしっかりと理解をして、自分の人生の価値観と照らし合わせてどうするべきかを判断するべきです。住宅問題はサラリーマンにとって最も金額の高い問題であって、だからこそじっくりとこういう情報を入手して検討すべきなのですが、ネットに溢れている情報には焦点がずれたモノが多いので書いてみました。

 

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ホンモノのウーロン茶は美味かった。

先日香港に行って来た事はメールマガジンやブログでもご紹介したんですが、香港では香港人の友人にローカルなお茶屋さんに連れて行ってもらいました。ローカルというのは、『現地人はここで買うのだ』という意味だと思って下さい。築50年を超えた雑居ビルの一階にそのお店はあったんですが、お店の写真は撮り忘れました。だって最初は冷やかしのつもりで買うつもりが無かったんだもん・・・

でもそのお店でタダで飲ませてもらったウーロン茶が素晴らしい味だったので、思わずウーロン茶2種類と、プーアール茶1種類とさらには急須も買ってしまったわけです。で、帰国して教わった通りに淹れてみて飲んでみるとこれがまた美味いんですわ。ということで、ビミョーに自慢している感がある中国茶の淹れ方について書いてみようと思います。

まずこれが茶器です。派手な色をしている急須と小さな湯飲みは台湾土産でもらったものです。今回は2種類淹れて味の違いを楽しむため、急須も2つ用意します。肝心のウーロン茶は、後ろの缶に入っています。

茶器で、この茶葉を接写するとこんな感じ。

茶葉1

上はいわゆるフツーの製法で作ったウーロン茶で、下はロースト(焙煎)したウーロン茶です。ちょっと茶葉が茶色というか黒ずんでいます。

茶葉2

 

これを 茶器に入れるんですが、分量はこれくらい。

茶器に入れる

もう一方の方はこれくらい。

茶器に入れる2

ここに沸騰したお湯を注ぐんですが、一撰目は飲まずに全部捨てます。最初はお湯で茶葉を膨らませるのが目的だからだと思います。ちなみに、ティーポットにはこんな感じで急須を逆さにして置いておくんです。

茶を入れる

すかさず二撰目を淹れると茶葉によってこんなに色の違いが出て来ます。左側がフツーのウーロン茶、右側がローストしたウーロン茶です。

色の違い2

 

これをクイっと飲むわけですが、たったお猪口一杯分しか無いのにスゴい香りと旨味が口の中に広がります。っていうか、これが普段飲んでいるウーロン茶と同じ種類の飲み物だとは思えん。急須にお湯を一杯に注ぐと、このお猪口で6杯分くらいのお茶が淹れられます。あっという間に飲みきって三撰目を淹れようと急須を開けると、

溢れる茶葉

茶葉が広がって急須から溢れんばかりになっています。そして三撰目はさっきほどよりも香りが立って味も深まります。こうやって四撰、五撰、六撰と5回から6回はお湯を足して楽しめるんですが、その都度味が少しずつ変化してくるんです。これがまた楽しいの。こうやって飲むと、一回あたりにお猪口一杯というのがちょうど良い量だという事に気付きます。なんたって味が濃くて深いから、大量には飲めないですし、味の変化を味わおうと思ったらどうしても一回あたりの量はほんの少しになるんですよね。そして飲み終わった茶葉を広げてみると、

キレイな茶葉

キレイに摘んだ時の状態になりました。お茶って中国では古来から贅沢な趣味だったわけですが、こういう飲み方をすればそりゃ贅沢にもなりますな。このお茶が原因でアヘン戦争が起きたわけですが、イギリス人もこのお茶を飲んだ時にはビックリした事でしょう。

 

 

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ドコモを使用中の方に告ぐ。今すぐ料金プランを再検討すべし。

いきなりタイトルが大上段に構えているんですが、イヤもう昨日ドコモショップに行ったらビックリしました。実は我が家では私と母親がドコモで家人がソフトバンクを使っていたんです。で、会社の決算をするために経費処理をしていて、当然家人の携帯電話も一部経費にしているわけですが、この明細を見てビックリしたわけです。

ソフトバンクって値段の安さがウリだったはずなのに、ガラケーだけで7000円とかかかっているんです。以前彼女はソフトバンクiPhoneと2台持ちをしていたんですが、その頃は合わせて15,000円とか払っていました。これは去年SIMロックフリーのiPhoneに換えて、MVNOにしたので家族で7G使えて2,560円になりました。(ちなみに今まで上限に達した事は一度もありません)

となると経費削減のために次なる一手はガラケーになるわけです。ちなみに私は携帯は着信ばかりで家族間以外では殆ど発信をしません。母親は色々なところに長電話をするのが趣味なので、それなりにかかるんですがそれでも2台で10,000円に行くかどうかという状態でした。こういう利用環境でドコモに行ったんです。ドコモに行ったのはMNPで契約を一本にしてその支払いを全部私のクレジットカードにヒモ付け経費精算を楽にするためです。

で、ドコモに行ったわけですが、スマフォやタブレットのコーナーは完璧にスルーして目指すはガラケーが置いてあるコーナーです。ちなみにガラケーのコーナーの主役はジジババ向けのらくらくホンなんですね。家人はさすがにそれじゃイヤみたいなので、ちょいとだけ若向きのガラケーを選択し、MNPで乗り換える手続きをしました。さて料金プランをどうしようかと相談したわけです。なんたってドコモの料金プランは分かりにくい事にかけては20年間進化し続けていて、今ではこんな感じでベーシックプランとバリュープランに分かれていて、すでにこの時点でその違いがどこにあるのか理解不能なダンジョンになっています。

こういう時には店員に訊くのが一番なんですが、その結果スゲェ事が分かっちゃいました。実はこれとは別に、「カケホーダイ」というプランがあるらしいんです。あ~、知ってる知ってると言った方、本当に知ってます?私もこれは聞いた事があって、つまりこれってある基本料金の上に載ってくるオプションメニューなんでしょ?と聞いたところこれが全然違っていて、このカケホーダイを選べばここには基本料金も含まれているらしいのです。(詳細はこちらからどうぞ)これがケータイだとなんと月額2,200円なのです。ちなみにこれ、ドコモに継続して12年以上加入している必要があります。私の場合もう20年近くドコモなので全く問題ありませんでした。そうでない方は月額3,700円になるので要注意です。

このカケホーダイってケータイへも固定電話へもどこでも適用されて(ナビダイヤルや海外での発着信などは対象外)、要するにフツーに使う分にはいつ、どこに電話をかけようが2,200円なのよ、という事らしいんです。それなら、ここにあるタイプM以上のプランって存在意義がゼロじゃないですか。無料通話が4,000円分入って基本使用料6,600円?それなら最初からカケホーダイにすれば3,700円で済むじゃありませんか?ましてやタイプLの9,600円とか、タイプLLの14,600円とかあり得ないと思うんですけど・・・(どこか理解が違うところがあればご指摘下さい。)っていうか、そんなの知らなかったですよ。どっかで告知していましたっけ?って感じです。

これを聞いて、結局我が家では家人と母親がこのカケホーダイにスイッチしました。私は殆ど架電しませんし、このカケホーダイよりも安いプランに入っているので今までのままの料金プランにしました。そうしたらなんと、家族3台のガラケー+キャリアメールの合計が10,000円を切ってしまったんです。パケットを使い過ぎなければ(添付が無いメールだけならその心配は要りません)、毎月10,000円程度で2台がカケホーダイ、家族間通話が無料ですからこれで大満足です。

ちょっと前までは、私と母親のガラケー2台で10,000円、家人の2台持ちで15,000円の合計25,000円がかかっていたのに、これからはガラケー3台にプラスして、私のNexus7と家人のiPhoneを使っても12,500円とちょうど半額になりました。データ通信はドコモ回線を使って7Gをシェア出来るんですから、容量的にも全く心配は要りません。

まだ古い料金プランを使っている人は、会社をサボってとっととドコモショップに行って来た方が良いですよ。特に12年以上ドコモを使っている人はカケホーダイが2,200円ですから。これにSIMロックフリーの端末でIIJmioのSIMを入れれば最安で900円です。これだと2Gで足りないというのなら4Gにしても1,520円です。Max7Gで2,520円です。これなのにキャリアのパケホーダイに5,000円とか払っている人って何を考えているんでしょうか?

で、契約を切り替えて家に帰る途中に考えてみました。これって歪んでいますよね。だってこんなのお客が選択する話じゃ無いと思いません?何を論拠に自分の料金プランを選べば良いのか分からない複雑怪奇な料金体系から、エイヤでどれかを選ばせる必要なんて実は無いんです。どうせ料金は後払いなんですから、フツーにいつものように使ってもらって、結果としてほとんど使っていないという月には一番安い料金プランが自動的に適用され、通話が多い月には自動的にカケホーダイにスイッチされる。こんな計算こそシステムにやらせれば良いわけで、そうすれば料金プランを気にせずにその時々で一番安い料金がチャージされるんですよね。

そうなっていない現状では、たまにはドコモショップに足を運んで店員に新しい料金プランについての説明を受けるのが良いでしょう。知らずに高いお金を払っていたと気付いたらショックが大きいですし、そういうお客さんにドコモ(たぶんAUもソフトバンクも同じですよ)が、「この料金プランだと勿体ないから切り替えた方が良いですよ」なんて能動的に呼びかけてくれる事はありませんから。そういう意味ではやっぱり情報って重要なんだなと思います。

 

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やっぱりふるさと納税は市場原理で動いていた

昨日、つまり1月26日の夜にNHKでやっていたクローズアップ現代という番組で、ふるさと納税が取り上げられました。

ふるさと納税 ブームが問うものは

このリンクから番組の一部を見る事が出来ます。

私も去年の10月にふるさと納税についてメールマガジンで特集をしました。

ふるさと納税について考える

ふるさと納税のここが素晴らしい

どうやればふるさと納税で成功出来るのか

ここで私は、ふるさと納税は既得権にどっぷり浸かった役人に市場原理とは何か?を体験させ、価値観をひっくり返すスゴく良い政策だと書いたんですが、まさにそのとおりの事が起こっているという事をこの番組では伝えていました。北海道の上士幌町では町の予算の2倍の寄付金(寄付金ってどういうこと?と思った人は、私が書いた「ふるさと納税について考える」というエントリーを読んで下さい)が集まってしまったらしいんです。この町の取り組み方はまさに市場原理でお客さんにどうやって気に入ってもらうかを考え、実践した結果だったんですね。

同じく北海道の東川町もスゴいです。寄付者を北海道に招待して(飛行機代の一部を町が負担して)、この町をもっと知ってもらおうという取り組みをしたら、なんと鹿児島県の指宿から寄付者が毎年来るようになったんですね。私もメールマガジンで、「とにかく人を集めるネタにこのふるさと納税を使うべし」と書いたんですが、本当にやっているところがあるとは思いませんでした。

我が家でもこのふるさと納税をフル活用しているんですが、実は去年の大晦日にちょっとした事が起こったんです。大掃除が終わってホッと一息入れていた時に届いた宅急便。中には冷凍された食パンが6斤も入っていました。送ってきたのは北海道の鹿追町。家人がやったふるさと納税でした。ところが、家人が頼んだお礼の品は食パンでは無くチーズ詰め合わせ。しかも届いたのが大晦日で、我が家の冷蔵庫、冷凍庫ははち切れんばかりの満載状態。しかし箱には「要冷凍」の文字が。我が家ではどうしようも無いので、慌ててご近所に配って歩いたわけですが、これには家人がプンプンになりました。

それを受けて私がツイッターでこんな事があったのだと呟いたんですが、驚いたのはその後です。年を越して仕事初めになった頃、一通のメールが私のところに届きました。それは鹿追町のふるさと納税を担当する課の方からで、私のツイッターを読んで連絡をして来たんです。詳しい状況を知りたいから連絡が欲しいとの事。翌日家人が電話をすると速攻で状況を調査してくれました。結局この件は、家人が証拠のメールを削除してしまったためどちらのエラーなのか分からなかったんですが(役場の記録では食パンを選択してあるようでした)、この担当の人が丁寧に家人のクレーム(いくらなんでも大晦日に食パン6斤を、連絡も無く送りつけてくるのはヒドいんじゃないの?というクレーム)を丁寧に聞いてくれて、今後はそういう事が無いように対応するという話で落着したんです。

ところが、実はこれで終わっていなくて、今回我々が香港に行っている間になんとこの鹿追町からチーズの詰め合わせが送られて来たんです。しかも町長からの謝罪のメールも同梱されてました。これを読んで家人が鹿追町のファンになったのは言うまでもありません。鹿追町という町名はふるさと納税が無ければたぶん一生知る事は無かったでしょう。それが今では家族の全員が知っているのみならず、この件を家人がご近所で説明して宣伝していますからウチの部落では知っている人が結構いるんです。これってスゴい宣伝効果ですよね。

こんなのは民間の会社では当たり前のクレーム処理で、多少気の利いたところなら同じような対応をするお店はいくらでもあるはずです。ところがこれが役所となるとそうでは無かったんですね。高飛車に木で鼻を括るような対応をされるのが常だったんですが、この町の対応は立派な民間企業のそれでした。そういうところに人気が集中するのも当たり前で、まさにこれこそが市場原理に即した対応なのです。

つまり、ふるさと納税で寄付金を集めるという事は、市場原理、顧客満足度、顧客目線、そういったものを考えるという事です。番組ではこれと真逆の自治体も紹介されていましたが、こういうところもこれから変わって来るんじゃないですかね。変わらなければ自治体が手にする税額が減るという事ですから。しかも今年はこの寄付金の枠が去年の2倍になるわけで、つまりこれは多く手に出来る自治体はさらに富み、多く失う自治体はさらに奪われるという、まさに資本主義そのものを具現化している状態が生まれるわけですから。

自治体でふるさと納税を担当している人は、本稿で紹介した私の過去ログをじっくりと読んで対策を練った方が良いですよ。あんまり税収が減ると議会で叩かれますからね。

 

 

 

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香港に行って来ました

香港の友人が結婚するという連絡を去年の夏にもらい、貯まっていたマイルを使うちょうど良い機会だという事で夫婦で披露宴に出席するため、20日から24日まで香港に行って来ました。香港は2回目なのですが、今回は色々な事がスムーズに進んで異国でありがちなトラブルとか落とし穴が一つも無かったので、微妙に拍子抜けをした感じです。

ほとんどどこでも困らなかったのはひとえにスマフォとタブレットが機能したからです。私のタブレットと家人のiPhoneはこういう時のためにSIMロックフリーの機種にしているのですが、これがもう威力絶大でした。これを体験しちゃうとSIMロックされている機種を買う気にはなれません。っていうか、スマフォを持っていて海外に行って現地のプリペイドSIMが使えなければ、役に立たない重量物を持ち込んだだけって事ですから。とは言っても帰国後にすぐ必要になるので自宅に置いておくわけにもいかないし。そんなシチュエーションを想像しただけで寒イボが立ってきます。

今回の香港では到着した香港国際空港ですぐにプリペイドのSIMを購入しました。1週間使い放題で288香港ドル(邦貨で4300円程度)というのはビミョーに高い。家人と2枚使うと8600円。これ経費にならなかったら1枚だけにしたかも知れません。使い放題だから片一方でテザリングをしておけば使えないわけじゃ無いですし。ところがこれ、かなりボラれていたようです(笑)。

3社比較!香港LTE対応プリペイドSIMカード

帰国してからこんなリンクを見つけたり、結婚式に招待してくれた香港の友人からもメールが来ていたんですがGmailに転送するのを忘れていてあっちで見られなかったんですよね。このメールに書かれていたリンクでも、私が買ったSIMの半額くらいで買えるみたいです。グッスン。それでも日本の会社で海外パケット利用サービスとかを買うよりははるかに安いはずです。

あ、その前にSIMロックフリーの端末が無いと話になりません。ドコモの場合はiPhone以外なら3000円払えばやってもらえます。ま、これからはSIMロック解除が義務化されるのでこういう問題は無くなると思いますが、直近で海外に行くという人は、

100%国内受注・発送・サポートのSIMフリー専門店

こういうところでSIMフリー端末をゲットしておきましょう。日本のSIMで下手にローミングなんてやっちゃうと気絶するくらいの請求書が来る事になりますから。しかもやっかいなのは、自分では通信もローミングもしていないつもりなのに、iCloudとかの同期がONになっていると勝手に端末が通信を始めてしまって帰国したら腰を抜かすような請求書が来たなんて事があるらしんですわ。ちょっとググったら出て来る出て来る。これも、そしてこれも。こんな目に遭うんなら最初から海外旅行用にSIMフリー端末を買っておいた方が安いんじゃないかと思うわけです。

海外でデータ通信が使い放題だと本当にストレスが無くなります。私の場合、常に目的地をGoogleマップに入れておいたので、どこに行くにも迷うことなくスムーズに移動出来ました。さらに食事にしろ、買い物にしろ、その場でググって情報をゲット出来るのはありがたい限りです。今回も家人が中華料理用の調味料を買いたいと言い出し、「平松洋子という人が絶賛している調味料があるらしい」という情報から、どこのお店で何を買えば良いのかまで20分ググったら全部出て来ました。おまけにいまは翻訳アプリが賢くなっているので、繁体字で書かれたメニューもカメラで写して翻訳させれば何が書かれているのか全部わかっちゃうんですよね。(これにはデータ通信は不要なので、このためだけにスマフォを持って行く価値があるかも知れません。)

ここまでは端末がらみの話。ここからは香港をブラブラして気付いた事やお勧めスポットについて書いてみます。香港をブラブラしていると不動産屋らしきお店が目に付きます。信号待ちで何気なく物件を見ていて、その値段を日本円に直したら卒倒しそうになりました。100平米くらいのマンションがフツーに2億円とかしますから。2億ですよ、2億円。日本に帰って来てネットで調べたら、やっぱりそれくらいするみたいです。フツーに2億5000万とか3億って出てるでしょ。という事は賃貸もそれなりの値段になっているようで、日本で言うワンルームの家賃が月額30万とか50万するらしいです。

かつて地価の高さといえば日本、就中東京が世界一と言われていたのですが、これは遠い昔ばなしで、今では香港、シンガポール、上海、(そして昔から高い)ニューヨークやロンドン、ニューフェースではシドニーあたりも東京以上の値段なんですよね。

地価だけではなく、こういうところは物価も騰がっています。香港あたりだと全然割安感がありませんから。さすがにローカルフードは日本よりも若干安いですが、まともなレストランやホテル、そして書籍の値段も日本並みか日本以上の値段になっています。現地の人の平均年収ってどれくらいなんだろう?って訊いておけば良かったな。ちなみに、日本よりも圧倒的に安いのは公共の交通機関です。香港ではMTRと呼ばれる地下鉄が速くて、安くて、便利なんですが、空港からのエアポートエキスプレスを除けば(これは片道$100もします。ちなみに2015年1月現在で$1が15.2円くらいです。)、香港版のスイカに$100もデポジットしておけば4日間不自由なくどこにでも行けると思います。日本だと23区内をちょっと移動するだけで片道1000円近くかかるわけですが、こんな国は日本だけじゃないですかね?ニューヨークでも、中国でも、タイでも、シンガポールでも公共の交通機関は諸物価と比較して非常に安い値段に設定されているんですよね。

なぜか香港には高級腕時計のお店がワンサカとあるんですが、不思議な事にそういう時計をしている御仁を見掛けた事がありません。さすがにピアジェとかバシェロンコンスタンティンとか、オーディマピゲやブレゲを街中で付ける必要は無いんですが、ならあれだけのお店が(冗談じゃ無くて駅前にマクドナルドやドトールがあるのと同じくらいの数の路面店があるんですから)商売を続けていけるだけの時計たちはどこに行ったのか?という疑問が残ります。しかも価格的には香港だから安いってわけじゃ無いんですから。売れてなければ店の数は減るはずで、そうなっていないという事はやっぱり売れているはずで、それなのにどこでも見掛けないという事は、買った人は自宅の金庫にでもしまっているんでしょうか?これ本当に不思議なんですよね。

もちろん時計以外にも高級ブランドのお店がたくさんあるんですが、日本では珍しくないルイヴィトンやエルメス、コーチなどのバッグを持っている人もほとんど見掛けません。香港にはそういうモノを買える人だけが集まる社交場があって、そこは一般人がオフリミットになっているとかそういう事情があるんでしょうかね。

最後に香港でお勧めのスポットをご紹介します。

香港歴史博物館

香港の物価の高さに比較して、入場料がたったの$10(つまり150円って事です)でここまでの資料があるのは素晴らしいです。しかも追加で$10払うと日本語で吹き込まれた資料の説明ガイドが借りられます。じっくり見ると3時間は潰せるはずです。私は歴史好きなので、次回もまた行ってみようと思っています。ちなみにここのカフェで食べられるフレンチトーストはとんだハズレです。これならホットドッグの方がはるかにマシですから。

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ジョニ黒って本当は美味しかったんだ

まず最初に申し上げておきますが、今日のエントリーは誰かの役に立つとか、気付きが生まれるとか、そういう事は一切なく単に私が最近ハマったから思いつきで書いたようなものです。事の始まりは先月京都で開催したジョイントセミナーでの事でした。良く顔を知る受講生と会場付近でばったり出逢ったのですが、彼が持っていたのがジョニ黒とジョニ赤だったのです。

ご存じない方にご説明すると、これはジョニーウォーカーという名前のスコッチウイスキーでして、ブランドとしての名前は通っていますがハッキリ言って全然美味しく無い安酒なのです。ちなみにアマゾンで検索すると、

ま、こんな感じで2000円程度で買える決して高級品とは言えないウイスキーなんですな。ところがそれを持っていたのが私の塾生の中でもアル中具合で数えるとトップ5を下る事は無いだろうというくらいの酒好き且つウイスキーマニアだったんです。そうなると話はなんでジョニ黒なんてぶら下げているのよというというところになるわけです。ところがさすがマニアは違う。

ジョニ黒って旧ボトルはメチャメチャ美味いんですよ。

は?なんすかそれ?と思ったら衝撃の一撃。「ジョニ黒って昔は1本15,000円もした高級ウイスキーですから。」おおお、そういえばそうだった。かつては高級酒がいまや見るも無惨な大衆酒。高かった時代には高いなりの理由があるのは当たり前。つまり古いボトルのジョニ黒は美味いという推論は理に適っているわけです。彼曰く、「ジョニ黒は新しいモノほどマズいんです。古いヤツは今のブルーラベルよりも美味いんじゃないですかね。」な、なんとジョニーウォーカーのフラッグシップと言うべきブルーラベルよりも美味いとな?

件の彼はセミナー会場の近所の酒屋で売られていた旧ボトルのジョニ黒とジョニ赤を見つけて思わず買ってしまったというわけだったのです。そんな事を知ってしまったら、そりゃ味わってみんとあかんだろうと思ったわけです。そして帰宅後、どうやったら買えるのだろうと思案しつつとりあえずヤフオクを覗いてみると、これがあるわあるわ。しかもとっても安い値段で出品されています。昔は15,000円していたといっても、現行品は2000円台で買えるわけですからオークションでもその程度の値段で買えちゃうわけです。

で、いくつか入札をしてみると、ふと気付いたのがボトルや箱のデザインがまちまちだという事。ここで思い出したのが、「ジョニ黒は新しいモノほどマズい。」という言葉。これを字義通り解釈すると、「古いモノほど美味い」って事になるじゃないですか。とはいえ、いくらなんでもどのデザインがより古いのかなんて知識を持っているわけがありませんから、Google先生にお尋ねしてみました。そうしたらご神託が下されたわけです。

Johnnie Walker Black Label 箱とボトルで見るジョニ黒年代比較

まったくなんというドンピシャのタイトルなんだ!?(笑)どんな世界にもオタクっているんだなあと感心しつつしっかりと勉強。その上で再度ヤフオクをチェックして、70年代と80年代のボトルが出品されている事を確認。よっしゃ、これじゃって事で落札したのがこんな感じ。

ジョニ黒3

さらにこれ。

ジョニ黒4

良く見ると微妙なところで色々な違いがある事に気付きます。いきなり6本も落としてどうするんだ?という疑問はあるんですが、こういうのは勢いが大事ですから。後先考えずに落としていたらいつの間にか6本になってったという感じです。実はこういう知識をインストールしてしまったがために、「ラベルのデザインが違うヤツって全部ビミョーに味が違うんだろうなあ。ちょっと飲み比べてみたいなあ」という想いが私を突き動かしたわけです。

ホントの事を言うと、年末年始はこの飲み比べのために、毎日ジョニ黒を飲んでいたんです。比較対象として、現行のジョニ黒ダブルブラック(ジョニ黒の中でもちょっと高級なライン)を買って飲み比べをしてみました。確かに現行品とはまろやかさ、味わい、香り、飲み口の良さは比較になりません。これなら高級ウイスキーって言っても良いでしょう。(それにしても15,000円で飲むかと言われたらそりゃ無いんですけどね)ところが残念な事に、旧ボトルどうしの味の違いは・・・飲み比べれば確かにちょいとだけ違うのは分かるんですが、黙って出されたらどれがどれなのか分かるほどには違いを感じませんでした。とほほほ。こんな事なら1本だけにしておけば良かったなあ。

肝心の、「現行のブルーラベルよりも美味い」はガセでした。これも飲み比べてみたんですが、確かにブルーラベルに近い感じはしますが、まろやかさがダンチでブルーラベルの勝ちですな。

ん?って事は旧ボトルのブルーラベルはもっと美味いんじゃないか?という考えが頭をよぎったんですが、さすがにこの6本を飲み終わるまでは止めておこうと自重しました。しかもブルーラベルって元値が高いからヤフオクでもかなり高いんですよね。

それにしてもこうして飲み比べてみると、今のジョニ黒がどれだけ堕落したのかがよく分かりますなあ・・・これってブランド崩壊の危機じゃないのかね?

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死刑についてはこの本を読む事から始めてみよう。

本当はこのエントリー、メールマガジンでやりたいくらいなのですが、ちょっと重たいテーマなのでこちらに書く事にします。

みなさんは「死刑制度」について何か意見を持っていますか?死刑なんてオレには関係無いよ、と思われる方がほとんどなんでしょうけど、そういう人はこのサイトを見るとギョッとするはずです。ここのP10に犯罪のタイプ別件数の推移が載っているんですが、殺人罪ですら年に1000件も発生しているんですね。ということは、殺人罪で殺された1000人がいるという事で、さらにこの1000人の方に家族がいるという事です。自らが殺されなくても、家族や友人、知人というレベルに範囲を広げると可能性ってゼロじゃ無いと気付くはずです。

特に最近は裁判員裁判が始まったので、一般市民が殺人や強盗などの凶悪犯罪に関与する事が増えてきたので、死刑に関する議論はこれから喧しくなると思っています。ここで私の死刑に対するスタンスを明確にしておくと、私は死刑賛成派です。いくつか理由を述べておくと

  • 殺人に遭った被害者の感情は極刑で無ければ和らげる事が出来ない
  • 人の命を奪うという行為を他の刑罰で充当する事は出来ない

という若干感情に偏った意見しか持っていなかったのですが、

この本を読んでここに以下の論理が加わりました。

  • 殺人罪の犯罪者が刑務所で真に悔い改める事はほとんど無い
  • 死刑こそが最も人間的な刑罰である

この本の著者は現役の(?)無期懲役囚で、2名を殺人した罪で現在も刑務所で暮らし、生涯出所しないと決めた人です。彼は刑務所の中で月に100冊以上の本を読み、自らの罪を悔い改め、その思索の結論として獄死することを決意した人です。彼は現在20数年を獄中で暮らしているのですが、その間に知り合ったというか同囚になった犯罪者を見、そして会話をした結果、同囚の99%は自らの罪を悔いることなく、ただひたすら仮釈放になる日を待ちわびているだけだというのが本書を読んだ衝撃の一つでした。

性犯罪者などはこれはもう病気ですから、出所してもまた同じ犯行をやるのです。

”強姦殺人を犯す者に理由を問うと、以前に強姦罪や強制猥褻で服役した際に、被害者に自分の顔を覚えられていたことが逮捕の決め手になったから、といいます。窃盗・放火・強姦は、薬物と同じように習慣性が強く、自身でさえ「病気ですから」という者が散見されます。「出たら、また、やるだろう?」と訊きますと、微笑みを浮かべて頷きます。”

これは本書のP20からの引用ですが、これのどこに反省や罪を悔い改める姿勢があるのでしょうか。こういう人は出所すれば遅かれ早かれまた同じ犯罪を犯すのです。それはつまりさらに被害者を増やすことであり、被害者家族を増やすということでもあるのです。

殺人だけでなく、窃盗のような財産罪であっても、被害者の苦悩は深く、消えないのです。なぜ自分がこのような目にという自らの不遇を嘆くところから始まり、私がもっと注意していればという自責の念にかられ、重症になると心神喪失、鬱状態になることも稀ではありません。それなのに、そんな犯罪を犯した側は、脳天気に刑務所の中で仮釈放の日を指折り数えて待っているという構図は、どう考えてもフェアな(対等な)釣り合いの取れるものではありません。

我々は刑務所というと、辛く厳しい生活なのだろうと想像しますが、実はこれがそうでも無いということを、ホリエモンの書いた『刑務所なう』という本で知りました。これは無期懲役のような人も同じで、「10年や15年はあっという間」だそうです。今は法律も変わって、書籍の購入も自由に出来、テレビも好きな番組が見られる、体調が悪ければ診察も受けられ、雨露をしのぐ心配もなく、毎日3食ご飯が食べられ、楽な作業を同囚と冗談を言い合いながら和気藹々と出来る、刑務所には笑い声が絶えることがないとなれば、それは10年や15年くらいあっという間に過ぎるでしょう。むしろホームレスになって寝る場所や食事にも不自由している人よりも真っ当な生活をしている状態です。つまり、彼らは身体の自由を奪われているということ以外には、何も不自由は無いのです。その状態に馴致してしまえば、人によっては快適だと思えるくらいの生活が出来るのです。これのどこが刑罰なのでしょうか?

そんな彼らが待ち望むのが仮釈放の日です。この仮釈放という希望が有期刑、無期刑ともにあるから(無期懲役の場合30年以上)、刑務所内の秩序が保たれ、治安が維持されているのです。海外の刑務所関係者が日本の刑務所を見て驚くのは、刑務官のあまりの少なさと、装備の貧弱さだそうです。日本では刑務官が銃で武装していることはありませんが、海外ではそれが当たり前です。それくらい刑務所の中は荒れていて、刑務官自身も命の心配をしなければならない状態なのでしょう。しかし日本の刑務所ではそのような事故(囚人同士のケンカや、刑務官への暴行)はほとんど無いのです。これがなぜかと言うと、そのような事故を起こすと仮釈放の日が遠ざかるからです。ところがいま世間で議論されている終身刑(仮釈放の可能性がなく、死ぬまで刑務所にいるという刑罰)を導入したら、刑務所内の風紀は一変するでしょう。どうせ仮釈放されないんだから、問題を起こそうが関係無いや、と自暴自棄になってもおかしくありません。

死刑が非人道的だという人がいますが、終身刑もまた(死刑以上に)非人道的です。問題はどちらの刑罰の方が、自らが犯した罪を反省し、悔い改め、被害者に償いをしようと考えるかだと思うのです。彼ら犯罪者は死刑を宣告されて、日々いつ執行されるかと怯えることで、初めて生命に真摯に向き合うことが出来るようです。その段階になってようやく自らが犯した殺人によって命を奪われた被害者や、残された家族の気持ちに共感出来る、というのが死刑囚の多くに起こることです。これは終身刑では起こりえません。

そんな犯罪者の心理については、同じ著者の

という小説をお薦めします。被害者がどのような苦悩を背負うのか、親族を殺されるとはどういうことか、さらに殺人犯の家族がどのような社会的制裁を受け、彼らの人生もまた大きく変わってしまうということが丁寧に描かれています。これを読むと、犯罪と刑罰のあり方、そして被害者救済について深く考えさせられます。

日本は治安が良い国として知られていますが、実は悪化の一途を辿っていて刑務所の収容定員は平成13年の64,000人から平成22年には90,000人に増えているんですね。(ソースはここ)人口が減少するのに犯罪が増えるという事は、我々がこれに巻き込まれたり、裁判員として関与する確率も高くなるという事です。その意味では、このジャンルについての知見を深めておくという事がこれから必要になるのかも知れません。

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