先日香港に行って来た事はメールマガジンやブログでもご紹介したんですが、香港では香港人の友人にローカルなお茶屋さんに連れて行ってもらいました。ローカルというのは、『現地人はここで買うのだ』という意味だと思って下さい。築50年を超えた雑居ビルの一階にそのお店はあったんですが、お店の写真は撮り忘れました。だって最初は冷やかしのつもりで買うつもりが無かったんだもん・・・
でもそのお店でタダで飲ませてもらったウーロン茶が素晴らしい味だったので、思わずウーロン茶2種類と、プーアール茶1種類とさらには急須も買ってしまったわけです。で、帰国して教わった通りに淹れてみて飲んでみるとこれがまた美味いんですわ。ということで、ビミョーに自慢している感がある中国茶の淹れ方について書いてみようと思います。
まずこれが茶器です。派手な色をしている急須と小さな湯飲みは台湾土産でもらったものです。今回は2種類淹れて味の違いを楽しむため、急須も2つ用意します。肝心のウーロン茶は、後ろの缶に入っています。
上はいわゆるフツーの製法で作ったウーロン茶で、下はロースト(焙煎)したウーロン茶です。ちょっと茶葉が茶色というか黒ずんでいます。
これを 茶器に入れるんですが、分量はこれくらい。
もう一方の方はこれくらい。
ここに沸騰したお湯を注ぐんですが、一撰目は飲まずに全部捨てます。最初はお湯で茶葉を膨らませるのが目的だからだと思います。ちなみに、ティーポットにはこんな感じで急須を逆さにして置いておくんです。
すかさず二撰目を淹れると茶葉によってこんなに色の違いが出て来ます。左側がフツーのウーロン茶、右側がローストしたウーロン茶です。
これをクイっと飲むわけですが、たったお猪口一杯分しか無いのにスゴい香りと旨味が口の中に広がります。っていうか、これが普段飲んでいるウーロン茶と同じ種類の飲み物だとは思えん。急須にお湯を一杯に注ぐと、このお猪口で6杯分くらいのお茶が淹れられます。あっという間に飲みきって三撰目を淹れようと急須を開けると、
茶葉が広がって急須から溢れんばかりになっています。そして三撰目はさっきほどよりも香りが立って味も深まります。こうやって四撰、五撰、六撰と5回から6回はお湯を足して楽しめるんですが、その都度味が少しずつ変化してくるんです。これがまた楽しいの。こうやって飲むと、一回あたりにお猪口一杯というのがちょうど良い量だという事に気付きます。なんたって味が濃くて深いから、大量には飲めないですし、味の変化を味わおうと思ったらどうしても一回あたりの量はほんの少しになるんですよね。そして飲み終わった茶葉を広げてみると、
キレイに摘んだ時の状態になりました。お茶って中国では古来から贅沢な趣味だったわけですが、こういう飲み方をすればそりゃ贅沢にもなりますな。このお茶が原因でアヘン戦争が起きたわけですが、イギリス人もこのお茶を飲んだ時にはビックリした事でしょう。