田舎暮らしの手引き その2

田舎暮らしをちゃんとイメージしてみよう

田舎暮らしをしたいという都会の人って、話を聞くと妄想がスゴくて現実に起こる田舎暮らしとのギャップが大きいんです。自分の脳内で、こうなったら良いなという想いがあって、それがそのまま現実になると考えてしまうんでしょうね。

これを放置したまま田舎に来ると、厳しい現実とのギャップに耐えられず、1年ほどでギブアップとなるんです。私もこちらに移住後、ギブアップした人に出逢いましたもん。そうならないようにするためには、やっぱり情報をたくさんインプットするのが良いんです。

今では、

こんな雑誌もあるので、まずは図書館でバックナンバーを1年分ガサッと借りて、全部のページを精読するんです。特集記事だけとか、広告は飛ばすとか、そういう読み方じゃダメですよ。この手の雑誌には田舎暮らしの全てが詰め込まれているんですから、その全体像をインストールするつもりで、端から端まで読むんです。

そうしたら初めは、「獣害って何?」と思っていたのが、それが猪や鹿が田畑を荒らすことによる被害だということを知り、それが日本のどのあたりに多いのか、対策はどうなっているのかなんて感じで、徐々にリアルな田舎の風景が作れるようになるんです。

この手の雑誌には田舎暮らしの大変な面(それはたくさんあるんです)がどういうものなのかなども説明されていますから、自分に置き換えてどうするかを考えておく必要があります。田舎暮らしってトータルでは楽しくて健康的で経済的なんですけど、全部が全部良い事ばかりじゃありません。都会育ちの人には、ゲゲッ?それってマヂですか?と仰け反るような習慣や決まり事が存在しますから。そういうものを可能な限り情報として入手して、自分なりの対応策をシミュレーションしておくんです。当然、家族とも情報を共有しておかないと、あとでメチャメチャ揉めることになりますからね。

私の場合も、移住して来て部落の定期的な労働奉仕(川沿いや神社の掃除など)があって、さぼると罰金を取られることや、電車というか汽車が1時間に1本も無いということを知って驚きましたから。

こういう雑誌の情報で、移住前にはほとんど役に立たないのが農作物の栽培に関する情報です。これは実際に住んでみて、やってみて初めて理解出来るというか、体験を通して学ぶものなので移住前には参考情報以上の価値はありません。でもバックナンバーを取っておくと、移住後に役に立つかもしれません。

反対に役に立つのは実際に移住をした経験者の話です。もちろんそのまま同じケースを体験する事は無いんですけど、「そんな苦労が」、「そんな面倒な事が」という知識を持っていると対応力に幅が生まれますから。

そしてこの手の雑誌には、田舎に物件情報もたくさん掲載されています。これは価格は参考になりません。都会の人からみたら、敷地と田畑と住める家まで付いていて1000万は爆安だな~、と感じるかも知れませんが、地元ではだいたいその半額が相場だったりしますから。私もこちらに移住後、隣の部落に都会からの移住者が来るというニュースを聞いて、それが田畑が3反に、住むにはちょっと手を加えなきゃいけない家とその敷地が付いて全部で500万で買ったらしいと聞いて、「ウソ!スゴい!」って叫んだんです。同時に地元の人も「ウソじゃろ!」って叫んだんですが、私の叫びは「安い!」という意味だったんですが、地元の人の叫びは「ずいぶん吹っ掛けたな!」という叫びだったんですね。

都会の人は土地とか家に幻想というか、催眠というか、とにかく高いものだという思い込みがあるので、どうしてもその基準で高い安いを判断するんですが、その物差しは田舎では全く役に立ちませんから。

こういう物件情報を見て、なんとなくめぼしい物件を見つけたら、是非グーグルマップでそのあたりの住所を検索してください。グーグルアースでは風景まで出て来ますから。そして生活に必要なインフラがどうなっているのかを確認するんです。

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