服が作れたら生活費はどれくらいやすくなるのだろうか?

先週仕事で東京に行きました。その最終日、家人のリクエストで日暮里の繊維街に足を延ばしました。ここはどういうところかというと、洋服などの生地を扱っている問屋さんが軒を並べている街なんです。食器類だと合羽橋が有名ですがあれの生地版というところでしょうか。家人はほんの少しですが洋裁をやるので、それ用の生地を買いに来たというわけです。

私はもちろん初めてだったのですが、駅からほど近いお店の店頭に、

ジーパン

ジーパンの生地がたったの1000円で売ってるんですか?家人に聞いたところ、2000円分も買えばジーパン1本くらいは楽勝で作れるとの事です。アパレルというビジネスもコーヒー同様水商売のニオイがして来ました。

そして家人お目当てのお店に入ると、あるわあるわ、生地のオンパレード。

生地

この1500円というのは1メートルの価格で、ちょっとしたスカートなら1.5メートルも買えば充分作れるそうです。ところがこれが製品になってお店に並ぶと15,000円とか20,000円になるんだそうです。

生地2

これなんてよく見掛ける柄なんですが、たったの500円。って事はこれでスカートを作ると原価は750円って事です。

他にはどういう生地があるんだろうと店内を探索すると、ギョッとするモノがありました。

スーツ

えーと、これ全部スーツ用の生地です。ネェネェ、スーツ1着作るのにどれくらいの生地が必要なの?と聞くとジャケットとパンツを作っても3メートルくらいじゃないかとの答え。って事は2400円で出来ちゃうわけですか?腕さえあれば。

スーツ3

この色をスーツに仕立てるとカッコ良くなりそうです。私はサラリーマン時代ずっとオーダーメードのスーツを着ていたから、生地を見ると仕上がりがイメージ出来るんです。これがたったの3000円か・・・

スーツ4

この茶色の生地なんて仕立てたら1着最低でも50,000円、たぶん70,000円くらいはしそうです。これにブランド名が着いて伊勢丹メンズ館あたりに並ぶと130,000円とかになるんですよね。

もちろんスーツを作れるようになるには、相応の修行期間が必要なんでしょうが、でも一度身に付けたら一生モノですよ。IT業界の勉強なんて5年もしたら廃れちゃうんですけど、それに比べたらこっちのスキルの方が役に立つんじゃありませんかね。だってこれって売値のほとんどが手間賃なんですから。この生地を使って仕立ててあげて20,000円とかなら注文来ると思います。自分でお店を持ったりしたらリスキーですが、ヤフオクで注文を取って仕立ててあげるというビジネスならノーリスクです。特に標準体型に収まらない方々にとってはオーダーメードは仕方が無いところなんですが、高すぎて二の足を踏んじゃうわけですよ。これが生地代プラス手間賃でやってくれるのなら流行ると思うんですよね。しかも今のご時世、こういうスキルを持っている人って減ってきてますから。

家人が洋裁にトライしたのも、既製品だと背丈の問題で着られないので自分で作るしかないという事情があったからなんですが、今では自分が穿くスカートくらいならなんとか作れるようになりました。この延長線上に面白い未来がありそうですよね。

スーツは作れなくても、シャツやパンツがチャチャっと作れると、外出用のオシャレ着以外は手作りで充分です。そうなると家計にとってどれだけメリットがある事か・・・こういう手作りスキルってものすごく威力があると思うんですけど、なんで流行らないんでしょうかねぇ。

 

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