田舎暮らしの手引き その3

生活インフラは確認すべし

田舎って基本的に過疎化が進んでいるんです。私の住んでいる町でも平成22年から27年の5年間で7.8%の減少となっています。

町というのはある一定規模の人が住んでいないと成立しないんですね。なんたって人間が暮らしていくには様々な物資が必要でそれらを供給する人たちがいなくなったら、途端に生活が破綻するわけですから。特にライフラインと言われるインフラは確認が必要です。

インフラというと、電気、ガス、上下水道を真っ先にイメージするものですが、これは現在人が住んでいるというのなら、基本的に問題は無いはずなんです。もちろん下水が浄化槽という地域もあるかもしれませんが。問題はそこじゃありません。

現代に於けるライフラインとして確認しなきゃならないのは、「携帯電話の電波状況」と「インターネット環境」です。この二つがお寒いところへの移住は相当な覚悟が必要になると思いますよ。携帯電話は3社あって、その全てが繋がりにくいという地域は余程の田舎で、これは仙人のような生活を覚悟する必要があります。たいていはどこか1社は問題なく繋がるものです。

問題はインターネット環境なんです。私も移住先を探している時に、中国地方の様々な場所を見て回ったんです。で、とある場所で家が二軒に田畑が4反、さらに自宅の裏山1反分がセットになって、おまけに家はリフォームして渡すという条件で1500万という物件に出逢ったんです。内覧させてもらったら家もキレイでそれほど傷んでいない。そして田畑は家の目の前で、一部は猪除けの柵まであったんですね。家人とここはなかなか良いよねと盛り上がったわけです。

そして不動産屋に案内してもらった翌日、自分たちでもう一度現地を訪ねたんです。そしてお隣に住んでいる人が庭に出ていたので挨拶をして、このあたりの情報を聞き出したらなんとビックリ。ここはインターネットはダイヤルアップとADSLしかないって話なんです。でもADSLって下りで20MBとか出るから問題ないかと思ったら、そのお隣さんが実は町会議員の人で、「ここから基地局まで何キロあると思ってるんだい?ここに来る頃はダイヤルアップよりも速度が遅くなってるよ」とのことで、ゲゲッとなったわけです。

私の商売でネットが遅いというのは致命的なので、その物件はもちろん外れたわけですが、こんなのが移住後に分かったら泣くに泣けませんから。

 

そして次に確認すべきは、郵便局、病院、コンビニ、商店、ガソリンスタンドといった生活に直結するお店です。もちろん子供がいれば学校までの距離や、駅までの距離、電車や汽車が来る間隔なども調べておくべきです。

我が家から一番近いコンビニまで5キロ、車で5分以上掛かるんですがこれがもっと近かったら便利なのになと思います。ちなみに我が家から郵便局までは簡易郵便局が徒歩圏内、支局までが車で10分、病院は複数あってどちらも車で10分程度、ガソリンスタンドも同じく10分程度、スーパーまでが5分強という感じです。これ以上遠いとストレスになると思いますよ。車で5分のスーパーは品揃えがイマイチなので、毎週一回は車で25分掛けて大型スーパーに行ってます。

こういうのはみんなグーグルマップで調べられますから。そして大体の距離を掴んだら、そこに行くまでの時間をイメージしてどんなライフスタイルになるのかを妄想したら良いんです。

ちなみに、これは全国レベルの話なのか分からないんですけど、こういうスーパーが近所にない、そして老齢になって車の運転も出来ないという人をマーケットとして捉えたのが生協でして、彼らは毎週小型のトラックで家の側まで配達するという商売をやっています。これならアマゾンが使えないジジババも安心です。おまけにこの生協の品揃えが素晴らしくて、食料品、生活雑貨、衣類に農機具、花や苗、さらにはお中元やお歳暮の品までと、ちょっとしたスーパーどころか、デパート並みでしてこのカタログが毎週更新されるんですよね。

これを共産党の息が掛かっている組織が運営しているというのが面白いと思うんですけど、このトラックが立ち寄ってくれるエリアなら、リアル店舗がなくても生活は出来ると思います。このブログを読んでいるような人は、これにアマゾンを加えたらなんとかなると思います。ただし、翌日配送はムリだと思って下さい。

 

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