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メールマガジン 第1721号

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 成長を目指す、若手サラリーマンの家庭教師

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こんにちは、佐藤正遠(さとうしょ~おん)です。
      
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し佐藤正遠(さとうしょ~おん)が、その秘訣を余すところ無く伝える、「成
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◆ 今日の前フリ ◆◇

私の畑では農薬も化学肥料も(実は有機肥料でさえ)使っていないのですが、
その代わりにコンパニオンプランツという概念を活用しています。

これは野菜どおしで仲の良い組み合わせで植える事で、害虫が来なくなったり
生長が早くなったりするという古来からの叡智です。

たとえば、


  ▼ トマト、バジル、ニラ

  ▼ パセリ、ピーマン、落花生

  ▼ 枝豆とトウモロコシ

  ▼ サトイモとショウガ


なんて組み合わせにするらしいです。

仲良しの組み合わせがあれば、逆に仲の悪い組み合わせもあって、実は去年知
らずにそれをやってました(笑)

キャベツとジャガイモって近いところに植えたらダメらしいんですよ。

去年は知らずにモロに横に植えたらキャベツが全然大きくならず、ほとんど収
穫出来ませんでした。


って事で、今年の春は畑のどこに、どんな野菜を植えるのかをじっくりと考え
ています。

今日はそろそろホームセンターに出そろってきた苗を買いに行って来ます。



☆ TPPを勉強して分かった事 その3

食料安全保障論という奇妙な理論が有効かどうかを考えてみたいと思います。

確かに食料が無くなって餓えるような事になれば困りますし、特に戦後の食糧
不足を経験した年輩の方々にとっては、これだけでTPP反対!を叫ぶ有力な根拠
になるでしょう。


私も一時そう思っていました。
それを自己解決するために田舎に移住したという面もあったりします。
食料が買えなくなるんなら、今から自分で作る手段を手に入れれば良いジャン
かって事です。
肉なんて食べなくても、米と野菜があれば人間生きていけるのですから。


私でさえそう洗脳されていたんですから、一般の国民がコロッと騙されてもお
かしく無いかも知れません。

食料安全保障論に対する私のツッコミは以下の3つです。


  ▼ これって他の国はどうなってるんだっけ?

  ▼ 過去に禁輸措置をされた例ってあるんだっけ?

  ▼ っていうか、食料の前にエネルギーでしょ


これらひとつひとつ解説しましょう。

ひとつ目は簡単ですね。

こういう状況になっている国って日本だけなんでしょうか?という疑問です。
と思ったらTPPのオリジナルメンバーであるシンガポールがもっとスゴい事にな
っていました。

あの国は国土が狭いので畑や田んぼなんて無いんですよ。
食料の100%を外国からの輸入に頼っています。

で?あの国ではなぜ食料安全保障という問題が提起されないんでしょうか?

先日訪れた香港、あそこもまた土地が狭いのです。
だから50階建ての高層アパートがたくさんあるんですね。
人間が住むので精一杯ですから、50階建ての養豚場なんてありません。(笑)

友人によると野菜の70%以上(肉はもっとだろうって言ってましたが)を中国か
らの輸入に頼っているらしいです。


かの国は今ではもう中国に返還されたから安全保障の問題は無くなったのでし
ょうか?


他にもオランダはヨーロッパでも食糧自給率が低い国として有名ですし、アイ
スランドなんて寒すぎて農業に適していないので当然のように食料のほとんど
を輸入に頼っているのです。


で?そういう国では内政問題として、食糧自給率の向上が叫ばれたり、そのた
めの施策を真剣に検討したりしているんでしょうか?


いくら真剣に考えてもシンガポールや香港は土地が無いですし、アイスランド
は気候的にどうしようもないわけですよ。

ところがそういう国に住む人達が、食料安全保障を問題視しているなんて聞い
た事がないんですよねぇ。


なんで日本だけが、


  ■ もしかしたら輸入出来なくなるかも知れない(泣)


って心配をしなきゃいけないんですかね?

そういう心配をしている人というのは、もしかして


  ■ 世界中の国が日本にだけ食料を売ってくれなくなる


って思っているんですかね?


ところが、他国との貿易が当たり前になっている現在、ある特定の国だけに輸
出をしないなんて事が本当に起こるんでしょうか?

日本に和製ヒットラーが生まれて、


  ■ 白人を皆殺しにしろ!


と叫んで収容所を作って、さらにアメリカやヨーロッパ各国に宣戦布告でもし
ない限り、起こりそうもないシナリオだと思うんですよね。


貿易とはお互いがメリットを感じているから継続が出来るという関係にあるん
です。

日本がある国(それがアメリカでも)から食料を買うという事は、アメリカで
食料を売っている人から見たら、


  ● 毎度ありがとうございますm(__)m


って事ですよね。
あなたがコンビニでも、スーパーでも、ガソリンスタンドでも、生命保険でも
なんでも良いんですけど、何かを購入した時にお礼を言われないなんて事はあ
りますか?

逆に販売者側から、


  ■ 売ってやったんだからありがたく思えよ


なんて言われた経験がある人っているんでしょうか?


  ■ 売ってやったオレの言う事を聞けよ


なんて言われると思いますか?


食料安全保障を叫ぶ人は、まさにそういう事を心配しているって事ですよ。

私はこれはスゴくバカらしい心配だと思いますよ。


食料を輸入するという事は、日本は買い手になるんです。
経済の世界では、売り手よりも買い手の方が立場が強いというのが常識で、こ
こに「そんなバカな」という人はこのメールマガジンの読者さんにもいないん
じゃありませんか。


それなのに、国対国の関係性になった途端、お礼を言われるどころか売ってく
れなくなる心配をしなさいって諭しているわけです。


ケッタイな話だなぁって思いませんか?



でもふたつめの過去の事例は気になりまねす。

なんてったって人間は歴史に学ばなきゃいけない生き物ですから。


で、資料を読み進めたら賛成派、反対派が共通して例に挙げている格好の例が
見つかりました。


~~~~~
1973年6月、ニクソン大統領が大豆の禁輸を発表しました。
当時から日本はアメリカ産大豆の最大の輸入国でしたが、事前通告は何もあり
ませんでした。
それにより、大豆関連産業(味噌、醤油、豆腐)は一時パニックになりました。
~~~~~

ここまでが、『TPP亡国論』P188からの要約です。

コレだけ見ると、ほ~らやっぱりヤバイじゃんって思いますよね。


ところがこの文章がまた悪意がある情報操作なのですよ。

同じ事象を、『TPPおばけ騒動と黒幕~開国の恐怖を煽った農協の遠謀~』のP195
~196から要約してみましょう。

~~~~~
アメリカは1973年に大豆の輸出を禁止した。
このため味噌、豆腐、納豆、醤油などの大豆製品の消費が多い日本は混乱した。
~~~~~

ココまでは同じですね。でもここからが違うのです。

~~~~~
日本は広大な土地を持つブラジルに対して、大規模な農地開発を援助した。ブ
ラジルの大豆生産は急激に増加し、今や大豆輸出を独占してきたアメリカを超
えようとするほどの大輸出国になってしまった。2010/11年度の輸出はアメリカ
4100万トン、ブラジル3000万トンであり、アメリカ農務省は2020/21年度にアメ
リカ4300万トン、ブラジル5900万トンと逆転すると予測している。

(中略)

アメリカのような輸出国が、禁輸をすると、別の輸出国が利益を受ける。アメ
リカは食料を外交上の手段として戦略的に使う事はできない事に気付いたのだ。
~~~~~

みなさんはどちらの論に説得力があると思いますか?


『混乱に陥った』のは事実かも知れませんが、ここで記述を止めてその後に起
こった結末を隠して無かった事にするのって狡くないですか?

これだけ読んだら、やっぱり禁輸措置を食らったら怖いなぁと思いますよ。で
も実態は全く逆で、禁輸した方が後悔しているんです。
禁輸した事によって彼らはビジネスを失ったのですよ。

ここにあえて触れず、無視してさも禁輸措置は怖い事であるかのように伝える
のは、明らかに情報操作だと思いますよ。

昨日の食糧自給率もそうですが、自分たちに都合の悪い事を隠して、都合の良
い部分だけを大きな声で叫ぶというやり口がTPP反対派によく見られる手法です。



ちなみに、『TPPで日本は世界一の農業大国になる』でもこの問題に触れて
いて、アメリカのカーター政権がソ連のアフガン侵攻に対する制裁としてソ連
への小麦の禁輸措置を取った例を挙げています。

~~~~~
禁輸措置によって一時的に売り先を失った米国の農家はどうしたか。フランス
などの欧州諸国を迂回してソ連に小麦を売ったのだ。一方他国の小麦農家は商
機を見いだし、増産して輸出を増やしていた。それどころか、「禁輸解除」を
選挙公約にしたレーガンが農家の支持を得て大統領に当選した。(しょ~おん
注:カーター大統領はテキサスのピーナッツ農場主で、彼が農民票を失うとい
うのは事件なのです)
国家といえども、農家の商売の邪魔を長くはできないのである。
~~~~~

さらに冷静な良いコメントが続きます。

~~~~~
輸入依存の”依存”という言葉も、供給者論理で情緒的な意味合いが強い。輸
入国が一方的に輸出国に”依存”しているようにとらえられがちだが、輸出大
国の農業は輸入国からの収入に大きく”依存”している。輸出という行為自体
は国内市場への依存を減らすためのリスクマネジメントである。国産比率が高
ければ、国内消費者はそれだけ国内農産物に依存していることになる。貿易は
相互に依存しあうことによって、結果として、相互に発展繁栄する国際分業に
なっている。
~~~~~

『TPPで日本は世界一の農業大国になる』P74より一部引用、抜粋。

そうなんですよ。こっちが依存しているようで、相手の輸出国もジャパンマ
ネーに依存しているんです。
だいたい東南アジア各国では自国に自動車メーカーは存在しません。
タイも、マレーシアも、インドネシアも、シンガポールも、オーストラリアも、
ニュージーランドも全部自動車は輸入品です。(現地生産はあるかも知れませ
んが、他国メーカーです)

それなのに、それらの国で、


  ■ 自動車の生産を他国に”依存”してはダメだから国産化しよう


なんて言わないんですよ。むしろ彼らは、日本から買ってやってると思ってい
るはずです。

農産物に関しては、日本が逆の立場で、『買ってあげている』のです。
しかも我々が持っている通貨は、世界に冠たるジャパンマネーなんですよ。


今の時代、日本が買いたいと言って買えない品物があるのなら、他国が輸入す
るのはもっと大変になると思いますよ。


ずいぶん昔たしか20年くらい前、日本で米の不作があった時、日本はタイから
タイ米を輸入したんですが、あれによってタイから安くタイ米を買っていた他
のアジア諸国がずいぶん困ったみたいです。なんたって日本は金持ちで札束で
ほっぺたをひっぱたくような感じで買い占めたため、値段が高騰しちゃってい
つも買っている国が買えなくなっちゃったのですよ。


ですから我々がパプアニューギニア人ならこの心配は尤もなのかも知れません
が、日本人である以上いまのところ心配には及ばないと思うんですよね。


では最後にもうひとつ突っ込んでおきましょうか。


  ▼ っていうか、食料の前にエネルギーでしょ


このツッコミは、田舎に移住してきて理解しました。


食料を自給しようというのは決して悪い考えでもありませんし、私だってでき
ればそうすべきだと思いますよ。でも、日本の農業って外国にそれこそ依存し
まくっているんですよ。


現代の農業というのは、タネも、農薬も、化学肥料も、石油によって作られて
いるんです。そしてトラクターや田植機といった農機具だって石油がなければ
単なる鉄くずなんです。

日本の食糧自給率を上げるために農業を振興すれば、安全保障の問題は大丈夫
だというのは大きな間違いで、そもそも石油が無ければ立ちゆかない状態なの
です。

そしてご存じの通り日本は石油を初めとするエネルギーのほぼ100%を海外に依
存しているのです。


食料を輸入せず、自分たちで作ろうとしても、肝心の石油が入ってこなければ
何もできないんですよ。


まさかこの食料安全保障を論じている人達は、すべて人力で農作業をやれば良
いと思っているんですかね?

そんな事が本当に可能だと思っているんですか?

一度自分で鍬を振るってみたらいいですよ。
草取りをして畝を5本立てただけで、耕耘機を貸してくれって言うに決まってま
すから。(笑)

籾の付いたお米を人力で籾すりしてみたら良いですよ。
たったの1合籾すりするのに30分かかりますから。
でもこれで出来るのは茶色い玄米ですからね。白米が食べたければ、さらに人
力で米つきをして下さいな。


エネルギーがなくて農業をするって、こういう事ですよ。


昔に比べて農業従事者が減少したのも、簡単に言えば石油をたくさん使う事で
生産性が上がったからなのです。

昔は農繁期には子供達は学校を休んで、家の農作業の手伝いをしたものです。


今は全部機械でやれるんです。だから農業人口が減ったんです。
肥料だって農薬だって、収穫後のロジスティックだって、全部中心にあるのは
石油なんですよ。



つまり、食料安全保障を論じるのなら、同時にエネルギーの国産化も論じない
と意味が無いのです。


まさか忘れちゃいないと思いますが、68年前の戦争は、その石油を止められた
ことで始まったんです。
エネルギーという日本の弱点は、あの時から何も変わっていないのです。


エネルギーの国産化にまったくメドが立っていない状態で、しかもエネルギー
問題をまったく論じることなく、食料の安全保障だけ切り取って声高に叫ぶ姿
は、私にとってはものすごく違和感があるんです。


反対派の誰一人として、エネルギー問題とペアになっていると言わないのは、
無知なだけなのか、意図的なのかよく分かりません。

反対派を弁護するわけじゃありませんが、賛成派もこの点については一切言及
していませんでした。つまりこの部分は私のオリジナルって事になりますね。


という事で、食料安全保障論については、実はTPPと何も関係が無かったという
か、関係あると強弁するのならエネルギーの自給自足の道筋を立てなきゃいけ
ないという事が分かると思います。


エネルギー問題を無視して、食糧自給率、食料安全保障を論じるのはナンセン
スであり、話がエネルギー問題に広がるのならTPPとは全然関係ない問題だと結
論づけるのが正しい理解だと思います。



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読者のみなさんが、宇宙で一番幸せになる事を、
こころよりお祈りいたします。
ありがとうございました。 
 
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佐藤正遠(さとうしょ~おん)
株式会社メディウム・コエリ

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