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メールマガジン 第3065号


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           願望実現に補助線を引こう

           http://showon-sato.com
         ┃  サラリーマンで年収1000万円を目指せ ┃ 

         ・・・━ 第3065号 ━ ・・・

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おはようございます、佐藤正遠(さとうしょ~おん)です。

このメールマガジンは、当初成長を目指す若手サラリーマンのために書き始めたのですが、
連載開始から10年、今では自営業者、女性、リタイアされた方々からも幅広い支持を頂く
ようになりました。

その結果、2014年まぐまぐ大賞のビジネス・キャリア部門で大賞を、2015年には同部門で
二位を、そして2016年と2017年にはキャリアアップ部門で一位と4年連続で受賞しました。

私がどんな人間なのか?はウェブサイトのプロフィールを読んで下さい。
http://showon-sato.com/index.php/about1/


バックナンバーは、以下リンクから検索出来ます。データベースの更新は不定期に行って
いるので、最新号が反映されない事があります。またここではキーワード検索が出来ます
ので活用して下さい。

http://showon-sato.com/index.php/magazine_log/


成長したい、自己実現をしたいと本気で考える人のために作った、死ぬまでにこれだけは
読んでおけ!という「良書リスト」は以下リンクからダウンロード出来ます。

http://showon-sato.com/index.php/g_books/download/

本も読まずに願望実現が出来るほど、人生は甘いもんじゃありません。読書の習慣を身に
付けられない人は、願望実現とは縁が遠いので、すぐに解除してもらった方が良いかも知
れません。

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◆ 今日の前フリ ◆◇

まずは課題図書の優秀賞を発表しましょう、と言いたいところなんですが、先月はキツか
ったですね。こんなレベルになったのは、4年半前に


ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観
https://amzn.to/2zHxuMG


を課題図書にしたとき以来ですね。あ、これ全然褒めてませんから。

みなさんはこういう人文系の本は苦手なんですかね。人類の英知って科学とか医学だけじ
ゃありませんよ。人間の営みを帰納的に解釈して、ひとつの大きな枠組みとか、法則とか、
共通性とかを体系化する人文系の学問も、これを理解し、思考や行動に落とし込むことで、
人生に強い影響を与えるんですから。


ところが今回は著者の言いたいことを受け取れた人は、残念ながらほとんどいませんでし
た。辛うじて一次審査を通過した人が、Devichgngさん、BluceLeeさん、soji0329さんの
3名です。しかし、この方々であっても、書かれた内容というよりは、日本語としてスッ
と意味が通っていたという点で、他の人より秀でていたということで選んだだけです。

非常に厳しい話ですが、先月は読み方のヒントまで差し上げたのにこの状態では、優秀賞
は出せません。よって今回は該当者無しとします。


これで終わると不親切なので、何がどうダメなのかをいくつか解説します。投稿された方
は、自分の書いたモノを読み直して、以下のポイントで問題がなかったかを振り返ってみ
ましょう。それこそが日本語力、文章作成能力の向上に直結するはずですから。


1) 引用が多すぎる人
ダラダラと本文を引用したり、本文を要約した上で、最後に「これには驚きました」とか
「この考えはステキだと思いました」とか、「私には出来ないと思います」って書いてい
る人がたくさんいました。言うまでもなく、この場合のその人の思考は最後の「驚きまし
た」、「ステキだと思いました」、「出来ないと思います」だけですから。

それって小学生が、ヒーローモノの映画を見て、「カッコ良いと思いました」と言ってい
るのと次元は同じですよ。驚いたのなら、どの部分に、どういう理由で驚いたのか、驚く
という感情が湧出した経緯や状況と、本文との対比を考えたり、内省することが読書に於
ける学びなのです。

ステキだと思うのも、自分には出来ないと思うのも自由ですが、その感情がどういう思考
によって現出したのかを振り返らなければ、そしてそこに共通点やドグマのようなものが
無いのかを考えなければ、著者の思考に近づけません。


2) 接続詞の使い方がメチャメチャ
「そして」、「だから」、「従って」という接続詞を順接の接続詞というのですが、この
接続詞を使ったら後段は、前段の内容を引き受けるか、それを発展させる必要があるんで
す。

逆に、「しかし」、「ところが」、「だが」という逆接の接続詞を使ったら後段は、前段
の内容を引っ繰り返す、否定する、前段とは全く違う結論にする必要があるんです。

そんなの当たり前じゃんって思いますか?実は半数程度の方は、この接続詞の使い方がメ
チャメチャです。ちょっと間違っているというレベルではなく、メチャメチャ、支離滅裂
で、文章としての態を為していないのです。会話でテキトーに相槌を打つかのように、不
必要なもしくは、不適切な接続詞を挿入するため、文章の意味が理解出来なくなっている
人がたくさんいました。

それとは逆に(←ここは逆接を使ったのですから、この後には今までのことを否定する文
章が来るはずなのは分かりますか?)、使うべき接続詞を全く使わないため、読みづらく
なっている人もいました。(ほら、前段は「接続詞を使う人」について書いているのに、
後段では「使わない人」について書いています。だから「それとは逆に」という接続詞は
ここでは適切なんです)

接続詞って文章の意味を推測させる役割があるんです。順接なら、この後にもっと論が発
展するんだな、逆接ならここからは真逆のことを言うんだな、と読み手は推測しながら読
むのに、読んでみたらそうなっていなかったとなったら、文章としては間違いですよ。

頻繁に一次審査を通過する人は、ここでエラーが無い人なんですよ。何度書いても一次審
査を通過したことが無い人は、ここに問題があることが多いですね。


3) 自分の考えを述べる時には根拠を示す
「ここは私は~~だと考えます」と自分の考えを述べる時に、それがなぜなのか、どこか
らその思考がやって来たのか、それが本書とどういう繋がり、関係があるのかを説明しな
いと、ご自身の主義主張を思いつきで開陳しているだけになってしまいます。今回はこれ
が多かった。とにかく多かった。ウンザリするくらい多くて、読むのが辛かったです。何
を考えても良いんですが、それが本書の内容とどう関連があるのか、どうしてそう考える
に至ったのかが分からないと、内観になりませんから、その読書はタダの娯楽であって勉
強にはなりません。

例えば本書を読んで、

「彼らは所詮原始人みたいなものだから、感謝も謝罪も出来ないんだと思います」

と書いたとします。そう考えることは自由ですし、その考えが間違いかどうかという以前
に、こういう論を立てるのならやるべきことがあるんですよ。

こういうことを言いたいのなら、本当に彼らは原始人と同じなのか、どこがどう同じで、
逆に原始人とは言えない部分は本当にないのか?を考察し、文章で説明する必要がありま
す。それが出来て初めて、「原始人みたいなもの」という前段が機能するわけです。後段
は「だから」という接続詞を使って前段を受けて論を発展させているのですから、まずは
この前段の説得性がどれくらいあるのか?が問われるわけです。

みなさん、ここが全く出来ていないので、「はぁ?なに言ってるの?なんでそうなる
の?」となるわけです。ほとんどの投稿で、このエラーによるツッコミがありました。

後段については、原始人だとなぜ感謝も謝罪も出来ないのか?という論拠を自分なりに示
す必要があります。どういう理由で、どんな関連性があって、さらにどういう事例があっ
て「原始人」ということと、「感謝も謝罪も出来ない」が「だから」で繋がるのかを論じ
ないと、この文章の説得力はゼロです。

始末が悪いのが、このやりかたで自説を「~なのだ」とか「~である」と断定したり、さ
らにその断定した論を前提、所与のものとして次の論を展開するケースです。

例えば以下のような文章を読んだら、みなさんどう感じますか?


石破元幹事長は顔つきが悪いので、性格が悪いはずである。そういう性格の悪い人間を幹
事長とか、防衛相という要職に就ける自民党は、民意を理解していないだけでなく、民主
主義の基本を理解していないとしか思えないのである。


もう最初から最後まで、「なに言ってるの?」って思いますよね。顔つきが悪いとなぜ性
格が悪いと言えるのか。その説明がない状態でなぜ断言出来るのか?それを前提にして、
「性格の悪い人間を幹事長とか、防衛相という要職に就ける自民党は」と論を発展させた
らおかしいですよね。さらに、誰を要職に就けるかということと、民意は直接関係か無い
わけで(あるのならば、それを説明する必要があります)、その上にそのことと民主主義
の基本を結びつけるのは暴論ですよね。


自分の考えを述べる、相手に理解してもらうとは、緻密な知的作業でして、書きながらこ
ういう点で矛盾がないかを確認修正することが求められるのです。

これが全部出来て、なるほどそういう考え方も成立するよね、と思えるわけで、その結論
が本書の内容とどこかでリンクしているのなら、課題図書の感想文としては完璧です。も
ちろんそうやって書いたとしても、その論に異論や反論が成立することもあるわけですが、
それはそれで建設的な議論に繋がるんですね。


正直言えば、1冊からたったひとつでもこのような、「そういう考え方も成立するよね」
というポイントを見つけられて、論じる(説明する)ことが出来たら、間違いなく一次審
査は通過ですし、それが気付きにくいところなら、それだけで優秀賞だと思いますよ。そ
れは読書会での私のコメントを聴いたら分かりますよね。

私は頻繁に、


  ● ここさえ気付いて書いてくれれば、それだけで優秀賞だったのにね


って毎回言ってますから。

今なら過去の読書会の音声ファイルを3回分無料でダウンロード出来ますから、


https://sato-showon.com/shop/ent/e/BMXEMBknkQCepMbn/


から会員登録をして、聴いてみて下さい。


これ以外にも、「ですます調とである調の混在」とか「指示語の誤用」とか、「主語や目
的語が曖昧で意味が通らない」とか、「読点の位置間違いで意味が分かりづらい」という
内容以前の日本語の文法に難がある人もたくさん見受けられました。


これ、来年どこかで合宿形式でトレーニングをするセッションをやりますかね。メールマ
ガジンでもセミナーでも何度もお伝えしていますが、文章で自分の意志や思考を説明して、
相手に理解させる能力って、日本で働く上で最も重要なビジネススキルですから。それが
出来た人だけが、相手に合意してもらう、賛成してもらう、応援してもらうという次のス
テップに進めるんですよ。


最後に今月の課題図書をもう一度ご案内します。


世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
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この本も人文学的なニオイがする書き方になっているので、思いつきで感じたままを文章
にすると、トンチンカンな方向に行ってしまうのでご注意下さい。


本日の4コママンガへのリンク

http://showon-sato.com/blog/wp-content/uploads/2018/09/3065_1002.jpg


☆ 柔軟性

さて今度は柔軟性について解説します。


4) 柔軟性:こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること


とあるんですが、これはダーウィンの進化論の解説にある、「環境に変化、適用出来るモ
ノが生き残る」ということなんです。そのために、こだわりを捨てる必要があるんです。
変化ってその前段階として、


  ▼ 自分は正しくないのかも知れない

  ▼ もっと良い方法があるかも知れない

  ▼ 自分が知っているのはちっぽけな世界かも知れない


という思考を要求するんですよ。

あまたの受講生を見続けて、毎回しみじみと感じるのは、不幸な状態が続いている人、苦
労が絶えない人、一向に人生が好転しない人って、不思議なくらいみなさん、


  ■ 私は正しいことをやっているのだ!


という強い信念をお持ちなんですよね。

それもアリなんですよ。その価値観、世界観で幸せを手にしたければ、最低でも10年、
20年は苦労することを覚悟する必要がありますけど。あなたの価値観、世界観が信念にな
って、その信念が世界を動かすのだと思えるのなら、その道を突き進めば良いんです。で
もこの壁を乗り越えるために巨大なエネルギーと、長い時間が掛かりますよ。


一般人が、大した才能も持たずにこの方向で生きるのは、私は損だと思いますけどね。


20代の頃の私はこっちの方向で生きていまして、結果として非常な苦労をしたわけですが、
この時には無能で怠惰なくせに世界を変えてやろうと考えていましたし、私の思い通りに
ならない世界に対して、恨みというか敵愾心を持っていましたから。

30代のある時に、これはやり方がマズいんじゃないかと気付きまして、自分の信念だと考
えていた価値観を一度全部放棄してみたんです。で、豊かな人、幸せな人のやっているこ
と、考えていること、習慣などをマネしてみたんですね。つまりこれが柔軟性になるんで
すが、そうしたら発生するイベントがガラッと変わったんです。


結局のところ、2年とか3年頑張って芽が出ないのであれば、それはやり方がマズかったの
かも?と考える方が、今までのやり方に固執するよりも上手く行く可能性が高いんですよ
ね。ところが人間ってそこを認めちゃうと、今までの自分を否定しなきゃなりませんし、
今まで投下した努力量がパーになってしまうから、これを嫌がるわけです。誰しも自分の
行いが無駄だったと考えるのは悔しいですからね。だからどうにかして、この路線を維持
したままどうにかして立て直す方法は無いかと考えるんですね。


泥沼ってそうやってハマるんですよ。


2年3年頑張ったのに、全然上手く行かないというのは、神様からのメッセージみたいなも
ので、


  ● やり方を変えた方が良いんだけどなぁ、まだ気付かないの?


ということなんですよ。そしてそこに気付かない人は、淘汰されてしまうというのが進化
論なわけです。


そして笑っちゃうことに、これもやっぱり最初の一回目が辛いんです。自分の過去を否定
して、上手く行くかどうか分からない新たな道を選択するのって、勇気が必要ですから。
ところが二回目以降は簡単ですよ。

もちろん、進路を変えたからといって必ずしもすぐに上手く行くとは限らないんですよ。
でもその道がダメなら、再度進路変更をすれば良いだけですから。


そもそも時代は流れているのです。地球は変化し続けているのです。自分を取り巻く環境
が変化しているのですから、変わらないことよりも変わることの方が多いに決まってます。

朝令暮改結構。風見鶏結構。とにかくジャブをたくさん打ち、その中から何が良かったの
か、何がダメだったのかを考えて、自分の思考と行動をリファインする、チューニングす
ることが大事なんですよ。

柔軟性はそのための前提なんですから。


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読者のみなさんが、宇宙で一番幸せになる事を、こころよりお祈りいたします。
ありがとうございました。

佐藤正遠(さとうしょ~おん)
株式会社メディウム・コエリ

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☆発行責任者:佐藤正遠(さとうしょ~おん)
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