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メールマガジン 第1719号

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 成長を目指す、若手サラリーマンの家庭教師

 ┃サラリーマンで年収1000万円を目指せ  ┃ http://showon-sato.com
                 
   ・・・・・・━ 第1719号 ━ ・・・・・・

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こんにちは、佐藤正遠(さとうしょ~おん)です。
      
このメールマガジンは、高卒、派遣社員、IT歴ほとんど無しという負け組から、
たったの6年で年収1000万を突破する勝ち組へとキャリアアップした、わたく
し佐藤正遠(さとうしょ~おん)が、その秘訣を余すところ無く伝える、「成
長を目指す若手サラリーマン」のためのメールマガジンです。
    

バックナンバーは、以下のサイトで検索出来ます。しかし最新号の反映は、毎
月1回を予定しており、直近号が検索されない可能性がありますのでご注意下
さい。

http://showon-sato.com/index.php/magazine_log/  

人生で最も手軽に手に入れられる喜びは読書です。以前配布していた、「良書
リスト」に最新の良書を追加し、合計で130冊となった、「新良書リスト」を
希望者に配布しています。以下サイトからダウンロードして下さい。

http://showon-sato.com/index.php/g_books/

過去このリストを受け取った方からは、「メチャメチャ面白い本がたくさんあ
りました!」と言うコメントをたくさん頂いているモノですので、是非リクエ
スト下さい。
(リストをご依頼頂いた方には、今後しょ~おんからお得なご案内を差し上げ
る事があります。)

ツイッターもやっています。

http://twitter.com/SatoShowon

ゆるめにやるのでフォローしてもらえるとうれしいです

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◆ 今日の前フリ ◆◇

私のホームページをホスティングしている、「さくらサーバ」の調子が悪いみ
たいで、アクセスに時間がかかる、タイムアウトになるというインシデントが
発生しています。

こういう状態で、今週が課題図書の締め切りだったりします。

アップされる方は、メモ帳などにあらかじめ文章を書いておいて、ページが開
けたら一気にコピペするのが良いと思います。


こういう状態で来月の課題図書をお知らせするのは気が引けるんですが、とに
かく読まなきゃ話にならないので、お知らせはしておきます。


累犯障害者

http://www.amazon.co.jp/dp/4101338728/ref=nosim/?tag=jiateng4-22


この本は自己啓発でもなんでもありません。
単にノンフィクションとしてものすごく面白くて、そして打ちのめされたので
つい選んでしまいました。

まさに現代社会の闇ってこういうところにあるんでしょう。

とにかく面白くて凄まじい事だけは保証します。

たまには出口の見えない、どんよりした結末の本も良いでしょう。


今日はこれから過去最大規模の連載がスタートするので、前フリは短めにして
本文に行きたいと思います。




☆ TPPを勉強して分かった事 その1

今日からしばらく間、私がTPPに関して調べて理解した事を書き殴ってみようと
思います。

私の意見とか思想というよりも、そのウラにある客観的事実の方にフォーカス
をしてもらい、それに対してご自身でどう考えるかというスタンスで読んでも
らうと得るところが多くなると思います。

今回このネタのために合計で10冊の関連図書を読んだんですが、まずはその一
覧から。



恐るべきTPPの正体 アメリカの陰謀を暴く

http://www.amazon.co.jp/dp/4047318396/ref=nosim/?tag=jiateng4-22


TPP亡国論

http://www.amazon.co.jp/dp/4087205843/ref=nosim/?tag=jiateng4-22


TPPが日本を壊す

http://www.amazon.co.jp/dp/4594063683/ref=nosim/?tag=jiateng4-22


間違いだらけのTPP 日本は食い物にされる

http://www.amazon.co.jp/dp/4022733942/ref=nosim/?tag=jiateng4-22


ゴーマニズム宣言スペシャル 反TPP論

http://www.amazon.co.jp/dp/4344021347/ref=nosim/?tag=jiateng4-22





TPPで日本は世界一の農業大国になる

http://www.amazon.co.jp/dp/4584133972/ref=nosim/?tag=jiateng4-22


TPPおばけ騒動と黒幕~開国の恐怖を煽った農協の遠謀~

http://www.amazon.co.jp/dp/4775518739/ref=nosim/?tag=jiateng4-22


TPP参加という決断

http://www.amazon.co.jp/dp/486310085X/ref=nosim/?tag=jiateng4-22


TPP反対が国を滅ぼす 農水省・JA農協を解体せよ!

http://www.amazon.co.jp/dp/4569806740/ref=nosim/?tag=jiateng4-22



<どちらとも言えない中立なモノ>

世界一わかりやすい 「TPP」の授業

http://www.amazon.co.jp/dp/4806143162/ref=nosim/?tag=jiateng4-22


という感じで、賛成派、反対派、中立派の書いた本をまんべんなく読んでみた
んですよ。

ちなみに、これからこのシリーズで書く事は、これらの書籍に書かれている範
囲に限定して、私がどう考えたかという観点で書いています。

これらの本が書かれたのは、モノによっては2年以上前で、今とは状況が異なっ
ている可能性もあります。
さらに、ネットなどで報道されている最新の動向は全くカバーされておりませ
ん。
その理由はあまりにもソースがあやふやで、信憑性を確認する事が出来ないモ
ノが多いからです。

たとえば、


  ■ 複数の交渉関係筋が明らかにしたところによると・・・


なんて書き出しのモノです。


複数の関係筋って誰よ?
その人はどこまで信用できる人なのさ?
明らかにされた事実って、TPP関係者のオフィシャルコメントなの?


これがハッキリしないうちは、そういう発言には耳を貸さないというのが正し
いスタンスだと思います。

この数週間、ネットや新聞で報道されているTPP関連のニュースって、ほとんど
がそんなタイプに分類されるんですよ。

そんなのすべてをアテにしていたら何も書けませんって。

という事で、繰り返しますが、このシリーズで私が書いている事に対して、


  ■ いまネットや報道では○○って言われていますよ
   

と突っ込んでも無意味ですし、私はそれらメールのすべてを無条件削除します
のでそのつもりで。

あくまでも、上記書籍で語られた、著者、出版社などの発言者がキッチリ判明
している文章を対象にしているという事をご理解下さい。


その範囲内でのツッコミなら無条件削除はしませんが、返信をしたり、追加の
コメントをこのメールマガジンで書くかと言われたら保証の限りではありませ
ん。


私も書きながら、もっと書きたい事、ちょっと端折った表現や、省略したテー
マがあると痛感したのですが、それを書いているとキリが無いんですよ。


一応このシリーズは7回連続です。
しかも毎回、いつものメルマガの分量の2.5倍から多い時には4倍の文章を1日で
配信します。

という事で、これ以上肥大化させるわけにはいかないんですよ。


むしろ、大事な事は、私がどう考えるかではなく、どういうプロセスを経てそ
ういう結論に至ったのかという思考の組み立て方にフォーカスをすることじゃ
無いかと思っています。
だって私は政治家でもなく、TPPになんら責任を負わない単なる老百姓(中国語
で『単なる一市民』の意味)なんですから。


だから私がここで何を言おうが、それが日本の政策に反映される事など100%無
いですし、どっかの組織を動かそうとか、農政を真剣に変えたいとか思ってい
るわけではないのです。


納税者として6000万分の1、国民として1億2000万分の1のステークホルダーでは
ありますが、それ以上でも以下でもない存在なんです。


じゃなんでこんな論を立てようと思ったかというと、共通のインプットから世
間一般とは異なる(?)結論を出すための私なりの思考法を公開する事は、既
成概念を壊すのに良い訓練になると思った事。もうひとつは、それをTPPのよう
なホットで、国中が喧々囂々とやっているテーマでやる事で、『自分ならどう
考えるか?』と考える人が出て来る可能性がある事です。

ですから奇特な方は、これら10冊を全部読んで、


  ● 自分ならどう考えるか?


とやってみると、思考をまとめる大変有効な訓練になると思います。(ま、誰
もやらないと思うけどね)

繰り返しますが、私の考えは限られた資料(しかも執筆からずいぶん経ってい
るモノが多い)だけを対象にしていますから、ここ最近報道されたニュースの
内容をネタに、


  ■ お前の意見は間違っているぞ


と脅す、罵る、アフォ扱いするのは止めて下さいね。(笑)

どうせ私がどう考えるかなんて、みなさんにとってもどうでも良い話なんです
し、熱くなるのは止めましょうや。


私はメールで議論をするクセがあったんですが、これって全く役に立たないっ
て気付いたんですよ。完全に時間のムダなんですね。
メールでやる時間があるのなら、直接会って話をした方が早いんです。

ですからセミナーの2次会とかでこのテーマで話をするという事はあるかも知れ
ませんが、(たった3時間しかないのに、こんなテーマで話をするのは時間のム
ダですがね)メールでの議論は致しません。


という事で本文に戻ります。


10冊読みましたよ。面白い本も、下らない本もまさに玉石混淆でした。
そうしたら色々な事が分かりました。


何が分かったかって、著者によって都合の悪い部分をどうごまかし、省略し、
歪曲して自己の主張に合うように事実をねじ曲げているのかという事が。
(笑)


今回は私の主張するのが目的では無く、多くの人にTPP議論の背後にあるモノを
キャッチしてもらいたくて書いています。ですから、出来るだけ私情を挟まず
に、理解出来た事を粛々と書いていきたいと思っています。

長いシリーズになりそうですが、これを全部読めばあなたもTPP通になれる事は
間違いありません。


まず『TPPってなんぞや』というところから触れておきましょう。

これは元々、シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4カ国で協議
が始まった環太平洋経済連携協定という名の多国間条約の略語です。英語の正
式名称を頭文字を取るとTrans-Pacific Economic Partnership Agreement なの
でTPPではなく、TPEPAとなるはずなんですが、なぜか日本ではTPPと呼ばれてい
ます。

当初4カ国で始まった協議がその後、アメリカ、オーストラリア、ペルー、マ
レーシア、ベトナムが参加交渉を進め、それに日本が乗るかどうかというのが
今日本で問題になっているTPPなのです。


こういう協定って他には無いの?って疑問はスゴく真っ当で、まさかTPPが最初
のわけないんです。本来こういうのをFTA(Free Trade Agreement:自由貿易協
定)って呼んでいて、韓国の李明博前大統領がアメリカと締結したのが米韓FTA
です。

ちなみにコレとは別にEPAという略語も存在します。これはEconomic Partnership Agreementの略でまさに経済連携協定の事です。FTAとEPAって実質的には同
じような事をゴールにしているようで、どちらを使っても間違いじゃありませ
んが、日本はなぜかEPAと呼び、アメリカやカナダ、メキシコあたりはFTAって
言っています。


名称はどうであれ、目指すところは、『貿易に関する関税を極力撤廃して自由
経済を推進しましょう』って話なんです。


関税というのはご存じのように、国家が持つ正当な主権で、学校の歴史で習っ
たとおり、江戸時代末期に日本がアメリカと締結した日米通商条約では関税自
主権が認められていないという不平等条約で、これを撤廃にするのに日本は日
露戦争での勝利まで待たなきゃならなかったんですね。

ですから、法的には日本が海外からの輸入品のどれに何パーセントの関税を掛
けるかなんて事は、100%日本の自由で、他国が文句を言える筋合いのモノでは
ありません。


でも貿易というのは交易とも言うように、お互いが行ったり来たり(輸入した
り輸出したり)する事で利益を上げるわけです。ですから日本が高い関税を課
すと相手国は当然仕返しとして別な品物に関税を掛けるという事もあるわけで
す。

それをお互いが合意して、出来るだけ関税を掛けずに自由な貿易の体制を作ろ
うじゃないかというのがFTAやEPAの主旨なんです。


それを二国間で結ぶのがFTAやEPAで日本は既に、シンガポール、メキシコ、マ
レーシア、チリ、タイ、インドネシア、ブルネイ、フィリピン、ASEAN、スイス、
ベトナムとEPAを締結しています。

シンガポール、ブルネイ、チリは最初にTPPの話を協議しだした国ですよね。

これらの国とすでにEPAを締結しているのに、なんでいまさらTPPが必要なんで
しょうか?


それはTPPでは協議の対象となるテーマが関税だけではなく、市場へのアクセス
や、サービス、検疫、政府調達、知的財産権、投資や労働、紛争解決の方法な
どなど合計で24のテーマについてあらかじめ決めちゃいましょうよと言ってい
るからなのです。

つまり協定のスコープ(範囲)の大きさが全然違うんですね。

これが目指すところは、海外との貿易に関する大枠、小枠のルールを参加国間
で決めちゃって、協定を結んだ国同士での貿易のハードルを撤廃しちゃいまし
ょうって話だと思います。


では日本は資本主義の国で、自由貿易を標榜しているはずなのに、なんでこれ
だけ大騒ぎになっているんでしょうか?


今回日本国内で揉めるようになったのは、


  ▼ 日本がこれだけ多くの国と一斉に経済協定を結んだ事が無い

  ▼ 一度合意されたらあとから議論を蒸し返す事は出来ない

  ▼ 最終的なゴールとしているところの幅が広すぎで影響範囲が特定でき
    ない


という外部環境の中で、


  ■ 日本に不利になるような条約になるかも知れない


という恐怖があるからだと思います。

先ほど挙げた書籍の、の本というのは、まさにこの『日本に不利に
なるかも知れない』という恐怖からスタートしていて、それがいつの間にか、


  ■ 日本にとって絶対に不利だ


と脅すような論法を多く使っています。

今回のシリーズでは、極力ニュートラルに、世間で言われている事、識者が言
っている事がどこまで真実で、どこからがおかしいのかを解説したいと思って
います。


は?その前にお前は賛成なのか、反対なのかどっちなんだって?


私はハッキリ言ってどっちでも構わないと思っています。

今回の勉強を通じて、TPPってのは参加しようがしまいが、どちらにもメリット、
デメリットがある事がよく分かりました。

そして世界の流れの中で、日本がこれをガン無視する事は出来ないって事も感
じましたし、結局参加せざるを得ない結果になるんだろうなとも思います。


結局国際政治に我々一般人が影響力を持てるわけが無いのです。私たちに出来
る事は、


  ▼ どちらに転びそうなのか予測を付ける事と

  ▼ その予測の範囲内で自分が大損をしないような対策を講じておく事

  ▼ 上手く行けば美味しい思いが出来たら良いな


って準備をする事くらいでしょ。


どっちを選んでも日本が潰れる事などありませんし、ましてやTPPへの参加だけ
で日本が栄えて国民が豊かになるとも思えません。

シリーズの結論で書くかも知れませんが、今このTPPというテーマで揉めている
根っこの部分というのは実はTPPなんて関係ない事が多いのです。

これをTPPと絡めて、場合によっては同一視して議論をするからドンドン話がね
じ曲がってしまうんじゃないかと思っています。


TPPが揉めている要素のいくつかを列記してみると、


  ▼ 日本の農業がTPPの影響をどう受けるのか

  ▼ 農業以外の条項は日本にどんな影響を与えるのか

  ▼ 条項以前に、話し合いの進め方に問題があるんじゃないか


の3つなんだと思います。

それぞれの比率は、3:1:1くらいですかね。
これがスパゲッティのように絡み合っている上に、意図的にデマゴーグが流さ
れ、発信者不明の関係者コメントが現状理解を攪乱し、さらにそれらがネット
で拡散する過程で尾ひれが付いているんです。


こういう時には問題を整理する交通整理役が必要で、その上でデマゴーグには
責任ある関係者が事の真偽をタイムリーに明確にする必要があるんですが、見
たところそういう役割を担おうという方は絶無で、批評家、評論家、学者と言
った言論でメシを食っている人達ですら、現状理解を攪乱するような情報交流
をしばしば行っているのが現状です。
(情報交流というのはツイッターやフェイスブックで、出所不明の関係者コメ
ントを真偽のチェックすらせずに拡散している事を指しています)


ツイッターやフェイスブックは存在しませんでしたが、この状況って国鉄の民営
化をやった時に似ていますね。あの時も様々なデマゴーグや真偽の定かでない
ネタが流れました。
最近では郵政民営化や道路公団の民営化の時ですかね。

反対派は民営化をしたら日本は潰れる、郵便事業は外資に買収されて均一サー
ビスは継続できなくなるって言われたんですが、8年経っても目立ってネガティ
ブな事は起こっていません。

国鉄に関して言えば、民営化されてサービスが良くなり、ストが無くなり、ト
イレがキレイになって、会社の儲けから税金まで払うようになりました(国営
時代は当然ですが税金を使うだけでした)。こっちも一部ローカル線が廃止さ
れ、新幹線しか移動の選択肢が無くなったくらいがネガティブな現実で、トー
タルでは、「やって良かった民営化」だったわけです。


同じく道路公団の民営化によって、彼らも税金を払うようになりました。


  ■ ありゃ全部国内問題で、TPPのような国際問題じゃ無いだろう


っていう声もあるでしょうが、んじゃ、牛肉、オレンジの自由化はどうなんで
すかね。

確かにあれは完全に国際問題だったわけです。


当時の反対派は、日本の酪農が壊滅するとか、ミカン農家は全員首をくくる事
になるって言ってたわけですよ。


でも自由化されても酪農家もミカン農家も未だに存続しています。
一部は淘汰されたんでしょうが、それは自由化とは関係なかったんでしょう。


そして今回は相も変わらず、日本の農業はTPPで壊滅させられちゃうんですか。

そもそもこの手の定型的物言いが正しくて、壊滅しちゃった経験ってあるんで
しょうか?

TPPの議論を検証する前に、私にはこういう声のトーンに信憑性を感じないとこ
ろがあるんですよね。オオカミがまた出て来たんですね、っ感じがします。


問題の読み解き方として、議論がこれだけ錯綜していて、誰もそれを解きほぐ
そうとしていない状態(むしろ一般人にはドンドン分かりにくくなっている)
からして、


  ● それほど重要な問題ではないんじゃネェか?


って考えるのもアリだと思います。


本当に日本がヤバイ事になっちゃうような話ならば、誰かが(普通は官僚や政
治家が)問題を解きほぐして焦点がぶれないように、真に重要な事だけを理解
させるようにするはずです。


為政者というのは、一般大衆に対して本当に不利益になるような事をする時に
は、騒ぎにならないように、人知れずコソッと、あたかも昨日と何も変わって
いないかのようにやるのです。


たとえばNシステムの導入。
もうこれを導入した時点で、日本人に真のプライバシーは無くなったのですよ。
ほとんどの人は気付いていないけど。

Nシステムというのは、幹線道路に設置されている無人カメラで、あれは警察庁
のシステムと直結していて、カメラの下を通る車すべてが監視できるようにな
っているんです。

あまりにも劇的な効果があるので、未だに警察庁はこのシステムで多くの犯罪
者が逮捕された事を公表していませんが、日本全国規模で車のナンバーと運転
者の顔を、時間と一緒に記録できるなんて究極の監視システムですよ。


個人レベルで言えばTPPなんてお話にならないくらい、やって欲しくないモノで
すよ。

それが一切国民の議論もなく、マスゴミによる報道もなく、シレ~っといつの
間にか全国に設置されちゃっているんですよ。


先週ニュースでやっていた、『共通番号制度の導入』もこれまた大きな反対は
起こっていません。

これTPPなんかよりも我々に影響が大きいシステム変更なんですよ。

まさに国民総背番号制度そのもので、これに電子マネーがかぶさったら我々に
プライバシーは無くなります。

年金番号、健康保険番号、住基ネット番号が統一されるというのは、最初のス
テップに過ぎないって分かっていないんですかねぇ。

もし将来、政府が電子マネー制度を作ったら、どうなるかイメージできます
か?


  ■ これからは紙幣は一切使いません、全部電子マネーでやりましょう


となったとしたら・・・

財布の代わりにこの電子マネーカードを持つ、給料もその番号宛てに振り込ま
れる。
どこで何を買おうがこれが全部記録されて、政府のコンピュータに登録される。
内緒でエロ本を買っても実は政府に記録されている・・・なんて時代が来るの
かも知れません。

紙のお金は使わず、競馬だろうがパチンコだろうが、お金を使う時には全部こ
の電子マネーを使う、そしてそれに自分の個人情報が乗っかってくる。

官僚がやりたい最後の形はこれなんですよ。


最近、ネットのニュースで話題になっている競馬のアタリ馬券への課税、あれ
はこういうシステムが出来た時のための準備なんじゃありませんかネェ。

お金に関する入り口と出口を全部押さえられたら、日本に自由はありませんよ。


  ● やった~、万馬券獲ったぞ~♪


となった翌日には、税務署から


  ■ 昨日の勝ち馬投票券の的中により、貴殿の今年度の雑所得が10万円を
    超えたので、来年の確定申告時に課税を行います


なんて通知が来るんですよ(これがパチンコでも同じですね)


そうするための最初のステップが、共通番号制度なんですよ。
(もちろん政治家にとってもイヤな制度ですから、政治家には抜け穴を作るよ
うにするはずですけどね)

キャバクラのおネェちゃんが、スケベなオヤジからチップをもらってもそれが
電子マネー経由の課金なら(紙幣が廃止されるって事はそれ以外に所得が反映
される方法はありません)、同じように全部ガラス張りになるって話です。


SF小説じゃありませんけど、いま私が最も気味悪いと思っているシナリオは、
日本から紙幣が無くなって、全部のお金が電子化されるという事です。当然こ
の時には、個人情報と一体化されるんでしょうね。

そうなると日本の経済犯罪も一網打尽になるでしょう。

振り込め詐欺なんてあっという間に捕まります。
入金の段階で、誰に振り込まれたのかばれちゃいますし、そこでばれなくても
使う時に辻褄が合わなくなりますからねぇ。

この世から非合法のマネーが無くなると、息苦しい世の中になりますよねぇ。

誰も報道しませんが、共通番号ってそうなった時に威力を発揮するんです。

分かってました?
TPPどころの話じゃ無いでしょ。


彼ら官僚は、自分たちにとって本当に重要な事って、こういうやり方をするの
です。

個人的にはTPPに反対する時間があるんなら、こっちを反対しろっての。

それに比べれば、TPPなんてこれだけ騒がれた時点で、大した問題では無いって
公言しているようなモノです。

むしろ、こういう騒ぎに乗じて、そのウラでサラッと何か国民に不都合な事を
やろうとしているんじゃ無いか?って考えるべきです。

手品師が右手にボールを持って観客に見せている時には、右手を見るのではな
く、左手を見なきゃいけないんです。

つい我々はスポットライトが当たっている右手を見てしまいますが、その時に
手品師は左手でネタを仕込んでいるのですよ。


せっかく30,000字も書いていてなんですが、マスゴミが騒ぎを煽れば煽るほど
(実はマスゴミも主体的に煽っているわけじゃ無くて、「煽らされている」ん
ですけどね)、


  ● TPPなんてたいして重要なテーマじゃ無いんだよ~


と言っているように聞こえます。

だから明日から私がどういう考えを述べようが、その考えそのものに興奮した
り、口角泡を飛ばして反論したり、一喜一憂したりするのではなく、思考ゲー
ムとして、


  ● どういう目線を持てばこういう思考が出来るんだろうか?


と考えてみる事をお奨めします。




では明日からの本編をお楽しみに。




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読者のみなさんが、宇宙で一番幸せになる事を、
こころよりお祈りいたします。
ありがとうございました。 
 
ご意見、ご感想は以下メールアドレスにて、大歓迎致します。    


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