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第69回目(2017年1月)の課題本


1月課題図書

 

グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業


日本人のほとんどんが名前も知らないような中小企業が実はアフ リカでは絶大なプレゼンス

を獲得していて、グーグルがそのアクセス数に驚いているとい う会社があるんです。

それはアフリカ諸国向けに中古車を販売している会社なんです。この会社がアフリカでアマゾ

ンみたいな存在になりつつあって、会社経営のスケール感が日 本人とは思えないところが勉

強になるんですよ。

久しぶりに血が滾るお話でした。

 【しょ~おんコメント】

1月優秀賞

 

今月はたくさんの人が、ものすごいボリュームで投稿されたので、読み終わるのに時間が掛かりました。

そして毎月のことですが、みなさん同じところに着目されるんですね。

同じ目線で、同じポイントで投稿されても、最初の一人目以外は印象に残らないんです。

そのため投稿の前には、以前の人がどういうことを書いていたのかを確認して、カブらない内容にした方が良いと思います。

今月一次選考を突破したのは、Valentinaさん、Devichgngさん、satoyujiさんの3名で、優秀賞はValentinaさんに差し上げます。

私が感心したのは、このビジネスを推し進めていくと、「アフリカ大陸に親日国家が続出するだろう」というところで、こういう読み方が重要なんですよ。

【頂いたコメント】

投稿者 yashu50 日時 2017年1月20日


昔言われた三種の神器、3Cの残り2Cのクーラー・カラーテレビはどうか。
テレビは地デジ移行の折りに海外市場リユースの情報を見たので開拓済みか。
ならばクーラーはどうか。クーラー需要がある国はどこか。
そんな思考実験を誘われる読後感だった。
筆者が成功させた日本の独自文化の商品化は手法としては前例が有っても視点が
秀逸だったのであろう。まさに目の付け所が違う。お陰で物事の見方が変わりそうだ。

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投稿者 Valentina 日時 2017年1月27日


「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで

今から11年前、私は転職のため横浜に引っ越して来た。転職先は、日本に住んでいるパキスタン人やベトナム人、アフリカ人達に代わって、コンテナー船のスペースをブッキングしたり、通関用の書類を作成したりする“丙仲”(通関士が在籍する“乙仲”と違って、通関士がいない)。貨物は主に中古車、中古バイク、カーパーツ、中古家電。パキスタン人のお客さんに連れられて、川崎のUSSに入れてもらったこともある。11年間暮らしたこの街を離れることが決まったこのタイミングで、この課題図書!11年前の自分を懐かしく思い出しながら読み進めた。

ビィ・フォアードの躍進の歴史は、日本の中古車輸出の変遷そのもの。私が丙仲に転職した2006年当時は、既に、パキスタン人がUAE経由でアフリカへ大量の中古車を輸出するのが落ち着いた後だったのだということが、本書を読んでわかった。というか、最終目的地がアフリカだったことを、この本を読んで初めて知った。確かに同僚達が、私の入社前はUAE向けのコンテナー本数が2006年とは比較にならないほど多かったと言っていたことを思い出した。なぜ従業員たった7名の、マンションの1室にひっそりと構えた会社に、横浜に5つしかないと言われる超大手船会社Mのコンテナー船のレゴがあったのか、大手船会社Aから安い運賃をもらえていたのか、今になってその理由がわかった。ダーバン向け、モンバサ向け、ダルエスサラーム向け中古車の最終目的地は、実は港のあるその国ではなく内陸国だったことも、本書を読んで初めて知った。私にとっての中古車は、書類上に記載された無機質な車体番号でしかなかった。何百件も通関の手配をしたにも関わらず、私には表面しか見えていなかったのだということを痛感した。その水面下では、実はこんな壮大なスケールでビジネスが動いていたのだ。

山川氏は、初めは「車が好き!」という純粋な興味からビジネスのキャリアをスタートし、その後もホテル付き車解体ヤード経営や基幹物流など“車”そのものからは離れてきたが、一貫して自分がワクワクすることに対して情熱的に挑戦し続けている。本当に仕事が心から好きな人、仕事を楽しんでいる人だということが、本書のどのページからも溢れ出ているが、それと同時に常に部下やビジネスパートナー、顧客の利益も考えてアイディアを出していることに、山川氏の人間としての温かさを感じた。山川氏はECビジネスを経営している自分がIT畑出身ではないことを繰り返し述べているが、コンピューター上の“システム”は専門家に任せるとして、リアルな人間の行動・思考パターンや輸出先各国のお国柄、業務効率等も踏まえた、広い意味での“仕組み”としてのシステム作りには非常に長けた人だと感じた。

山川氏は、好きな車を仕事とする過程で、アフリカで売れる!→こうすればこんなに売れる!→こんなサービスも需要がある!→まだ誰もやっていないから自分達が先駆者になれる!→アフリカを豊かにできる!そして日本企業もアフリカに進出できるようになり、日本も豊かになる!!という前代未聞の壮大な希望を抱くようになった。私は数年前から女の子の教育を支援する団体に寄付をしていて、そこから届くメールや機関誌を読むたびに「私一人が寄付できる金額じゃ、到底救いきれない数の人達が、世界中で日々苦しんでいるんだよなー」と無力さを痛感していた。しかし、山川氏のプランが実現すれば、アフリカで安く物が流通するようになり、健康状態や教育水準が向上し、伝染病や飢餓で亡くなる人が激減し、アフリカ史上最大の変革となるだろう。このプランのすごいところは、1国だけでなく、大陸全体が変わってしまうのではないかというところだ。アフリカには以前から中国が目を付けて投資をしているが、山川氏が変革を起こせば、アフリカ大陸に親日国家が続出するだろう。そして、現在の東南アジアのように、日本企業がアフリカ大陸へ挙って進出するだろう。山川氏のフットワークの軽さと仕事のスピードからして、それはそう遠くない将来に現実となると思う。

私の専門分野である日本語教育に関して言えば、アフリカでは、現在エジプトとモロッコぐらいにしか日本語教師の需要がない。これが、日本企業の進出が始まれば、現在タイやベトナムで日本語学習者が激増しているのと同じことがアフリカで起こるだろう。そのときは、私の出番かもしれない。以前、たった一度だけ一緒にお茶したタンザニア人からしつこく電話やメールが来て求婚までされて以来、アフリカに関するもの全てがトラウマになっていたが、そろそろそんなくだらない感情は捨てる時だ。4月からタイでしばらく日本語指導の研鑽を積みつつ、来るべき時に備えたいと思う。

最後に、独身女性の方へご参考まで。RORO船に車を搭載する仕事経験者の男性は彼氏にするのにおすすめだ。どんな車種でもかっこ良く乗りこなすことができるし、駐車テクニックも華麗なので、助手席にいるとキュンキュンする。まあ、あまり出会う機会はないかもしれないが…

投稿者 H.J 日時 2017年1月28日


私にとって、この本は一言で言うと「人生を豊かにするための教科書」だ。
良書自体が「人生を豊かにするための教科書」ではあると思うが、まだ数える程しか本を読んでいない私個人として、本書は別格の良書である。

今月の課題本である本書を開いて読み始めた当初の私の率直な感想は、
「自分の描いていたアフリカを始めとした新興国や途上国のイメージとのギャップがある」
「本当の話かな?大袈裟に書いてあるでしょ」
「海外で商売する人向けなのかな」
である。
しかし、読み続けていく内に認識がどんどん変わっていく。
決して、大袈裟に書いてあるわけでも無く、海外で商売する人だけに向けたものではない。

山川さんは今の私と同じぐらいの年の頃には独立しており、個人的に凄い刺激を受ける内容であった。
そんな本書の中でも、私が刺激を受けたところが大きく分けて4点ほどある。

1.常に「前へ」向かい続ける実行力
「ビィ・フォアード」の社名通り、前に向かうその凄さには圧倒された。
実際に様々な失敗や経験をしており、普通ならば撤退の道を選んでしまう様な損失を出しても、やり方を変えて前へ進む。
頭で考えたり、口で言うのは簡単だが、実際前に向かい続ける事は大変難しい事だ。
さらには前へ向かい続ける事で逆境すら味方につけてしまう。前を向かい続ける事の大切さを教えられた。
同時に本書を通して新しいビジネスチャンスを探る等の積極性も見習いたい。

これからの人生で後ろを向きそうになったら、思い出し、一歩でも前へ向かおうと思う。
失敗しても良いから行動する事が大事だ。そんな勇気をもらえた。
実を言うと、課題図書の感想投稿も「もっと研究してから投稿しよう」と思っていたが、本書を読んだ事で「とりあえず、やってみよう」と思い投稿した。

2.車好きだからこその視点
様々な角度から見る事はビジネスに置いて大切だが、結局は自分の知識の範囲で割り出した仮定の範囲に収まってしまう。
その点、山川さんの場合は好きなことを仕事にした人である。
”車好きだからこその視点”これこそ山川さんの真骨頂とも言えると私は思う。
スポーツカー専門店の話もそうだが、タイヤの写真を4本載せることに一番感銘を受けた。
もしも、私(車は乗れれば良いと思ってる程度)だったら4本も写真を撮って載せるなんて非効率なことをしないと断言できる。
しかし、車好きの視点を持ってるからこそ、サイトを見る人の事を理解しており、その結果が効率化に繋がっている。

・自分の取り扱う商材を誰よりも好きになること。
・商材に関連しているものを顧客視点で見ること。
当たり前の様で出来てないことが自信、さらにはマーケティングや仕事の効率化へと繋がる事を改めて認識させられた。
私も今の会社に勤めて1年ちょっとだが、知識等を得たことで、商材を理解したつもりでいたんだと痛感した。

3.器の大きさ
・勝手にビィ・フォアード等、著作権の侵害すらも黙認する。
・半信半疑でも外国人社員を信じて、リスクのある試みを実践する。
等の器の大きさを感じた。
その結果が自分への利益となっている。
さらには、今取り組んでいるパーツ販売の話まで出してしまう。これは師匠の教えと同時に成功への自信も伺える。

器の大きさは、信用や信頼に繋がることはもちろんだが、考え方の大きさにも繋がると思う。
日本人で成り上がりの代表格である豊臣秀吉も器の大きさを示すエピソードが多い。
山川さんや秀吉の様に成り上がるためにも、上に立った時にも必須のスキルであると考えられる。
私自身の器を大きくする方法を考えてみたが、今すぐ答えは出ない。
なので、山川さんの師匠である山本会長の理念から始めてみることにした。

4.独自の強み作り
目に見えないところに多大な資金を投資して、顧客にとっても会社にとっても便利なシステムを作り出したり、新興国での揺るぎない地位を確立し、銀行で店頭販売等のシステムを構築したり、シティ・デリバリーによる雇用の生み出しも行っており、驚く事ばかりである。
それらが「ビィ・フォアード」独自の強みを作り出し、更には強みを強固にしている。

私が仕事する上で一番に考えるのは”差別化”である。
そして、差別化するにあたって最初に考えるのは”独自の強み”である。
また、独自の強みは仕事上だけではなく、人としての個性としても必要なものだと思う。
そのため、独自の強みは一つでも多く、少しでも大きく作り出したい。いや、気づきたいとも言うべきか。
いずれにせよ、目の見えない所にこそ気を使う事で、生み出したり気付いたりできるものなのだろうか。
はたまた、様々な視点から見ることで、気づいたり閃くことだったりするのだろうか。
このテーマは大変奥が深いものであり答えを一個に絞れない。だから、探し続け、とりあえず実践していく必要がありそうだ。

その他にも、私にとっては「書かなくても良かったんじゃない笑」と思う様な補足まで書く細かさ(又はユーモア?)だったり、ビジネスを通して新興国や関わった人全てを幸せにするシステムを作るスケールの大きな夢を持つ等、経営者でなくとも、一人のビジネスマンである前に、一人の人として見習う点が多い。
この本で学んだことは仕事には勿論だが、私生活にこそ活かしていこう。
そして、いつかは教わったことを自分の言葉にして人に伝えよう。

ここまで書いて、改めて感じた。
新興国や関わった人を豊かにして、読む人の人生も豊かにする。とてつもなくすごいことだ。
本書を読むまでは存在すら知らなかった山川さんが私にとって、いつかこんな人になりたいなという目標になった。
歴史上の人物でなくとも、身近な人でなくとも、誰かを理想にするきっかけを作る本って凄いなと改めて思った。
本書は私にとって、まさに「人生を豊かにするための教科書」である。

〜終わり〜

メルマガ購読始めて3ヶ月程、皆様の投稿を見て勉強させて頂いてました。
今回、初めての課題図書の投稿となります。
感想文は小学生以来なので、とても新鮮な気分で熱中しました。
これから、どうぞよろしくお願い致します。

投稿者 rarara 日時 2017年1月29日


損切りの潔さ。

先日、知人の知り合いが、小物を作ってフリマで売るというのにハマってて、布地が欲しいとのこと。
これ幸いと、
家にある 布地をどさーっと広げて、これもあれもと、もう全くワクワクを感じない布地を見繕って、段ボール一箱分を用意した。

ワクワクしない布地ばかりでは、申し訳なくて、かすかにワクワクが残っている布地も混ぜた。

それにしても、なぜこんなにすぐ手放せるものが、部屋のなかにあったのだろう。

無意味な在庫である。

定期的に、心をひとまず、片隅に置いておいて強制的に 不良在庫を排除して、

常に身軽で、好機を逃さずパッと動ける状況を用意しておきたい。

10年くらい前に、年下の後輩に、要らない本があったらほしいと言われ、その時は、選べなくて、手放せなくて、でも、何かあげたい気持ちで、頑張って探して探して、2冊渡した。

少しは、成長してるかなあ。と思いたい。

投稿者 tsubaki.yuki1229 日時 2017年1月30日


「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで

 「読むと元気になるビジネスストーリー」とアマゾンで紹介されているように、
著者のビィ・フォワード社長、山川さんの挑戦の心、向上心、若々しさにあふれるサクセスストーリーを、
ワクワクしながら読んだ。この本について、3つの観点から考えたことを述べたいと思う。

1.なぜこのような会社が、欧米でなく日本で生まれたか?

 主にアフリカ(他、一部東ヨーロッパや南米)の国々で、爆発的な人気を誇る、
ネット中古車販売会社、ビィ・フォワード。
 国境を超え、お客さんに喜ばれるビジネスを展開していて、素晴らしいと思う。
 だが、地理的にもっとアフリカに近いヨーロッパの国でも、このようなビジネスモデルを構築しようと思えば、できたはずである。
 なぜ、ヨーロッパの起業家は、今まで誰もやらなかったのだろうか?これが、私の最初の疑問である。(主題とずれているかもしれないが。)

 だが、歴史的な観点から見て、欧米はこれまでアフリカに対し、植民地支配、モノカルチャー経済の押し付け、搾取しかしてこなかったのでは?・・・と、すぐに思い至った。
 「発展途上国でビジネス」と聞くと、つい最近までJICAに代表されるようなボランティア、
あるいは悪い言い方をすると「先進国から発展途上国への、上から目線(やはり搾取)」的なビジネスが
圧倒的多数だったように思う。そんな先進国企業の姿勢に疑問を持ち、
バングラディッシュで高級品を製造するマザーハウスを起業したのが、山口絵理子さんだった。

 面白いことに、ビイフォワードを創業した山川さんの場合、始めからアフリカのお客さんを
ターゲットとして狙っていたわけではない。
「車が大好きで、良い車をリーズナブルな値段で売り、お客様に喜んでほしい」という強い気持ちが
第一にあり、そのために努力を積み重ねていたら、結果的にアフリカの顧客がついてきてくれた、
という流れをたどっている。
 私達からアフリカが遠いのと同様、アフリカの人々から見ても日本は「極東の島国」なのかもしれない。
ここで、この遠さが、逆に役に立っていることを感じた。

 インターネットのお蔭で、ビジネスが地理的条件に左右される時代は、劇的に変わりつつある。
20世紀的な価値観の常識では、「遠い国とビジネスするのは困難」であった。
 しかし、遠いからこそ、国家間の関係が新しく、歴史的な軋轢・しがらみがない「まっさらな関係」とも言える。その証拠に、日本・中国・韓国は、近いから分かり合える部分もあるが、近すぎて衝突が絶えない、とも言える。「近い国同士だからビジネスが成功する」なんて大間違いである。
 ヨーロッパの人々は、アフリカに対する負の歴史(植民地支配、奴隷貿易など)が長すぎて、いまだその呪縛から逃れられず、新しいビジネスの発想ができないのだと思う。その点、アフリカと日本は、
お互いに先入観がなく、21世紀のパートナーとして、お互いに有益な関係を築いていけることが期待されると思った。
 一方、「アフリカといえば、飢餓?」と一瞬でも考えてしまった自分の思考回路の化石さ加減に、
恥ずかしくなった。一口にアフリカといっても、国の数は南米やアジアよりも多く、文化も宗教もバラエティに富む。「遠い国のことは良くわかりません」なんて言い訳が通用しない時代がもうそこまで来ている。本や新聞、ネットのニュースに敏感になり、変化の速い世界情勢を、しっかり見て、ついていかなければ、と気持ちを新たにした。


2.戦略と戦術
 知り合いが、香港と日本の学生をつなぐ仕事をしている。彼は仕事柄、香港に住む香港人の高校生に「大学に留学するなら、欧米やオーストラリアだけではなく、日本の大学も良いよ!」と、日本の大学への留学を、説明会などで斡旋しているという。香港には、日本文化が好きで日本語を勉強している高校生が多くいるという。そこで、彼らに将来の夢を聞くと、
「英語、日本語、広東語、中国語を生かした仕事がしたい。貿易関係の仕事などをやってみたい」
と答える学生が、驚くほど多いという。

 そんな現状を、彼は嘆いていた。
「語学ができれば、貿易関係の仕事が務まるという単純なものじゃないんです・・・。
貿易関係の仕事は、貿易や関税に関する法律などの知識も必要ですし、向き不向きもあります。」

 この話を聞いて、「まぁ、高校生だから、世間のことがわからなくても、仕方がないね」とその時は思った。
最近まで忘れていたが、今月の課題図書を読んでから、急にこの話を思い出した。そして、11月の課題図書「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」で漠然と学んだ概念「戦略と戦術の違い」に対する理解が、少しだけ深まると同時に、
「香港人高校生たちのことを笑っている場合ではない。自分自身も、目先の戦術にとらわれて、戦略的なスケールの思考ができていないのでは?」と思い、危機感を感じた。

 山川さんは「語学が得意ではない」と言っている。海外と取引する会社のトップが「語学ができない」というのは意外な話に思えるが、ビイフォワードに限らず、グローバル企業の幹部が「あまり語学が得意でない」という話は、比較的よく聞く。
 「車が大好きで仕方ない。良い車をできるだけリーズナブルな値段で売って、お客さんに喜んでほしい」-その思いが、人一倍強い山川さん。とにかく、会社の創立精神、つまり戦略のバックボーンが、強固でしっかりしている。語学や貿易法の知識などは、具体的な部分=戦術にすぎない。戦術だけが優れていても、ビイフォワードのような会社は作れない。まず戦略ありきなのだ。戦略があって初めて、細かい戦術が活かされることを痛感した。
 自分自身はどうだろうか。目の前の細々とした作業に集中しすぎて、10年後の自分の会社、自分の将来のことを考えられているだろうか。仕事や人生に対する大局観を持ち、戦略的に考えなければならない、と気持ちを引き締めた。


3.生まれてきた目的 

 最後になったが、3年前、自分の人生を変えたメルマガ記事を思い出した。
2013年春、電車の中で読んだ、しょうおんメルマガ1711号である。
人生の目的は、頂点に立つことでも、偉業を成し遂げることでもない。ましてや、ノーベル賞やお金など、報酬をもらうことでもない。
「次の人にバトンを渡すこと」-これこそが、我々が学問を身に付け、自らの天職に力を注ぐ、究極の目的なのだと、記事にはあった。

 山川さんの次なる夢は、アフリカに基幹物流を作ることだという。Amazonも、最初は本の通販サイトに過ぎなかった。だが、今では本どころか、何でも揃う夢のようなマーケットになっている。
ビィフォワードが「アフリカのAmazonになること」・・・これは素晴らしい壮大な夢だ。数十年後、山川さんが引退してからも、残りの人たちで回っていくシステムを構築すること。このことに、彼は今、全精力を注いでいるのだと思う。
 1711号を、部屋に貼った。先日、新春セミナーに参加し、「自分が死んだら、あとに何が残るのか?」という問いを突きつけられた。この問題を意識して生きたいと思った。

 良い本を紹介していただき、感想文を書いて表現する機会を与えていただいて、ありがとうございました。

投稿者 dmnss569 日時 2017年1月30日


商売を説く書籍は多数あるが、本書は核心をついている。
著者は商売をするにあたって必要なことは、まず①「相手のことを考えるという価値観」、次に②「自分の強みを見極めてリソースを集中する」、外部環境をよく踏まえた上で③「実際にやってみる」だとしている。

「相手のことを考える価値観」については、相手の利益を考えなさいという表面的なことではなく、自分の将来の投資として捉えるべきで、更に速いレスポンスが信用を得るとしている。インフラが向上しているなかで、クイックレスポンスできるのであれば何万キロ離れた国でもクイックに対応する。速さには需要があるという普遍性を突いている。

「自分の強みを見極めてリソースを集中する」という点については、マネジメントの原則である「売価を上げる」「販売数を上げる」「原価を下げる」「経費を下げる」のどこにリソースを集中するかという点を極めて明確にしている。ビィー・フォワードは薄利でも「販売数を上げる」方針を明確にしており、シンプルな戦略のためグローバルな社員も高いパフォーマンスを出せるのではないだろうか。売価を上げることにこだわりサービス重視で販売数向上に特化することで、信用を上げ前払い制度を確立し、結果として借入利息を下げて原価も低減できている。理想的なビジネスモデルだが、マネジメントの4原則の1つに集中することで、他の3要素によい影響が及ぶという商売の原則に沿っている。

「実際にやってみる」という点については、今までの商慣習で常識とされていたことが、必ずしも常識ではないという点に気付くべきだと言及している。世の中の環境が変わっているのだかから、何か異変があれば必ず原因があるのでよくアンテナ張りなさいという趣旨と思料。パキスタン人が高額で中古車を競り落とす行動や、解体車に値が付く、インフラが普及し中古車の情報や写真が個人消費者にまで届く状態等をきちんと把握して、次のアクションにどう結び付けるか考えることが肝要。唯一マニュアル通りにいかないのは、パキスタン人が解体車をあさっていたという過去の記憶と、アフリカで解体車が売れるという点と点を線に結びつける能力は、センスとして経営を行う人には必要なのかもしれない。一方で、多くの商売人が成功するかしないのか分かれてしまう点は、気付いた時点で、ためしに解体車をネットで売り始めてみるという行動なのではないのだろうか。実際に行動してみるということは、非常に難しい。成功するかしないかの分かれ道は、思い立ったが吉日であるということを理解しているどうかどうかだと改めて感じる。

著者は意識していないと思われるが特に重要なことは、これら3点について、①→②→③の順番で実行しないと意味がないと暗に示しているところではないだろうか。商売をはじめようとすると、どうしても自分主体で②→③→①になってしまいがちだが、そもそも発想が違うのだと読者に示している点が本書の秀逸な点だと感じる次第。

投稿者 J.Sokudoku 日時 2017年1月30日


グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業~山川博功~

タイトルからして常識の範疇からはみ出しているように、ビィ・フォワード社長であり、著者である山川博功氏のスケールの大きい考え方、行動力、そして底無しの情熱と好奇心には心踊らされる。
本書は、一般的にはビジネス成功本にカテゴリーされるのだろう。ビジネス成功のために真剣に読めば期待値を上回る知識、知恵、ヒントを得ることができるだろう。ただ、そこで思考を止めてしまえば片手落ちの読書に終わってしまう気がする。なぜならば、本書における山川社長の思考、情熱、行動は、身近な日常生活に置き換えて応用することができるからだ。
自分の趣味に打ち込み過ぎて借金を背負おうとも、ビジネスパートナーに騙されて億単位の損失を出そうとも、決して立ち止まらず前に進んで行く。そんな成功街道を驀進中の山川社長は、自分のような平凡な人間とはどこが違うのか。山川社長に人生コンサルをしてもらうという設定で、その差を検証する。

真っ黒にアフリカ焼けしたソンブレロ姿の山川社長(以下、山):「えーっと、まず君、名前はと?」
読書と自己啓発が大好きな平凡くん(以下、平):「平凡です。」
山:「へっ?平凡?へぇ~、そりゃ良い名前だねと。」
平:「えっ?そんなことを言われたのは初めてですよ。ありがとうございます。でも、“平凡”なんて全然良い名前なんかじゃありませんよ…。どこが良いんですか、この名前の?」
山:「だって、ユニークだぞと。忘れないでしょ、会った人がと。人生でも、ビジネスでも、まず会った人の記憶に残ること、これ大事だぞと。」
(黒光りした頭を撫でながらギラっと鋭い眼光を平凡くんに向ける山川社長)
山:「もっと言っちゃうと、“平凡”って名前で得してるんだぞと。だって“平凡”って名前を聞いちゃうと相手は無意識的に、あまり期待しないだろと、だから、相手の期待値を上回ることが比較的に簡単になるぞと。相手の期待値を上回ることをする、これも重要だぞと。」
平:「あぁ、そういう考え方もあるんですね。やっぱり、成功者はものの見方が違いますね。」
山:「まずは、今自分が持っていること、あることで何ができるのかを考えるんだぞと。それには、発想力が必要だぞと。周りの人が考えないようなことを考えることが必要だぞと。」
平:「なる程ですね。」
山:「ところで、私の本は読んできたのかと?」
平:「はい。一応理解は出来たと思います。」
山:「はっ?⁉一応理解出来たぁ~?だったら、ここでコンサルする必要無いって話しでしょと。包み隠さず、出し惜しみせず、全部書いてありますよ、あの本にと。まぁ、いいや、まずは感想を聞かせてよと。」
平:「え~っと、一番印象に残っているのは、山川社長がカーワイズから独立するチャンスを掴んだところです。来るかもしれないチャンスに供えて事業拡張する土地に目を付けていた。さすが、“チャンスの女神に後ろ髪はない”を熟知されているなと思いました。」
山:「おいおいおい、いきなり部分論から入るのかと。始めに全体論から入らないと…。まぁ、良いや。そこから説明するわと。」
平:「やっぱり、未来を見据えての準備って大切ですよね。」
山:「じゃあ、訊くよと?君はどういう状況になると準備するのかと?例えば、今日の午後雨が降るという天気予報を知ったら傘を持って出かけますかと。」
平:「はい、雨に濡れるのが嫌ですから。」
山:「じゃ、5年後、10年後、20年後に起こるコトが分かっていたら君はちゃんとそのコトに対する準備はするのかと?例えば、AIの人間社会への進出でもいいぞと。君はAIに仕事を奪われる可能性を考えたことはあるのかと?もし可能性があるならば今から何か準備をしていますかと。」
平:「あっ、それ佐藤航陽さんが“未来に先回りする思考法”で言ってました。」
山:「はっ?⁉ハッキリ言うぞと。そんなのボトムラインだぞと。起こることが分かっていることに対して準備するのは当たり前だぞと。独立の話しもそうだけど、起こるかもしれないし、起こらないかもしれないコトに真剣に準備する、これが成功の秘訣だぞと。今、ビー・フォワードが中古車に拘らずアフリカで売れる物を探しているのは一つの危機管理的な準備だぞと。茨城での新しいパーツ販売事業も同じだぞと。中古車ビジネスなんて相手国の政府の意向で禁止になっちゃうかもだぞと。そうなってから騒いでも遅いでしょと。リスクヘッジが必要だぞと。5年後、10年後、20年後、ビー・フォワードは今とは全然違う“アフリカで物流システムを兼ね備えたビジネス・コンサルタント会社”になっているかもだぞと。」
平:「さすが、山川社長は、スケールが大きくてポジティブですね。」
山:「次は、“ポジティブ”と来たかと。」
平:「はい、ポジティブ・シンキングは大事だと色々な自己啓発系の本に書いてあります。山川社長もミャンマーやニュージーランドへの輸出で失敗してもポジティブ・シンキングでアフリカビジネスに繋げましたよね。」
山:「自己啓発本ね、はい、はい。君、多分ポジティブ・シンキングを勘違いしているぞと。」
平:「ネガティブになるよりは、ポジティブになる方が絶対良いと思います。」
山:「どっちが良いかではなく、どう使い分けるかだぞと。」
平:「あっ、その考え方は“成功の神はネガティブな狩人に降臨する”の角田陽一郎さん的ですね。」
山:「はっ?⁉ハッキリ言うぞと。私は、ミャンマーの時も、ニュージーランドの時も失敗した原因をつぶさに検証したぞと。不良在庫は持たないで損切りする時も、その状況に陥った原因を真剣に検証するぞと。とことんネガティブに検証するぞと。まさしくネガティブ・シンキングですよと。それをしないとただのお気楽能天気さんでしょと。」
平:「なるほどですね。じゃあ、ポジティブ・シンキングはいつ使うのですか?」
山:「はい、今日初めての良い質問ですねと。ただ、ポジティブ系の説明については今回のコンサルには含まれていないよと。別のコースに入っているよと。それは、コミュニケーション・コースだよと。」
平:「えっ?⁉ここで教えてくれないんですか?」
山:「ビジネスでは、次への引掛りを作るのも重要だぞと。それを教えるためだぞと。ケチで言ってる訳じゃないぞと。」
平:「なるほどですね。」
山:「よし、今日は特別に普段は教えないビジネスの肝を教えてあげるぞと。」
平:「ありがとうございます!」
山:「ビジネスとは“ズレ”だぞと。」
平:「“ズレ”?」
山:「そう、“ズレ”を突けよと。別の言い方をすると、アービトラージを見つけろよと。そのためには観察力を磨けよと。」
平:「あっ、それマネーヘッタチャンさんが同じこと言ってました。」
山:「はっ、誰だそれはと?⁉ハッキリ言うぞと。パキスタン人が日本の中古車がアービトラージ状態だと見抜いているのを日本人で誰よりも早く見抜いたのは私だぞと。オーディオも売り方次第で価値が変わるのを私は見抜いたぞと。日本にいる留学生が過小評価されているのを私は見抜いたぞと。他にも一杯見抜いてるでしょと。」
平:「なるほどですね。そういうズレ見抜いて、突く、利用することがビジネスの要諦なのですね。」
山:「その通りだぞと。」
(ダイヤモンドが散りばめられた腕時計をチラッと見て)
山:「え~っと、時間も無くなってきたから最後に質問でもあるかなと。」
平:「はい、では山川社長のビジョンについてお聞きしたいです。」
山:「ほ~、ここに来てやっと全体論的話しができるかなと。」
平:「山川社長のビジョンとは、如何なるものでしょうか。決して“アフリカの人達の生活を豊かにする”とかではないと思います。現に本には2,3行しかこう言ったことが書かれていなかったですし…。誤解を恐れずに言えば山川社長のビジョンや大義が本ではよく分かりませんでした!山川社長を突き動かしているモノは何なのでしょうか?」
山:「(ボソッと)宇宙銀行だぞと。」
平:「えっ?宇宙銀行?⁉何ですかソレは?」
山:「君、師匠はいるのかと。尊敬できる師匠はいるのかと。これとんでもなく重要だぞと。“まずは相手の利益を考えろ”と叩き込んでくれた師匠が私にはいるぞと。最初は、ちょっと抵抗感があったけど、言われたとおりに相手が喜ぶことを考えてどんどん行動したぞと。そしたら、めっちゃ感謝されて、人が私のために動きだして、更に利益だってドンドン出たぞと。感謝とお金が両方テンコ盛り状態になっちゃたぞと。」
(1枚のメモ用紙を取り出しペンで何やら書く山川社長。そして平凡くんにそのメモを渡す)
山:「今日は本当に特別だぞと。そのサイトの過去ログで、“第320号~☆人生に於ける因果応報~”を見てみなよと。“●やったことがそのまま自分に帰ってくる”、これを実感しちゃうともう止まれないんだぞと。そこに出てくる宇宙銀行が私の大義でありビジョンっていうのかな、人生観の一番奥底にあるぞと。」
平:「ありがとうございます!他にはありますか、山川社長を突き動かす何かは?」
山:「そうだなぁ、新しいコトをどんどん知りたいという未知に対する好奇心かなと。」
平:「あっ、知的好奇心のことですね。ソレ、角田さんも言ってました。」
山:「はっ?⁉もう我慢できないぞと。君は、さっきから結構色々と知ってはいるようだけど、果たして行動には移しているんですかと。本にも書いたでしょと、“まぁ、やってみようよ”と。知ってるだけじゃダメなのよと。その角田さんだって、こないだTBS辞めてフリーになったよと。彼は行動に移したよと。君はどうなのよと。」
平:「…。」
山:「取り敢えずやれよと。やらないと始まらないぞと。成功なんかしないぞと。行動して行動してドンドン自分の枠を広げろよと。“行動したら次の現実”だぞと。」
平:「あっ、ソレこないだ行ったセミナーで聞きました。」
山:「もう、イイわと。」

~終わり~

投稿者 sikakaka2005 日時 2017年1月30日


商品の価値のズレを見つけて
商売につなげる眼力や突破力に圧倒された!

筆者の商売に対する情熱と自信に感動したし
この本ってトータルで見ると会社の営業?
って思うほど商売上手だった。

この本での学びは1つに絞れる。

● 商売とはないか?を伝えている点である

しょーおんさんがよく言う
「目端の利いた人」はまさに筆者のこと。筆者は繰り返し言っていた。

● 商売とは価値のずれを見つけて、そこを突くことである

価値を正しく評価されていないものを
価値が分かる人に提供する事。

安く仕入れて、高く売ることである。
せどりやダフ屋や転売もそうである。
これは商売の基本中の基本である。

なぜこんな基本的なことが
自身の学びになるかというと
私はシステムエンジニアを仕事にしていて
モノづくりをすることによって対価を得ている。
さらに立場上、原価や売上に対しての感度がとても低い。
つまり、

● 業務=労働=給与

という考えが頭にこびりついている。
つまり時間とお金の比例関係が結びついてしまっている。

なので、商売の原点を目の当たりにして
目から鱗がボトッと落ちたのだ。

● ×「時間=お金」 〇「価値=お金」

時間がお金に紐づくのではない。
価値がお金に紐づくのだ。
ひーーーすごいーー!

価値が分かる人に提供するという点は
以前の課題図書であった【USJ】の中の言葉ともリンクした。

● どう戦うかの前にどこで戦うか

日本の中古車は国内であまり人気がない。
しかし、海外だとその品質や価格に価値があり
海外での成功がずーっと書かれている。

どこで売るかがめちゃめちゃ大事なわけだ。
これを自身に照らし合わせると

● 今の会社よりも自身のスキルを高く評価してくれるところがあるかもしれない

そこを見つけようと動いていないのはイケてないわ、オレ。
月並みだが、世界は広い。
では、

● 戦う(売る)べきところをどうつけるのか?

これはとても難しいが私の見解では

● 違和感を見逃さないこと

本書に繰り返し出てきたパキスタン人。
筆者の海外展開のきっかけは、

● オークションで高値が買い取るこのパキスタン人たちはなんなんだ?

という疑問からスタートしていた。
そういった疑問を答えを納得いくまで突き詰めること。
そして理由がわかればマネできるか検討すること。
マネすることで新しい道が見えてくるように思う。

自身に照らしわせるならば、

● なんであいつ同じ歳なのにロレックスの時計しているの?

みたいな感じか。同業に拘らなくてもきっといい。
アンテナは高く。ステレオタイプは低くだ。


今月も価値観の見直しができるような
人生に有意義な本を紹介いただきありがとうございます。


追伸:
今年の目標。それは課題図書の投稿を継続すること!

投稿者 ishiaki 日時 2017年1月31日


「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで

「ビィ・フォアード」という社名はこの本を読むまでは全く知らなかったが
車の中古車市場の仕組みが若干解った。

また、社長のクルマ好きの情熱はすごく、自分自身、見習わなくてはならなくて
また、探究心が半端ないことが凄い

しかも、年齢もまだ若く自分にもこのような切れ味鋭い人物になるチャンスがあると思った

投稿者 kawa5emon 日時 2017年1月31日


書評 グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業 山川博功 著

今月の課題図書も驚き、新発見の連続であった。
まず単純に、こんな日本企業が存在しているということ。
日本での越境ECサイト売上高ランキングでダントツ。
Googleでの特定国ページビューランキング上位。
その特定国とは、新興国・発展途上国が主で、
しかもアフリカ向けビジネスがメイン!?
読み進めばこの会社発展の歴史とともにその結果も理解できるが、
その結果だけでは、何の会社なのか全くさっぱりわからない。
その内実に触れただけでも本書を手にした価値は非常に大きい。

それにしても、多くの学びを含んでいる良書である。
ビジネスをどう拡大発展させたらいいのか?マーケティングの視点からも、
昨年11月の課題図書「USJ~」とは違ったケーススタディ故に相当な学びがある。
また、山川氏のビジネス展開思想とも言うべきか、人物そのものの処世術にも、
人生をより良くするための参考にすべき人生訓が多く、
そして今すぐにでも実践できる具体的内容に溢れている。

しかしそれだけでは、本書が持っている良さを十分に語っていないと思う。
私も独自ビジネスではないが、海外でのビジネスを経験した身で、
特に現地でのビジネス展開に苦労した一人である。
また海外に身を置いたからこそ、本書が伝えたいメッセージを
その独自の視点で捉え、展開してみようと思う。


まずそれらの展開の前に、ビジネスを成功させるための絶対必要条件を
改めて突きつけられた。それは、戦う市場を誰よりも知ることである。
自身の仕事、いや日常を振り返って、本当に恥ずかしいが、
如何に自分が置かれている状況を理解していないことか。
今の自分の立ち位置を誰よりも知らずして、目標はおろか、
進む方向でさえも不明瞭に成らざるを得ず、成功なんぞ正に絵に描いた餅になる。
前半にある、山川氏の努力(場数)と絶え間ざる試行錯誤は、
自分の立ち位置(強いては、自分の強み)を知るためには必須で、
それが、その後のビジネス展開にも十二分に効いている。
圧倒的な場数経験と飽くなきトライアル。それが自身の相場「勘」を育て、
ビジネスチャンスを生むギャップを認識させる。
本書内の成功ストーリーはその意味で、決して偶然の産物ではない。


さてそして、海外でのビジネス展開について。
著者が何度も繰り返す言葉、「やってみなければわからない」。
これに尽きるを思う。特に日本企業(自分も例外にあらず)は学ぶべきだ。
本書で売り物は中古車であるが、世界に対して日本市場には、
他にも相当な種類の、まだ売れるものがあるはずである。
自分達の狭い思考のみで判断してしまい、出し惜しみし、試してもみない。
これ程勿体ないことはない。今ならネット環境で試せる。
本書の中古車の例が示したポイントは、売り先が変われば、
その価値が変わるということである。
日本の中古車が、中国製の新車よりも評価が高い(価値がある)とは、
やってみたからわかったことで、それ以外にその答えを得る術はない。

少しポイントが変わるが、日本の自動車市場について気付いた点がある。
本書では、日本の中古車が新興国・途上国の人達の豊かさ向上に寄与とあるが、
私は別の感想も持った。それは、日本自動車市場の「使い捨て文化」である。
日本市場内だけを見ると、まだ他で売れる(使える)車体を早めに解体してしまう。
これは明らかに資源の無駄である。この視点で見ると憤慨を隠せない。
しかし、ビィ・フォワードのビジネスモデルはこの点を改善した。
近年の日本に於ける行き過ぎた「使い捨て文化」に賛成できない者としては、
ビィ・フォワードのこのビジネスモデルに賞賛以上の感動を覚える。


話題を本筋に戻したい。それは海外(市場)に対する態度である。
第4章で「アフリカのことはアフリカ人に任せる」とあったが、
世界でのビジネス展開に於いて、市場の声(事情)を第一にが会社として徹底している。
市場はいつも正しい。こんないつかの言葉も思い出すが、これがなかなか出来ない。
どうしても、今までの自社のモノ、やり方を踏襲しよう、させようとしてしまう。
これでは海外ビジネスは広がらない。
いくら品質が良くても日系企業のローカル評価が中々上がらないのは、
ここに大きなポイントがあるのではないだろうか?

さらに言うと、そのやり方は欧米系の会社によく見られる管理形態で、
良くも悪くも各人の特徴がビジネス運営の障害にならないようなシステム化で
ビジネス展開を行う。誤解を恐れずに言うと、個性を無視したやり方である。
日系企業はこのシステム化もあまり得意とは思えず、その反対の、
相手の個性を尊重したビジネス展開も効率が悪く中途半端に見える。
その点に於いて、ビィ・フォワードはドライなシステム化(IT化)と、
相手のやり方を尊重したウェットな対応(フレキシブルさ)の使い分けが非常に上手く、
ここに日本人の対応の真面目さ(日本品質)を掛け合わせることで信用・信頼を生み、
成功へのスパイラルを加速させたように思える。

市場の声(パターン)をローカルメンバーを通して徹底的に吸い上げ、
それらを社内ノウハウ蓄積とするための情報共有化と惜しみないIT投資、
各担当と気さくに飲みに行く。ここにビィ・フォワードのドライ・ウェット両面での、
強さの源泉を見ることが出来、今後の経営のヒントまでも垣間見えないか?。


ここまで書いて、気付いたことがある(だからアウトプットは大切だ)。
それは、ビィ・フォワードのビジネスモデルは、関係者全てを幸せにするという点だ。
ビジネスと言うと、競合他社から既存市場を奪うような征服者のようなイメージがあるが、
ビィ・フォワードのビジネスモデルはそれを感じない。
必要があるからそれを提供する。相手のやり方を尊重する。各々のローカル事情への対処は、
それを一番知るローカルが対応する(相手を信用して協業する)。
そしてそれに対応可能な組織を作る。特に最後の組織については、
多国籍軍ならぬ、バラエティに富んだ人種の社員構成例が示すように、
「いかに皆の自主性を引き出し、どうコントロールしていくか?」
〔海外の「勝手な」動きを否定するのではなく、自分の力に変えていく。〕
という思想を見事に実現させている。

関係者全員が幸せになる構図、つまり「幸せの輪」。
現実は事後展開的にそうなったとしても、始まりにその思想がなければ、
そのような幸せの輪が生まれる余地はない。
会社の使命として継続的な発展と社会への貢献とよく耳にするが、
最近は不祥事ニュースも多く、日本企業の将来を危惧する中、
それらを独自視点で実現した山川氏とビィ・フォワードには感嘆の念を隠せない。

今回も多くの実践的な学びを得ることが出来ました。この出会いに感謝致します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

投稿者 Devichgng 日時 2017年1月31日


グーグルを驚愕させた日本の企業って何を事業にしている企業だろうか?
と読み進めていたら、自動車の輸出をしている企業でした。

自動車の輸出って誰でも知っている仕事なのに、なぜそんな大きな話題になるのだろうか?と思っていたら、ビジスネで成功を抑える人が、モノをどう見て、どう行動してビジネスにつなげているいるかがわかりました。

アフリカに基幹物流を構築するという夢の出現(現在進行中を)までのプロセスには人生を好転させるヒントがたくさんありましたが、今回はモノをズラしてみることを切り口に、今月の感想を記載します。


本来もっている価値が市場で評価されないなら、そのズレがビジネスとなる記載がありました。

では、本来持っている価値をどう見抜くか?どうすれば見抜けるか?
という問いが立ち、その解のヒントはないかと再読すると、第一章にそれがあることに気づきました。
本来もっている価値の源泉は、新人や下積み時代に課される大量行動から相場観や感性を鍛えておくことだと思いました。

今担っている仕事では、もっと斬新な発想をしろと言われていますが、それがなかなかできていない理由の1つは、現場の観察が少ないのかもしれないと思い、そこに行く時間を多くしています。
そこでの観察では、今自分が注目していること以外に、五感に触る情報にもっと注意というか意識を向ける必要があるも本書から学んだことの1つです。
そして、それを見つけようとして集中してはいけないのは、過去のPC操作に於けるショートカット習得での量稽古で得た体験から明らかなので、ボヤッとというか何となくアンテナを張っておくということを心掛けています。

また、場面が変われば、モノの見方は変わることも印象に残っている点です。
 お金を払ったら商品が届くのは日本は当たり前でも、海外ではあたりまえではない
 日本で商品の価値がなくても、アフリカでだったら価値がある
というように、日本では常識となっていても、アフリカというマーケットではそうではないということがよくわかりました。
文化の違いや、世界情勢の変化も激しいことから、今持っている常識は部分的な常識であると考えを改める必要があると認識しました。
今自分にとって当たり前のことも、自分以外の誰かにとっては有益ではないかという視点を持って生活していきたいと思いました。

常識的なモノの見方を手放すという意味では、相手が勝手に自社の名前を使うことを許容した点も新鮮でした。
このご時世では権利の侵害だとする人が多いと思いますが、周囲のことを否定するのではなく、見方を変えれば、それも自分の力に変わるという広い視野での解釈が成功の秘訣かのと感じました。

販売方法のイメージも変わりました。
薄利多売って効率のいい仕事のイメージがありませんでしたが、そのキャッシュフローと在庫回転率からくり出される知名度、信頼性の向上という目線で見ると、未開の地を切り開く上では好手であるのだなとイメージが覆されました。


というように、ズレから価値を見出し続けることができれば、ビジネスで成功できると思いました。
しかし、そのズレから見出した利益は相手にも循環するものでなければならないことを再確認しました。

相手の利益を考えろ、相手が喜ぶ情報をつねに与える人であれ
町の車屋、買取屋、顧客の3者ともにハッピーになる商売
問い合わせの数が減れば顧客満足度もあがるし、コストが削減される
と、本書中にも記載があるように、相手が喜び、それで自分も喜ぶという好循環が発動しているからこそ、アフリカに基幹物流を構築するという大きなことを実現できるのだなと感動しました。

最初からアフリカをターゲットとしているわけではないようでしたが、PDCAを回しながら行動を続ける中でアフリカという未開の地の開拓に至り、さらには、そこに基幹物流を構築しようというスケールの大きな仕事を日本の中小企業が担っていることに畏敬の念を感じました。と同時に、同じ日本人でありながら自分は何も取り掛かれていないじゃんと焦る気持ちに気づきました。

今はまだ何か生きていた証として後世に残せるのもは見つかっていませんが、本書の内容のように、なぜ?どうして?というセンス・オブ・ワンダーを働かせつつ「前に!」の精神で行動し続けて、それを見つけてみようと思います。

投稿者 diego 日時 2017年1月31日


清いエネルギーと、揺るがない精神と

この本を読んでいると、
「今は出来なくても、いつか必ずできる」
この言葉が当たり前に感じられるほどに
よろこびが満ちる。

様々な国の人たちの喜ぶ世界が
点と、無数の点とがつながりあう世界が形作られていく。
今はまだ出来ていないとしても、ここは必ずその途上であること、
人々が安定した日々を送り、よろこびに満ちる世界を目指して
たくさんのことを同時並行して行っている
清いエネルギーの流れを感じる。

清くて力強い思考と意識で、濁った世界は、はじかれていく。
自分にふさわしいこと、自分のしたいこと、目指したいことを
しているだけで、人はこんなに清くなれるのだろうか。


この本の中には、いくつもの転機や選択が書かれている。
一番の希望の就職ができなかったときに何を考えたか、など。
「ブラックな宝石商」への転職もその一つだ。
そのことに対して、その度に、自分のしたくないこと、
自分にあっているもの、
やっていてエネルギーが湧き上がってよろこびを感じるものに
シフトしていったことが感じられる。

日々の中で、すごい努力をしたことが、さらっと書いてある。
「ん?ということは、ちょっとしか寝てないじゃない!」
「え…食事もトイレ行くのも惜しんで、その数(の自動車のチェック)をしているの?!」
すごい結果を出したことがさらっと連続で書かれている。
「ん…んんん?!うっかり流しそうになったけど、いま、すごいこと書いてあった!」
すごい騙されたこと、損したことがさらっと書いてある。
「え??人間不信とか、運悪いのを嘆くとか、ないの!?腹立つとかは?!」
そんな感想を言い忘れてしまいそうになる程、
まっすぐで潔いエネルギー、揺るがない精神を共に抱く。

それでもなおかつ、現状にただ満足していないことを感じる。
「こんなこともできた」「進んだ」の中に潜む、
文章の終わりの「…もっとこうだといいのですが。」

そうか…。
この本は、自分のエネルギーを清める方法が書かれている。
選択する度に、何をそぎ落とすのか。何を抱き続けるのか。
それにより、エネルギーは清められ、研ぎ澄まされていく。

そして、揺るがないでいる精神を持つ方法、
世の中の流れや運のようなものに、うまく乗る方法が書かれている。
よろこび、満ちるが、新たに気付くことで、「まだ満潮ではない、もっと先だ」と
次の更なる満潮を目指し続ける。

更に、この世の闇、ダークサイドの跳ね返し方が書かれている。
清め続け、揺るがないで流れにのり続けることで
自然と闇の部分は跳ね飛ばされてしまうのだ。


より具体的には、困ったことや大変なことに流されず、
一生懸命で、今と前を向いて、自分らしく活き、人を人らしく活かし、また人からも活かされる。
目の前のことに誠実に対応し、今のよろこびを十二分にすること、
充分ではなかったことにしっかりと気づき、
これからしっかりと対策し、そしてこれからのよろこびを数十倍にしていく。
この流れだ。

それが、今のECの流れと呼応し合って
ものすごいスピードで動いていく。


日本という国の持つ当たり前な誠実な精神が、
サービスとプロダクトを生み、それらが
世界では賞賛に値するという、この視点は
以前も言われていたことで、すごく新しいことではないかもしれない。

どんな形でそれが活きる世界をつくりあげていくのか
その揺るぎない精神と清いエネルギーと、その流れは
以前にも、似たようなものが、あったことかもしれない。

闇は依然と存在し、それはそれで知っているかもしれないけれど、
自分にも誠実に、人にも誠実に、周囲にも誠実に、身を清めていく。
この浄化は、これまでも何度もあったことかもしれない。

だが、出来上がり、発展しつつある世界は
今までにあったものとは、やはり確実に違う。
違うが、「どうして思いつかなかったんだろう、どうして今までなかったんだろう」
というぐらい自然で、そしてしっくりと馴染み、新しい当たり前のよろこびとなっていく。

ひょっとしてこのようなよろこびは、人として生きていて感じたいよろこび、
人が誠実で大切な存在であり、あなたへの想い、わたしへの想いというつながり、つまり
お互いにつながりあっているというよろこび、
それを求めたい、感じたいというのは、普遍的なものなのかもしれない。
それが、ビジネスであっても、いや、ビジネスであればこそ、
とても速いスピードで社会に馴染んでいく。

誠実であり、穏やかで揺るぎなく、よろこびで満たされていること。
そして、新しい可能性に気付いていること。
この精神を広げていくためは、まずは、その精神で生き続けることしかないし
ただ、そうしていく。そうしていきたい、

そうしていれば、思いついたことを「やってみよう」と、次々とやっていけるような気がする。
次々とやっていって、うまくいくこともいかないこともあるけれど、
清めていけば、揺るがなければ、もっといろいろなことに気づいて、すぐに誠実に応じていけば、
今まで望んでも得られなかったはずの世界が、自分の当り前のよろこびになっていく。

そうだ、そうやっていけばいい、と呼びかけてくれているようだ。


「読むと元気になる」と、帯にあります。
読むと、著者の清いエネルギーに触れ、深く揺るぎない精神を感じることができました。
ここにそのことを表現することで、
これもまた、更にしっかりと自分の一部になっていくように感じられます。
今月も、ありがとうございました。

投稿者 vastos2000 日時 2017年1月31日


私が本書を140字で紹介すると、

“日本の中古車販売の会社が、Googleも驚くほどのトラフィックを集めています。今は日本車輸出の会社ですが、その枠からはみ出してアフリカ大陸の物流のプラットフォームを築こうとしています。先端技術やオリジナルの商品を持っていなくても、やり方次第で儲ける事ができるという実例を学ぶことができます。”

といったところです。

取り扱う商品が、先端技術を搭載したものやオリジナルではない商品(一般的な商品・枯れた技術)でも、正しいやり方をすればアマゾンやアリババのようなプラットフォームになれる実例を見ることができます。
本書を読み、今まで知らなかった山川博功さんという「すごい男」を知ることができたわけですが、この本を読んで反省させられた点、真似したい点をそれぞれ2点ずつピックアップしました。

まずは反省点の一つ目。「ビィ・フォアード社の競合他社」と同じようなことをしていると気づかされました。
私は、うまくいっている他社の表面的なところを真似しようとして、その背後の思想や仕組みまでは考えが及んでいませんでした。その手法を取り入れて、少しは効果があったように感じましたが、反作用も出てきました。
これではずっと負け戦です。真似する時はその背後にあるものまで見なければいけないと改めて気づかされました。

そして反省点の二つ目。私は行動量が足りません。
他の成功者にも通じますが、山川さんは自分で営業をしていた頃、頭を使いながら量を積んでいます。先輩社員が1日4~5件の飛び込み営業をしている中、その「10倍はできる」と感じ、実際100件営業したこと日もあるとのこと。飛び込み営業は精神的にキツイ場面が多いのですが、(本書にこの場面の詳しい記述はありませんでしたが)山川さんは、考え方や目的意識の持ち方で数をこなしていたと想像します。
私自身の事として考えると、アイデアは出した事に対し、実際に行動に移す歩留まりが低いことを反省しました。


そして真似したい点の一つ目。「自分だけ儲けてもしょうがない」と考えているところです。
この点は基礎編セミナーに参加された方は皆さん同じだと思います。
山川さんは創業者利益をとろうとも、過剰に儲けようとも考えていないようです。自己犠牲的・利他的というわけでもなく、一緒に発展していこう、という考えがいくつか見えました。その範囲は日本人だけに限りません。
例えば、
・現地の人間を雇用することでその従業員の家族も安心して暮らせるようになる。
・安定して給料をもらえることで、きっちりと生活が設計できる環境を作る。
・日本品質の仕事のやり方を伝えることで、仕事の能力も引き上げる
など実行しています。
現地の仕事は現地の人間に任せ、自社社員も様々の国籍の人がいるようです。
ビィ・フォアード社のウェブサイトとのぞくと、採用関連のページに、本書に登場したと思われる、カメルーン出身の社員さんが出ていました。この方は大手の自動車関連会社からも内定を取ったようですが、ビィ・フォアードを選んだようです。チャンスが与えられていて、そのチャンスをモノにすれば、それに報いる会社であると思い、こちらを選んだようです。おそらく、その選択は正しかったのでしょう。
従業員も目的とやりがいを持って働き、それがお客さんの便益に繋がっているようです。

そして、真似したい点の二つ目は、「新しい事、他の人がやっていないことにチャレンジすること」です。
仕事をする中で「アレっ」と思う事や、「こうしたらどうだろう」という気付きを大切にしていました。本書の例で言うと、パキスタン人が廃車寸前の車を買っていくというケースが当てはまります。「こんな車に値段をつけて、どこでそれ以上の価格がつくのか?」と疑問に思い、輸出に繋がっています。
そして、ビィ・フォアード社はじめは小さく始めたECサイトですが、今は武器にしています。今後ますますITを活用する分野は広がり、人間のやる仕事に置き換わっていくでしょう。山川さんも社員同士の付き合いは大事にしているようですし、社長室を設けず、社員のデスクの周りを歩き回ってコミュニケーションをとっているようですが、その一方、『ITによって、人件費を増やさなくても大量に売れる態勢を整えた』とあります。IT化できるところはITに任せ、人間にしかできない分野で人間は勝負する、という方針でしょうか。つまりは、今後は人間でなければできない技術を身に付けなければ、使う側の立場にはなれないということでしょう。
社内と言う小さいレベルで見れば、今までに新しい取り組みを提案して、実行してきたことはありますが、社内を飛び出すレベルではありません。
“新しい”と言っても、まったく今まで誰も思いもつかなかった発明をするのではなく、既存の技術・知識や商品の組み合わせが肝心な点だと思います。これなら、アンテナを高く張っていればなんとかキャッチできるのではと考えています。


最後に、本書を読んで勇気づけられた点を挙げると、「日本人でも国際的な分野でルールを決めることができる」という点です。スキーのノルディック複合が顕著な例ですが、日本人は今あるルールに対応することは得意でも、そもそもルールを自分たちの良いように決めることが苦手だと認識していました。
同じ時代に生きる日本人で、こんな人がいるんだということを知り、私たちもやり方さえ間違えなければできるという点に勇気づけられました。

山川さんはもう1冊、本を出版していますが、今後ますます露出が増えていき、ビィ・フォアードを知る日本人が増えていくと思います。課題図書として読み、いち早く知ることでき感謝します。

投稿者 saab900s 日時 2017年1月31日

グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業を読んで

グーグルは知らない間に、膨大なトラフィックをアフリカから引っ張っていたことに驚いたのだろうか、
それとも勃興したBtoC日本車中古車販売を立ち上げた山川氏の根底に横たわる理念だったのだろうか。

私は、ビィ・フォワード隆盛の原点は「実践に次ぐ実践」であると考える。ビィ・フォワードは
大きくなることを目的としたわけでも、注目されることを目的としたわけでもなく、全世界の日本車を求める
人たちにひとつのソリューションを提供し、それを磨き続けてきたに過ぎない。

勿論、大局的に市場を見る目は必要だが、遊び心を持ちながら顧客の需要に真摯に応え続けたことがやはり
原動力になったであろう。自動車の状態を外観をはじめ全30点もの画像で詳細まで情報を開示することは、
問い合わせを少なくする事と同時に、顧客の不安を前向きに裏切る施策であった。そして、初期段階から
メール等での問い合わせに対して素早く返信することによって、信頼を勝ち得ていくという取り組みも、
商売に真摯に取り組む姿勢が遠く離れたアフリカの地にまで波及していくのだと感じた。

これまで販売したことが無い車種についてもWEBに載せることによって、市場を刺激することに繋がっている
今までアフリカへの販路はほとんど皆無だったので常識にとらわれることなく、試行錯誤をすることによって
新たな市場開拓につながるのはとても面白く感じた。市場拡大を狙わずして、結果的に市場拡大につながった
エピソードが多いのはそれだけ常識が通用しないという証左でもある。

余談になるが、これを国内に当てはめてみると常識とはいったいどれくらいの確度を持った常識なのだろう?
70年前、アメリカは鬼畜と呼ばれていたが、いまでは同盟国である。価値観が180度変わってしまうことも、
常識が常識でなくなることも、常識が意外に脆いということも、心しておかなければならないだろう。

逆に言うと、常識は自分から発信することもできるし作り出すこともできるのだ。

アフリカへの自動車運搬については素晴らしい手腕であったと思われる。
まずは数を稼ぎ、数の暴力を使用したことだ。実績がなければ相手にしないという世界を逆手にとって、薄利
多売を継続し輸出の実績を積み上げていった。ついに、RORO船を手配するまでになっている。

金融についても、決済と入金の時間と制約率との相関関係を分析し、最終的には48時間をリミットとしている
こんなに細かいルール作りもPDCAを回し続けることによって、磨き上げられていったのであろう。

実践、実践、また実践!!パワーのある本でした。

投稿者 2l5pda7E 日時 2017年1月31日


「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで。

山川氏の人生で、私の様な普通の人と違うなぁと感じた所は、趣味であったバイクや車、それにレースにとことんのめりこんでいたことではないだろうか。
熱中するあまり、800万の借金を抱えるなんてよほどの数奇者だ。
その借金を返そうとするために、中古車販売に出会えたのだ。

仕事に対する姿勢が、とてもハングリーだ。
仕事をして深夜までバイトをして、トップセールスを叩き出すなんて、学生時代の剣道で殆ど休みなく練習していたという体験が生きたに違いない。
子供はその様な育て方をした方が良いと思った。

良書をご紹介いただき、ありがとうございました。

投稿者 gizumo 日時 2017年1月31日


い時代の良き企業のイメージが湧いた。ワンマンでエネルギッシュ、情に厚くもうけ度外視…の経営者の下で皆が家族のように仕事する。今どきあるんだ…って思いつつも中身は、21世紀的。舞台もメンバーもグローバル。ITを活用しての販売。グーグルでさえ驚いた会社。

中古市場、中古車販売はなかなか馴染みのない部分もあるが、やはり商売はセオリー通り、求められるものを求められる場所へ、安く仕入れ利益を得る。そして三方良し。読んでいて心地よいぐらいである。ないものは作っちゃおうと働きかけ実現し、さらに拡げていく。また、部下と同じ仕事ではトップワーカー、専門外では人にまかせられる。その切り返しはなかなかできないもの。仕事についてあらためて考え、無いもの出来ないことに挑戦する仕事の楽しさ(醍醐味⁉)を感じた読了でした。

また、人間ってやはり同じなんだと。信頼関係が大事。国も人種も宗教も超えて、一緒に働き、商売し学び会うことが出きる。人間っていいな…。

投稿者 akiko3 日時 2017年1月31日


「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで
  
 “風がふけば桶屋が儲かる”世の中、何が吉となるかわからない。商売は生もの。変化し続ける瞬間にチャンスを見つけ掴み取らないといけない。また育てることも必要。ぼやぼやしてはいられない。
  著者は商売を体で覚え、失敗をしながら真摯に学び、自分の糧とした。そして強みに変えた。借金という逆境から価値を見抜ける目を育てた。必死だったからこそそんなカンが磨かれたのかもしれない。
  商売は相手のニーズを見つけ、そこへ商品を投入していく。言葉にすればシンプルだが、そのニーズを見つけるのが難しい。これまた著者は自然体で相手が幸せになるニーズを見つける能力をもっていた。人としての誠実さがただの金儲けに走らず、人の喜び、自分の喜び・やりがいに繋がる(はい、塾生の皆様ご一緒に“智の道”)商売を育てた。
  ニーズを見つける為には現場から学び、情報を得るアンテナも常に貼っている。緊張感を持ち自分事として考え、生もののビジネスの流れを上手に泳いでいこうと必死に努力する。規模が大きくなると人との共生も必要になる。騙された経験から仕事は丸投げではなく、一部をやってもらうパートナーとして、優秀なアウトソーシング先を見つけていく。そこにも自分だけの利益でなく、win-winの関係を仕込んでいる。
  仕事(商売)は豊かさをもたらし、幸せを導く。借金からスタートした仕事が、借金を返す為に得ようとした金を生き金にできたのは最大の幸いだったと思う。人生のターニングポイントだ。人生に“もし”はないというが、いったん断ったのにまた頭を下げて中古車ビジネスの門をたたいたのは奇遇だ。神様にエコヒイキされるものをもっているから次々にひらめき(現実に発生しているギャップ)や人脈というチャンスが巡ってきているのだと頷きながら読んだ。

  また前に前に、“まぁ、やってみよう” (こういう素直な前向きさもエコヒイキのポイントだろうなと思う)というこれまた言うは易し、行うは難しのなかなか真似できないパイオニア精神も、先に始めた人が強い、仕組みになっているという勝つものの鉄板を肌で学んでいたからこそ一歩を躊躇わなかったのだろう。
  そして、自分にあうビジネススタイル(薄利多売)をちゃんと選んでいるのも、“好きこそものの上手なれ”を認識させてくれた。自分を生きる、逆立ちして他人の真似をしても自分がそれを楽しめなければ続かない。いいように自分をコントロールしているなと感心した。自分をコントロールできると社員もコントロールできるようで(社員の幸せを考え)人材活用・育成をしている。自分がプレイヤーだったのにバックに下がって人の自主性に任す経営者へと進化しているのもなかなかできない切り替えだと思う。著者の場合、それも自然な流れになっている。著者の幸せが自分が売って売って儲ける喜びではなく、『人がやっていないことに挑戦したい』という、そのまだ誰もやっていないことができた時に新興国・途上国の生活が豊かになる喜びを見つけている。これも清い!視野が広がり、現場の声に触れ、感じるものが増え、能力を高め自由にできることが増えてくると、こんなにも豊かな発想と価値観に達するのだなと壮大なアフリカの大地に沈む大きな夕日が思い浮かんだ。
  今回の成功本はなぜか親しみが感じられた。山川さんの飾らない人柄からか?カートに夢中になっ(て借金をこさえ)た延長にある(運よく金を生む)車を売るビジネスに夢中になった話のベースには“楽しい!”があるというわかりやすさからか?いつの間にか師匠と同じことを言っている姿に情(日本人好みの師弟愛)を感じたからか?それから「今の自分に予想のつくことなんて限られている。なんでも前向きに“まぁ、やってみようよ”」と背中を押してくれたからか?
まぁ、借金スタートでも“ビィ”であり続けたら借金も乗り越えフォワードへ、決してビハインドにはいかない。前向きであり続けよう!という人生哲学=成功人生という直球メッセージのおかげで、新年早々、前向きになれました。ありがとうございました。

投稿者 magurock 日時 2017年1月31日


車に詳しいわけでもないし、車に乗る趣味もない私でも、ビィ・フォアードのチャレンジ精神にワクワクしたし、「このビィ・フォアードって、いったい何者なんだ?」とグーグルを驚かせるなんて、同じ日本人として誇りに思う。
と同時に、嫉妬と自己嫌悪。

失敗を恐れないというか、失敗しても次がある、と進んでいく山川氏の揺ぎなさ、タフさは、いったいどこからくるんだろう? もともとの性格? もしかして、レースを通して培われたもの?
いろいろ考えてみたが、結局がむしゃらにがんばって、たくさん失敗し、「このくらいなら大丈夫」というような自分なりの感覚を磨いていき、自信をつけていくしかないんだろうな、と感じた。

本書を読むと、入り口のところのたくさんの失敗を恐れてしまい、なかなか踏み出せないでいることが、とてももったいないことなんだ、といまさらながら思い知る。
そして、忙しいのになんだか楽しそうな山川氏をみると、進む勇気をくれるのは、やはり「この仕事が好き!」という気持ちが大事なのだろう。

「好き」のために、自分ももっとたくさん失敗してみようかな。

投稿者 andoman 日時 2017年1月31日


「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで

本書を読み進めながら、先月の課題図書「USJを劇的に変えたたった1つの考え方」を思い出した。
「USJを…」で述べられていたマーケティングの基礎を実践し、それを元に大成功に繋がったかの様な、見事にリンクした成功の実話だった。
自身、先月の課題図書が大ヒットであったため、「USJを…」の「5章:マーケティングフレームワークを学ぼう」にある、5C分析やWHO,WHAT,HOWについての実践編を、実話でもって解説している様で、あまりの面白さに、読みながら思わずニヤニヤしてしまった。(最後は成功する事が分かっているので、特に…)

その事を証明するかの様に、ビィ・フォアードの軌跡を「USJを…」に記されていた「WHO,WHAT,HOW」に照らし合わせると、以下の様になる。
・WHO
 経営資源を投下する目標(ターゲット)である消費者の定義は以下の通り。
 → 「戦略ターゲット」はインターネットに接続環境があり、ホームページが閲覧可能な環境にいる全ての人々。
 → 「コアターゲット」はアフリカ人が中心。
・WHAT
 ブランドエクイティーの中で消費者がブランドを買う根源的な理由は以下が挙げられる。
 → 他の業者よりも安くて、サイトに掲載されている通りの車体が正確で確実に届くこと。
 → 問い合わせに素早く丁寧に対応をしてくれる丁寧さ。
 → 知人による口コミでの話題性(ビィ・フォアードで車を買う事で友人との話題になる)。

・HOW
 WHATをWHOに届ける仕掛けの4Pについては、以下と推測する。
 → Product:車本体のみならず、解体車やオーディオといったあらゆる車関連商品を扱う。
 → Price:EC導入による注文処理や、ITによる業務効率化に伴う問い合わせ要因の人件費削減。
      独自貿易ルートの開拓による、従来の中間マージンを排除した低価格の実現。
 → Place:専用のRORO船や、キャラバン等による確実な配荷方法。
 → Promotion:ロゴ入りのステッカーやTシャツ、車用備品といった、日本では当たり前に感じても、現地の人からすると、非常に価値の高い販促品。

また、「USJを…」では、『「技術」と「マーケティング」の両方を手に入れた企業が勝つ。』と記されており、こちらも重要なキーワードとなっており、本書でもそれについて記されていた。
そちらについては、それぞれ以下の様に考える。
・技術
 中古車の良し悪しを見分ける目利きスキル。
 IT技術の活用による顧客管理やノウハウを含めた情報共有と販売システム。
・マーケティング
 管理職が現場を統制するPDCA形式ではなく、常に山川氏がリーダーとして現場を直接支援し、決定には気づきと論理の両方を重んじて、迅速に行動するという、OODA形式を用いていた(という様に読み取れた)。
これらの条件が正しく作用した事により、ビィ・フォアードの成功は約束され、爆発したものと考えられる。

そして、山川氏はもう一つ、成功に切り離せない、とても重要なファクターをしっかりと持ち合わせていた。
「まずは相手の利益を考えろ」という価値観だ。
これは「USJを…」の中で、マーケティングの技法よりも、大切とされていた「人間の行動」(智の道)の話に関係する。
おもてなしの精神による「顧客の利益を優先」とする「価値観」が、経営の「意思・心構え」に反映され、そこから如何にして、顧客と社員の双方とって有用な「技術」と「行動」に繋げられるかを追求し、その結果として、Win&Winの関係が築かれた。
そしてそれが、アフリカの人々の「人と人とのつながりを大切にする意識」に善い形で伝わり、現地の口コミに形を変え、ビィ・フォアードがアフリカに浸透して行ったと考えられる。

本書を読み終え、「USJを…」と今月の課題図書は繋がっており、「USJを…」に挙げられていたマーケティング理論を学び、正しく理解して実践する事で、ビィ・フォアードの様な大躍進が可能なのでは?と感じた。
これは、自営業でも、サラリーマンでも、どちらにも応用が可能で、自身の人生が変わり得る知識なのだと思う。
「USJを…」を読み返し、もっと深くマーケティングを学んで行きたいと感じている。(5章はまだ3周目ですが…。)

今月も人生を変えられる様な、素晴らしい本をありがとうございました。

投稿者 ktera1123 日時 2017年1月31日


グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業

いい師匠にであえるか?その師匠の一番弟子になれるか?

いかにみんなの自主性を引き出し、同コントロールしていくか?

動きを否定するのではなく自分の力に変えていく。

とりあえずやってみようよ、かっこいい大人であるために。

投稿者 BruceLee 日時 2017年1月31日


本書を読んで感じたのは、著者が「ビジネスを面白がってる」事だ。とても楽しそうなのだ。その昔、「商い」は「飽きない」から来ていると聞いた事がある。これは俗説だろうが、これを地で行くように「まずは試してみる、やってみて理解する」と著者が次々と行動する姿勢には読んでいて爽快感を覚えた。自ら試し、自らがキッカケとなって周囲に、世界に影響をもたらす。。。仕事の醍醐味ってココにあるのではなかろうか。

雑務や人間関係の煩わしさに耐えつつ、報酬を貰うため上から降りてくる目の前のタスクを次々と処理していくのも仕事ではある。が、そこには醍醐味がない。やんちゃな少年がいたずらを思い付き、相手を驚かすのをワクワク楽しむように、著者はビジネスにおいて様々なアイディアを考え、試している。そして自分(自社)と相手(市場)とのキャッチボールにより、相手(市場)の嗜好を徐々に理解し、それにそぐう仕組みを用意し市場を活性化・拡大化する。ビジネスにはダイアローグ(対話、意見交換)が重要で、いろいろ試した結果見えてくるものを仕組み化する事で、売上を得るのが仕事の醍醐味なのだ、と示してくれてる気がする。パキスタン人による輸出独占状態に「絶対、何か裏にある」と気付いたのも、「次に買う人が一人もいないから」と日本では解体に回される車に海外市場ではニーズがあると気付いたのも、その醍醐味による嗅覚だろう。だが重要なのはそれまで実際手を出した日本人はいなかった領域を著者が試してみた事だ。ミャンマーやニュージーランドでの失敗もあったが、そこから学び、トレードカービューという新しい売り方と邂逅し、市場の過渡期において、それまの経験で得た知識や情報を武器に柔軟性を持ってECへのシフトを実現する。その結果、新しい市場を開拓し、結果的にユニークな存在となってしまっている。著者を見ていると、多くの会社で日々叫ばれている「売上拡大!市場開拓!」の必死な号令とは逆で、まず仕事の醍醐味を楽しむ姿勢があり、それが丁度アフリカにおける携帯・スマホの爆発的普及時期のタイミングという幸運を呼び寄せたかのように、市場のニーズとリンクし、その結果市場と売上が付いて来てしまったような、そんな流れを感じるのだ。

一方、「ためしにサイトに載せてみたら、人気が出た」、「自分でも確信はもてないままサイトにアップすると、翌朝には問い合わせのメールが入っている」という、日々の細かな試しの効果を実感してるから距離や時差に関係なくビジネスを進められるECサイトの重要性を心底実感しているのだろう、ITインフラへの投資は惜しまず、情報の共有に加えコンピュータに判断させるビジネスの自動化、安定利益の仕組み作りも次々に進めている。反面、敢えて「相場観」、「職人技」に言及している点は、今後シンギュラリティ到来の時代に生き残らねばならない我々ビジネスパーソンへの大きなヒントともなっている。社員の1/3が外国人であるという特異な組織も、ビジネス内容から理に適っており、次々と市場と対話しながら試してみたら今の最適な形になってました、的な「肩肘張ってない感」がそこにある。

そして今、この会社が目指しているのが「新興国・途上国アマゾン」である。参考までにビィ・フォアードのホームページをチェックしてみたのだが、代表メッセージにこうあった。「ビィ・フォアードはこれまで日本になかった世界に通用するECサイトを目指し、前進を続けます」。つまり、既に中古車には固執しておらず、ECサイト運営会社を目指す会社に変革を遂げ、その目的は中古車輸出ビジネスで得た経験と物流網という最大の強みを活かし、新興国・途上国に何でも売れる体制を構築する事なのだ。そこからは「売らなければならない」という義務感や切迫感以上に、純粋に「面白そうだからやってみよう、試してみよう」というワクワク感が伝わってくる。売上も大事だが、まず仕事の醍醐味を楽しもう、それが正しければ結果は付いてくるんだから!と、背中を押されてる気がするのだ。本書を読み、私は自分自身の仕事でも更なる醍醐味を味わいたいと改めて感じている。著者の様に経営で世界を変え、Googleを唸らせる大きな醍醐味は味わえなくとも、ビジネスパーソンそれぞれの立場で試せる事は無限にあると思う。営業で言えば、現状の営業トークやアプローチ等の手法に自分なりの新たな工夫を加えてみる、プレゼンの表現方法や営業ツールを変えてみる、というのは明日からでも出来る事だ。社内メールの出だしを「お疲れ様です」という例の素っ気無い一言でなく、「お疲れ様です、今日も張り切って行きたいと思います!」と一言加えてみるのは新人でも出来る事だ。その試みが自分と周囲のキャッチボールへのスパイスとなり、社内の風通しをより良くするとすれば、それは自分と周囲の仕事世界に変化をもたらす醍醐味となるのではなかろうか。相田みつをの言葉の中で私が最も好きな1つを思い出した。

「とにかく具体的に動いてごらん。具体的に動けば具体的な答が出るから」

投稿者 6339861 日時 2017年1月31日


国外への市場拡大の好例であった。
こうして、うまくまとまっているとうらやましいなぁと思うが
自分にここまでできる勇気はない。
やはり、自分が好きで得意なものをのばし続けた結果、
とんでもないところまで行ってしまったということなのだろう。

好きで得意なもの、これを若いうちから意識して武器にしていくのが
成功への近道なのだと思う。

そして失敗しながらも、試行錯誤を繰り返し成功への道を模索していく
姿が素晴らしい。

日本のような成熟しきった市場ではなく、まだマーケティングも
物流も、プロモーションも、〇〇システムといった便利な仕組みも
ない市場だけにやりがいもあるだろうし、苦労も多いのだと思う。

できれば、自分もこんな仕事がしてみたいと思った。
一生に一度。

投稿者 akirancho0923 日時 2017年1月31日


『グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業』を読んで

本書に流れている疾走感、バブルという時代背景もあると思いますが
グイグイ引き込まれてあっという間に読んでしまった。
この時代はきっと、同じような風景が他にもたくさんあったはずだ。

そして、今の現代に足りないのはこの熱狂的な前のめり感だと思う。

最近見たサイトで、この感覚を持った若者たちがいた。
東京工業大学の学生だった。
ある学生は、自分がやりたい研究の部屋がせまいので、どうしようかと考えた結果
部屋の天井にセンサーをとりつけて、混雑状況をスマホで関係者がいつでも
確認できるものを作っていた。
凄すぎる。。
ビジネスなんて関係なく、まず夢中になれるものに、とことん取り組んでいることに
肌感覚でわかってるんだなぁ、と感じた。

筆者もまた、車を自分の大好きな物と見定め、ビジネスとして向き合った時
智の道の価値観をエポケーし、成功をつかみなおかつ、さらに先の未来に
向かって、もっとたくさんの人を幸せにしようとしている。

なんとも素晴らしい生き様が躍動感たっぷりに伝わってくる。
今の時点でも、ラオウのように、”わが生涯に一片の悔いなし!”といわんばかりだ。

そしてそのスケール感の背後にあり、随所に描かれているのは、なんでも試してみる。
小さくテストしてみる。どうなるかなんてわからないじゃん。
そういう価値観。

ビジネスにするとたくさんの人達を幸せにできるから、それはそれで
面白いと思うのだけれど、そこに至るには、まずは自分自身が夢中になれて
誰かのために役に立てること。
その原点にいつでも立ち返ることができれば、きっとピンチが訪れても
チャンスに変えることができるのだと思う。

これは余談ですが、、
しっかし、儲ける為には市場の大きさと、誰もまだ踏み込んでいないフロンティアが
あるかどうかですね~、とつくづく思い知らされました。笑

ありがとうございました!

投稿者 sakurou 日時 2017年1月31日


~「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで~

本書を読んで初めてビィ・フォアードを知った。(しかも本拠地は私の住んでいるところから結構近い。。。)アフリカではこんなに有名なのに自分が知らないなんて、とまさにタイトル通りであり、目から鱗であった。
しかも私自身車が好きで中古車を何台も買っているのに、中古車業界のからくりを知らなかった。そういう点も含めて収穫の多い本であった。
以下、本書を読んで感じたことを纏める。

1.マーケティング優勢で技術力を活用する会社

顧客志向、戦略と戦術等、本書は先月の課題図書と対比すると深められるところが多数あるのだが、真っ先に思いついたのは先月の課題図書59ページにある「私(森岡氏)がオススメする企業形態はマーケティング優勢で技術力を活用する会社」という一文だ。ビィ・フォアードもステッカーやグッズを通じたブランディング、Webページの充実など、マーケティングに非常に力を入れている。一方、技術としても膨大なIT投資やオークションで落札する社員の目利き力等、非常に高いレベルの技術、スキルを持っている。これらが組み合わさって、高い業績に結びついている。本書の通り、「他社が真似出来ない」のはその一部を模倣するだけでは意味がないからだろう。

2.戦略が正しければ運も味方につく

これも先月の課題図書と共通するが、先月の課題図書で「どう戦うかの前にどこで戦うかを明確にすべし」という話があったが、ビーフォワードはまさにどこで戦うかを明確にしたからこれだけの業績を挙げられているのだと改めて感じた。しかも、流れを見極めて、当初のドリフトカー販売から廃車寸前の車を薄利多売するという戦略見直しを行っている。この見直しも見逃せないポイントである。どこで戦うかを決めるとなかなかそこから離れられないように思うが、山川氏はそこをきちんと見極めている。距離、情報、商慣習、様々なハードルがある海外でのビジネスはリスクも高く、実際代金回収での現地パートナーとのトラブルなど、非常に痛手を被っている。それでも代金回収、デリバリー等、様々な改善を通じて、今のビジネスモデルを構築している。、

中でも私がすごいと思ったのは、リーマンショックや東日本大震災に関する記述である。当然売上の減少など、ビジネスに影響する点はあるのだが、リーマンショックではそれまで薄利で耐えて大量販売をしていたため、それまで渋られ続けた海運業者から頼まれるほど力関係が逆転し、東日本大震災ではライバルであったパキスタン人がいなくなったことで、売上を増やすことが出来た。まさに「ピンチがチャンス」を地で行く企業であり、ここまでいくと「運」「ツイている」と言うしかない。ただ単に「運が良い」ということではなく、それまでの薄利多売、消費者志向に立ったブランディング等、戦略に基いてコツコツと進めてきたことが世間がピンチに陥った時にドッカーンと花開くということだと思う。

3.日本発のグローバル企業

本書を読んで改めて認識したのだが、ビィ・フォアードでは優秀な外国人社員を採用し、現地を知る彼らにまさに「やってみなはれ」の精神で任せている。印象的だったのはモンゴルブースターケーブルをセットにしていた点だ。恐らく草原のような何もないところでのバッテリートラブルは致命的で、それに備えて常備するもので、予めセットにしたというのはナイスアイデアだ。現地事情に加えて、日本的な一種の「おもてなし」というか心配りを組み合わせることがビーフォワードへの信頼を高めることになるのだろう。

そう考えると、優秀な外国人社員を採用、活用し、自国(日本)のサービス、製品を自国の良さを活かしながらローカライズして売る、IT(≒数字)を徹底的に活用する、という点ではまさに、森岡氏の経歴ではないが、P&GやUSJのようなグローバル多国籍企業で行っていることと根本的には同じである。また、本書にも外国人社員の考え方とのギャップに悩んでいる記述があるが、まさに以前の課題図書であった「異文化理解力」が理論だとするとこれは実践編なのかもしれない。

グローバル多国籍企業というと、外資系大企業やベンチャーを思い起こしがちだが、ビィ・フォアードもれっきとしたグローバル多国籍企業であり、163ページにあるように集客力、代金回収力、物流力の3つを強みにしてアフリカ版Amazonを目指すというのは一見すると言い過ぎのように思えるが、実は非常に現実味がある。つまり、ビィ・フォアードは単なる中古車販売業からアフリカの金融、物流プラットフォームを握ろうとしている。これは重要な戦略転換であり、それに向けて山川氏は着実に手を打っているだろう。こういう日本発のグローバル多国籍企業が出て来るのは日本人として誇りであり、自分も頑張らねばと思う。


以上、本書について纏めた。この2ヶ月で学んだ、戦略的視点を持つ(先月の課題図書にあったやることを絞る戦略トレーニング等)、視野を広げる・変える、また運を良くするための様々な怪しい(笑)トレーニング等、日々できることばかりなのに気付く。こういうことを日々続けていくことが良いキャリア、良い人生につなげていきたい。

投稿者 AKIRASATOU 日時 2017年1月31日


「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで。

ビジネス書としては、自分の人生を逆算して冷静な判断を下す、人がやらない事をやる・突出した成果をあげる、市場におけるズレを突く、小さな利益を高速回転させることで大きな利益を産む等々学べることは沢山ある。(しかも殆どがサラッと軽く書いてあるところがクラっとくる)

ただ、本書のキモはそういった部分ではないと思う。

私が思う本書のキモはP43『なに一人で飲んでんだよ!』に代表される独立前に勤めていたカーワイズ時代に体に染み付いたであろう「まずは相手の利益を考える」という文化にあると思う。例え自分が一時的に損をしたとしても相手に喜んでもらう事を考え行動するという文化。これこそが、ビィフォワードをビィフォワードたらしめている最大の理由だと感じた。社長に怒られたら大抵の社会人なら「やべ、サボってたのバレた」とか、「休憩しちゃいけなかったか?」という思考が頭の中を巡るのではないかと思う。が、前職カーワイズでは違った。P44『お前が飲みたいって事は、まわりの先輩たち飲みたがってると思え!』と。そんな事を言う社長が只者では無いし、それをエポケーし『ああ、それで怒られたのか』とあっさり受け入れられる山川氏もさすがだ。
独立後もこのような文化が自然と踏襲されたからこそ、P71「メールはすぐに返信しろ」が掛け声で終わらずに徹底されるのだろうし、P92『・・・俺たちが頑張って、もう一回、ベンツのSクラスに乗ってもらうんだ!』とリーマンショックにより創業以来初の年間赤字に陥りそうになった最悪の状況で社員が一致団結し会社の雰囲気が変わることで危機に立ち向かったり、P117に記載されてるように計画停電で仕事に影響が出ないようみんなが始発で会社に集まって仕事をするなど社員が全力で働く企業になっているのだと思う。そういった土台があるからこそ、社員の誠実な働きぶりが口コミとなり現在のようなアフリカを始め世界各地での爆発的な人気に結びついているのだろう。

ここまで会社が大きくなったいまでも山川氏は偉ぶることなくP198『何も一人ではできない』という小見出しにあるように人間性が高い。(業績をV字回復させメディアに自分を売り込んでから退職するような人とは違うのだろう。笑)山川氏が高い人格を持っているという点も勿論ビィフォワードをビィフォワードたらしめるためには欠かすことのできない要素の一つであると思う。

以上が本書を読んだ感想です。

投稿者 str 日時 2017年1月31日


グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業

本書に出会うまで「ビィ・フォアード」という企業を知らない日本人の一人であった。
読了して納得したが、山川さんの目に映る商品の価値とその先にあるターゲットは日本の外にあり、日本では商品価値がなくても他国では必要としている人がいる。という強い思いが感じられた。「なるほど!言われてみれば確かに!」と気付かされる事ばかりだった反面、日本人的な思考で固められていた自分が「ビィ・フォアード」を知らなかったのも無理はないと痛感した。

大成している人の殆どは技術・知識はもちろんの事、物事の見方・目の付けどころが違う。でなければ当たり前のモノを創り、当たり前の販売方法になってしまうのだから当然だ。新しいモノを開発する人。それを形に出来る人。新しい販売方法を発見する人。様々なプロが存在する中で山川さんの武器は中古車。新しさからは掛け離れた存在であり、見知らぬ誰かが使用済みの車だ。もちろん自分は中古車に対してはなんの抵抗もないし今乗っているのもそう。その前もその前も中古車だった。今でも中古車販売サイトをたまに閲覧しているが、判断基準としては①自分の好み②内装・外装の状態③走行距離④年式⑤価格⑥実用性といった所だろうか。中古といえども状態の良いものに目が行ってしまう。「なら新車買えば良いじゃん」とも思うが、そこで今度は価格が頭にチラつきはじめる。山川さんは自分みたいなタイプに見切りをつけ、本当に必要な人の所にビジネスチャンスを見出した。『トラックは古い方がいい』なんて修理出来る工場やスタンドが豊富な日本では考えにくいが、当たり前のことも海外へ目を向ければそうでなくなる。逆に『日本人にとっての当たり前をやるだけで評判を得る』ことも出来る。『日本人の感覚のほうが、世界的には異常なのです』山川さんの言葉が胸に響く。

多くの国の顧客相手に、それも中古車という武器で“信用“を得るということは、半端な努力や邪な考えを持っていたら不可能だったろう。そして日々自分の頭をアップデートしながら手に入れ磨き上げた相場勘。”新品の頭”で“中古品”を捌くというスタイルが妙にハマっている。メーカーでも車種でもなく、企業ステッカーを貼っている事が一種のステータスとなるまで評価されたというのは凄い。
山川さんの師である山本泰詩氏の『まずは相手の利益を考えろ』という教えを貫き通し、サイトの写真やシステムに工夫する。それが結果的に従業員をはじめ会社へのメリットにも繋がる。それが逆のパターンでもきっと同じだろう。
相手の利益・必要なものは商品に限った事だけではない。上司が求める報告や同僚が必要としている備品。部下が掛けてほしいであろう言葉。身近なところであっても誰かの“必要“を見つけ、それが”利益”となるよう考える。考え、行動した結果“利益“を相手に提供する事ができれば自分がひとつ成長出来たという事。それも自分にとっては大きな”利益”だ。
誰もがやっていることや常識では行き届かない部分でも、視点を変え、工夫し続けること。誰かの「必要」こそが最も大きいビジネスチャンスであること教えてもらった。

投稿者 chaccha64 日時 2017年1月31日


「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで

ビィ・フォアード、まったく聞いたこともない会社でした。そんな会社が、グーグルを驚かせ、アフリカで人気サイトの上位にランクされている。一体何をしている会社なのか、どんな会社なのか?
日本の中古車をECサイトで販売している会社。顧客は個人、B2Cがメイン。ECサイトなら全世界からアクセス可能だし、日本の中古車は質がいいから納得。「コロンブスの卵」の発想が大事だよね。アイデアの勝負。

しかし、「コロンブスの卵」の発想。考えれば出てくるものではない。トライアンドエラー。行動すること、考えること、修正すること、そしてまた行動する、このサイクルを際限なく続けること。それが、形になり、アイデアになる。そのことがよくわかる本でした。

最初は、レースで作った借金800万円が始まり。新車ディーラーのサラリーマンでは返せないと悟り、中古車販売の営業へ転職。歩合がつくから自分の頑張りで稼げるという信念。そこがすごい。実際1年で借金を全額返済したとのこと。自分を信じること、これも大事だが、この人、新車ディーラーの時も夜中3時までのナイトクラブのバイトを続けながら昼間の営業でも手を抜かない。この姿勢が大事なのでしょう。自信になっていたと思う。

平日は先輩営業マンのサポートがあるので自分の営業ができない。土日、休み返上で自分の営業に充てることにする。また、買い取った車の引き取りも2人で行くのではなく、ひとりで電車で行って引き取って来る。そのようにして、3か月でトップセールスに。

そして1年半で中古車販売で独立。オークション会場でのパキスタン人の行動から中古車輸出に手を出す。しかし、ミャンマー、ニュージーランドでだまされて大損失を被る。そこで、「自分の強みは何か?」ということでスポーツカー専門に方向転換。同じころ、中古車専門ポータルサイトに加入し、アクセス、問い合わせが増える。(この辺りは勘なのか、運が強いのか。神様はがんばっている人には優しいですね)

このポータルサイトがビィ・フォアードの方向性を決定する。ECサイトに載せる手間はほとんど変わらないので、いろいろと手持ちの車を出してみる。それが市場調査の役目を果たし、スポーツカー専門店では未来がないことを確認、脱専門店への道を進むようになる。

解体車を載せると何とこれがアフリカで売れるようになる。順調に販売を伸ばしていくが、輸送するための船が確保できない月間100台を越えられない。そんな時に、リーマンショックの影響で競合のパキスタン人もいなくなり、アフリカ直行のRORO船を直接使用できるようになり、輸送台数を大きく伸ばすことができる。(やっぱり運がいいですね) そして、専用のストックヤードも使用できるようになる。

そして、最初は現地の港渡しだったものを、キャラバンを組んでシティ・デリバリーで現地渡しにしていく。(ユーザのため。ひいては売上向上に役立つ)

これらの表向きの改善だけではない。代金を確実に回収するために(商売の基本)、料金前払い制にする。着金率の管理、48時間ルール。車の写真を30枚以上載せる(問い合わせが減り省力化できる)。IT化。公式パートナーとの協業。等。

まさに、トライアンドエラーの繰り返し。これが大事なのがよくわかります。
そして、問題を次から次へと解決行く姿がすばらしい。これからのビィ・フォアードの大きな夢「アフリカに基幹物流を作る」、本当に可能ではないかと思えてきます。応援したくなる「日本人の知らないニッポン企業」です。

投稿者 YOSHIKAWA 日時 2017年1月31日


行動と注意力とまめな自己評価が結果を生む

車を転がすのが好きで好きで、レースに参加しているうちにかさんだ借金を返すために、とにかく時給の高いところへ勤めた。体を壊すぎりぎりまでやってみたけど、これでは将来の見通しが立たなかったり道理に合わなかったりで仕事を転々として、ようやく中古車販売会社に巡り合う。そこからさらに、足と頭と、おそらくは持ち前の愛嬌のようなものを使って、販売成績を上げ、機を見てチャンスをものにして新会社を立ち上げて急成長させることに成功した、という話。
中古車の仕事に就くまでも、就いてから目覚ましい活躍をする間も、ひたすら足と頭を使って行動し続けている。人が見逃がしがちな、顧客や市場のありように気づき、背後にあるメカニズムに思いを巡らす。そのうえで、自分が今持っているものを確認して、打てる手を打つとともに、今打てない手を将来打つためには何を手に入れねばならないかを冷静に評価する時間を、おそらく自覚的に確保している。
だから、自分が誰よりもできる分野では圧倒的な指導力を発揮する一方、自分ではできない部分は人を見て、人に任せて成果を上げている。
「まず行動」なので、手痛い向こう傷を受けることはあるのだが、「さらに行動」でそれを糧にしてさらに飛躍している。と、読んでみて思うのだけれど、おそらく当人は内心ドキドキしながらも、オペレーションについては息巻くことなく、むしろ淡々とこなしている様子が推察される。
会社がある程度確立してからの、社員の多民族化や果敢なIT投資に目が奪われるけれど、むしろ本人の人としての基礎体力の強さが光る話と感じた。社員とは毎日のように飲みに出かけるとのことだが、お店から帰った後、寝室で静かにノートに向かって今日の気づきをまとめる姿がぼんやり浮かんできて、地道に自分と周りを豊かにするための努力を続ける大切さを改めて感じた。

投稿者 dukka23 日時 2017年1月31日


アツい内容にも関わらず、
どこかクールに自分を客観的に見つめていて、
それをただ綴った、不思議な本です。

「後から思えば」なのかもしれませんが、
それでもポイント、ポイントで、
自分を冷静に分析して、
自分の性にあった戦うべきところを決め、
そこへフルパワーで注力する。

そういうことを全力でやっていると、
運の連鎖というのは、
必然として起こるのだな、と再確認できた本でした。

投稿者 satoyuji 日時 2017年1月31日


『グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業』を読んで

この本はある男の自伝であり、ビジネスの変化を記したものであり、日本企業がまだまだ海外で発展していく可能性を記したものであるといえる。
本書冒頭にグーグルがビィ・フォワードという会社がどういう会社かわからないというシーンがある。どうして会社の正体が分からなかったのか。HPもあり、この会社がどのようなビジネスをしているのかは情報としては分かるはずである。それなのにアフリカとの膨大な貿易関係があることが理解不能であったと書いてある。それは、自動車販売(物販)というビジネスがグーグルの想像を遥かに上回る検索数、取引数を持っていたからである。自動車中古販売サイトがヤフーやYouTubeに並ぶページビューを叩き出すことは予想だにできなかったのだろう。
中古自動車販売という物の取引がコンテンツのやり取りをするサイトと肩を並べる検索数を出している。それも一国ではなく複数国で同時に起こっているのである。物に溢れた国に生きる人から見れば、それが事実として目の前に現れても「どうしてか」受け入れるのが困難だろう。物的インフラが整っていないアフリカだからこそ起きたことである。だが、このようにしてネットで大きな現象を起こせるようになるまでには様々試みと徹底的に顧客目線に立った取り組みがあった。
一自動車好きが職を転々として中古車ビジネスを自分の天職とするようになる。そして順調に独立し、自分がやってきたこと下に教えて組織を大きくしていく。そこから人に任せることを覚える。商品は変わらないがより大きな視野で、国境を超えたマーケットでビジネスを展開していく。本書では一人の男が自立した働かきかたから相互依存の働き方ができるまでの過程が記されている。そこに時代という、ネットとという環境が入ってくることで、顧客に直接会うことでしか売ることができなかった自動車という商材が海を超えて世界中で取り引きされるようになったのである。
他の人がやらないことをやったからこのような結果が生まれたこともあるだろう。しかし、その結果を作った決定的要因はネットに「信頼」を載せたことである。お客様が気になるのであろう箇所をネットの力で徹底的に解決しようとしている。できるだけ多くの画像を載せたり、サポートは現地の言語で行ったり、メールは迅速に対応したりしている。その国でビジネスをするために、できるだけお客様が安心して購入していただけるように現地に現地人スタッフも置いている。ビィ・フォワードがグーグルに注目されたのはネットでの異常なアクセス数である。ネットのインフラやコンテンツ系でないものがネット上で存在感を出していたからである。ビィ・フォワードは電子商取引をしているが、本当に取り組んでいることは海外のお客様が安心して商品を買えるようにすることである。中古自動車販売から始まったが、今では「新興国・途上国アマゾン」を目指している。
 本書を読むと、ネット以前とネット以降のビジネスの変化、そして人が働き変化していくさまを観ていくことができる。グーグルが驚愕したということよりも時代の流れに乗ったビジネスの変化とテクノロジーが可能にさせたサービスの可能性こそが読みどころではないかと思う。

投稿者 ken2 日時 2017年1月31日


「グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業」を読んで

ハングリーで好きなことをやるために寝る間も惜しんでがむしゃらに仕事をして著者がたどり着いたのが「中古車輸出+ECサイト」。
やはり好きなことを仕事にするということは自分のエネルギーの沸き方がちがうのだろう。
著者の成功物語を読んでいると、節目節目で運を呼び寄せているのがよくわかる。

ワイズグループ時代にいち早く独立できたのは、常にリサーチし、アンテナを張っていたことで新店舗の候補地をすぐ報告できたこと。⇒チャンスをつかむための準備ができていた。

リーマンショックや東日本大震災という非常時に逆張り戦略で業績を伸ばしたこと。⇒輸送船の枠確保のため台数を増やすという目的が明確だったため、ためらわずにリスクを取れた。

時代の流れを見通す先見性、さまざまな創意工夫、そして大きな成功イメージの俯瞰図があったことで運を呼び寄せることができたのではないだろうか。

その基本となっているのが、社名の由来ともなっている「まあ、やってみようよ」という精神。
失敗をおそれず「前に進もうという気持ちを常に持ち続ける」ニュアンスで「ビィ・フォアード」という社名にしたとのことだが、その名前は小説や映画で有名になった「ペイ・フォワード」を連想させる。
「ペイ・フォワード」=「(善意を)次へ渡そう」

「勝手にビィ・フォワード運動」などはアフリカの人々が自分が受けた恩恵、喜びを表現し、次の人へ渡そうといったまさに「勝手にペイ・フォワード運動」になっているのではないかと思う。
言霊ではないが、社長が想いを込めた社名にはそういった見えない力にも後押しされるパワーも宿っている気がする。

さて、自分がこの本から取り入れるべき学びは「意図せぬ市場調査」だ。
どのみちオークションに出すんだし「ホームページに写真を載せて反応をみる」というやりかただ。
これはノーリスクだし個人でもマネできる手法だ。

自分の興味のあることや得意分野についてブログ等で情報発信し、自分が面白いと思っていることはどのくらい受け入れられるのか、という「意図した市場調査」ができるはず。
会社員としてでなく、個人として自分の価値をはかる、世に問うことができる。
文章を書きためていくことが自分の糧となる。

それを公開するのは勇気がいることだがまずは匿名で始めてみよう。
ブログは開設しているもののなかなか記事が書けていない自分もいよいよ「一歩前へ」踏み出そうという勇気をもらった気がします。

今月もありがとうございました。

投稿者 wapooh 日時 2017年1月31日


201701 【グーグルを驚愕させた日本人の知らない日本企業】を読んで

『余剰を回す』頁をめくるたびに何度か思い浮かんだ言葉だ。
『余剰』一口に言っても1円から山川氏のように億単位まで、その規模は様々だ。
『余剰ができる=手元に自由になる資金を置く。将来のために使う=投資する。』
これって、しょうおんさんのマネーマネジメントの基本であったり、資本主義の原理だったり、先月の課題図書のベースだったりしませんか?基本のキ。
お金の面で、山川氏の言葉で言うと、『常に粗利を意識する。総粗利-固定費=回せるお金=余剰』
山川氏の人生の面では、『収入―生活費・体力・精神力=生きて行く力の余剰』というところか。
自分でお金を貯めこまず、社員、取引先、パートナー、顧客へとお金を回し勝ちと交換し高めていき信用を積み重ねる。動かすのは『おもてなしの精神』=『まずは相手の利益を考えろ』という師匠の精神。

山川氏は同じ題材でもう一冊本を出している。
『アフリカで超人気の日本企業_アフリカビジネスで急成長!ビィ・フォワードの成功哲学』帯には「5年で年商500億円驚異的躍進の秘密を語る」と書いてある。
ちょっとググってみた。ビィ・フォワードの輸出台数は、2009年:2400台 ⇒ 2014年146,925台であり、社のECサイトは毎月6000万PVであり、日本国内では『対海外売り上げ1位』ということだった。
なぜアフリカか?について、「日本は少子化のため、人口ボーナスは望めない。将来急成長する途上国(アフリカの人口は10億人、2050年には20億人に上る)にこそ需要が見込め、売上を伸ばしていける市場がある」と、やはり将来の成長を見据えて仕込みをしているのである。
2冊の本はほぼ同じストーリーであるが、1冊目の行間を2冊目が埋めるという形で進行しているので両書の内容を絡めながら、感想を進めていきたい。
『串刺し読書=同じ著者の本を一時期に集中して読んでいく』という言葉によって子のスタイルにはタグ付けがされ認識が強化されたのだけれど、例えば山口絵里子さんや先々月の課題図書森岡毅さんも同じように読んで心の熱をさらに熱くできたという経験があって、今回も同じく今も胸が熱いままだ。

話を本に戻すと、
800万円(実際に使った金額=1000万)=学生の山川氏の借金
2500万円=独立前の、ワイズ山川で氏がタイ・ミャンマーで仕掛けた初海外輸出チャレンジ
2億5千万円=ビィ・フォワードで初めて手掛けたニュージーランドでのビジネス
これらは氏が経験したマイナスの金(損失)である。
膨らむ数字を眺めながら、「わぁ、サラリーマンって、本当にすぐクビにはならないんだ!!しょうおんさんのメルマガの通りだ。会社を通して、どえらい勝負をさせてもらってはるよ!」ただ単純に心の中で叫んでしまった。それだけの損失さえ吸収できる母体の企業の利益があるからとも考えられる。
社長でもない、一人の人間、一介のサラリーマンでも個人が簡単に動かせる規模を超えた額でビジネスを実験させてもらえる実例ではないだろうか。そこまでいかずとも、自分の環境を見直せば、何かトライ出来る冒険があるかもしれない。そういう立場になれば、自分の名前でコミットした仕事が残せて仕事も面白くなるだろう。
企業なら、USJの多様なキャラクター戦略ではないが、他でも受ける部門があるから、損失をカバーできる。利益の出る売上を伸ばすことで早期に損失(借金)をカバーしプラスへと転換する。利益を出すための施策として、高く売れる車を売る。それだけではなく経費を抑える。そのスピード感は本書を読んでいても息が上がってくるほどのことなのだ。さすがにカーレースを趣味として尋常ならざるスピード感を体験してきた人は違うのかもしれない。

 ではどのようにして利益を生むビジネスをしてきたのか?山川氏の文章を読めば、氏が単に目の前の仕事をする人ではないことが分かる。日産時代には車を売るだけでも目先の売上高を負うだけではなかったことに気づかされる。車検やJAFを売りそれらを大切な商売の種としている。顧客はお金を払ったことで山川氏との関係ができビジネスでの信用が得られる。この一筋の道を何度もなぞることでやがて大きな道=新車販売へと繋がっていくというのである。2冊目の本に当時の氏の努力が書かれている。2年目に帯状疱疹になるほどのストレスを抱えながら、見込み客も含めて顧客管理をしていたという。そのリストを眺めて日々の業務計画を綿密に立て実行していたのだという(車検,JAF、頼まれもしない見積もり, カタログ紹介…)何もないところに,自分と顧客という点と点を据えて、少しずつ愚直に休まず点をつなげて見えない将来の線をたどる、ただただ実行する。それがいつか自分と客とを結ぶ線となりなぞり続けることで強固な一本の線になる。車を乗る人のことを考えての『おもてなし』の限りを考える。その世界を周りを含めて語れる人間になる、ということではないか。
『モノを売るためには、考えて知恵を絞り行動しきらなくてはだめ』と山川氏は書いている。
『誰かを騙して、自分の利益を上げるビジネスは嫌だ』という経験を経て、次に心のサイレンを聞いて就いた仕事が中古車売買業者の営業。同じ車でも新車と中古車では、常識が異なり、知識が足りない。にも拘わらず、氏の行動力により6か月後には社長の営業成績を抜きトップとなり社長に引導を渡すほどになる。ここで得られた粗利を稼ぐセンス、値付け時に自分の利益だけではなく少し損をして販売店に利益を還元する。まずは『与える人』になる。そうすることで「味方」を増やし関係を強固にする。そうすることで周囲から認められる『人気者』になり、安定した利益を生み出せるようになるのだと。
『人気者』という点では、山川氏は『濃密な人間関係』を推奨している。24時間仕事べったりという時間を経ることで仕事の基礎体力ができるのだと。持ちつ持たれつの関係、上記の関係に似ている。ただ24時間、人間関係の構築だけに費やしている訳ではない。仕事の仕方も濃い。愚直とはいえ根性論だけではなく『知恵』があることも2冊目の本に書かれている。氏には、他の同僚と異なる日産時代に体得した営業システムという強みがあり、それを活用して濃密な業務が可能だった。日産本社から赴任してきた課長が営業担当者に教育した営業システムとは、データの管理によるロジカルな営業手法で、当時発売直後のWindows95に入っていたエクセルに全営業担当者のデータを登録し、様々な解析をし(顧客管理以外にも、例えば点検・JAF登録・車検・保険の取れる確率の算出など)顧客の管理をするほかに、顧客の車生活に必要な保険等周辺商品についても勉強会を実施しプラスアルファの価値の提供による関係継続システムだという(詳細は伏せてある)。システムによる営業により効率化し、常に生産性を上げている。
そう、野球だけではなくデータ解析、『ビックデータ』の重要性を感じるし、山川氏に目が合ったからこそ、今があると感じざるを得ない。
また、オークション会場に頻繁に足を運びトイレにもいかずに一日7000-8000台の車をチェックしている、自分の狙った車だけではなく同車種の前後の年数、種類違いの車体、付属品の違いにより価格にどう反映されるのかすべて叩き込んで相場勘を体得していくという泥臭い努力もしている。とことんのめりこみ『自分事』として仕事をする。ワイズ山川入社当時は、新人であるがゆえに平日の勤務時間のほとんど雑用を任されて、自身の営業活動ができないが、日曜出勤を自ら申し出て売り上げ実績を築けたのにも、こうした水面下の努力があったからこそだともいえる。そして『自分事』でビジネスに取り組むからこそ、社長から朝のミーティングで独立の話をされた時に、夕方には独立店舗の候補地を見つけて手を上げることが出来た。これにも2冊目に詳細が記されています。
『…山本会長にそう言われる前からもし自分が会社を立ち上げるとしたら、どのエリアに店舗を構えるか、どういうことをやりたのかなどを事細かに手帳に書いていた。しかも営業をしながら物件をチェックしていて、店舗を持つならどれが良いかということまで見当を付けていた。なので、その日の夕方には不動産屋さんの資料をもって、会長に『ここでやらせてもらえませんか』と言っていた。…いつなんどきチャンスが来ても良いように、普段から準備をしておく。これはビジネス全般に当てはまることだと思う』。夢を詳細に描くこと、書き留めること、実際に動き出してみること。なんだかどこかで聞いたことのある話だ。
 立ち上げたワイズ山川は中古車販売店として成長し、オークション会場でのパキスタン人の動きという景色の中にある「違い・違和感」になぜ?と気づき検証し、自分たちも試してみることから商機を得る。
得たものの、上述の2億5千万円の大きな損失後、自分の強みを見直すことで立ち直るわけだが、強みとは製品である中古車について豊富な知識を持つ買取屋だということだった。豊富な知識については、実践(オークション)で10~15年かけて蓄積した相場観ともいえるもので、濃密な時間ののちに生まれる遊びの部分=余剰でもあるともいえる。ドリフトカー、部品、日本で解体を待つばかりの普通車両のアフリカへの動き、『違和感』への気付きによる商機。ただここにもさらなる保険がかけられている。上記の損失から学び改善した『代金前払い』のシステムの導入である。請求が後日の海上運賃込みで、前払い金として入金があるため、差額分は元手となって次の車の資金へと回せるので利益を生むお金となるのである。=マネーマネジメント編の紙幣と銀行の誕生ものがたりみたいではないか。。
 本書を順に書いていても尽きないので省略するが、このEC サイトにも山川氏の上述の成長の姿勢が強く反映されている。サイトに掲載される一台当たりの写真の数は40枚以上で現地で撮影された写真をサイト専門のスタッフがチェックし適切かどうか評価をしている。これは実際に車を見ることのできない海外の顧客があたかも自分がその場で車を買い付けに行っているかのような臨場感を持たせるだけではなく、顧客の求める情報提供によりサイトの信用度が上がる。価格も各国の通貨換算がすぐできるようにな仕組みになっていて待たせない。これは顧客がいない時点からサイトに組み込まれたシステムであり、点と点を置き将来のビジネスがたどる見えない線が引かれている。顧客の閲覧により点が重なりやがて買い付けられると一本の線になる。販売量が増せば線を強化するべく、不安定な為替レートのアフリカ諸国に追随できるように現地のスタッフにより管理されている。
この様なことがアフリカの現地の人々によってなされることに、たいていの人は驚くというが、自分も同様だった。そこにも信用というものがある。山川氏は何度か損失を出しながらも安全な手段を見つけていく。
 アフリカでのビジネスには有力者との関係は無視できないそうで、その信用度には「日本に来てもらう=高額の資金が必要」ことで試験をするのだという。アフリカの人も信用と将来のビジネスを買うために来日に支払う余剰体力が試されるわけである。アフリカでは賄賂は必要悪であるためいくらかの損を許容しながらビジネスを展開するのだという。
 本書のタイトルとなった『グーグルを驚愕させた』とは、ビィ・フォワードのPVランキングが上位であったためと書いてあり、それはECサイトとビジネスの成功、ひいては会社と日本車への品質とサービスの確固とした信頼性の構築とビィ・フォワードのプロモーション戦略(ステッカー、地元のスポーツ協賛、交通教室への資金提供)および勝手にビィ・フォワード親衛隊の啓蒙後押し活動等々信頼によるものと読み取れるが、2冊目で少し触れられている。7000万円の投資をしてグーグル広告を打っているのだ。7000万は当然損失してもかまわない範疇。グーグルが驚嘆したのはPVもあるだろうが、7000万円という金額に驚いたと記述されている。これもまた、将来のための余剰。
 ビィ・フォワードも成長ストーリーを読んでいると、単にビジネスを成功させるだけではなく、世の中の人々を喜ばせること、アフリカの地でビジネスをし、車を走らせ届けることにより(さらには物品等他の物流も手掛けるチャレンジをしていると2冊目に書いてあった)文字通りの道を引き町を豊かにする、国を豊かにする、カネを回すことによって国民が安心をして生活できるようになり政情が安定する、安全なで幸せを感じられる暮らしができるようになるという使命感が感じられるようになる。ここまで大きくはなくても、今自分がしている仕事を通して、他人や世の中を喜ばせる何らかの使命感を感じることが出来れば、仕事は放っておかないのではないかと思う。そして、貧困=カネがないことによる不安定な社会については、先月の課題図書に書かれていた通りだ、と。
 以前読んだ将棋の名人たちも将棋の歴史を紐解き将棋界の打つくいい世界を描いていた、将棋の神様が放っておかないよな、と感じたものだ。
 自分の世界に通じること、書籍を読むだけ仕事をするだけではなく、何らかのデータをまずはエクセルに打ち込んでみるなりして様々な観点から語れないだろうか。自分は試しにここ10年来の生産量売上品質トレンド等打ち込んで眺めることを始めているが、これまで気づかなかったことや、営業研究製造等他部門の方との飲み会での会話も増えて少し違う楽しさを味わっている。
 神様と言えば、今までは自分のこれまでしてきたことについて知っているのは神様だけだったかもしれないが、これからはビックデータも知っているところとなりそうだ、と本書を読みながらヒヤッとした。例えば支払いの滞りを重ねる顧客には閲覧制限が掛けられたりするのだそうだ。まっとうに行動しないと全て残ってしまう。人間なので失敗もして今うのだがやはり地の道を意識して心掛けなければ人も自分も気づ付ける結果となってしまう。
 また、本書を読後、積読になっていた過去の課題本「異文化理解力」を読んでみた。驚いたことにアフリカの人は何と欧米人よりハイコンテクストに位置していた。が、しばらくして合点がいった。『勝手にビィ・フォワード』とは、楽しさもあるだろうが会社と自分たちの売上・利益を上げるために、彼らが深読みをして発露した行動だろうと思ったからである。
 何事も指示書通りでそれ以上手掛けない思考停止に近い単純労働者、ヒエラルキーがちがちの世界とは違うコミュニケーションだと。山川氏が会社に社長室を設けないこと、共に食事をとるこ戸にも通じる世界感なのかな、と感じたりした。
 
最後に、何人の方が本書を定価以上で購入したのだろうかとふと思った。Amazonのサイトでは月初めは1000円以上の値がついていたのだ。課題図書を読むことによる将来への価値を実感している塾生や読書の楽しみを一刻も早く味わいたい人は惜しみなく買ったのだろうか。未来への投資の一つだったのではないか?しょうおんさんの仕込み?なんてちょっと考えた。

色々と考え付くことが多すぎて今回は文章にまとめることが出来ずにタイムアップとなった。
冗長すぎたと反省しています。今月もワクワクする読書の時間を紹介いただき有難うございました。
年末に棚卸を一度したのだが、自分の仕事への姿勢について今一度考えなおす良い機会となりました。

投稿者 tractoronly 日時 2017年1月31日


グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポン企業 を読んで

結論としては
「まあ、やってみようよ」
この言葉にすべてが集約されると思う

ただシンプルにそれだけのことではあるけれども、行動してみることの様々なメリットが複合的に現れてきているように感じたのでまとめてみたいと思います。

・すべては借金から
 まず著者の山川さんがなぜ行動する習慣が身についたのかということですが、生来の「やんちゃする」性格という点はあるものの、一番の理由は800万円もの借金があったことのように思います。つまりお金を稼がないといけないという強迫が毎日潜在意識に刷り込まれた結果、未来がどうなるかという予測能力と共に行動力が身についたのではないかと思います。

・行動することでチャンスがつかめる
 「独立したいやつはいるか?」→「その日のうちに師匠に報告して社長」。チャンスの女神には後ろ髪はないとはよく言われますが、チャンスをつかむためにはすぐに行動することが大事だと感じます。この点において、確実に2番ではダメですね。

・行動の戦略
 意外に侮れないのが、行動するにも戦略のようなものが効いてくるという点です。実店舗での販売に胡坐をかいてネットの中古車販売に進出していなかったら、巨大な損失を被っても損切りをしてなかったら、リーマンショック、東日本大震災が起こらなかったら、ドリフトカー、スポーツカーに力を入れすぎてたら。これらの場面において一つでも違う行動をとっていたら今のビィ・フォアードの姿はなかったでしょうし、個人買取をやめたこと、国内の知名度を上げなかったことも、必要以外のことはしないと考えると選択と集中のバランス感覚がとても優れていたように感じます。

・行動することで人称レベルが上がる
 山川さんが新入社員のころに自分のコーヒーしか買わずに怒られたというエピソードから、1人称、2人称程度の世界観だったと思いますが、現在では自社のことだけではなく、パートナー企業や勝手にビィ・フォアードの存在を黙認したりと世界レベルで物事を考えているため5人称、6人称ぐらいのレベルになっているのでは?と思います。

上記のようなことで今のビィ・フォアードが出来上がったのではないかと思いますが、失敗をモノともせず前へ進む姿はとても勇気づけられました。